オカリナの高音・低音が出ない原因は?息と運指のコツを解説

湖と山を背景に、木製テーブルの上に白いオカリナを大きく配置し、「オカリナの高音・低音が出ない原因は?息と運指のコツを解説」と表示したアイキャッチ画像。 オカリナ
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オカリナで高いレや高いミを吹くと「かすれる」「音が細い」「音程が合わない」、低いシや低いラでは「思ったところまで音が下がらない」「息だけが抜ける」と感じることがあります。

こうした高音・低音のトラブルは、単純に「高音は強く吹く」「低音は弱く吹く」と覚えるだけでは解決しにくいものです。オカリナは息圧によって音程が変わるうえ、音域の端に近づくほど、指穴の開閉、息の安定、楽器の支え方といった複数の要素が音へ表れやすくなります。

特に12穴シングルオカリナを使っている場合、高いレ・高いミ・低いシ・低いラは通常の演奏範囲に含まれます。一方、高いソや低いソは、一般的な12穴シングル管の標準音域から外れます。

そのため、音が出ないときは吹き方だけを疑うのではなく、最初に「その音が今使っているオカリナで出せる音なのか」を確認することが重要です。

最初に音域と運指を確認するだけでも、必要のない練習を続けてしまう失敗を防ぎやすくなります。

この記事では、高音・低音が出にくい原因を整理しながら、高いレ、高いミ、低いシ、低いラの確認方法、チューナーを使った練習、結露や汚れ、楽器側の問題を疑う目安まで順番に解説します。

  • 高音・低音が出ないときの確認順
  • 高いレ・高いミを安定させるための運指と息
  • 低いシ・低いラで重要になるサブホールの密閉
  • 高いソ・低いソが標準音域内かどうかの判断
  • チューナーを使って息の変化を確認する方法
  • 練習しても改善しない場合の切り分け方

オカリナの高音・低音が出ない原因

高音や低音が出ないときは、いきなり息の強さだけを変えるより、原因を順番に切り分けたほうが効率的です。

特に確認したいのは、「音域」「運指」「指穴の状態」「息の使い方」の4点です。ここが整ってから、姿勢、タンギング、結露、汚れ、楽器の個体差などを確認します。

基本の確認順

その音が音域内か確認する → 使用中の楽器専用の運指を確認する → 指穴の開閉を確認する → 息圧を調整する、という順番で進めると原因を絞り込みやすくなります。

たとえば低いラが出ない場合、最初から息を弱くすることだけに集中すると、実際にはサブホールが少し開いていたという原因を見落とすことがあります。

高いミが出ない場合も同様です。息が弱いのではなく、開けるべき穴のすぐ上に指が残り、音程や鳴りを妨げている可能性があります。

音域、運指、指穴、息という順序で確認すれば、吹き方の問題なのか、そもそも楽器の音域外なのかを整理しやすくなります。

まず音域と運指を確認する

NIGHT OCARINAの公式FAQでは、12穴を基本とするオカリナについて、低音のラ・シから高音側のレ・ミ・ファまでを含む音域が案内されています。一般的な12穴シングルオカリナを考えるときは、低いラから高いファ程度を一つの目安にできます。

音名を順番に並べると、おおむね「低いラ・低いシ・ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・高いド・高いレ・高いミ・高いファ」となります。半音についても、それぞれの楽器に対応した運指によって演奏できます。

この範囲で考えると、高いレ、高いミ、低いシ、低いラは通常の演奏範囲です。その一方で、高いソは高いファよりさらに上、低いソは低いラよりさらに下なので、一般的な12穴シングルオカリナでは標準音域から外れます。

「高いソだけ出せない」「低いソだけどうしても鳴らない」という場合、技術不足ではなく、そもそも標準運指で出す音ではない可能性があります。

また、「高いソ」「低いソ」という呼び方自体が、検索する人によって違う場合があります。中音域のソを「低いソ」と表現したり、通常のソを「高いソ」と表現したりすることもあるため、音名だけで判断せず、楽譜上の位置も確認してください。

運指についても注意が必要です。低音用のサブホール配置、高音で使用する穴、替え指などはメーカーやモデルによって異なることがあります。

他メーカーの運指表を参考にすると、見た目が似ていても目的の音程にならない場合があります。使用しているモデルに付属する運指表や、そのモデル向けに案内されている運指を優先しましょう。

また、10穴など穴数の少ないオカリナでは、最低音が低いラまで届かない場合があります。反対に複数管オカリナは、一般的なシングル管より広い音域を持っています。

したがって「オカリナなら全部同じ音域」と考えず、自分が使っている楽器の穴数、管の構成、運指表を確認することが出発点になります。

指穴の密閉不足を見直す

低音がきれいに出ないときは、指穴の密閉不足を重点的に確認します。

トーンホールを塞いでいるつもりでも、指の腹が穴の中心からずれていると、わずかな隙間から空気が漏れます。すると、音が弱々しくなったり、本来より高い音程になったり、同じ息で吹いているのに音が揺れたりします。

特に低いシや低いラでは、通常の主なトーンホールに加えて小さなサブホールを使用します。このサブホールは小さいため、「塞いでいるつもり」でも完全に密閉できていないことがあります。

ここで大切なのは、必要なのは力ではなく正確な密閉という点です。

強く押さえ込めば出るわけではありません。むしろ手に力が入りすぎると、指の動きが固くなり、次の音へ移るときに別の穴を一瞬開けてしまう原因にもなります。

指先ではなく指の腹で穴全体を覆い、穴の中心と指の位置を合わせることを意識してください。

低音で音程が高い、音が薄い、息だけが漏れるように感じる場合は、最初に指穴の密閉を確認する価値があります。

反対に高音では「塞ぐ」だけでなく「しっかり開ける」ことが重要です。高音域では開ける穴が増えるため、指を穴から離したつもりでも、穴のすぐ上に指が残ることがあります。

わずかに浮かせただけでは、指が開口部を部分的に遮る場合があります。すると高音の音程が低くなったり、音の立ち上がりが鈍くなったりします。

高音では楽器を支える指が少なくなるため、落とさないようにしようとして無意識に指や手のひらを本体へ近づけることがあります。本体を安定させながら、開ける穴の上から指を十分に離せる持ち方を探すことが重要です。

息の速さと圧力を調整する

オカリナは、息の圧力によって音程が変化する楽器です。一般に息圧を上げると音程は高くなり、息圧を下げると低くなる方向へ動きます。

そのため、運指だけ合っていても、息が楽器に合っていなければ正しい音程になりません。

多くのオカリナでは、低音から高音へ上がるにつれて必要な息が徐々に増えていきます。ただし、その増え方はすべてのオカリナで共通ではありません。

高音へ向かって比較的大きく息を増やす設計もあれば、音域全体で息の変化が比較的小さいモデルもあります。同じメーカーでもシリーズによって吹奏感が異なる場合があります。

したがって、「高いレならこの強さ」「低いラならこの弱さ」という一律の数値や感覚をすべての楽器に当てはめることはできません。

目標は「強い息」「弱い息」ではなく、その音が正しい音程と安定した音色になる息圧を探すことです。

高音が出ないからと一気に強く吹くと、音程が高くなりすぎたり、音色が荒れたり、エアノイズが増えたりする場合があります。

低音でも、弱くすればよいわけではありません。息を極端に抑えすぎると音の芯がなくなり、音程が下がりすぎたり、かすれたりすることがあります。

高音・低音ともに「ちょうどよい範囲」があり、その範囲をチューナーと耳で確認して覚えていくことが大切です。

また、音の途中で息圧が変わると、音程も動きやすくなります。音が出た瞬間だけ合っていても、数秒伸ばしたときに音程が上下するのであれば、息の安定も練習課題になります。

息の量、息圧、息の速さを完全に切り分けて考えるのは難しいため、初心者の段階では「チューナーで正しい音程になる息の使い方を探し、その状態を再現する」という考え方で十分です。

高いレ・高いミをきれいに出すコツ

高いレと高いミは、一般的な12穴シングルオカリナの標準音域内です。そのため、通常は専用の運指と適切な息で演奏できます。

それでも高音だけがかすれる場合は、まず運指と指の位置、その後に息、さらに姿勢やタンギングという順で確認してみましょう。

高音域では開ける穴が増えるため、指穴の状態と楽器の保持を両立させる必要があります。また、中音域と同じ息のままでは必要な音程まで上がりにくい場合がある一方、強くしすぎると音色が荒れることもあります。

高いレは指を穴から十分に離す

高いレがかすれる、弱々しい、音程が低いと感じる場合は、最初に運指が使用中の楽器と一致しているかを確認します。

次に、開けた穴のすぐ上へ指が残っていないか見てみましょう。

高音では本体を支える指が少なくなるため、楽器を落とさないようにする意識から、無意識に指が本体へ近づきやすくなります。しかし、開ける穴の近くに指が残ると、穴を部分的に遮ることがあります。

その状態で音程が低いからと息だけを強めると、音程の補正より先に音色が荒れることがあります。

高音では先に指の位置、その後に息を確認すると、原因を切り分けやすくなります。

練習するときは、高いレだけを単独で何度も吹くより、高いドから高いレへ移る練習をすると変化を確認しやすくなります。

まず高いドを数秒間安定させ、次に高いレの運指へ移ります。このとき、指の動きと同時に必要な範囲で息圧も調整します。

高いドでは安定するのに、高いレへ移った瞬間だけノイズが入る場合は、指の動きとタンギングのタイミングも確認してください。

運指が変わる途中で舌による発音が始まると、一瞬だけ別の音やノイズが出ることがあります。ゆっくりしたテンポで高いドと高いレを往復すると、どこで乱れているのか把握しやすくなります。

高いミは息を滑らかに増やす

高いミも12穴シングルオカリナの標準音域内ですが、高音域のため、中音域より音色や音程を安定させにくいと感じることがあります。

高いレから高いミへ進むときは、運指を正確に変えるだけでなく、必要に応じて息圧を滑らかに増やします。

ここで「高いミだから急に強く吹く」と考えると、息の変化が大きすぎて音程が上がりすぎたり、音が荒れたりすることがあります。

反対に、中音域とほぼ同じ弱い息のままでは、音程が低くなったり、音の芯が失われたりする場合があります。

適切な息圧は楽器ごとに違うため、高いミではチューナーを使って調べると分かりやすくなります。

まず高いレを正しい音程で伸ばし、そこから高いミへ移ります。高いミが低い場合は、指穴が正しく開いているかを確認したうえで、息を少しずつ調整します。

高いミが必要以上に高い場合は、息を入れすぎていないかを確認します。強く吹くほど良い高音になるわけではありません。

また、高音域では息の成分が中音域より聞こえやすくなることがあります。わずかなエアノイズが混ざるだけで、すぐ楽器の不良と判断する必要はありません。

ただし、以前は問題なく出ていた高いミが急に極端にかすれる、音が詰まる、他の高音も一緒に出にくくなったといった場合は、結露やウインドウェイの汚れも確認対象になります。

高音側は「高いド → 高いレ → 高いミ → 高いファ」と1音ずつ上げ、各音で正しい音程を数秒維持できる息を探していくと整理しやすくなります。

高音域で肩、首、口、喉へ力が入っている場合も、息の流れが不安定になりやすくなります。高い音だからと全身へ力を入れるのではなく、息を安定して送れる姿勢を保つことが大切です。

吹き口も必要以上に深くくわえず、自然に息を送り込める位置を探します。

高いソは標準音域外か確認する

一般的な12穴シングルオカリナでは、標準的な最高音は高いファです。その上にある高いソは、通常の標準音域から外れます。

そのため、「高いソだけ出ない」という場合は、まず自分の技術を疑うのではなく、その楽器で高いソを標準的に演奏できるのか確認してください。

標準音域外であれば、通常の運指で高いソを出そうとしても、一般的な練習方法の延長では解決しません。

楽譜に高いソがあり、その高さを維持したまま演奏したい場合は、より広い音域を持つ複数管オカリナなどが必要になることがあります。

曲によっては該当するフレーズを1オクターブ下げて演奏する方法もあります。ただし、これは原曲の音域を変更することになるため、曲全体とのつながりを考えて判断します。

標準音域外の高いソを、通常の12穴シングル管で無理に出そうとして強い息を繰り返すことは避けましょう。特殊な奏法による音域拡張と、標準運指で演奏する音域は分けて考える必要があります。

なお、検索で「高いソ」と表現していても、実際には通常のソを指している場合もあります。楽譜で五線上のどこにあるソなのか、自分の運指表ではどのソに対応しているのかを照らし合わせてください。

低いシ・低いラの出し方

低いシと低いラは、12穴シングルオカリナでは通常の音域内に含まれます。しかし、低音用のサブホールを使用するため、中音域より運指の精度が求められます。

特に「低いドまでは出るのに、低いシや低いラだけ高くなる」という場合は、息より先にサブホールの密閉状態を確認する価値があります。

低音では高音より息を抑える設計が一般的ですが、息を弱くするだけでは正しい低音にはなりません。指穴を完全に塞いだうえで、音程が正しくなる息へ調整するのが基本です。

低いシはサブホールを密閉する

12穴オカリナでは、通常のドより下にある低いシを出すためにサブホールを使用します。

ただし、サブホールの位置、数、どの指で塞ぐかはメーカーによって違うため、具体的な運指は使用中の楽器専用の運指表を確認してください。

低いドから低いシへ下げたのに、シまで十分に音程が下がらずドに近く聞こえる場合は、サブホールを完全に塞げていない可能性があります。

サブホールは主なトーンホールより小さく、指をスライドさせて塞ぐタイプでは特に位置がずれやすくなります。

最初は楽器を見ながら、サブホールが指の腹のどこに当たっているか確認しても構いません。正しい位置を覚えたら、少しずつ手元を見ずに移動できるよう反復します。

低いシが高いときは、次の順番で確認してください。

  1. 使用中の楽器の低いシの運指を確認する
  2. 主なトーンホールがすべて密閉されているか確認する
  3. 必要なサブホールを完全に塞ぐ
  4. チューナーで音程を確認する
  5. 音程がまだ高ければ、息を強くしすぎていないか確認する

この順序が重要です。指穴に隙間がある状態で息だけ弱くして音程を下げようとすると、音の芯が失われやすくなります。

また、サブホールへ指を移すときに別の穴が一瞬開くこともあります。ロングトーンでは低いシが出るのに、曲の中でドからシへ移ると失敗する場合は、運指の移動そのものをゆっくり確認してみてください。

低いラは全ての穴を正確に塞ぐ

一般的な12穴シングルオカリナでは、低いラが標準的な最低音です。

低いラを出すときは、主なトーンホールに加え、低音用のサブホールも使用します。一般的には12個の穴をすべて塞いだ状態が最低音になりますが、具体的な運指方式にはメーカー差があるため、専用の運指表を優先してください。

アケタオカリーナの公式解説でも、12穴式オカリーナの構造や、指孔を開閉することで音高が変わる仕組みが紹介されています。楽器によって運指体系や仕様に違いがあるため、最終的には使用中のモデルの案内を基準にしてください。

低いラで最も重要なのは、穴を完全に塞いでから息を調整することです。

低いラが高くなると、「もっと弱く吹けば下がる」と考えやすいですが、サブホールに隙間がある状態では、息だけで正しい音程に合わせようとするのは難しくなります。

まず指の腹で必要な穴をすべて覆い、それからチューナーを見ながら息圧を調整します。

低いラの練習では、いきなり最低音だけを繰り返すより、安定した音から順番に下がる方法が分かりやすくなります。

まず中音域のソなど、比較的安定して吹ける音を数秒伸ばします。息の流れと音の芯が安定したら、1音ずつ下がってドまで進みます。

次に低いドから低いシへ移ります。低いシが安定してから、さらに低いラへ進みます。

この方法なら、ドまでは問題ないのか、シで崩れるのか、ラだけ崩れるのかが分かるため、原因を絞り込みやすくなります。

低いラの音程が高い場合は、まず指穴の密閉を確認し、その後に息が強すぎないか確認します。

反対に音程が低すぎて音も弱々しい場合は、息を弱めすぎている可能性があります。

低音だからといって、息をほとんど止めるほど弱くする必要はありません。楽器によっては低音でもある程度しっかりした息を必要とします。

低いドは安定するのに低いシ・低いラだけ出にくい場合は、まずサブホールの操作と密閉を重点的に確認すると原因を絞り込みやすくなります。

低いラを安定させたら、低いシとの往復、低いドとの往復へ進みます。最低音を単独で出せても、曲の中で運指を移動したときに別の穴が開いてしまうことがあるためです。

ゆっくりしたテンポで低いド → 低いシ → 低いラ → 低いシ → 低いドと往復し、指の位置と息の変化を確認します。

慣れてきたらチューナーだけに頼らず、音色の変化も耳で確認します。音程が合っていても、極端にかすれている場合は、指穴や息の状態をもう一度見直してください。

低いソは標準音域外か確認する

一般的な12穴シングルオカリナでは、最低音が低いラです。そのさらに下に位置する低いソは、標準音域から外れます。

そのため、通常の12穴シングル管で低いソが出ないこと自体は異常ではありません。

低いソが必要な曲を原曲と同じ高さで演奏したい場合は、その音をカバーできる音域拡張型や複数管の楽器が必要になる場合があります。

ただし「低いソ」という言葉だけでは、本当に標準音域より下のソを指しているのか判断できません。中音域のソを便宜的に「低いソ」と呼んでいるケースもあります。

楽譜上の位置を確認し、その音が低いラより下にあるソなのか、それとも標準音域内のソなのかを確認してください。

高いソと低いソについては、まず「出し方」を探すより「その音が今の楽器の標準音域内か」を確認することが大切です。

高音・低音を安定させる練習方法

高音と低音を安定させるには、曲を最初から最後まで繰り返すだけでなく、1音ずつ状態を確認する練習が有効です。

特に音域の端では、運指、息、タンギング、姿勢など複数の要素が重なるため、「何となく出た」という状態では再現しにくくなります。

まずロングトーンで1音を安定させ、次に隣の音との往復、最後に音階や曲へ戻す流れにすると、問題のある箇所を見つけやすくなります。

こうした運指や息、タンギングのどこに原因があるのか自分だけでは判断しにくい場合は、オカリナを習えるEYS音楽教室のレッスンで実際の演奏を見てもらう方法もあります。

チューナーで息圧を確認する

オカリナは息圧によって音程が動くため、チューナーは非常に役立つ確認道具です。

チューナーは「音名が合っているか」を見るだけではなく、自分のオカリナが各音でどの程度の息を必要とするかを覚えるためにも使えます。

最初は中音域のソなど、比較的安定して吹きやすい音を選びます。正しい運指で吹き、チューナーが目的の音名を示すことを確認します。

次に、表示が中央付近で安定する息を探します。

一瞬中央に入るだけではなく、数秒間伸ばしても大きく上下しない状態を目指してください。

そこから低音側へ1音ずつ下がります。各音で必要な息の変化を確認しながら、ド、低いシ、低いラへ進みます。

低いシや低いラで音程が高い場合は、すぐに息を弱くするのではなく、サブホールを含む指穴の密閉を先に確認します。

高音側では、中音域から高いド、高いレ、高いミ、高いファへ1音ずつ上がります。一般には高音へ向かうほど息を増やしていきますが、増やし方は楽器によって異なります。

そのため、チューナーを見ながら「この楽器ではどこからどの程度息を変えると音程が安定するのか」を探します。

音程が数秒安定する息を体で覚えることが、曲の中で高音・低音を再現するための基礎になります。

練習の順番は「中音域で基準を作る → 1音ずつ移動する → ロングトーンで確認する → 隣接する2音を往復する → 音階や曲の中で再現する」とすると整理しやすくなります。

高いドと高いレ、高いレと高いミ、低いドと低いシ、低いシと低いラといった隣接音を往復する練習も有効です。

ロングトーンでは正しく出るのに、音を切り替える瞬間だけ失敗する場合、息ではなく運指とタンギングの同期が問題になっている可能性があります。

「トゥ」「ト」などの感覚でタンギングするとき、指が動き終わる前に音を出すと、一瞬違う音が鳴る場合があります。

速度を落として練習し、指の変化と舌の動きがそろうよう確認してください。

録音して確認する方法も役立ちます。吹いている本人が聞いている音と、少し離れた位置で録音された音では印象が異なることがあります。

特に高音のエアノイズや、低音の音程の揺れは、録音によって客観的に確認しやすくなります。

結露や汚れもチェックする

以前は問題なく吹けていたのに、最近になって音が出にくくなった場合は、ウインドウェイやエアーウェイの状態も確認してください。

演奏中の息には水蒸気が含まれています。楽器が冷えていると、その水蒸気が内部で結露し、空気の通り道へ影響することがあります。

結露によって音が詰まったようになったり、発音が鈍くなったり、高音が急にかすれやすくなったりする場合があります。

特に寒い時期は、楽器の温度も音程へ影響します。NIGHT OCARINAの公式FAQでも、気温が低いとピッチが下がり、高いとピッチが上がることが案内されています。

練習を始めた直後にチューナーで音程が低く、しばらく吹いたあとに安定してくる場合は、息だけでなく楽器の温度も関係している可能性があります。

また、プラスチック製など吸水性の低い材質では、結露の影響が出やすい場合があります。

唾液や汚れが空気の通り道へ入り、乾燥して付着すると、発音や音色に影響する原因になります。

ただし、音が出にくいからといって、ウインドウェイへ棒や硬い物を無理に差し込むのは避けてください。内部の形状は繊細で、自己流の清掃で傷つける可能性があります。

清掃方法は材質やメーカーによって異なります。取扱説明書などで案内されている方法を優先し、無理な加工や自己流の内部清掃は避けましょう。

高音だけではなく全音域で急に出にくくなった場合や、以前と音色が明らかに変わった場合は、吹き方とあわせて楽器の状態も確認します。

改善しないときは原因を切り分ける

音域、運指、指穴、息、結露、汚れまで確認しても特定の音だけ極端に出にくい場合は、奏者側の問題なのか楽器側の問題なのかを切り分けます。

まず姿勢を確認してください。肩や首へ不要な力が入っていると、安定した息を送りにくくなります。

吹き口を必要以上に深くくわえていないか、口や舌、喉へ力が入りすぎていないかも確認します。

オカリナの角度によって音色や音程が変わる場合がありますが、特定の角度を万能な高音対策として考えるのは避けたほうがよいでしょう。大切なのは、息の流れを乱さず、指穴を正しく開閉できる自然な持ち方です。

高音になるほど指を離す数が増えるため、楽器を支えようとして開けた穴の近くへ手や指を残していないかも確認します。

曲中だけ失敗する場合は、タンギングも確認してください。

ロングトーンでは高いレや低いシが出るのに、メロディーの途中では音が割れる場合、指を変えるタイミングと舌を動かすタイミングがずれている可能性があります。

一度テンポを落とし、目的の2音だけを往復して確認すると原因を絞り込みやすくなります。

それでも改善しない場合は、オカリナのレッスンを行っているEYS音楽教室などで、経験者や講師に実際の音を確認してもらう方法があります。

指穴のわずかな隙間は、自分の視点からは見えにくいものです。また、本人が「かなり強く吹いている」「十分弱くしている」と感じていても、その楽器が必要としている息圧とは一致していない場合があります。

第三者に見てもらうと、運指、姿勢、指の位置、息、タンギングを同時に確認してもらえるため、原因を絞り込みやすくなります。

さらに、同じ楽器を経験者に吹いてもらうことができれば、奏者側と楽器側のどちらに原因があるか判断する材料になります。

経験者が吹いても同じ音だけ極端に出ないのであれば、楽器側の状態を確認する必要性が高まります。

楽器の不良を疑う目安としては、次のような状況があります。

  • 専用の運指表どおりに指を動かしている
  • 主なトーンホールとサブホールを正確に開閉できている
  • チューナーで息圧を調整している
  • 楽器を適度にウォームアップしている
  • 確認できる範囲で結露や汚れに問題がない
  • それでも特定の音だけ極端に発音しない
  • 経験者が同じ楽器を吹いても同じ問題が起こる
  • 以前は正常だった音が急に出なくなった

このような場合は、無理に楽器を削ったり内部へ物を差し込んだりせず、メーカー、製作者、販売店などへ相談するのが安全です。

一方で、高音に多少息の成分が混ざることや、息圧によって音程が動くこと自体はオカリナの性質でもあります。

「少しエアノイズがある=不良」「チューナーが少し動く=故障」と即断せず、吹き方と楽器の両面から順番に確認してください。

高音・低音のトラブルで避けたいのは、原因を確認しないまま極端な練習を続けることです。

  • 高音が出ないから限界まで強く吹き続ける
  • 低音が出ないから息をほとんど止める
  • 指穴の隙間を息だけで補正しようとする
  • チューナーを使わず、音が鳴れば成功と判断する
  • 別メーカーの運指表をそのまま使用する
  • 標準音域外の高いソや低いソを通常の運指で出そうとし続ける
  • 音が出ないからとウインドウェイへ硬い物を差し込む

高音も低音も、原因を一つずつ確認すれば修正点が見えやすくなります。

まとめ

オカリナの高い音や低い音がきれいに出ないときは、息だけで解決しようとせず、まず音域、運指、指穴、息の順番で確認することが大切です。

一般的な12穴シングルオカリナでは、低いラから高いファ程度が標準的な音域です。そのため、高いレ、高いミ、低いシ、低いラは通常の音域内ですが、高いソと低いソは標準音域外になります。

高いレや高いミでは、正しい運指に加え、開けたトーンホールから指を十分に離すことが重要です。高音側へ進むにつれて必要な息が増える傾向はありますが、息を強くすればするほど良い音になるわけではありません。

低いシと低いラでは、主なトーンホールだけでなくサブホールの密閉が重要になります。低いドは出るのにシやラだけ高くなる場合は、まずサブホールに隙間がないか確認してください。

また、高いソや低いソが出ない場合は、自分の演奏技術だけを疑わず、その音が使用中のオカリナの標準音域に含まれているかを確認しましょう。

チューナーを使うと、各音でどの程度の息を使えば正しい音程になるのかを確認できます。中音域を基準にして、低音側、高音側へ1音ずつ移動し、数秒間音程が安定する状態を探すと効率的です。

以前は出ていた音が急に出なくなった場合は、結露、楽器の温度、ウインドウェイやエアーウェイの汚れも確認対象になります。

そして、運指、指穴、息、姿勢、タンギング、楽器の状態を確認しても特定の音だけ極端に出にくい場合は、経験者や講師に実音を確認してもらうことで、奏者側と楽器側のどちらに原因があるかを切り分けやすくなります。

高音・低音は原因を順番に切り分けることが上達への近道です。極端な息の強弱で解決しようとせず、1音ずつ正しい運指と音程を確かめながら練習していきましょう。