エレキベースとエレキギターの違いと向き不向き|初心者向け解説

エレキベースとエレキギターのどちらが自分に合うかを考える導入スライド ベース
EYS音楽教室
本記事はプロモーション(Amazonアソシエイト含む)を含みます。画像はイメージを含みます。
エレキベースとエレキギターは見た目がよく似ているので、「弦の数が違うだけなのかな」「初心者にはどちらが簡単なんだろう」と迷いますよね。楽器店に並んでいる姿を見ると、どちらも細長いネックがあり、ボディにピックアップが付いています。そのため、エレキベースを「弦が少なくて低い音が出るギター」と考えている人もいるかもしれません。
ですが、実際にバンドで演奏してみると、両者は音の高さだけでなく、曲の中で担当する役割や演奏するときの感覚まで大きく違う楽器だとわかります。

私は音楽高校で音楽理論や楽典、和声、聴音などを学び、その後はベーシストとしてバンド活動を続けてきました。

ギターと一緒に演奏する機会も多くありましたが、同じフレーズを弾いても、ギターとベースでは求められる音の出し方が違います。

ギターはコードやリフ、メロディで曲の表情を作りやすい楽器です。

一方、ベースは低音とリズムを担当し、演奏しているメンバー全員が気持ちよく音を出せる土台を作ります。

その経験から言うと、エレキベースとエレキギターの違いを理解するうえで大切なのは、弦の数や楽器の大きさだけを見ることではありません。

好きな曲の中で、自分がどの音を担当したいのかを考えることが、自分に合う楽器を選ぶ一番わかりやすい方法です。

この記事では、エレキベースとエレキギターの違いを初心者にもわかる言葉で整理し、それぞれに向いている人や楽しみ方まで詳しく解説します。

楽器経験がまったくなくても大丈夫ですよ。

読み終わる頃には、どちらを選べば自分らしく音楽を楽しめそうか、判断しやすくなるかなと思います。

  • エレキベースとエレキギターの役割の違い
  • 弦数や音域、楽器の大きさの違い
  • 初心者が感じやすい難しさの違い
  • 自分に合った楽器を選ぶ判断基準
  1. エレキベースとエレキギターの違い
    1. ギターはメロディと伴奏を担う
      1. ギターが担当する代表的な役割
      2. 一人でも曲の雰囲気を作りやすい
      3. 音作りの幅が広い
    2. ベースは低音とリズムを支える
      1. ベースはコードとリズムの橋渡し役
      2. ベースは音の長さも演奏する
      3. 少ない音数でも曲への影響は大きい
  2. 弦数と音域の違い
    1. ギターは6弦で音域が広い
      1. 低音から高音まで使い分けられる
      2. コードを鳴らせることが大きな特徴
      3. 弦が多いことによる難しさ
    2. ベースは4弦で音が低い
      1. ギターと同じ音名でも高さが違う
      2. 4弦だから簡単とは限らない
      3. 5弦や6弦ベースとの違い
  3. 大きさと弾き心地の違い
    1. ベースは弦が太く間隔も広い
      1. ネックが長い理由
      2. 手が小さくても弾ける
      3. ショートスケールも選択肢
      4. 太い弦は力で押さえない
    2. ギターはコード押弦が多い
      1. コードでは指を別々に動かす
      2. セーハコードは後からでもよい
      3. 簡単なリフやパワーコードから始められる
  4. 奏法と演奏技術の違い
    1. ベースはミュートが重要
      1. 指弾き
      2. ピック弾き
      3. スラップ
      4. ミュートが必要な理由
      5. 音を止める瞬間までが演奏
    2. ギターはコードとソロが中心
      1. コードストロークとアルペジオ
      2. カッティングとブリッジミュート
      3. リード演奏で使われる奏法
      4. 好きな曲に必要な技術から覚える
      5. ギターは音作りも演奏の一部
  5. 初心者にはどちらが簡単か
      1. ベースが始めやすいと感じられる理由
      2. ベースを続けると見えてくる難しさ
      3. ギターが始めやすいと感じられる理由
      4. ギターでつまずきやすい部分
      5. 簡単さより続けたい気持ちを優先する
  6. 一人とバンドでの楽しみ方
      1. 一人で完結しやすいのはギター
      2. ベースは音源に合わせると楽しさが広がる
      3. バンドでのギターの楽しさ
      4. バンドでのベースの楽しさ
      5. 自宅練習で必要な機材
      6. アンプは楽器に合うものを選ぶ
    1. エレキベースとエレキギターのよくある質問(FAQ)
  7. 好きな曲の役割から楽器を選ぶ
      1. 好きな曲をパート別に聴いてみる
      2. 演奏したい場面を想像する
      3. 実際に持って確かめる
      4. 最初の一本は続けたくなるものを選ぶ
      5. 始めるのに遅すぎることはない

エレキベースとエレキギターの違い

エレキベースとエレキギターは別の楽器エレキベースとエレキギターの最も大きな違いは、曲の中で担当する音と役割です。

簡単に言うと、ギターはコードやメロディなど曲の表面に聞こえやすい音を担当し、ベースは低音とリズムで曲全体の土台を作ります。

もちろん、ベースがメロディを弾いたり、ギターが低音中心のリフを弾いたりする曲もあります。

それでも、一般的なバンド演奏では、ギターとベースの基本的な役割は大きく異なります。

比較項目 エレキベース エレキギター
主な役割 低音とリズムの土台 コード、伴奏、リフ、メロディ、ソロ
一般的な弦数 4弦 6弦
標準的な音域 ギターより1オクターブ低い 中音域から高音域を使いやすい
演奏の中心 単音のベースライン コードと単音の両方
弦の特徴 太く長い ベースより細く短い
ネックの特徴 長くフレット間隔が広い 比較的短くフレット間隔が狭い
バンドでの関係 ドラムと連動しやすい 歌や楽曲の前面を彩りやすい
一人での演奏 音源に合わせると楽しみやすい コードだけでも曲を再現しやすい
初心者の主な課題 リズム、ミュート、音の長さ コード、弦の弾き分け、指の独立

見た目は似ていますが、エレキベースは弦を2本減らしたエレキギターではありません。

音域、弦の太さ、ネックの長さ、アンプ、奏法、バンドで求められる役割が異なる、独立した楽器です。

一般的な4弦ベースと6弦ギターの違いについては、楽器メーカーのFenderも、弦数、スケール、音域、バンド内での役割などを分けて解説しています。

(出典:Fender公式「Bass vs Guitar」)

エレキベースそのものの仕組みや魅力を詳しく知りたい人は、エレキベースとはどのような楽器なのかを解説した記事も参考にしてください。

ギターはメロディと伴奏を担う

ギターがコードやリフ、メロディで曲の雰囲気を作り、一人でも曲を演奏しやすいことを説明したスライドエレキギターは、バンドの中で幅広い仕事を担当できる楽器です。

複数の弦を同時に鳴らしてコード伴奏をしたり、印象的なリフを弾いたり、歌の間に短いメロディを入れたりできます。

曲の途中でギターソロを弾き、演奏の前面に出ることもあります。

ギターが担当する代表的な役割

ギターの役割として、初心者にもわかりやすいのがコード伴奏です。

コードとは、複数の音を同時に鳴らして作る響きのことです。

たとえばCやGといったコードを順番に鳴らすことで、歌やメロディを支える伴奏が成立します。

ロックでは、すべての弦を使ったコードだけでなく、2本から3本の弦を中心に鳴らすパワーコードもよく使われます。

パワーコードは形が比較的シンプルで、音を歪ませたときにも輪郭が残りやすいため、初心者が最初に練習する奏法としても人気があります。

ギターリフも重要な役割です。

リフとは、曲の中で繰り返される印象的なフレーズのことです。

歌が始まる前のイントロを聴いただけで曲名がわかる場合、その中心にギターリフがあることも少なくありません。

さらに、歌の合間を埋める短いフレーズや、間奏で演奏されるギターソロもあります。

同じエレキギターでも、担当する役割によって演奏内容はかなり変わります。

コードやリズムを中心に担当する人は「リズムギター」、メロディやソロを多く担当する人は「リードギター」と呼ばれることがあります。

ただし、必ず二人に分かれるわけではなく、一人のギタリストが伴奏とソロの両方を担当するバンドも珍しくありません。

一人でも曲の雰囲気を作りやすい

エレキギターの魅力は、一つの楽器でコード、リズム、メロディのすべてに触れられることです。

コードを鳴らせば、ほかに楽器がいなくても曲の雰囲気を感じられます。

好きな歌に合わせてコードを弾いたり、自分で歌いながら伴奏したりすることもできます。

エレキギターはアコースティックギターより生音が小さいため、アンプやヘッドホン機器を使えば、自宅で音量を抑えて練習しやすいのも特徴です。

ただし、アンプを使わない状態でも、ピックが弦に当たる音や弦の振動音は聞こえます。

夜間に練習する場合は、周囲への配慮も必要ですよ。

音作りの幅が広い

音を歪ませれば力強いロックサウンドになり、歪みを抑えれば透明感のある柔らかな音にもなります。

ギター本体に付いているピックアップを切り替えるだけでも、明るく鋭い音や、丸く太い音に変化します。

弦を弾く位置を変えることでも音色は変わります。

ネックに近い場所で弾くと柔らかい音になりやすく、ブリッジに近い場所で弾くと硬く輪郭のある音になりやすいです。

さらに、エフェクターを使えば、歪み、残響、反復音、揺れなどを加えられます。

弾く位置やピックの硬さ、アンプの設定によっても音色が変わるため、音作りそのものを楽しみたい人にも向いています。

エレキギターは、ピックアップが弦の振動を電気信号へ変え、その信号をアンプで増幅することで本来の音色を作る楽器です。アンプや本体の設定が音作りに深く関わる理由も、この仕組みを知ると理解しやすくなります。

(出典:Yamaha公式「エレキギターのしくみ」)

ギターが向いている人の例

好きな曲のギターリフを弾きたい人、コードを鳴らしながら歌いたい人、メロディやソロを演奏したい人には、エレキギターが有力な選択肢です。

「一人でも曲らしい演奏を楽しみたい」という希望が強い人も、ギターの方が目的に合いやすいかなと思います。

ベースは低音とリズムを支える

ベースが低音とドラムでグルーヴを作り、少ない音数でバンド全体を支えることを説明したスライドエレキベースは、ギターやキーボードが作るハーモニーと、ドラムが作るリズムをつなぐ楽器です。

基本的には、コードの中心となる音や、そのコードを構成する音を低い音域で演奏します。

ベースがコードの土台を示すことで、聴いている人は曲の流れやコード進行を自然に感じられます。

ベースはコードとリズムの橋渡し役

バンドの中でギターやキーボードがCコードを鳴らしているとき、ベースがCの音を低音で弾くと、曲全体の響きが安定します。

次のコードへ進むときには、ベースもコードに合わせて別の音へ移動します。

この動きによって、聴いている人はコード進行の流れを低音から感じ取れます。

また、ドラムのバスドラムと音を合わせたり、少しずらしたりしながら、曲のノリを作ることも重要な役割です。

バスドラムが「ドン」と鳴る位置でベースも音を出すと、低音に厚みが生まれます。

反対に、ドラムとまったく異なる位置でベースを弾けば、曲が不安定に聞こえることもあります。

そのためベーシストは、自分の音だけでなく、ドラムがどのようなリズムを演奏しているのかをよく聴きます。

ベースは音の長さも演奏する

ベースでは単に正しい音を弾くだけでなく、音を出すタイミング、音を切るタイミング、休符の長さまで意識します。

たとえば同じ音を弾いていても、短く切れば引き締まった印象になり、長く伸ばせば広がりのある印象になります。

音を短く切るベースラインは、軽快な曲や歯切れのよいリズムに合います。

反対に、一音を長く伸ばすベースラインは、バラードや広がりのある曲で効果を発揮します。

音を出していない休符も大切です。

初心者のうちは、音をたくさん弾いた方が上手に聞こえるように感じるかもしれません。

しかし、ベースでは弾かない場所を正確に作ることで、ドラムや歌が生きることがあります。

低音が鳴っていない瞬間があるからこそ、次に出す一音が強く聞こえるわけです。

少ない音数でも曲への影響は大きい

ベースは音数が少なく見えることがありますが、その一音が曲全体に与える影響はかなり大きいです。

ベースラインを少し変えただけで、同じコード進行でも軽く聞こえたり、重く聞こえたり、前へ進むように感じられたりします。

コードの中心となる音だけを安定して弾けば、落ち着いた印象になります。

次のコードへつながる音を加えると、流れるような印象になります。

リズムを細かくすれば勢いが生まれ、音数を減らせば余裕や重さが生まれます。

このように、ベースは目立つメロディを担当していなくても、曲の感じ方を大きく変えられる楽器です。

◆音高卒バンドマンのワンポイントアドバイス

バンドでベースを弾いていると、自分の音だけを聴くより、ドラムや歌を含めた全体の音を聴く時間が増えていきます。

目立つフレーズを弾いたときより、メンバー全員の演奏がうまくまとまった瞬間に気持ちよさを感じる人は、ベースにかなり向いていると思います。

一音を出しただけでバンド全体が安定する感覚は、ベースならではですよ。

弦数と音域の違い

ベースは一般的に4弦で低音を担当し、ギターは6弦でコードや高音を演奏する違いを比較した一般的なエレキギターは6弦、エレキベースは4弦です。

ただし、単純に弦の数が多い方が難しいとは限らず、それぞれの弦の太さや音域、演奏方法まで含めて考える必要があります。

ベースとギターは共通する音名を持っていますが、実際に出る音の高さは違います。

この違いを知ると、なぜベースとギターがバンドの中で別々の役割を持つのかがわかりやすくなります。

ギターは6弦で音域が広い

一般的なエレキギターは、太い方からE、A、D、G、B、Eの6本の弦を張ります。

日本語の音名で言うと、低い方からミ、ラ、レ、ソ、シ、ミです。

この並びは標準チューニングと呼ばれ、多くの教則本や楽譜、初心者向け動画でも使われています。

正しい音に合わせてもすぐにずれてしまう場合は、弦の張り方やペグ、ナットなど楽器側に原因があることもあります。具体的な確認方法は、ギターのチューニングがすぐ狂う原因と直し方を解説した記事で詳しく整理しています。

低音から高音まで使い分けられる

低音側の弦では力強いリフやコードの土台を作り、高音側の弦ではメロディやソロを演奏できます。

このように低音から高音まで使えることが、ギターの表現の幅を広げています。

太い6弦や5弦は、ロックのリフやパワーコードでよく使われます。

細い1弦や2弦は、明るく抜ける音が出しやすく、メロディやソロに向いています。

同じフレーズでも、太い弦で弾くか細い弦で弾くかによって、音の太さや明るさが変わります。

ギターには同じ高さの音を複数の場所で出せるという特徴もあります。

そのため、弾きやすさや音色に合わせて、演奏する場所を選べます。

コードを鳴らせることが大きな特徴

ギターは複数の弦を同時に押さえることで、コードを鳴らせることも大きな特徴です。

コードを一つ鳴らすだけでも、曲の雰囲気をすぐに感じられるため、初心者でも演奏している実感を得やすい面があります。

一方で、6本の弦から必要な弦だけを選んで鳴らしたり、鳴らしたくない弦を止めたりする技術が必要です。

コードによっては6本すべてを鳴らしますが、4本や5本だけを使うコードもあります。

弾いてはいけない弦まで鳴らすと、コードの響きが濁ることがあります。

そのため右手では、必要な弦の範囲だけを狙って弾く感覚が必要です。

左手でも、使っていない指や押さえている指の一部を使い、不要な弦を軽く止めることがあります。

弦が多いことによる難しさ

コードを押さえるときには、一本の指が隣の弦に触れただけで音が出なくなることもあります。

ギターは弦が細く、ベースより軽い力で押さえやすい傾向がありますが、複数の指を別々の場所へ正確に置く難しさがあります。

最初は一つのコードを作るだけでも時間がかかるかもしれません。

コードの形を作れても、次のコードへ移動すると指がばらばらになることもあります。

うん、ここは多くの初心者が通るところです。

一度にすべての弦をきれいに鳴らそうとせず、一本ずつ音を確認しながら練習すると原因を見つけやすくなります。

エレキギターには7弦や8弦のモデルもありますが、初めて購入する場合は一般的な6弦ギターから始めると、教則本や練習曲を見つけやすいですよ。

好きな演奏者が7弦ギターを使っているなどの明確な理由がなければ、まず6弦で基本を覚える方法が無理のない選択です。

ベースは4弦で音が低い

一般的な4弦エレキベースは、太い方からE、A、D、Gに合わせます。

音名の並びだけを見ると、ギターの低い方の4本と同じです。

しかし、実際に鳴る音はギターより1オクターブ低くなります。

ギターと同じ音名でも高さが違う

オクターブとは、同じ音名で高さが一段階違う関係のことです。

ピアノで低いミから右側に進み、次に現れるミまで移動した関係をイメージするとわかりやすいかもしれません。

ベースの最低音であるEは、ギターの最低音Eよりも1オクターブ低い音です。

アンプを通すと耳だけでなく、体や床にも振動が伝わります。

この低音が、バンドサウンドに厚みや重さを与えます。

一般的な4弦ベースと6弦ギターの標準的な調弦や音域の違いについては、Yamahaの楽器解説でも確認できます。

(出典:Yamaha公式「エレクトリックベースの演奏方法」)

4弦だから簡単とは限らない

4弦なのでギターより扱う弦が少なく、初心者向けの曲では一本ずつ単音を弾くことが多いため、最初の一曲を弾けるようになるまでが早い人もいます。

コードを同時に押さえる機会も少ないため、左手の形はギターより単純に見えるでしょう。

ただし、低い音は輪郭がぼやけやすいため、適当に弾くと音程やリズムがわかりにくくなります。

一本ずつの音をはっきり出し、必要のない弦を止めることが大切です。

低音は一度鳴らすと長く残りやすく、ほかの弦も振動しやすいため、音を止める技術が欠かせません。

また、ベースは一音のリズムがずれると、曲全体の重心がずれて聞こえることがあります。

弦が少ないことと、演奏が簡単であることは同じではないんですね。

5弦や6弦ベースとの違い

ベースには5弦や6弦のモデルもありますが、初心者は4弦から始めても困ることはほとんどありません。

5弦ベースは一般的に、4弦ベースより低いB弦を追加し、さらに低い音域まで演奏できるようにしたものです。

6弦ベースでは、低いB弦に加えて高いC弦を追加する構成がよく見られます。

弦が増えると音域は広がりますが、ネックの幅も広くなり、ミュートする弦も増えます。

最初から5弦が必要なジャンルや曲を演奏したい場合を除き、まず4弦で基本的な運指やミュートを覚える方法がわかりやすいでしょう。

音域の違いを一言で表すと

ギターは中音域から高音域でコードやメロディを表現し、ベースは低音域から曲全体を支えます。

同じE、A、D、Gという音名を使っていても、実際の高さと曲の中での働きは違います。

大きさと弾き心地の違い

エレキベースは、一般的なエレキギターよりネックが長く、弦も太く作られています。

一方、ギターは楽器全体が比較的コンパクトですが、複数の弦を同時に押さえる動きが多くなります。

どちらが弾きやすいかは、手の大きさだけでは決まりません。

腕の長さ、楽器の重さ、ネックの太さ、座ったときの安定感なども関係します。

ベースは弦が太く間隔も広い

弦が実際に振動する長さを「スケール」と呼びます。

一般的なエレキギターは約24インチから25.5インチ、一般的なロングスケールベースは約34インチが目安です。

製品によって違いはありますが、ベースの方が約20センチ以上長くなる場合があります。

ネックが長い理由

低い音を安定して出すには、太く長い弦が必要になります。

ベースのスケールがギターより長いのは、低音を十分な張りのある状態で鳴らすためです。

スケールが長いとネックも長くなり、フレット同士の間隔も広くなります。

特にネックの先端に近い低いポジションでは、左手の指を大きく広げなければならないように感じるかもしれません。

ギターからベースを持ち替えた人は、同じ感覚で指を置こうとすると、思っていた場所に指が届かないことがあります。

そのため、ベースでは指だけを広げるのではなく、腕や手全体を使ってポジションを移動します。

手が小さくても弾ける

手が小さいからベースを弾けないということではありません。

無理に指を開いたままにせず、手ごと移動して押さえる方法や、薬指と小指を状況に応じて使い分ける方法もあります。

低いポジションでは、中指、薬指、小指をまとめるように使う運指もあります。

大切なのは、教則本に書かれた指使いを無理に守ることではなく、手首や指に負担をかけず、安定した音を出すことです。

指が届かないからといって、親指をネックの上から強く握り込むと、手首に負担がかかることがあります。

ネックの裏側に親指を軽く置き、左肘や肩も使いながら自然に構えると、指を動かしやすくなります。

ショートスケールも選択肢

一般的なベースが大きく感じる人には、約30インチのショートスケールベースも選択肢になります。

ショートスケールはフレット間隔が狭く、腕を伸ばす距離も短くなるため、小柄な人や長いネックに負担を感じる人でも扱いやすい傾向があります。

弦の張りもロングスケールより柔らかく感じられる場合があり、少ない力で押さえやすいモデルもあります。

ただし、ショートスケールはロングスケールと音の響きや弦の感触が少し異なります。

どちらが優れているということではなく、好みと体格に合う方を選べば大丈夫です。

太い弦は力で押さえない

ベースの弦はギター弦より太いため、最初は左手の指先や右手の指に負担を感じることがあります。

しかし、必要以上に力を入れると疲れやすくなり、音も安定しません。

フレットとフレットの真ん中ではなく、音程が高くなる側のフレットの近くを押さえると、少ない力でも音が鳴りやすくなります。

太い弦を力で押さえ込むのではなく、フレットの近くを少ない力で押さえることがポイントです。

右手でも、弦を強く引っ張りすぎる必要はありません。

アンプの音量を小さくしすぎると、聞こえるように強く弾く癖が付きやすいため、自然な力で弾いても聞こえる音量に調整しましょう。

手や腕に痛みが出たときは無理をしない

指先が少し刺激される程度なら初心者によくありますが、手首や肘、肩に強い痛みが続く場合は、いったん演奏を休んでください。

楽器の構え方やストラップの長さを見直し、必要に応じて楽器店のスタッフや講師などの専門家に相談しましょう。

しびれや強い痛みが続く場合は、自己判断で練習を続けず、医療機関への相談も検討してください。

ギターはコード押弦が多い

エレキギターはベースよりネックが短く、フレットの間隔も狭いため、楽器の大きさだけを比べると扱いやすく感じる人が多いです。

弦もベースより細いため、一本の弦を押さえるのに必要な力は比較的少なく済みます。

ところが、ギターでは複数の弦を同時に押さえるコード演奏が多くなります。

コードでは指を別々に動かす

人差し指、中指、薬指、小指をそれぞれ違う弦やフレットに置き、必要な音を同時に鳴らします。

指が隣の弦に少し触れると、その弦の音が鳴らなくなるため、指先を立てて押さえることも必要です。

左手の爪が長いと、指先を立てにくくなる場合があります。

演奏しやすさを優先するなら、左手の爪は指先から大きく出ない長さに整えるとよいでしょう。

初心者が最初につまずきやすいのは、コードの形を作ることと、次のコードへ素早く移動することです。

一つのコードを鳴らせても、曲のテンポに合わせて切り替えるのは別の難しさがあります。

最初はコードを押さえる前に曲が次へ進んでしまうこともありますが、珍しいことではありません。

セーハコードは後からでもよい

特に一本の指で複数の弦をまとめて押さえるセーハコードは、最初からきれいに鳴らないことも珍しくありません。

代表的なFコードで苦戦する人は多いですが、Fコードが弾けなければギターを楽しめないわけではありません。

簡単な形へ置き換えたり、カポタストを使って別のコードで演奏したりできる曲もあります。

初心者のうちは、すべてのコードを完全な形で押さえることより、知っているコードで一曲を楽しむことを優先しても大丈夫です。

簡単なリフやパワーコードから始められる

すべての曲で難しいコードを使うわけではありません。

ロックでは、2本から3本程度の弦を使うパワーコードだけで演奏できる曲もあります。

一本の弦だけを使った簡単なリフから練習することもできるため、最初から複雑なコードに挑戦する必要はありません。

「ギターを始めたら、まずコードを全部覚えなければならない」と考えると大変ですよね。

実際には、好きな曲の短いリフを一つ弾くだけでも、十分にギターの楽しさを味わえます。

◆音高卒バンドマンのワンポイントアドバイス

楽器店で試すときは、音をきれいに弾けるかより、構えたときに肩や手首が苦しくないかを確認してみてください。

初心者の段階では演奏技術よりも、「もう少し触っていたい」と感じられる大きさや形の方が、続けやすさにつながります。

見た目の好みも意外と大切です。部屋に置いてある楽器を見て触りたくなるかどうかも、練習を続ける理由になりますよ。

奏法と演奏技術の違い

ベースとギターには共通する技術もありますが、演奏で特に重視される部分が違います。

ベースは一音ごとのタイミングと長さ、ギターはコードと単音を使い分ける技術が目立ちます。

どちらも右手と左手を同時に使いますが、初心者が最初に意識する内容は少し異なります。

ベースはミュートが重要

ベースの代表的な奏法には、指弾き、ピック弾き、スラップがあります。

奏法によって音の立ち上がりや太さが変わり、同じベースでも曲の印象を大きく変えられます。

指弾き

指弾きでは、右手の人差し指と中指を交互に使って弦を弾く方法が一般的です。

丸みのある音から力強い音まで出しやすく、ロック、ポップス、ファンク、ジャズなど幅広い音楽で使われます。

人差し指と中指を交互に使う動きを、ツーフィンガー奏法と呼ぶこともあります。

最初は二本の指の音量や音色がそろわないかもしれません。

片方の指だけを強く使わず、ゆっくりと同じ力で交互に弾く練習をすると安定しやすくなります。

ピック弾き

ピック弾きは、ギターと同じようにピックを持って弦を弾く方法です。

音の立ち上がりがはっきりしやすく、一定の音量を保ちやすいため、ロックやパンクなどでもよく使われます。

指弾きより音が硬くなりやすく、ギターの歪んだ音の中でも輪郭を出しやすい特徴があります。

ベースは必ず指で弾かなければならないと思われることがありますが、ピック弾きも立派なベース奏法です。

好きな曲のベーシストがピックを使っているなら、最初からピック弾きで練習しても問題ありません。

スラップ

スラップは、親指で弦を叩いたり、指で弦を引っ張って指板に当てたりする奏法です。

打楽器のような鋭い音が出るため、ベースが前面に出るフレーズにも向いています。

見た目にも派手で、ベースを始めるきっかけになる奏法ですが、最初から強い力で弦を叩く必要はありません。

親指が弦に当たる位置や角度を整え、少ない力でも音が出るポイントを探すことが大切です。

基本的な押弦やミュートを覚えてから取り組むと、不要な音を減らしやすくなります。

ミュートが必要な理由

どの奏法を選んでも重要になるのが、鳴らしていない弦を止めるミュートです。

ベース弦は太く、振動する幅も大きいため、弾いていない弦が共鳴しやすい特徴があります。

必要のない低音が鳴り続けると、演奏全体が濁り、何を弾いているのかわかりにくくなります。

右手の親指、弾き終えた指、左手の空いている指などを使って、不要な振動を止めます。

たとえば低いE弦から高いA弦へ移動した場合、弾き終えた右手の指をE弦に当てて止める方法があります。

高い弦を弾いているときは、右手の親指を低い弦に置いて共鳴を防ぐこともできます。

左手では、押さえていない指を弦に軽く触れさせ、不要な音が鳴らないようにします。

音を止める瞬間までが演奏

ベースでは音を鳴らす瞬間だけでなく、音を止める瞬間もリズムの一部です。

同じタイミングで音を出していても、音を止める位置が毎回違うと、演奏が落ち着かなく聞こえます。

反対に、音の終わりがそろうと、簡単なフレーズでも引き締まって聞こえます。

音の始まりと終わりをそろえることで、初めて安定したベースラインになります。

ベースの上達では、速く弾くことより、メトロノームやドラム音源に合わせて同じフレーズを安定して繰り返すことが大切です。

最初は一つの音だけでも構いません。四分音符を一定に弾き、決めた場所で確実に止める練習は、実際の曲にもつながります。

ギターはコードとソロが中心

エレキギターでは、コードストローク、アルペジオ、カッティング、リフ、ソロなど、曲に応じてさまざまな奏法を使います。

すべてを一度に覚える必要はありませんが、自分が弾きたい曲にどの奏法が使われているかを知ると、練習内容を選びやすくなります。

コードストロークとアルペジオ

コードストロークは、複数の弦をまとめて弾き、伴奏を作る演奏方法です。

腕全体を大きく振るだけでなく、手首を柔らかく使い、一定のリズムで上下に動かします。

すべての拍で音を出すとは限らず、空振りを入れながら右手の動きを止めないこともあります。

アルペジオでは、コードの音を一本ずつ順番に鳴らし、穏やかで広がりのある伴奏を作ります。

コードの形を左手で押さえたまま、右手で決められた弦を順番に弾きます。

必要な弦を正確に狙う必要があるため、右手の弦移動を覚える練習にもなります。

カッティングとブリッジミュート

カッティングは、音を短く切りながらリズムを刻む奏法です。

左手の力を抜いて音を止めたり、不要な弦を触れて鳴らないようにしたりします。

音を出さない瞬間も含めてリズムを作るため、ベースのミュートに近い感覚もあります。

ブリッジミュートでは、右手の手のひらをブリッジ付近の弦に軽く触れさせ、短く重い音を作ります。

ロックやメタルのリフでよく使われ、通常の音と交互に弾くことで強弱を作れます。

リード演奏で使われる奏法

リード演奏では、ハンマリング、プリング、スライド、チョーキング、ビブラートなどを組み合わせます。

ハンマリングは、弦を右手で弾いたあと、左手の別の指を勢いよく指板へ下ろして次の音を出す奏法です。

プリングは、押さえている指を弦から離す動きで次の音を出します。

スライドでは、弦を押さえたまま指を別のフレットへ移動し、音程をなめらかに変化させます。

チョーキングは、押さえた弦を指で持ち上げ、音程を変化させるギターらしい奏法です。

ビブラートでは、音程を細かく揺らして、フレーズに表情を付けます。

好きな曲に必要な技術から覚える

ギターは使える奏法が多いため、最初からすべてを練習しようとすると大変に感じます。

まずは好きな曲に必要なコードやリフだけを覚え、演奏できる範囲を少しずつ広げていけば大丈夫です。

コードが中心の曲を弾きたい人は、基本的なコードとストロークから始めます。

印象的なリフに憧れている人は、一本の弦で弾ける短いフレーズから始めるとよいでしょう。

ソロを弾きたい人も、最初から一曲分をすべて覚える必要はありません。

好きな数小節だけでも、原曲と同じ音が出たときの喜びは大きいですよ。

ギターは音作りも演奏の一部

エレキギターはアンプやエフェクターの設定によっても、音の印象が大きく変わります。

透明感のある音、少しだけ歪んだ音、激しく歪んだ音など、同じギターでも幅広い音色を作れます。

ただし、初心者のうちは機材を増やしすぎると、練習より設定に時間を取られることがあります。

最初はアンプに付いている基本的な音色だけでも十分です。

演奏技術だけでなく、自分の好みに合う音を探すこともギターの楽しみです。

初心者にはどちらが簡単か

ベースは正確なリズムとミュート、ギターは複雑なコードと指の独立が必要で、弦が少ないほど簡単とは限らないことを示す図エレキベースとエレキギターのどちらが簡単かは、一言では決められません。

どちらも初心者から始められますが、最初につまずきやすい部分が違います。

初心者向けの簡単な曲を一曲弾く段階では、単音中心のベースの方が早く形になる人もいます。

ベースはコードフォームを大量に覚えなくても、コードの中心となる音を一つずつ弾くことで曲に参加できます。

音数の少ない曲を選べば、楽器を始めたばかりでも一曲を最後まで通しやすいでしょう。

ベースが始めやすいと感じられる理由

ベースでは、最初から複数の弦を同時に押さえる必要があまりありません。

一本の弦を押さえて、一音ずつ弾く曲も多くあります。

コードの中心となる音だけを弾く簡単なベースラインでも、原曲に合わせれば十分に演奏を楽しめます。

そのため、初めて楽器を持った日から、短いフレーズを原曲に合わせられる人もいます。

音源と自分の音が重なった瞬間に、バンドへ参加しているような感覚を得られるのは大きな魅力です。

ベースを続けると見えてくる難しさ

ただし、ベースは弦が太く、ネックが長いため、最初は指や腕に負担を感じやすいです。

また、音数が少ないからこそ、リズムのずれや不要な弦の音が目立ちます。

簡単なフレーズを弾けることと、バンド全体を安定させる演奏ができることは別です。

一つの音を同じタイミング、同じ強さ、同じ長さで繰り返すには、集中力と基礎練習が必要です。

テンポが速くなっても遅くなっても、ドラムを聴きながら安定したリズムを保つ力も求められます。

ベースは入口が比較的わかりやすい一方で、深く学ぶほどリズムや音色の奥深さが見えてくる楽器です。

ギターが始めやすいと感じられる理由

ギターは、コードをきれいに鳴らし、素早く切り替えられるようになるまで時間がかかる場合があります。

一方、簡単なリフやパワーコードなら、複雑なコードを覚えなくても演奏できます。

コードを一つ鳴らしただけでも曲らしい響きが得られるため、練習の成果を感じやすい人もいます。

ギターは動画や教則本、楽譜も豊富で、初心者向けの練習曲を探しやすい点も始めやすさにつながります。

好きな曲のコードを数個覚えれば、歌に合わせて伴奏できる場合もあります。

ギターでつまずきやすい部分

ギターでは、コードを押さえたときに音が鳴らない、指を移動する間に演奏が止まるといった悩みが起こりやすいです。

右手では複数の弦を均等に鳴らしながら、左手ではコードを切り替える必要があります。

リード演奏では、狙った弦だけを弾く正確さも必要です。

ただし、最初からすべての弦を使う必要はありません。

一本の弦で弾けるメロディや、簡単なパワーコードから始めれば、段階的に難しさを上げられます。

初心者が感じる点 エレキベース エレキギター
始めやすい部分 単音中心で曲に参加しやすい 簡単なリフやコードから始められる
最初の難しさ 太い弦と広いフレット間隔 複数弦の押弦とコードチェンジ
右手の主な課題 音量をそろえ、不要な弦を止める 必要な弦だけを正確に弾く
左手の主な課題 広い位置移動とミュート 複数の指を独立して動かす
上達後の課題 リズム、音価、ミュート、グルーヴ コード、速い単音演奏、表現力
楽しさを感じやすい場面 音源やバンドと合わせたとき コードやリフを一人で弾いたとき

簡単さより続けたい気持ちを優先する

どちらの楽器も、初心者から始められます。

簡単そうな方を選ぶより、練習している時間を楽しめそうな方を選ぶことが大切です。

好きな曲のベースラインを何度も聴きたくなる人は、ベースの練習を続けやすいかもしれません。

ギターのコードやソロを見て「自分も弾いてみたい」と感じるなら、ギターの方が自然です。

最初の数週間だけを比べて簡単な方を選んでも、その楽器の音や役割に興味を持てなければ、練習を続けにくくなります。

反対に、弾きたい曲や憧れの演奏者がいれば、少し難しくても練習する理由が生まれます。

年齢や音楽経験だけを理由に、どちらかを諦める必要はありません。

楽器の大きさや重さに不安がある場合は、ショートスケールや軽量モデルを含めて実際に試してみましょう。

最初の楽器選びで高価な機材をそろえすぎない

初心者用セットは便利ですが、内容や品質は商品によって異なります。

必要なものは、楽器本体、対応するアンプやヘッドホン機器、シールド、チューナー、ストラップなどです。

費用はメーカーや販売店、付属品によって変わるため、表示価格だけで判断せず、正確な内容は公式サイトや販売店で確認してください。

一人とバンドでの楽しみ方

一人で楽しみたいのか、将来バンドを組みたいのかによっても、向いている楽器は変わります。

エレキギターは一人でも曲を形にしやすく、エレキベースはほかの楽器や音源と合わせたときに魅力がわかりやすい傾向があります。

一人で完結しやすいのはギター

一人で曲を成立させたい場合は、コード伴奏ができるエレキギターが有利です。

コードを弾きながら歌ったり、メロディと伴奏を組み合わせたりできるため、ほかの楽器がなくても曲の雰囲気を再現できます。

好きな曲のリフやソロだけを練習しても、原曲を弾いている実感を得やすいでしょう。

ルーパーという機材を使えば、自分で弾いたコード伴奏を録音し、その上にメロディやソロを重ねることもできます。

作曲に興味がある人も、ギターでコードを鳴らしながら歌のメロディを考えられます。

一人で演奏を完結させたい、弾き語りをしたい、曲作りをしたいという目的には、ギターが合いやすいです。

ベースは音源に合わせると楽しさが広がる

ベースは単体で弾くと、コードや歌のメロディが聞こえないため、曲の全体像がわかりにくい場合があります。

しかし、原曲やドラム音源、ベースが入っていない伴奏音源に合わせれば、バンドの一員になったような感覚を楽しめます。

ヘッドホンアンプやオーディオインターフェースを使えば、音源と自分のベースをヘッドホンから同時に聴くこともできます。

原曲のベース音を完全に消せなくても、その上から一緒に弾くだけで練習になります。

最初は原曲の音に自分の音が隠れてしまうことがありますが、少しずつ音量や音色を調整すると聞き分けやすくなります。

ドラムだけの音源に合わせる練習では、ベースが曲の低音とコード感を作る役割をより強く感じられます。

バンドでのギターの楽しさ

バンドを組む場合は、どちらの楽器にも違った楽しさがあります。

ギターは曲の特徴となるリフやコードを担当し、歌と一緒に曲の表情を作ります。

ボーカルが歌っている間は伴奏に回り、間奏ではソロを弾くなど、一曲の中でも役割が変わります。

もう一人ギタリストがいる場合は、片方がコードを弾き、片方がメロディを弾くこともあります。

左右で異なる音を鳴らし、厚みのあるアンサンブルを作る楽しさがあります。

バンドでのベースの楽しさ

ベースはドラムと呼吸を合わせ、メンバー全体が演奏しやすい土台を作ります。

バンドでベースがうまくかみ合うと、メンバー全員の音が一つの大きな塊になったように感じられます。

この感覚は、一人で練習しているだけではなかなか味わえません。

ドラムのキックとベースの音が合った瞬間、曲全体が前へ進む感覚が生まれます。

ギターや歌が少し自由に演奏しても、ベースとドラムが安定していれば、バンド全体は崩れにくくなります。

反対に、自分のペースで好きな曲を弾き語りしたい人や、一人で演奏を完結させたい人は、ギターの方が目的に合いやすいでしょう。

自宅練習で必要な機材

エレキベースとエレキギターは、どちらもアンプやヘッドホン機器を使うことで本来の音を確認できます。

アンプを使わずに練習することもできますが、生音だけでは音の伸び、ノイズ、ミュート不足、ピッキングの強弱がわかりにくくなります。

自宅で大きな音を出しにくい場合は、ヘッドホン出力付きの小型アンプやヘッドホンアンプが便利です。

スマートフォンやパソコンの音源を一緒に再生できる機種なら、好きな曲に合わせて練習しやすくなります。

自宅では十分な音量を出せない場合、音楽スタジオの個人練習や楽器の持ち込みが認められた施設を利用する方法もあります。自宅以外の選択肢や利用時の注意点は、楽器の練習場所を自宅以外で確保する方法を解説した記事も参考にしてください。

自宅練習ではヘッドホン環境が便利

エレキベースもエレキギターも、ヘッドホン対応のアンプや機器を使えば、周囲への音量を抑えて練習できます。

ただし、弦を弾く生音や床に伝わる振動は残るため、夜間や集合住宅では演奏時間にも配慮しましょう。

特にベースの低音は床や壁へ振動が伝わることがあります。アンプを床へ直接置かず、防振材や台を使用する方法もあります。

静かに練習できる楽器や機材については、ヘッドホンで練習しやすい楽器の解説も参考になります。

アンプは楽器に合うものを選ぶ

ベースとギターでは基本的に、それぞれの楽器に対応したアンプを使用します。

ベースアンプは低音を安定して再生するように作られ、ギターアンプは中音域を中心とした音色や歪みを作りやすい設計です。

ベースを一般的なギターアンプへ接続すると音が出る場合もありますが、低音を十分に再生できず、音量や使い方によってはスピーカーへ負担をかける可能性があります。

ギターとベースの両方に正式対応したモデリングアンプやヘッドホン機器もあります。

たとえばBlackstarのID:CORE BEAMは、メーカー公式情報でエレキギター用とベース用の音色を備えた家庭向けアンプとして案内されています。このように、共用したい場合は「接続できるか」だけでなく、両方の楽器に対応する音色やスピーカー設計が明記されているかを確認することが大切です。

(出典:Blackstar公式「ID:CORE BEAM」)

一台で両方を練習したい場合は、製品説明にギターとベースの両方へ対応していることが明記されているものを選びましょう。

製品の仕様や安全な使用方法は機種ごとに異なるため、正確な情報はメーカーや販売店の公式サイトをご確認ください。

エレキベースとエレキギターのよくある質問(FAQ)

Q1. ベースを始める前にギターを覚える必要はありますか?

A. ギターを先に覚える必要はありません。

ベースから音楽を始めても、演奏に必要な知識や技術を順番に身につけられます。

ギター経験があると指板上の音名やピックの扱い、スケールの形などを活用できます。

ただし、ベース特有のリズム、ミュート、音の長さ、ドラムとの合わせ方は改めて学ぶ必要があります。

ギターの代わりとしてベースを選ぶのではなく、ベースの低音や役割が好きなら、最初からベースを選んで大丈夫です。

Q2. 手が小さくてもエレキベースを弾けますか?

A. 手が小さくてもエレキベースは弾けます。

すべてのフレットに一本ずつ指を固定する必要はなく、手全体を移動しながら押さえても問題ありません。

一般的なベースが大きく感じる場合は、ネックが短いショートスケールベースや、細めのネックを持つモデルも試してみてください。

実際の弾きやすさは手の大きさだけでなく、ネックの太さ、ボディの形、楽器の重さ、ストラップの長さにも左右されます。

購入前に楽器店で構え、1フレット付近へ無理なく左手が届くか確認すると安心です。

Q3. ベースとギターではどちらが指に負担がかかりますか?

A. 負担の種類が違うため、一概には決められません。

ギターは細い弦が指先へ食い込みやすく、コードでは複数の指を同時に使います。

ベースは太い弦と広いフレット間隔に対応する必要があり、右手の指にも負担を感じる場合があります。

どちらも必要以上に強い力で押さえたり、不自然な角度で手首を曲げたりすると痛みにつながります。

強い痛みやしびれが続く場合は無理をせず、構え方を確認したうえで、楽器講師や医療機関などの専門家にご相談ください。

Q4. ベースとギターで同じアンプを使えますか?

A. ギターとベースの両方に正式対応した製品であれば使用できます。

一般的なギターアンプとベースアンプは、再生する音域やスピーカーの設計が異なります。

特にベースを一般的なギターアンプで大音量再生することは避けた方が安心です。

一台を共用したい場合は、ギター用とベース用の音色が用意されたモデリングアンプや、両方に対応するヘッドホン機器を選びましょう。

対応楽器や使用上の注意は製品ごとに異なるため、取扱説明書やメーカー公式サイトを確認してください。

Q5. 迷った場合はどちらから始めるべきですか?

A. 好きな曲で、自分が担当してみたい音を基準に選ぶのがおすすめです。

コード、リフ、メロディ、ソロに惹かれるならギター、低音やドラムと一体になったリズムに惹かれるならベースが向いています。

どちらの音かわからない場合は、演奏動画を見ながら同じ曲を聴くと、それぞれの音を見分けやすくなります。

可能であれば楽器店や体験レッスンで両方を持ち、音と弾き心地を比べてみてください。

簡単そうな方ではなく、練習がうまくいかない日でも触りたいと思える方を選ぶことが、長く続ける近道です。

好きな曲の役割から楽器を選ぶ

低音やリズムを好む人はベース、一人での演奏やメロディを楽しみたい人はギターが向いていることを示す比較図エレキベースとエレキギターの違いを比べると、弦数、音域、大きさ、奏法など多くの違いがあります。

ただ、最終的にどちらを選ぶか決めるときは、細かな仕様だけで考えすぎなくても大丈夫です。

目立つメロディやリフ、コードを弾きたいならエレキギターが向いています。

曲全体を支える低音とリズムに惹かれるならエレキベースが向いています。

好きな曲をパート別に聴いてみる

イヤホンでギターのコードやメロディとベースの低音を別々に聴き、弾きたい音から楽器を選ぶ方法を説明したスライド迷っている人は、まず好きな曲を一曲用意して、ギターとベースを別々に意識しながら聴いてみてください。

ギターを聴くときは、歌の後ろで鳴っているコード、曲を印象づけるリフ、間奏のソロに注目します。

左右のイヤホンから異なるギターが聞こえる曲もあります。

片方がコードを弾き、もう片方がメロディを弾いている場合もあるため、それぞれの動きを追ってみましょう。

ベースを聴くときは、イヤホンやヘッドホンを使い、ドラムのバスドラムと一緒に動いている低い音を探してみてください。

最初はベースが聞こえにくいかもしれませんが、一度ベースラインを見つけると、曲の聞こえ方が大きく変わります。

演奏動画を見ながら聴くと、ベーシストの手が動いた瞬間と低音を結び付けやすくなります。

どちらの音を聴いたときに、「自分もこの部分を弾いてみたい」と感じるでしょうか。

その感覚が、楽器選びではかなり大切です。

演奏したい場面を想像する

自分が楽器を演奏している場面を想像することも役立ちます。

一人で好きな歌を歌いながら伴奏している姿を思い浮かべるなら、ギターが合いやすいです。

バンドの中でドラムと目を合わせ、全員の音を支えている姿に魅力を感じるなら、ベースが合うかもしれません。

ギターソロを弾いて拍手を受けたいのか、ベースの低音で会場全体を揺らしたいのか。

どちらが正しいということではありません。

あなたが楽しいと感じる役割を選ぶことが大切です。

エレキベースが向いている人

  • 低音の響きが好きな人
  • ドラムやリズムに自然と耳が向く人
  • バンド全体を支えることに魅力を感じる人
  • 一音の長さやタイミングを深く追究したい人
  • 指弾きやスラップに挑戦したい人
  • 音源や仲間と一緒に演奏したい人

エレキギターが向いている人

  • 好きなギターリフやソロがある人
  • コードを弾きながら歌いたい人
  • 一人でも曲を演奏したい人
  • メロディや伴奏の両方を楽しみたい人
  • 作曲や弾き語りにも興味がある人
  • 音作りやエフェクターに興味がある人

実際に持って確かめる

楽器店で試奏するときは、上手に弾こうとする必要はありません。

初心者が試奏をお願いするのは恥ずかしいと感じるかもしれませんが、音を一つ鳴らすだけでも確認できることがあります。

楽器を構えたときの重さ、ネックの握りやすさ、左手が無理なく届くか、アンプから出る音を好きだと感じるかを確認してください。

座ったときにボディが滑らないか、右腕を置いたときに肩が上がらないかも大切です。

立って演奏する予定があるなら、ストラップを付けた状態でも構えてみましょう。

モデルによって重量やネックの形、弦の硬さは異なるため、同じ種類の楽器でも弾き心地は変わります。

最初に持った一本が合わなかっただけで、「自分にはベースが向いていない」「ギターは弾けない」と判断する必要はありません。

別のモデルを持つと、驚くほど弾きやすく感じる場合もあります。

最初の一本は続けたくなるものを選ぶ

一般的な寸法や重量はあくまで目安なので、購入前に製品の公式情報を確認し、できれば実物を持って比べましょう。

安さだけで選ぶと、弦が押さえにくかったり、調整が不十分だったりして、練習しにくい場合があります。

反対に、最初から高価な楽器を買わなければ上達できないわけでもありません。

予算の中で、持ったときに無理がなく、音や見た目を好きだと感じられるものを選ぶことが大切です。

楽器の状態が気になる場合は、購入時に弦高やネックの状態も確認してもらいましょう。

体への負担や演奏姿勢に不安がある場合の最終的な判断は、楽器店のスタッフや講師などの専門家にご相談ください。

始めるのに遅すぎることはない

上達の近道は何度も触りたくなる楽器を選び、直感を信じて音楽を始めることだと伝えるスライドギターとベースのどちらを選んでも、最初から上手に演奏できる人はいません。

音がうまく鳴らない日や、指が思うように動かない時期もあります。

数日練習しても変化がわからず、不安になることもあるかもしれません。

それでも、昨日鳴らなかった音が鳴るようになったり、短いフレーズを原曲に合わせられたりすると、少しずつ前進を感じられます。

好きな曲の一部分が弾けるようになると、音楽を聴くだけだった頃とは違う楽しさが生まれます。

曲の中で何が鳴っているのかも、以前より細かく聞こえるようになります。

年齢や過去の経験に関係なく、楽器を始めた日から新しい音楽の楽しみ方が始まります。

簡単そうな楽器ではなく、何度でも手に取りたくなる楽器を選ぶこと。

それが、エレキベースとエレキギターのどちらを選ぶ場合でも、長く音楽を続けるための一番の近道です。

EYS音楽教室