トニイホロヘハ?ヘロホイニトハ? 調号の数から長調を覚える方法

明るい木目のピアノ鍵盤と五線譜を背景に、シャープ(♯)とフラット(♭)の記号、中央に「トニイホロヘハ? ヘロホイニトハ?」のテキストが配置されたアイキャッチ画像 音楽体験ノート
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楽譜を見たとき、♯や♭がいくつ付いているかを見て、「これは何調だろう?」と考えることがあります。

そんなときに使える覚え方のひとつが、「トニイホロヘハ」「ヘロホイニトハ」です。

私は学生時代に習い、この覚え方を知っていたのですが、意外だったのはヤマハでピアノを習ってきて、私よりはるかにピアノが上手な妻が知らなかったことです。

ピアノが弾けることと、こうした音楽理論の暗記法を知っていることは、必ずしも同じではないんだなと思いました。

「トニイホロヘハ」は♯が増える長調の順番

「トニイホロヘハ」は、調号の♯が1個、2個、3個……と増えていったときの長調を、日本語音名で順番に並べたものです。

  • ♯1個:ト長調(G major)
  • ♯2個:ニ長調(D major)
  • ♯3個:イ長調(A major)
  • ♯4個:ホ長調(E major)
  • ♯5個:ロ長調(B major)
  • ♯6個:嬰ヘ長調(F-sharp major)
  • ♯7個:嬰ハ長調(C-sharp major)

つまり、♯が3個ある楽譜なら、「ト・ニ・イ」と3つ数えて、まずイ長調が候補になる、という使い方です。

♯が6個、7個になると、主音そのものにも♯が付くため、「ヘ長調」「ハ長調」ではなく、それぞれ「嬰ヘ長調」「嬰ハ長調」と呼びます。

「嬰(えい)」は♯という意味です。

「ヘロホイニトハ」は♭が増える長調の順番

反対に、♭が増えていくときに使うのが「ヘロホイニトハ」です。

  • ♭1個:ヘ長調(F major)
  • ♭2個:変ロ長調(B-flat major)
  • ♭3個:変ホ長調(E-flat major)
  • ♭4個:変イ長調(A-flat major)
  • ♭5個:変ニ長調(D-flat major)
  • ♭6個:変ト長調(G-flat major)
  • ♭7個:変ハ長調(C-flat major)

たとえば♭が4個なら、「ヘ・ロ・ホ・イ」と数えて、変イ長調が候補になります。

「変」は♭を意味するので、変ロならB♭、変ホならE♭です。

日本語音名を知らないと分かりにくい

「トニイホロヘハ」と聞いても、日本語音名になじみがなければ、何のことか分かりにくいと思います。

日本語音名とドレミ、英語音名の対応は次のようになります。

  • ハ=ド=C
  • ニ=レ=D
  • ホ=ミ=E
  • ヘ=ファ=F
  • ト=ソ=G
  • イ=ラ=A
  • ロ=シ=B

普段は「ドレミ」で音を考えている人でも、この対応が分かれば、「ト長調はG major」「イ長調はA major」という意味が見えてきます。

学生時代は指を折りながら数えていた

私は学生時代、音楽理論のテストで調号から調を答えるとき、この「トニイホロヘハ」「ヘロホイニトハ」をあたりまえに使っていました。

頭の中で覚えているだけではなく実際に指を折りながら「ト、ニ、イ……」「ヘ、ロ、ホ、イ……」と数えて、「これは何調だったかな」「次は何調だったかな」と確認していた記憶があります。

今思えばかなり素朴なやり方ですが、調号の数と調名を結び付けるには分かりやすい方法でした。特にテストでは、♯や♭の数を見て、その数だけ順番に数えて答えを出すという使い方をよくしていました。

ピアノが上手でも、この覚え方を知っているとは限らない

私にとって面白かったのは、妻が「トニイホロヘハ」「ヘロホイニトハ」を知らなかったことです。

妻はヤマハでピアノを習ってきた人で、ピアノの演奏については私よりはるかに上手です。

それでも、この言葉自体は知りませんでした。

考えてみれば、音楽の覚え方や教わり方は人によって違います。実際に楽器を弾く力が高い人でも、私が知っている暗記法を必ず知っているわけではありません。

逆に、こういう語呂を知っているからといって、それだけで演奏が上手になるわけでもありません。

「トニイホロヘハ」「ヘロホイニトハ」は、あくまで調号の数と長調の名前を結び付けるための便利な覚え方のひとつ、と考えるのがよさそうです。

まとめ

♯が増えていく長調の順番は「トニイホロヘハ」、♭が増えていく長調の順番は「ヘロホイニトハ」と覚えることができます。

♯が3個なら「ト・ニ・イ」でイ長調、♭が4個なら「ヘ・ロ・ホ・イ」で変イ長調という具合です。

音楽理論には、こうしたちょっとした覚え方がいろいろあります。ピアノを長く習っている人でも知らないことがあるくらいなので、「知らなかった」という人も、まずは調号を見るときの便利な目印として覚えてみるといいと思います。