5弦エレキベースのチューニングと低音弦の扱い方|入門ガイド

5弦ベースの低音を支配するためのセットアップと演奏方法を紹介するスライド ベース
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5弦エレキベースを手にしたとき、「一番太い弦は何の音に合わせるの?」「4弦ベースと同じチューナーで大丈夫?」と迷う人は多いですよね。

先に結論を言うと、一般的な5弦エレキベースは、太い弦からB・E・A・D・Gに合わせます。

日本語の音名では、シ・ミ・ラ・レ・ソです。

4弦ベースのE・A・D・Gに、さらに低いB弦が1本追加された楽器だと考えると分かりやすいかなと思います。

ただし、5弦ベースは開放弦の音を正しく合わせただけでは、低音の魅力を十分に引き出せません。

太いB弦は振動が大きく、ほかの弦とも共振しやすいため、通常の4弦ベースと同じ感覚で弾くと、音が濁ったり輪郭がぼやけたりすることがあります。

低い音が出るからといって、ただB弦を強く鳴らせばよいわけではないんですね。

5弦ベースでは、チューニング、ミュート、弾く強さ、音作りをセットで覚えることが大切です。

私もバンドで5弦ベースを使うときは、低い音そのものより、使っていない弦が鳴っていないかを意識しています。

低音は、きれいに整理されて初めて迫力につながります。

この記事では、5弦エレキベースの標準チューニング、低音B弦がチューナーに反応しないときの対処法、弦の太さ、ミュート、オクターブ調整まで順番に解説します。

この記事で分かること

  • 5弦ベースの標準チューニングと各弦の音
  • 低音B弦をチューナーで正しく合わせる方法
  • B弦の共振を防いで音を濁らせない弾き方
  • 弦ゲージやオクターブ調整の確認ポイント
  1. 5弦ベースの標準チューニング
    1. 太い弦からB・E・A・D・G
      1. チューナーのBとLBは同じ音
    2. 低音B弦はシの音
      1. 5フレットからは4弦と同じ音域になる
  2. 4弦ベースとの違い
    1. 低音域がBまで広がる
      1. 低音は使う場所を選ぶ
    2. B弦で移動を減らせる
      1. ポジションをまとめると演奏が安定する
  3. 5弦ベースの合わせ方
    1. チューナーを正しく設定する
      1. チューナーの種類による違い
    2. 低い音から少しずつ合わせる
      1. ペグを回す前に弦を確認する
      2. 新品の弦は何度か合わせ直す
    3. 全弦をミュートして確認する
      1. 弦は一定の強さで1回鳴らす
      2. 最後にもう一周確認する
  4. B弦が反応しない原因と対処
    1. 12フレットの倍音を使う
      1. 12フレットのハーモニクスの出し方
      2. ハーモニクスでも反応しない場合
    2. チューナーと電池を確認する
      1. 接続を一つずつ切り分ける
      2. アクティブベースの電池を確認する
      3. 弦の劣化も表示を不安定にする
  5. 低音B弦を濁らせない弾き方
    1. 使わない弦を確実に止める
      1. 右手で低音側の弦を止める
      2. 左手で高音側の弦を止める
      3. 簡単なミュート練習
    2. 強く弾きすぎず音を整える
      1. アンプの低音を上げすぎない
      2. 小型スピーカーでは低音Bが聞こえにくい
      3. B弦だけ音量が違う場合
  6. 弦と楽器の調整ポイント
    1. 弦ゲージと張力を合わせる
      1. ダウンチューニングでは張りが弱くなる
      2. 太い弦へ交換するときの確認箇所
    2. オクターブ調整を確認する
      1. 開放弦と12フレットを比較する
      2. 押さえる力で音程が変わる
      3. オクターブ調整だけでは直らない場合
  7. 5弦らしい低音を活かすコツ
      1. 低音Bを使う場所を先に決める
      2. バスドラムと音の長さを合わせる
    1. 5弦エレキベースに関するよくある質問(FAQ)

5弦ベースの標準チューニング

5弦エレキベースのチューニングは、4弦ベースの並びを理解していれば、それほど難しくありません。

まずは各弦の音、弦番号、チューナーに表示される文字を結び付けて覚えましょう。

ここが曖昧なままだと、B弦をEへ上げようとしたり、隣の弦を間違えて回したりする原因になります。

最初のうちは、ペグを回す前に「今鳴らしているのは何弦か」「目標は何の音か」を毎回確認するだけでも、失敗をかなり減らせますよ。

太い弦からB・E・A・D・G

5弦ベースの各弦を太い方からB・E・A・D・Gと示した指板図一般的な5弦エレキベースは、ベースを演奏する姿勢で構えたとき、自分から見て上側にある最も太い弦から、B・E・A・D・Gに合わせます。

弦の番号では、最も太いB弦が5弦、次のE弦が4弦、A弦が3弦、D弦が2弦、最も細いG弦が1弦です。

日本語の音名に置き換えると、太い弦からシ・ミ・ラ・レ・ソとなります。

一般的な5弦ベースでは、4弦ベースの低音側へB弦が追加されています。

隣り合う弦の音程は、BからE、EからA、AからD、DからGのいずれも完全4度です。

難しく感じる場合は、最初から音程の名前まで覚えなくても大丈夫です。

まずは「太い方からB・E・A・D・G」という並びを、声に出して覚えるところから始めてみてください。

チューナー表示 日本語の音名 国際式音名 周波数の目安
5弦・最も太い弦 B・LB・5B B0 約30.87Hz
4弦 E・4E E1 約41.20Hz
3弦 A・3A A1 55.00Hz
2弦 D・2D D2 約73.42Hz
1弦・最も細い弦 G・1G G2 約98.00Hz

表の周波数は、基準となるAの音を440Hzに設定した場合の一般的な理論値です。

実際の演奏では、チューナーの誤差、弦の状態、弾く強さ、室温などによって表示がわずかに動くことがあります。

数字を完全に暗記する必要はありません。

チューニングで大切なのは、B・E・A・D・Gの音名を間違えず、メーターの中央へ安定して合わせることです。

チューナーのBとLBは同じ音

チューナーによっては、低音Bが通常の「B」ではなく、「LB」や「Low B」と表示されることがあります。

LBはLow Bの略で、低いB弦を示しています。

ベース専用モードでは、「5B・4E・3A・2D・1G」のように、弦番号と音名が一緒に表示される機種もあります。

そのため、B弦を鳴らしてLBと表示されても、間違った音を検出しているわけではありません。

5弦ベースの基本は、太い方からB・E・A・D・Gです。

4弦ベースのE・A・D・Gに、低いBを1本足した構成として覚えましょう。

5弦ベースの低音域や演奏上の特徴については、ヤマハも公式記事で5弦ベースの利点を紹介しています。

(出典:Yamaha Music「Benefits of a Five-String Bass」)

エレキベース自体の役割や各部の仕組みから確認したい場合は、エレキベースの基本を初心者向けに解説した記事も参考になります。

低音B弦はシの音

一般的な5弦エレキベースの5弦は、低いB、つまりシの音です。

4弦ベースで最も低い開放Eよりも、完全4度低い音になります。

ピアノの鍵盤で考えると、5弦ベースの開放Bはかなり低い位置にある音です。

耳だけでは音程をつかみにくく、スマートフォンや小型スピーカーでは基音が十分に再生されないこともあります。

そのため、低音Bが聞き取りにくくても、すぐに「音が出ていない」「チューニングが間違っている」と判断する必要はありません。

B弦の開放弦から4フレットまでを使うと、4弦ベースでは標準チューニングのまま出せない低音を演奏できます。

B弦の位置 音名 日本語の音名 4弦標準で出せるか
開放弦 B 出せない
1フレット C 出せない
2フレット C♯・D♭ ド♯・レ♭ 出せない
3フレット D 出せない
4フレット D♯・E♭ レ♯・ミ♭ 出せない
5フレット E 4弦開放でも出せる

つまり、5弦ベースでは標準チューニングのまま、B・C・C♯・D・D♯という低音を追加できます。

曲のキーがC、D、E♭などの場合でも、低い主音や経過音を無理なく使えるのが大きな特徴です。

4弦ベースではE弦をDへ下げるドロップDなどが必要になる曲でも、5弦ベースなら標準チューニングのまま対応できる場合があります。

曲ごとにチューニングを変更する回数が減るため、ライブで複数の曲を続けて演奏するときにも便利ですよ。

5フレットからは4弦と同じ音域になる

B弦の5フレットはEです。

この音は4弦の開放Eと同じ高さになります。

つまり、B弦の開放から4フレットまでが、5弦ベースで新しく加わる低音域です。

B弦の5フレットより高い位置は、4弦ベースでも別の場所で演奏できる音が多くなります。

5弦は低音を増やす弦であると同時に、同じ音を別の場所で弾ける選択肢を増やす弦でもあるんですね。

5弦ベースには、低音Bではなく高音Cを追加したE・A・D・G・Cの構成もあります。

ただし、市販されている一般的な5弦エレキベースは、低音Bを追加したB・E・A・D・Gが中心です。

高音Cを使う構成では、コード、ソロ、高音域の旋律を弾きやすくなります。

ただし、一般的な低音B用の太い弦を、そのままEやCまで高く巻き上げて使うものではありません。

高音Cを追加する場合は、用途に合った細い弦を含む専用セットを選びます。

低音B用の弦をEまで上げるのは避けてください。

通常より張力が大幅に高くなり、弦の破損やネック、ナット、ペグへの負担につながる可能性があります。

標準と大きく異なる弦構成に変更する場合は、楽器店やリペア担当者へ相談しましょう。

4弦ベースとの違い

4弦ベースと5弦ベースの最低音、左手の動き、ミュートの違いを比較した表5弦ベースは、単純に4弦ベースへ弦を1本追加しただけの楽器ではありません。

低音域が広がるだけでなく、同じ音を弾ける位置が増えることで、左手の移動、音色の選び方、ミュートの方法も変わります。

一方で、弦間が狭いモデルやネック幅が広いモデルもあるため、4弦から持ち替えた直後は違和感を覚えるかもしれません。

うん、それは自然なことです。

すぐにすべての弦を使いこなそうとせず、まずは4弦部分を今までどおり弾きながら、必要なところだけB弦を足していくと慣れやすいですよ。

低音域がBまで広がる

4弦エレキベースの標準チューニングは、太い方からE・A・D・Gです。

5弦エレキベースでは、その低音側にB弦が加わります。

このB弦によって、4弦ベースよりも低いB・C・C♯・D・D♯を、チューニングを変更せずに演奏できます。

ロック、ポップス、ゴスペル、ジャズ、メタル、現代的な歌ものなどでは、4弦ベースの最低音Eより低い音が使われることがあります。

キーボードや打ち込み音源の低音と同じ位置をベースで支えたい場合にも、5弦が役立ちます。

また、ボーカルに合わせて曲全体のキーを下げたときにも、低音域が足りなくなりにくいのが利点です。

例えば、元の曲をEからDへ下げた場合、4弦標準では低いDを出せません。

5弦ベースならB弦3フレットで低いDを出せるため、元のベースラインの形を大きく崩さずに対応できます。

低音は使う場所を選ぶ

低い音を出せるからといって、いつでもB弦を多用すればよいわけではありません。

低音を増やしすぎると、ギター、キーボード、バスドラムなどの音と重なり、バンド全体がぼやけて聞こえることがあります。

特に小さな練習室や、低音が回りやすいライブハウスでは、B弦を鳴らした瞬間に音が膨らみすぎることがあります。

その場合は、アンプの低音を上げるよりも、音数を減らしたり、音を短く切ったりする方が効果的です。

低いBやCは、サビの始まり、曲の最後、コードが大きく変わる場所などで使うと、強い印象を作れます。

◆音高卒バンドマンのワンポイント

低音は、たくさん鳴らすほど迫力が出るわけではありません。

普段はE弦やA弦を中心に弾き、ここぞという場所で低いBやCを使うと、曲の景色が一気に広がりますよ。

低い音を使わない判断も、5弦を使いこなす技術の一つです。

5弦と4弦のどちらが自分に向いているか迷っている場合は、エレキベースの弦数と違いを整理した記事もあわせて確認してみてください。

B弦で移動を減らせる

5弦ベースの利点は、最低音が広がることだけではありません。

B弦上でE・A・D・Gなどの音を弾けるため、左手を大きく移動せずに演奏できる場面が増えます。

B弦の位置 鳴る音 同じ音名の開放弦 音色の傾向
5フレット E 4弦開放E 太く丸い
10フレット A 3弦開放A 密度が高い
15フレット D 2弦開放D 太く落ち着く
20フレット G 1弦開放G 丸く柔らかい

例えば、Eの音は4弦の開放弦でも、B弦の5フレットでも演奏できます。

同じ高さのEでも、太いB弦上で弾いた音は、4弦の開放弦より太く丸い音に聞こえやすくなります。

反対に、細い弦側で弾いた音は、立ち上がりが速く、輪郭がはっきり聞こえやすい傾向があります。

どちらが正しいということではありません。

曲の雰囲気、前後のフレーズ、音を伸ばす長さ、ほかの楽器との重なりによって使い分けます。

ポジションをまとめると演奏が安定する

5弦ベースでは、ネックの5フレット付近に左手を置いたまま、低音Bから比較的高い音まで演奏できます。

例えば、B弦5フレットのE、E弦5フレットのA、A弦5フレットのD、D弦5フレットのGを使えば、開放弦と同じ音を一つの位置にまとめられます。

左手の移動距離が短くなるため、速い曲や、譜面を追いながら演奏する場面でも安定しやすくなります。

開放弦を避けて押弦した音だけでそろえると、音の長さや音色を統一しやすいという利点もあります。

ただし、最初からすべての音をB弦上で弾こうとすると、指板上の位置を見失いやすくなります。

まずは4弦ベースと同じE・A・D・Gの位置を覚え、その後にB弦上の音を少しずつ追加する方法がおすすめです。

最初に覚えたいB弦上の音

開放B、1フレットC、3フレットD、5フレットEの4つを先に覚えると、実際の曲で使いやすくなります。

5弦ベースの合わせ方

5弦エレキベースのチューニング手順は、基本的には4弦ベースと同じです。

ただし、約31Hzという低いB弦を正確に検出するには、チューナーの設定、取り付け方、弦の鳴らし方に少しコツがあります。

チューナーの表示が安定しないときに、焦ってペグを何度も回すと、かえって正しい音から離れてしまいます。

最初に機材の設定を確認し、合わせたい弦だけを鳴らすことから始めましょう。

チューナーを正しく設定する

最初に、使用するチューナーが低音Bに対応しているか確認します。

製品の説明や取扱説明書に「5弦ベース対応」「Low B対応」「LB対応」などの記載があれば安心です。

現在のチューナーが低音Bへ対応していない場合は、AmazonでLow B対応のベース用チューナーを確認できます。

クロマチックモードを備えたチューナーなら、Bを含む12種類すべての音名を検出できます。

チューナーのモードは、BASS、5 STRING BASS、CHROMATICのいずれかを選びます。

ギター専用モードや4弦ベース専用モードでは、低音Bが認識されない場合があります。

基準ピッチを変更できる機種では、バンドや音源から特別な指定がない限り、一般的な基準であるA=440Hzに設定します。

基本の設定

モードはBASS、5 STRING BASS、CHROMATICのいずれかを選び、基準ピッチはA=440Hzに設定します。

チューナーの種類による違い

種類 特徴 低音Bの合わせやすさ 向いている場面
クリップ式 ヘッドの振動を検出する 機種や位置により不安定 自宅練習・持ち運び
ペダル式 シールドから信号を直接受ける 比較的安定しやすい ライブ・バンド練習
ケーブル接続式 ベースの出力を直接検出する 比較的安定しやすい 自宅・スタジオ
マルチエフェクター内蔵 接続したまま使える 機種の対応音域による 練習・ライブ
スマートフォンアプリ 端末のマイクで音を拾う 周囲の音に影響されやすい 予備・簡易確認

エレキベースは、シールドケーブルでチューナーへ直接接続すると、周囲の会話や生活音の影響を受けにくくなります。

ペダルチューナーやケーブル接続式チューナーを使える環境なら、低音Bも比較的安定して検出できます。

クリップ式チューナーは手軽ですが、低音Bの振動を拾いにくい機種もあります。

反応しにくいときは、故障と決めつける前に、取り付ける場所や向きを変えてみましょう。

スマートフォンのチューナーアプリも利用できますが、端末のマイクは周囲の音やほかの弦の共振を拾いやすくなります。

アプリを使う場合は、テレビや会話の音を止め、できるだけ静かな場所で合わせてください。

チューナーの対応音域や表示方法は、製品によって異なります。

正確な仕様や設定方法は、使用しているチューナーの公式サイトや取扱説明書をご確認ください。

低い音から少しずつ合わせる

合わせたい音より弦の音程が低い場合は、弦を張る方向へペグを少しずつ回します。

音程が高すぎる場合は、いったん目的の音より少し低くなるまで弦を緩めます。

その後、低い側からゆっくり音程を上げて、目的の音へ近づけます。

チューニングは、低い音から目的の音へ巻き上げて合わせるのが基本です。

高い側から弦を緩めるだけで合わせると、ペグやナット周辺にわずかな緩みが残り、演奏中に音程が下がることがあります。

B弦を鳴らしてチューナーがA♯やB♭を表示している場合は、目的のBより半音低い状態です。

B弦を鳴らしてCが表示される場合は、目的のBより半音高い状態です。

ペグを一度に大きく回さず、音を鳴らして表示を確認しながら少しずつ動かしましょう。

ペグを回す前に弦を確認する

ヘッドの形によっては、5本のペグが左右に分かれて配置されています。

慣れていないうちは、B弦を鳴らしたまま、弦を目で追って対応するペグを確認してください。

別の弦のペグを回すと、鳴らしている音は変わらないため、「もっと回さなければ」と勘違いしてしまいます。

その結果、別の弦を必要以上に張り、弦を切ってしまう可能性があります。

ペグを回しても鳴らしている音が変化しない場合は、別の弦のペグを回していないか確認してください。

急に強い抵抗を感じた場合も、無理に回さず手を止めましょう。

新品の弦は何度か合わせ直す

新品の弦は、交換直後に伸びて音程が下がりやすくなります。

一度B・E・A・D・Gへ合わせても、数分弾くとメーターが左へずれることがあります。

これは新品の弦では珍しいことではありません。

一度合わせた後に弦を軽くなじませ、もう一度全弦を合わせます。

交換直後は、この作業を数回繰り返すと安定しやすくなります。

ただし、弦を強く引っ張り上げると、弦や楽器を傷める可能性があります。

無理に伸ばすのではなく、通常の力で少し演奏してから再チューニングするだけでも十分ですよ。

練習を始める前だけでなく、ケースから出した後、移動した後、室温が大きく変わったときにもチューニングを確認してください。

全弦をミュートして確認する

チューナーへ入力する音は、一度に1本だけにします。

B弦を合わせるときは、E・A・D・G弦へ左右の手を軽く触れ、振動しないように止めます。

低音Bを鳴らすと、近くにあるE弦やほかの弦が共振することがあります。

複数の弦が同時に振動すると、チューナーの表示がB・E・F♯などの間を行き来し、正しい音を判断しにくくなります。

チューナーの針が落ち着かないときは、ペグを動かす前に、ほかの弦が鳴っていないか確認しましょう。

弦は一定の強さで1回鳴らす

弦は、弱すぎず強すぎない力で1回だけ鳴らします。

強く引っ張るように弾くと、鳴らした直後だけ音程が高くなり、メーターが右側へ振れることがあります。

低音B弦は太く振幅も大きいため、この変化が出やすい弦です。

弦を鳴らした瞬間の表示ではなく、音が少し落ち着いてから中央に合っているか確認しましょう。

何度も連続して弾くと、前の音が残って表示が読みづらくなります。

一度鳴らし、表示を確認し、音を止めてからもう一度鳴らす。これを繰り返すと合わせやすいですよ。

◆音高卒バンドマンのワンポイント

チューナーの針が動き続けるときは、ペグを回す前にほかの弦を止めてみてください。

実際には音程ではなく、共振が原因になっていることがかなり多いです。

右手の手のひらや左手の指を軽く乗せるだけで、表示が急に安定することもありますよ。

最後にもう一周確認する

B弦が合ったら、同じ方法でE・A・D・Gを順番に合わせます。

すべての弦を合わせた後は、B弦へ戻り、もう一度B・E・A・D・Gの順で確認してください。

1本の弦を調整すると、ネック全体へかかる張力がわずかに変化し、先に合わせた弦が少しずれる場合があります。

特に弦交換直後や、大きく音程がずれていたときは、2周から3周ほど確認すると安定しやすくなります。

基本的なチューニング手順

チューナーを設定し、ほかの弦を止め、B・E・A・D・Gを1本ずつ合わせ、最後に全弦を再確認します。

B弦が反応しない原因と対処

約31Hzの低音とほかの弦の共振によりB弦のチューナー表示が不安定になる仕組み5弦を鳴らしてもチューナーが反応しない場合、すぐにベースの故障を疑う必要はありません。

低音Bは非常に低い音なので、チューナーの対応音域、取り付け位置、弦の鳴らし方などによって検出しにくいことがあります。

まずは簡単に確認できるところから、順番に原因を切り分けましょう。

症状 考えられる原因 最初に試すこと
B弦だけ反応しない 低音B非対応・振動不足 モード変更・ハーモニクス
表示が複数の音を行き来する ほかの弦の共振 全弦をミュートする
全弦が反応しにくい 接続・電池・音量 ケーブルと電池を確認
表示が安定しない 強く弾きすぎ・古い弦 一定の強さで鳴らす
開放弦は合うが押弦音がずれる オクターブやネックの調整 12フレットを確認する

12フレットの倍音を使う

チューナー設定、全弦ミュート、12フレットのハーモニクス、ケーブル接続の手順開放B弦へチューナーが反応しないときは、最初にクリップ式チューナーの取り付け位置を変えてみます。

ヘッドの先端、ペグの近く、ヘッドの表側や裏側など、振動を拾いやすい場所を探してください。

チューナー本体の向きを変えるだけで、表示が安定することもあります。

それでも反応しない場合は、B弦の12フレットでハーモニクスを鳴らします。

ハーモニクスとは、弦をフレットへ押し付けず、特定の位置へ軽く触れて鳴らす澄んだ音です。

12フレットのハーモニクスの出し方

B弦の12フレットの金属部分の真上へ、左手の指先を軽く触れます。

弦を指板へ押し込まず、表面へ触れる程度にしてください。

その状態で右手でB弦を鳴らし、鳴らした直後に左手の指を弦から離します。

成功すると、開放Bより1オクターブ高い、澄んだBの音が鳴ります。

音名は同じBですが、開放弦より高い周波数になるため、低い音を苦手とするチューナーでも検出しやすくなります。

12フレットのハーモニクスを使っても、合わせる音名はBのままです。

1オクターブ高い音になっても、チューナー上では同じBとして確認できます。

ハーモニクスを鳴らすときも、ほかの4本の弦は手で止めておきます。

ほかの弦が共振すると、倍音を使っても表示が安定しない場合があります。

弦を強く弾きすぎる必要はありません。

自然な強さで鳴らし、音が持続している間に表示を確認しましょう。

ハーモニクスでも反応しない場合

クリップ式で何度試しても反応しない場合は、ケーブル接続式チューナーやペダルチューナーを使用する方法が確実です。

ベース本体から出る電気信号を直接入力できるため、周囲の騒音や楽器の振動の伝わり方に左右されにくくなります。

マルチエフェクターにチューナー機能がある場合は、ベースを直接接続して試してみてください。

クロマチックモードへ変更するだけで反応する場合もあります。

B弦が反応しないときの順番

モード確認、ほかの弦のミュート、取り付け位置の変更、12フレットのハーモニクス、ケーブル接続の順に試すと原因を見つけやすくなります。

チューナーと電池を確認する

B弦だけでなく、ほかの弦にもチューナーが反応しにくい場合は、ベースからチューナーまでの信号経路を確認します。

まず、ベース本体のボリュームが下がっていないか確認してください。

ベースの音量がゼロになっていると、ケーブルで接続していてもチューナーへ信号が届きません。

次に、シールドケーブルがベースとチューナーへ奥まで差し込まれているか確認します。

プラグが途中までしか入っていない場合や、端子に汚れがある場合も、信号が不安定になることがあります。

接続を一つずつ切り分ける

エフェクターを複数つないでいる場合は、いったんベースとチューナーだけを直接つなぎます。

直接つないで反応するなら、途中のケーブル、エフェクター、電源のどこかに原因がある可能性があります。

別のシールドケーブルを持っている場合は交換し、反応が変わるか試してみましょう。

ベースの出力端子を軽く動かしたときだけ反応が途切れる場合は、ジャックの緩みや接触不良も考えられます。

端子や配線の修理が必要な場合は、無理に分解せず楽器店へ相談してください。

アクティブベースの電池を確認する

アクティブ回路を搭載した5弦ベースでは、内蔵電池が消耗すると出力が弱くなったり、音がひずんだりすることがあります。

ケーブル接続式チューナーへの反応が急に悪くなった場合は、ベースに入っている9V電池などの状態も確認してください。

音が小さい、音が途切れる、強く弾くと不自然に割れるといった症状がある場合も、電池消耗の可能性があります。

アクティブベースは、シールドを本体へ差し込むと電池を使用し始める構造が一般的です。

演奏後もシールドを挿したままにすると電池が消耗しやすいため、使い終わったら抜いておくと安心です。

ただし、電源の仕組みは製品によって異なります。

正確な電池の種類や交換方法は、使用しているベースの取扱説明書をご確認ください。

弦の劣化も表示を不安定にする

弦が古くなっている場合も、音程が安定しにくくなります。

さび、汚れ、変形、フレットに当たって平らになった部分がある弦は、振動が不規則になりやすいからです。

開放弦を合わせてもすぐにずれる、チューナーの表示が毎回違う、特定のフレットだけ音程がおかしい場合は、弦の状態を確認してください。

弦を交換しても症状が変わらない場合は、ナット、ネック、ブリッジなどの調整が関係している可能性があります。

開放弦を合わせてもすぐに音程がずれる場合や、フレットごとの音程差が大きい場合は、弦だけでなくネックやブリッジの調整も関係している可能性があります。

原因を判断できない場合は、無理に部品を動かさず、楽器店やリペア担当者へ相談してください。

低音B弦を濁らせない弾き方

5弦ベースのチューニングが正しくても、弾いた音がすっきり聞こえるとは限りません。

低音B弦をきれいに響かせるには、鳴らす技術と同じくらい、不要な弦を止める技術が重要です。

特に低音は、わずかな共振でも音全体を覆いやすいため、4弦以上に丁寧なミュートが求められます。

難しそうに感じるかもしれませんが、左右の手が弦へ自然に触れる形を作れば、力を入れなくても止められますよ。

使わない弦を確実に止める

右手で低音側、左手で高音側の不要な弦を止めるミュート方法5弦ベースでは、弾いていない弦が共振すると、低音全体が濁って聞こえます。

特にB弦は太く振動が大きいため、意図せず鳴り続けると、演奏全体の輪郭をぼかしやすくなります。

4弦ベースでは問題がなかった弾き方でも、弦が1本増えることでミュートが足りなくなる場合があります。

弾いている本人には気にならなくても、録音した音やバンド全体の音では、不要な低音が目立つことがあります。

右手で低音側の弦を止める

右手でE弦を弾いているときは、親指をB弦へ軽く置くと、B弦の共振を止められます。

A弦やD弦へ移動したときは、親指を弦へ順番に移す方法があります。

この方法は、親指を弾いている弦の一つ上へ移動させるため、フローティングサムと呼ばれることもあります。

別の方法として、親指の側面をB弦やE弦へ触れさせ、複数の低音弦をまとめて止める方法もあります。

どの方法を使う場合でも、親指で弦を強く押さえ込む必要はありません。

振動しない程度に軽く触れておけば十分です。

強く押さえると右手全体が固まり、人差し指や中指を動かしにくくなります。

左手で高音側の弦を止める

左手では、押さえている指以外を隣の弦へ軽く触れさせ、高音側の共振を止めます。

例えば、E弦を押さえているときに、指先の腹をA弦へわずかに触れさせると、A弦が勝手に鳴るのを防げます。

音を伸ばし終わったら、押さえていた指の力を抜き、指を弦から完全に離さずに振動を止めます。

指を勢いよく離すと、開放弦が一瞬鳴ることがあります。

「押さえる」と「離す」の間に、弦へ軽く触れた状態を作るのがポイントです。

ベースのミュートは、音を出す前、鳴らしている間、音を切る瞬間のすべてで行います。

◆音高卒バンドマンのワンポイント

ミュートは目立たない技術ですが、録音すると差がはっきり分かります。

上手な人ほど、弾いている音よりも「鳴らしていない弦」の管理が丁寧です。

私もフレーズを練習するときは、正しい音が出たかだけでなく、音を切った後に低音が残っていないか確認しています。

簡単なミュート練習

最初はB弦を使わない簡単なフレーズを弾きながら、B弦が勝手に鳴っていないか確認するとよい練習になります。

E弦の5フレットを4回弾き、毎回短く音を止めてみてください。

右手の親指はB弦へ置き、左手は音を切るたびに押さえる力を抜きます。

次にA弦、D弦、G弦へ移動し、使っていない低音弦を右手で止めます。

最初はゆっくりで大丈夫です。

スマートフォンで短く録音し、音と音の間に不要な低音や開放弦の音が残っていないか聞いてみるのもおすすめです。

5弦のミュートは左右の手で分担します。

右手で主に低音側、左手で主に高音側と音を切る瞬間を管理すると、自然に不要な共振を減らせます。

右手と左手のミュートは、文章を読むだけでは指の動きをつかみにくいことがあります。

実際の手元を見ながら自宅で繰り返し練習したい人は、初心者向けのベース動画教材を活用する方法もあります。

短いフレーズから確認できる教材なら、自分のペースで共振を抑える感覚を身につけやすいですよ。

強く弾きすぎず音を整える

低音B弦は適度な力で弾き、強く弾きすぎると音程が上がり濁ることを示した図低音B弦は、強く弾けば弾くほど太い音になるわけではありません。

弦を大きく引っ張ると振幅が増え、フレットへ当たる音や、音程が一時的に高くなる現象が起こりやすくなります。

B弦だけを特別に強く弾くのではなく、E・A・D・G弦と同じ音量に聞こえる力加減を探しましょう。

太い弦は指へ返ってくる感触が大きいため、最初は必要以上に力を入れてしまうことがあります。

指を深く潜り込ませるのではなく、弦の表面を横へ押し出すように鳴らすと、安定した音を作りやすくなります。

アンプの低音を上げすぎない

低音が足りないと感じたときに、アンプの低音つまみを大きく上げすぎるのも注意が必要です。

低音を過度に増やすと、迫力よりも膨らみが目立ち、音程やリズムが分かりにくくなることがあります。

最初はアンプの低音、中音、高音のつまみを中央付近に設定し、ベース本体の音を確認してください。

そこから低音を少しずつ加え、必要に応じて中音域を調整すると、B弦の輪郭を残しやすくなります。

バンドでは、ベース単体で気持ちよい音と、全員で演奏したときに聞こえる音が異なることがあります。

単体では少し硬く感じる音でも、ギターやドラムと重なるとちょうどよく聞こえることがありますよ。

小型スピーカーでは低音Bが聞こえにくい

低音Bの基音は約31Hzと非常に低く、小型スピーカーやスマートフォンでは十分に再生できない場合があります。

その場合、実際にはB弦の基音ではなく、その上に含まれる倍音を中心に聞いています。

スマートフォンで聞いた音が細いからといって、ベース本体のチューニングやB弦が間違っているとは限りません。

反対に、小さなスピーカーで低音を無理に増やすと、音が割れたり、ほかの音が聞こえにくくなったりします。

B弦の状態を確認するときは、可能であればベース用アンプや低音再生に対応したヘッドホンを使用しましょう。

低音Bをはっきり聞かせるポイントは、低音を増やし続けることではありません。

不要な共振を止め、適度な力で弾き、中音域を含めて音の輪郭を整えることが大切です。

B弦だけ音量が違う場合

B弦だけ音量が小さい場合や大きすぎる場合は、弾き方だけでなく、ピックアップと弦の距離も関係している可能性があります。

ピックアップがB弦から離れすぎていると、出力が小さく感じることがあります。

反対に近すぎると、音量が大きくなりすぎたり、振動へ影響したりする可能性があります。

ただし、ピックアップの高さを変更すると、全弦の音量バランスや音色が変わります。

調整前のねじの位置を記録し、大きく動かす場合は楽器店へ相談すると安心です。

弦と楽器の調整ポイント

弦ゲージ、オクターブ調整、アクティブベースの電池確認という調整項目低音B弦の鳴り方は、演奏方法だけでなく、弦の太さやベース本体の調整にも左右されます。

開放弦の音が合っているのに弾きにくい場合や、フレットを押さえた音がずれる場合は、楽器側の状態も確認しましょう。

弦、ネック、ナット、ブリッジは互いに関係しています。

一つだけを大きく変更すると、別の部分の再調整が必要になる場合があります。

弦ゲージと張力を合わせる

弦ゲージとは、弦の太さを表す数字です。

5弦ベース用のセットでは、45・65・85・105・130などの組み合わせがよく使われます。

代表的な太さや価格を確認したい場合は、Amazonで5弦ベース用の弦セットを比較できます。

最後の130は、最も太いB弦の直径が0.130インチであることを表しています。

製品によっては、B弦が125、130、135などに設定されています。

代表的な組み合わせ 特徴の目安 確認したい点
40・60・80・100・125 比較的軽い感触 B弦の張りと音の輪郭
45・65・80・100・130 標準的な範囲 現在のナット溝との相性
45・65・85・105・130 よく見られる構成 ネックと弦高の状態
45・65・85・105・135 B弦が太め ナットとブリッジに通るか
50・70・85・105・135 全体に太め ネックへかかる張力

表は一般的な組み合わせの例であり、同じ太さでも弦の構造やメーカーによって弾き心地は異なります。

一般的には、太い弦ほど張りを感じやすくなり、低い音程でも弦の動きを抑えやすくなります。

ただし、芯線の形、巻き線の素材、弦の長さ、ブリッジへの通し方によっても張力感は変わります。

B弦の音がぼやけるからといって、必ず太い弦へ交換すれば解決するわけではありません。

弦が古い、弦高が高すぎる、ネックが反っている、オクターブが合っていない、ピックアップとの距離が適切でないなど、別の原因も考えられます。

ダウンチューニングでは張りが弱くなる

標準のBからドロップAへ音程を下げると、B弦の張力が弱くなります。

弦が大きく揺れ、フレットへ当たりやすくなったり、音の立ち上がりがぼやけたりすることがあります。

たまに1曲だけドロップAを使う程度なら、現在の弦で対応できる場合もあります。

しかし、常に低いチューニングで使用する場合は、太めの弦や楽器の再調整が必要になることがあります。

さらに低いF♯などへ下げる場合は、通常のB弦では張力不足になりやすくなります。

専用の太い弦、長いスケール、マルチスケール構造などが必要になる場合があるため、自己判断だけで変更しない方が安心です。

太い弦へ交換するときの確認箇所

弦の太さを大きく変更するときは、ナット溝、ネックの反り、弦高、ブリッジサドル、オクターブ、ペグへ巻ける太さを確認します。

太いB弦がナット溝へ正しく収まらないと、弦が溝の上へ乗り、弦高や音程が不安定になることがあります。

ブリッジの穴やペグの軸へ弦が通らない製品もあります。

購入前に、弦のスケール長がベースへ合っているかも確認してください。

太い弦へ変更すると、ナット溝へ収まらなかったり、ネックにかかる力が変わったりする可能性があります。

ナットを無理に削る作業やトラスロッドの大幅な調整は、元へ戻せなくなる場合があるため注意してください。

大幅なゲージ変更や低いチューニングを常用する場合は、楽器店やリペア担当者へ相談しましょう。

使用できる弦の太さやスケール長はベースによって異なるため、正確な情報はベース本体と弦メーカーの公式サイトをご確認ください。

5弦ベースを購入したばかりで、必要な機材や本体の選び方も確認したい場合は、エレキベース初心者に必要なものと選び方も参考になります。

オクターブ調整を確認する

開放弦を正しく合わせても、12フレットなどを押さえた音が高い、または低い場合があります。

この状態は、通常のチューニングではなく、オクターブ調整が合っていない可能性があります。

オクターブ調整とは、開放弦を合わせた状態で、フレットを押さえた音も正しい音程になるように弦の長さを調整する作業です。

英語ではイントネーション調整と呼ばれます。

開放弦と12フレットを比較する

確認するときは、最初に開放弦を正確にチューニングします。

次に12フレットのハーモニクスを鳴らし、同じ12フレットを通常どおり押さえた音と比べます。

ハーモニクスと押弦した音が同じ位置を示せば、オクターブはおおむね合っています。

12フレットを押さえた実音が高い場合は、一般的にブリッジサドルを後ろへ動かし、弦の有効な長さを長くします。

12フレットを押さえた実音が低い場合は、一般的にサドルを前へ動かし、弦の有効な長さを短くします。

12フレットの実音 状態 一般的な調整方向
ハーモニクスより高い 押弦音がシャープ サドルを後ろへ動かす
ハーモニクスより低い 押弦音がフラット サドルを前へ動かす
同じ音程 おおむね適正 大きな変更は不要

サドルを動かすと開放弦の音程も変わるため、調整するたびに開放弦を合わせ直してください。

B弦だけでなく、E・A・D・G弦も1本ずつ確認します。

フェンダーの公式サポートでも、ベースのセットアップ項目としてネック、弦高、ピックアップ高、オクターブなどの確認方法が案内されています。

(出典:Fender「How do I set up my bass guitar properly?」)

押さえる力で音程が変わる

12フレットを押さえるときに力を入れすぎると、弦が必要以上に伸びて音程が高くなります。

特に弦高が高いベースや、細い弦では変化が出やすくなります。

普段演奏するときと同じ程度の力で、フレットのすぐ手前を押さえましょう。

フレットとフレットの中央を強く押すのではなく、金属フレットの近くを必要最低限の力で押さえるのがポイントです。

押さえるたびに表示が大きく変わる場合は、オクターブ調整だけでなく、押弦の力も見直してください。

チューニングは、開放弦をB・E・A・D・Gへ合わせる作業です。

オクターブ調整は、フレットを押さえた音まで正しくなるようにブリッジ側で弦長を整える作業です。

オクターブ調整だけでは直らない場合

オクターブ調整だけを行っても、ネックの反りや弦高に問題があると、音程が安定しない場合があります。

ナット溝が高すぎる場合は、低いフレットを押さえたときに音程が高くなりやすくなります。

弦が古い場合も、フレットごとの音程が不安定になることがあります。

まず弦の状態、ネック、弦高を確認し、その後にオクターブを合わせるのが一般的な流れです。

サドルの動かし方が分からない場合や、調整ねじが固い場合は、無理に回さないでください。

弦ゲージの大幅な変更、ナット加工、ネック調整を伴う場合は、最終的な判断を楽器店や専門のリペア担当者へ相談しましょう。

5弦らしい低音を活かすコツ

低音B弦を常に鳴らさずサビや曲の展開など必要な場所で使う考え方5弦エレキベースを活かす鍵は、低い音をたくさん使うことではありません。

必要な場所で低音B弦を選び、不要な弦を止め、バンド全体の中で聞き取りやすい音へ整えることが大切です。

5弦を持っているからといって、すべてのフレーズを低い位置へ変更する必要はありません。

4弦と同じE・A・D・Gを中心に演奏し、曲の流れを変えたい場所や、低い主音が必要な場所でB弦を使うだけでも十分に効果があります。

低音Bを使う場所を先に決める

曲を練習するときは、最初からB弦を自由に使うより、「この小節だけ低いDを使う」「最後のEだけB弦5フレットで弾く」と決めると整理しやすくなります。

使う場所を限定すると、ミュートや左手の移動にも集中できます。

同じフレーズを4弦部分だけで弾いた場合と、B弦を加えた場合の両方を録音して比べてみましょう。

低音を加えた方が曲に合う場合もあれば、元の高さの方がリズムが軽快に聞こえる場合もあります。

あなたは、低い音があるだけで安心してしまっていないでしょうか。

低音Bは、音の高さを増やす道具ではなく、曲の重さや広がりを選ぶための選択肢です。

バスドラムと音の長さを合わせる

不要な低音の振動を止め、一音を明確にしてバンドを支える5弦ベースの役割バンドでは、ベースの低音とバスドラムが同時に鳴る場面が多くなります。

ベースだけが長く伸び続けると、次の拍まで低音が残り、リズムの輪郭がぼやけることがあります。

バスドラムが短く切れる曲では、B弦の音も少し短めにするとまとまりやすくなります。

反対に、バラードや広がりのある曲では、低い音を長く伸ばすことで安定感を作れます。

音の高さだけでなく、音を切るタイミングまで合わせることが、5弦らしい低音を活かすコツです。

◆音高卒バンドマンのワンポイント

5弦ベースへ持ち替えた直後は、B弦を使いたくなるものです。

でも、B弦を使わない小節があるからこそ、低い音を入れた瞬間が生きます。

音を足す技術と同じくらい、音を選ばない判断も大切ですよ。

5弦エレキベースに関するよくある質問(FAQ)

Q1. 5弦エレキベースの5弦は何の音ですか?

A. 一般的な5弦エレキベースの5弦は、低いB、つまりシの音です。

太い弦からB・E・A・D・Gへ合わせ、日本語の音名ではシ・ミ・ラ・レ・ソとなります。

チューナーによっては、BではなくLBや5Bと表示されることがありますが、いずれも低音B弦を示す表示です。

Q2. ギター用チューナーでも5弦ベースを合わせられますか?

A. クロマチックモードがあり、低音Bを検出できる機種であれば、B・E・A・D・Gを合わせられる可能性があります。

ただし、ギター専用モードでは低音Bを認識できない場合があります。

ベースモード、5弦ベースモード、クロマチックモードのいずれかを使用してください。

正確な対応音域は製品によって異なるため、チューナーの公式サイトや取扱説明書をご確認ください。

Q3. 5弦をEに合わせてもよいですか?

A. 一般的な低音B用の5弦をEまで上げるのは避けてください。

標準より大幅に張力が高くなり、弦が切れたり、ネック、ナット、ペグへ負担がかかったりする可能性があります。

高音側へC弦を追加したE・A・D・G・Cの構成にしたい場合は、ハイC用の細い弦を含む専用セットを使用します。

弦構成を大幅に変更する場合は、楽器店やリペア担当者へ相談しましょう。

Q4. B弦がチューナーに反応しないときはどうしますか?

A. まず、ベースモードまたはクロマチックモードになっているか確認します。

次に、ほかの弦をミュートし、弱めから中程度の一定の力でB弦だけを鳴らしてください。

反応しない場合は、クリップ式チューナーの位置を変えるか、B弦の12フレットでハーモニクスを鳴らします。

それでも難しい場合は、ケーブル接続式チューナーやペダルチューナーへ変更する方法が有効です。

Q5. 5弦ベースの標準チューニングとドロップBは同じですか?

A. 必ずしも同じではありません。

5弦ベースの標準チューニングはB・E・A・D・Gです。

一方、ドロップBという言葉は、ギターや4弦ベースで一部の弦を下げた別のチューニングを指す場合があります。

同じ最低音Bでも、ほかの弦の並びが異なる可能性があります。

楽譜や演奏動画を見るときは、最低音だけでなく全弦の指定を確認しましょう。

5弦エレキベースの標準チューニングは、太い方からB・E・A・D・Gです。

最も太い5弦は低いB、つまりシの音へ合わせます。

低音Bがチューナーへ反応しないときは、ほかの弦を止め、12フレットのハーモニクスやケーブル接続式チューナーを試してください。

演奏するときは、使っていない弦を左右の手で止め、B弦だけを強く弾きすぎないことが大切です。

開放弦は合っているのに押弦した音がずれる場合は、弦の状態やオクターブ調整も確認しましょう。

5弦ベースは、4弦より音域が広い一方で、止めなければならない弦も増えます。

最初は「うまく鳴らすこと」ばかりを意識してしまいますが、5弦らしい低音を支えているのは丁寧なミュートです。

あなたは低い音を鳴らしたとき、その音だけでなく、ほかの弦が静かに止まっているかまで聞けているでしょうか。

チューニング、ミュート、弦の鳴らし方を一つずつ整えれば、低音Bは扱いにくい弦ではなく、曲の世界を大きく広げてくれる頼もしい音になります。

焦ってすべての弦を使おうとせず、まずは正しいB・E・A・D・Gを覚えるところから始めてみてください。

B弦を使わない練習も、5弦を使いこなすための大切な時間です。

低いBを正しく合わせ、不要な振動を止め、必要な場所で一音だけ鳴らす。

その一音がバンド全体を支えたとき、5弦ベースの面白さを実感できるかなと思います。

音楽を始めるのに、遅すぎることはありません。

今日合わせた低いBの一音が、あなたの新しい音楽の物語を支える一歩になるかもしれませんよ。