ウクレレを始めてコード表を開いたものの、「縦線は何?」「黒丸や○はどう読むの?」「数字は指番号?それともフレット番号?」「結局、最初はどのコードから覚えればいい?」と戸惑う人はかなり多いですよ。
コード表には線や数字がたくさん並んでいるので、初めて見ると難しい楽譜のように感じるかもしれません。でも、ウクレレのコード表は「どの弦の、どの位置を押さえるか」を図にしたものです。基本的な読み方さえ分かれば、音符が読めなくてもコードを確認できます。
私も音楽を学んできた中で感じますが、コードは最初から全部暗記しようとすると一気に難しく見えてしまいます。ところが、実際に曲を演奏するときは、必要なコードを少しずつ覚えていけば十分です。
一般的なソプラノ・コンサート・テナーウクレレでは、G-C-E-Aの標準チューニングを前提にコード表を見ると理解しやすくなります。ウクレレメーカーのFlightも初心者向け情報でgCEAチューニングを案内し、基本コードとしてC・F・Am・G7を紹介しています(出典:Flight Ukuleles「UKULELE BEGINNERS: Most frequently asked questions」)。
つまり、ウクレレ初心者が最初に取り組むなら、何十種類ものウクレレコードを覚える必要はありません。まずはC・F・G7・Amといった押さえやすいコードから始めて、簡単な曲の中でコードチェンジを繰り返す方が演奏につながりやすいですよ。
この記事では、ウクレレコード表の見方から、初心者が先に覚えたい基本コードの押さえ方、次に覚えたいコード一覧、音がきれいに鳴らないときの確認方法、コードチェンジの練習まで順番に解説します。
- ウクレレコード表の縦線・横線・黒丸・数字の読み方が分かる
- 初心者が先に覚えたいC・F・G7・Amの押さえ方が分かる
- G・D・Dm・Aなど次に覚えたい基本コードを確認できる
- コードを押さえても音が鳴らない原因を自分で確認できる
- コードチェンジをスムーズにする練習方法が分かる
- ウクレレの全コードを暗記しなくても演奏できる理由が分かる
先に結論です。ウクレレ初心者は、全コードを暗記するより、まずC・F・G7・Amなど少数の基本コードを覚え、簡単な曲の中で繰り返し切り替える方が実践的です。コード表は暗記帳ではなく、必要なときに確認する辞書のように使っていきましょう。
ウクレレコード表の基本的な見方
ウクレレのコード表は、難しい音楽理論を文章で覚える代わりに、どの弦の何フレットを押さえればよいかを図で示したものです。「コードダイアグラム」と呼ばれることもあります。
初めて見ると格子状の線、黒丸、白丸、数字などが並んでいて複雑そうですが、一つひとつ意味を分ければ難しくありません。
特に最初に確認したいのは、次の3点です。
- 縦線がどの弦を表しているか
- 横線がどのフレットを表しているか
- 黒丸・○・×・数字が何を意味するか
ここが分かれば、知らないウクレレコードが出てきてもコード表を見ながら自分で押さえられるようになります。
縦線と横線は弦とフレットを表す
一般的なウクレレコード表は、指板を自分の正面から見たような図になっています。
縦線は4本の弦、横線はフレットの区切りを表します。
上端に太い横線が描かれている場合は、ヘッドと指板の境目にある「ナット」を表していることが一般的です。そのすぐ下が1フレット、さらに下が2フレット、3フレットと続きます。
一般的なG-C-E-Aチューニングでは、演奏者がウクレレを構えたとき、顔に近い側から順に次のようになります。
4弦:G
3弦:C
2弦:E
1弦:A
コードダイアグラムでは、左からG・C・E・Aの順に表示される形式がよく使われます。
たとえば、一番右の縦線に黒丸が付いていたら、一般的なG-C-E-A順のコード表ではA弦、つまり1弦を押さえるということです。
ここで注意したいのが、すべての教材やアプリが完全に同じ表示方法とは限らないことです。コード表の上下を逆に表示したり、独自の図を使ったりする教材もあります。
そのため、初めて使うウクレレコード表では、まず「G C E A」「4 3 2 1」など弦名や弦番号がどこに書かれているかを確認してください。
コード表を見て混乱したら、いきなり指を置くのではなく、「これは左からG・C・E・Aなのか?」を最初に確認するだけでもミスをかなり減らせます。
また、「3フレットを押さえる」と言っても、フレットの金属部分そのものを真上から強く押さえるわけではありません。
基本的には、2本目と3本目のフレット金属の間を押さえ、目的のフレット金属の少し手前に指を置くときれいに鳴らしやすくなります。
たとえば3フレットなら、2フレットと3フレットの金属部分の間に指を置き、3フレット側へ寄せるイメージです。
フレットの中央よりも目的のフレット側へ寄せることで、必要以上に強く握らなくても弦を安定して振動させやすくなります。
黒丸・○・×・数字の意味
コード表には、線だけでなく黒丸、○、×、数字なども出てきます。
初心者がウクレレコード表を読めない原因になりやすいのが、この記号です。ただし、基本的な意味はそれほど多くありません。
| 表記 | 一般的な意味 | 初心者向けの覚え方 |
|---|---|---|
| 黒丸 | その位置の弦を指で押さえる | 指を置く場所 |
| ○ | 弦を押さえず開放弦として鳴らす | 押さえず鳴らす |
| × | その弦を鳴らさない、またはミュートする | 鳴らさない |
| 1 | 人差し指 | 左手の1番目の指 |
| 2 | 中指 | 左手の2番目の指 |
| 3 | 薬指 | 左手の3番目の指 |
| 4 | 小指 | 左手の4番目の指 |
初心者が特に混同しやすいのが数字です。
コードダイアグラムの黒丸の中や近くに書かれる1〜4の数字は、押さえる指を表す場合があります。一方、「0003」のような4桁の数字は指番号ではありません。
0003のような表記では、一般的に左からG-C-E-Aの順に、それぞれ何フレットを押さえるかを示します。
Cコードの「0003」なら、G弦=0、C弦=0、E弦=0、A弦=3という意味です。0は開放弦なので、A弦の3フレットだけを押さえます。
数字を見たときに「指番号なのか、フレット番号なのか」を区別できるようになると、ウクレレコード表が一気に読みやすくなりますよ。
たとえばFコードを「2010」と表記する場合は、左からG弦2フレット、C弦開放、E弦1フレット、A弦開放です。
この4桁表記に慣れると、図がなくても「2010」と見ただけで、ある程度フォームを想像できるようになります。
数字の表し方は教材によって異なる場合があります。初めて見る表記では、その教材の凡例や説明を確認してください。「0003だから必ず左からG-C-E-A」と決めつけず、弦名の記載を確認するのが確実です。
4本の弦とコード表の対応
ウクレレコード表を見るときは、実際の楽器の弦と図を頭の中で対応させることが大切です。
一般的なG-C-E-A用コードダイアグラムでは左から、G弦・C弦・E弦・A弦です。
たとえばCコードの0003なら、左から3本は0なので何も押さえず、一番右に対応するA弦だけ3フレットを押さえます。
最初は「一番右=A弦」と頭で考えてから指を動かして構いません。何度もコード表と実物のウクレレを行き来しているうちに、自然に対応できるようになります。
初心者の場合は、コードを押さえる前に次の順番で確認すると分かりやすいですよ。
- コード名を確認する
- コード表の弦の並びを確認する
- 黒丸が付いている弦を確認する
- 何フレットかを確認する
- 指定された指があれば指番号を確認する
- 実際にウクレレへ指を置く
- 4弦から1弦まで1本ずつ鳴らす
なお、一般的なHigh-Gチューニングでは4弦のGが高い音になっています。そのため、弦の並びがギターのように「上から順番に低音から高音」という並びではありません。開放弦の中で最も低い音は3弦Cです。
これがウクレレ独特の軽やかな響きにつながる特徴の一つでもあります。
Low-G弦を使用している場合は、4弦GがHigh-Gより1オクターブ低くなります。しかし、G-C-E-Aという弦名そのものが同じであれば、基本的なコードの押さえるフレット位置は通常そのまま使えます。
バリトンウクレレではD-G-B-Eチューニングが一般的です。その場合、標準的なG-C-E-A用コード表の「C=0003」などを、そのまま同じコード名として使用することはできません。自分のウクレレの種類とチューニングを確認してからコード表を使ってください。
「コード表どおり押さえているのに音が合わない」と感じた場合は、押さえ方だけではなくチューニングが合っているかも確認してみましょう。
初心者が先に覚える基本コード
ウクレレのコードには数多くの種類がありますが、最初から全部覚える必要はありません。
初心者なら、まずC・F・G7・Amを覚えるのがおすすめです。開放弦を多く使い、少ない指で押さえられるため、コード演奏の基本を身につけやすい組み合わせです。
Flightの初心者向けレッスンでも、最初のコード進行としてC・F・Am・G7が扱われています(出典:Flight Ukuleles「Beginner Level」)。
この4つなら、1本指のコード、2本指のコード、3本指のコードを段階的に経験できます。
「簡単なコードだけでは練習にならないのでは?」と思うかもしれませんが、むしろ逆です。初心者の段階では、複雑なコードをたくさん覚えるより、簡単なコードを正しい音で鳴らし、一定のテンポで切り替える方が重要です。
C・F・G7・Amを優先する理由
C・F・G7・Amを先に覚える最大の理由は、比較的押さえやすく、コードチェンジの基礎練習をしやすいことです。
| コード | G-C-E-A順 | 押さえる位置 | 使用する指の数 | 難易度の目安 |
|---|---|---|---|---|
| C | 0003 | A弦3フレット | 1本 | 非常に簡単 |
| Am | 2000 | G弦2フレット | 1本 | 非常に簡単 |
| F | 2010 | G弦2フレット、E弦1フレット | 2本 | 簡単 |
| G7 | 0212 | C弦2フレット、E弦1フレット、A弦2フレット | 3本 | 基本 |
Cは1本、Amも1本、Fは2本、G7は3本の指を使います。そのため、指を増やしながら段階的にコードフォームへ慣れていけます。
音楽的にもC・F・G7は相性がよく、CメジャーキーではCがI、FがIV、G7がV7という重要な役割を持っています。
少し専門的に聞こえますが、初心者の段階ではローマ数字を暗記する必要はありません。
実際にC→F→G7→Cと弾いてみてください。
G7からCへ戻った瞬間に、「戻ってきた」「落ち着いた」と感じる人が多いかなと思います。コードには、それぞれ単独の響きだけでなく、前後のコードとのつながりがあります。
さらにAmを加えることで、C→Am→F→G7のような進行も練習できます。
この4コードを繰り返すだけでも、左手はかなり良いトレーニングになります。
初心者は「何個コードを覚えたか」より、「少ないコードを実際の曲の中でスムーズに使えるか」を優先するのがおすすめです。10個知っていても切り替えられない状態より、4個を自然に切り替えられる方が早く曲を楽しめます。
もちろん、実際に弾きたい曲に別のコードが出てきたら、その都度覚えて構いません。C・F・G7・Amは絶対的な順番ではなく、初心者が始めやすい代表例だと考えてください。
CとAmの簡単な押さえ方
Cコードは、ウクレレ初心者が最初に覚えやすい代表的なコードです。
Cメジャーの構成音はC・E・G。標準的なフォームは0003です。
A弦、つまり1弦の3フレットだけを押さえ、G・C・E弦は開放で鳴らします。
C=0003
G弦:開放
C弦:開放
E弦:開放
A弦:3フレット
一般的には薬指でA弦3フレットを押さえる方法がよく使われます。
「1か所だけなら人差し指の方が簡単では?」と思うかもしれません。もちろん、人差し指で押さえてもCコードの音そのものは作れます。
ただ、薬指を使っておくと、次のコードへ移るときに人差し指や中指を使いやすい場合があります。コードチェンジまで考えると薬指が便利ということですね。
とはいえ、手の大きさや前後のコードによって使いやすい指は変わります。大切なのは「必ず薬指でなければCにならない」ということではなく、必要なフレットを正しく押さえることです。
Amは2000です。
G弦、つまり4弦の2フレットだけを押さえ、C・E・A弦は開放で鳴らします。一般的には中指でG弦2フレットを押さえると使いやすいでしょう。
Am=2000
G弦:2フレット
C弦:開放
E弦:開放
A弦:開放
CもAmも、押さえる場所は1か所だけです。
この2コードでまず練習したいのは、「コードの形を覚えること」よりも押さえた弦と開放弦を全部きれいに鳴らすことです。
Cを押さえたら、4弦G、3弦C、2弦E、1弦Aと1本ずつ弾いてください。
4本すべて鳴ったら、今度は軽くストロークします。
次にAmでも同じことを行います。
C=0003、Am=2000は、コード表を読む練習と、指先で弦を押さえる感覚を覚える最初の2コードとして非常に取り組みやすい組み合わせです。まず「正しく押さえる→1本ずつ確認→まとめて鳴らす」の順番で練習してみてください。
FとG7の基本的な押さえ方
Fコードは2010です。
G弦2フレットとE弦1フレットを押さえ、C弦とA弦は開放で鳴らします。
代表的な指使いは、G弦2フレットを中指、E弦1フレットを人差し指で押さえる形です。
F=2010
G弦:2フレット(中指)
C弦:開放
E弦:1フレット(人差し指)
A弦:開放
CやAmの1本指コードから少しだけ難しくなりますが、2本の指を別々の弦へ置く練習としてちょうどよいコードです。
Fでよく起こる失敗は、G弦を押さえている中指がC弦へ触れたり、E弦を押さえる人差し指がA弦へ触れたりすることです。
コードを押さえたら一度ストロークするだけでなく、G→C→E→Aと1本ずつ鳴らしてみましょう。
開放弦のCとAが詰まる場合は、隣の指が触れている可能性があります。
G7は0212です。
C弦2フレット、E弦1フレット、A弦2フレットを押さえ、G弦は開放で鳴らします。
一般的な指使いの一例は、E弦1フレットを人差し指、C弦2フレットを中指、A弦2フレットを薬指で押さえる形です。
G7=0212
G弦:開放
C弦:2フレット(中指)
E弦:1フレット(人差し指)
A弦:2フレット(薬指)
3本の指を使うので、初めて押さえたときは窮屈に感じるかもしれません。
特にソプラノウクレレは指板がコンパクトなので、「指が入らない」と感じる人もいます。
その場合は、3本の指を完全に横一列へ並べるのではなく、指先の角度を少しずつ変えてスペースを作ってみてください。
また、手のひらをネックへべったり付けると指が寝やすくなります。親指と手の位置を調整し、指先を立てられる余裕を作ると押さえやすくなりますよ。
G7はGメジャーとは別のコードです。G7=0212、G=0232で、E弦を押さえる位置が異なります。形が似ているので、コード表を見るときは「G」なのか「G7」なのかまで確認してください。
FとG7がある程度押さえられるようになったら、C→F→G7→Cをゆっくり繰り返してみましょう。
最初は4拍ずつでも構いません。コードを変える瞬間に演奏が止まっても大丈夫です。まずは指の移動順を身体に覚えさせていきます。
次に覚えたいウクレレコード一覧
C・F・G7・Amがある程度押さえられるようになったら、弾きたい曲に合わせてウクレレコードを増やしていきましょう。
次に覚えやすい候補として、G・D・Dm・Aなどがあります。さらにA7やC7も比較的少ない指で押さえられるため、曲によっては早い段階で覚えて問題ありません。
大切なのは、「基本コード一覧を上から全部暗記してから曲へ進む」という考え方をしないことです。
たとえば、あなたが弾きたい曲にC・F・Am・Gだけが出てくるなら、まずその4つを練習すれば十分です。
別の曲でDmが出てきたら、そのときにDmを追加します。
このように曲を弾くために必要なコードを増やしていく方が、「この形はこの曲で使った」という記憶と結びつきやすくなりますよ。
G・D・Dm・Aの押さえ方
Gメジャーは0232です。
C弦2フレット、E弦3フレット、A弦2フレットを押さえ、G弦は開放です。
代表的には、C弦2フレットを人差し指、A弦2フレットを中指、E弦3フレットを薬指で押さえます。
指が三角形のような配置になるため、最初はG7よりGの方が難しく感じる人もいます。
G7はE弦1フレット、GはE弦3フレットなので、見た目は似ていても響きは別物です。
次にDコードは2220です。
G・C・E弦の2フレットを押さえ、A弦は開放で鳴らします。
同じ2フレット上に3本の指を置く必要があるので、ソプラノウクレレのように指板が狭い楽器ではかなり窮屈に感じるかもしれません。
3本の指を並べて押さえる方法のほか、1本の指で複数弦をまとめて押さえる方法を使う人もいます。
ただし、初心者が無理に1本指でまとめて押さえようとすると、開放で鳴らしたいA弦まで触れてしまうことがあります。
まずは音がきれいに出るフォームを探し、慣れてから自分に合う押さえ方へ調整するとよいでしょう。
Dmは2210です。
G弦2フレット、C弦2フレット、E弦1フレットを押さえ、A弦は開放です。
Fの2010にC弦2フレットを加えた形として見ると覚えやすいかなと思います。
Fを押さえた状態から、空いている指でC弦2フレットを追加するとDmになるため、F→Dmのコードチェンジ練習にも向いています。
Aコードは2100です。
G弦2フレットとC弦1フレットを押さえ、E弦とA弦は開放です。
代表的にはG弦2フレットを中指、C弦1フレットを人差し指で押さえます。
F=2010とA=2100は数字が似ているので、コード一覧だけを見ていると混同しやすいところです。
FはE弦1フレット、AはC弦1フレット。実際に音を出しながら違いを覚えてください。
初心者向けの基本コードをまとめると、次のようになります。
| コード | 簡略表記 | 押さえる場所 | 覚えるポイント |
|---|---|---|---|
| C | 0003 | A弦3フレット | 1本指で押さえやすい |
| Am | 2000 | G弦2フレット | 1本指で押さえやすい |
| C7 | 0001 | A弦1フレット | Cとの違いを確認する |
| A7 | 0100 | C弦1フレット | 開放弦が多く押さえやすい |
| F | 2010 | G弦2フレット、E弦1フレット | 2本指の基本 |
| G7 | 0212 | C弦2、E弦1、A弦2フレット | 3本指の基本 |
| G | 0232 | C弦2、E弦3、A弦2フレット | 三角形の配置 |
| Dm | 2210 | G弦2、C弦2、E弦1フレット | Fに1音加えた形で覚える |
| D | 2220 | G・C・E弦2フレット | 2フレットへ3本置く |
| A | 2100 | G弦2、C弦1フレット | Fとの違いを確認する |
これは代表的なオープンポジションの一例です。同じコードでも、指板の別の場所を使う別フォームがあります。
初心者の段階では、1〜3フレット付近で開放弦を多く使うフォームから覚えれば十分です。
コード一覧を見て「こんなに覚えられない」と感じても心配はいりません。まずC・F・G7・Am。その次に、あなたが弾きたい曲で必要になったコードを1つずつ追加していきましょう。
7やmなどコード名の読み方
コード譜を見ると、「C」「Am」「G7」「Cmaj7」のようにアルファベットの後ろへ文字や数字が付いていることがあります。
最初は暗号のように見えますよね。
まずC、D、E、F、G、A、Bというアルファベットは、コードの基準になる音、つまり根音を表します。
日本語の音名と対応させると、次のようになります。
| 英語音名 | 日本語音名 |
|---|---|
| C | ド |
| D | レ |
| E | ミ |
| F | ファ |
| G | ソ |
| A | ラ |
| B | シ |
何も付いていないC、F、Gなどは、通常メジャーコードです。
mはマイナーを表します。AmならAマイナー、DmならDマイナーです。
7は一般的にドミナント7thを表します。G7、C7、A7などですね。
maj7はメジャー7th、m7はマイナー7thです。
そのほかにもsus4、dim、augなど多くの種類があります。
初心者はコード名を最初から全部理解しなくても大丈夫です。「何も付かなければメジャー」「mはマイナー」「7が付いたら通常のメジャーコードとは違う響きになる」という程度から始めれば十分ですよ。
#はシャープで半音高い音、♭はフラットで半音低い音を表します。
たとえばC#ならCより半音高い音を基準にしたコード、B♭ならBより半音低い音を基準にしたコードです。
ウクレレを続けていくと、C、Cm、C7、Cmaj7、Cm7、Csus4など、同じCから始まるコードがたくさん出てきます。
さらに、それぞれのコードを指板の複数の場所で作れるため、「ウクレレの全コードは何個です」と単純に1つの数字で決めるのは適切ではありません。
ここで全種類を覚えようとすると、演奏を始める前に疲れてしまいます。
全コード表は暗記帳ではなく、知らないコードが出てきたときに調べる辞書のように使うと考えると気楽です。
弾きたい曲のコード譜に「Dm7」が出てきたら、そのときにDm7の押さえ方を調べる。それで十分ですよ。
コードがきれいに鳴らない原因
コード表どおりに押さえているつもりなのに、「ビーン」と鳴る、音が詰まる、1本だけ鳴らないということは初心者ならよくあります。
私も新しいフォームを試すと、指の角度が少し違うだけで隣の弦を止めてしまうことがあります。これは初心者だけの失敗ではありません。
そんなときは、いきなり握る力を強くするのではなく、指の位置や角度を確認してください。
音が鳴らない原因は、大きく分けると次のようなものがあります。
- フレットから指が離れすぎている
- フレット金属の真上を押さえている
- 押さえる力が不足している
- 逆に力を入れすぎて手が動かない
- 指の腹が隣の弦へ触れている
- 開放弦へ別の指が触れている
- 爪が長く指先を立てられない
- 手首や親指の位置が合っていない
一つずつ切り分ければ、かなり原因を見つけやすくなります。
指の位置と押さえる力を見直す
音がビビる代表的な原因は、フレットから指が離れすぎていることです。
弦は、目的のフレット金属の少し手前側を押さえると、比較的少ない力できれいに鳴らしやすくなります。
逆に、フレットとフレットのちょうど中央付近を押さえていると、強く押さえなければ音が安定しない場合があります。
また、フレット金属そのものの真上に指が乗っていると、音が詰まったようになることもあります。
コードをきれいに鳴らすコツは、「強く握る」ではなく「目的のフレットのすぐ手前を適切な力で押さえる」ことです。
初心者ほど、「音が鳴らない=もっと強く握らなければ」と考えやすいかもしれません。
しかし必要以上に強く握り込むと、手が疲れるだけでなく、次のコードへ指を移動しにくくなります。
練習方法としておすすめなのは、一度コードをしっかり押さえて音を出し、その状態から少しずつ左手の力を抜く方法です。
どこかで音がビビり始めるので、その少し手前が「必要な力の目安」です。
思っているより弱い力でも音が鳴ることに気づくかもしれません。
もう一つ重要なのが、指を寝かせすぎないことです。
コードによっては複数の弦をまとめて押さえるフォームもありますが、C・F・G7など基本コードでは、基本的に指先に近い部分を使って目的の弦だけを押さえます。
指の腹が寝ていると、隣の弦まで触れてしまいます。
押弦側の爪が長すぎる場合も注意してください。爪が指板へ先に当たると、指先を立てにくくなります。
練習中に指先が少し疲れることはありますが、手首や指の関節へ強い痛みが出るような無理な押さえ方は避けてください。痛みを我慢して力を入れ続けるのではなく、一度手を休めてフォームを見直しましょう。
音が詰まる弦を1本ずつ確認する
コードを押さえたら、いきなり4本まとめてストロークするだけではなく、4弦から1弦まで1本ずつ鳴らす練習をしてみましょう。
これはとても地味ですが、初心者にはかなり効果的です。
4本まとめて鳴らすと、「なんとなく変な音がする」ということまでは分かっても、どの弦に問題があるのか分からないことがあります。
1本ずつ確認すれば、原因のある弦を特定できます。
たとえばFコードを押さえて、G弦、C弦、E弦、A弦と順番に弾きます。
もしC弦だけ鳴らないなら、G弦を押さえている中指やE弦を押さえている人差し指がC弦へ触れていないか確認します。
A弦が鳴らないなら、E弦1フレットの人差し指がA弦へ倒れていないか確認します。
このように、鳴らない弦が分かると調整する指もかなり絞れます。
確認は次の順番がおすすめです。
- コードを押さえる
- 4弦を鳴らす
- 3弦を鳴らす
- 2弦を鳴らす
- 1弦を鳴らす
- 鳴らない弦があれば指の位置を調整する
- 4本すべて鳴ったらストロークする
音が出ないたびに力任せに握るのは避けましょう。指の位置、フレットとの距離、指の角度、隣の弦への接触を順番に確認した方が原因を見つけやすくなります。
手首や親指の位置によって指先が寝てしまうこともあります。
ネックを強く握り込むと、指を自由に動かしにくくなる人もいます。押さえにくいときは一度力を抜き、親指の位置と手首の角度を少し変えて、指先が立つ場所を探してみてください。
また、コードそのものではなくチューニングがずれているケースもあります。
押さえ方は合っているのに全体の響きがおかしい場合は、練習前にG-C-E-Aへチューニングできているか確認してみましょう。
コードチェンジを上達させる練習
コードを1つずつ押さえられても、曲になると急に難しく感じることがあります。
「Cは押さえられる。Fも押さえられる。でもCからFへ変えると止まってしまう」という状態ですね。
これは珍しいことではありません。
コード演奏では、コードそのものを作る能力と、コードからコードへ移動する能力は別に練習する必要があります。
コードチェンジは、少ないコードで何度も往復すると効率よく身につけられます。
最初から1曲を完璧に弾こうとせず、CとFだけ、FとG7だけというように2コードを切り出して練習してみましょう。
少ないコードで簡単な曲を弾く
まず1つのコードを完全に覚えてから次へ進むより、2つのコードを往復して練習する方法がおすすめです。
たとえば、CとFを交互に弾きます。
Cを4拍弾いたらFへ移り、Fを4拍弾いたらCへ戻ります。
最初は次のように、とてもゆっくりで構いません。
C |1・2・3・4|
F |1・2・3・4|
C |1・2・3・4|
F |1・2・3・4|
慣れたら、FとG7、G7とC、CとAm、AmとFというように組み合わせを増やしていきましょう。
その後は、C→F→G7→Cや、C→Am→F→G7のように4コードへ広げます。
ここで大切なのは速さではありません。
一定の拍をできるだけ止めないことを意識してください。
たとえばテンポが速すぎてコードチェンジのたびに2秒止まるなら、最初からもっと遅いテンポで練習した方が効果的です。
余裕を持ってコードを交換できる速さから始めます。
メトロノームを使うのも有効です。自分では一定のテンポで弾いているつもりでも、コードを変える瞬間だけ無意識に遅くなることがあります。
たとえば1拍ずつ「1・2・3・4」と鳴る設定で、まずは4拍ごとにコードを交換します。
4拍ごとの交換が安定したら、2拍ごとへ短くします。
さらに余裕が出たら1拍ごとへ。段階的に難しくすると上達を確認しやすいですよ。
コードチェンジでは、前のコードを弾き終わってから次を考えるのではなく、今のコードを弾いている間に次のコードの形を頭の中で準備することも大切です。
たとえばCを4拍弾いてFへ移るなら、Cの3拍目や4拍目あたりで「次はF」と意識します。
そしてコードチェンジするときは、指を必要以上に指板から離さないようにします。
指を何センチも浮かせてから次の位置へ動かすと、それだけ移動距離が増えてしまいます。
弦から少し離れる程度で次の位置へ運べるようになると、コードチェンジは徐々に速くなります。
初心者のコードチェンジ練習では、「速く弾く」より「止まらず弾く」を優先してください。ゆっくりでも一定の拍でつながるようになれば、あとからテンポを上げやすくなります。
簡単な曲を選ぶときも、「初心者向け」と書いてあるかだけでなく、使われているコード数を確認しましょう。
知っているコードが3〜4個だけで構成されている曲なら、コードチェンジの実践練習に向いています。
全コードを暗記しなくても大丈夫
「ウクレレを弾くなら全コードを覚えないといけないのかな」と不安になる人もいるかもしれませんが、その必要はありません。
コードには多数の種類があり、さらに同じコードでも複数の押さえ方があります。
たとえばCコードであっても、C・E・Gという構成音を指板上の別の場所で組み合わせれば、別のフォームのCとして演奏できます。
違うフォームにすると、音域、響き、最高音、最低音、次のコードへの移りやすさなどが変わります。
これは経験を積んでから覚えていけばよい内容です。
初心者は、まずC・F・G7・Amなどのオープンコードを覚え、実際に弾きたい曲の中で必要になったコードを追加していけば十分ですよ。
コード表を大量に眺めて暗記するより、実際の曲で「形・響き・コードチェンジ」をまとめて経験した方が、コードを実用的に覚えやすくなります。
たとえば、最初の曲でC・F・G7を覚え、次の曲でAmを追加し、その次の曲でDmを追加する。
こうすれば、5曲、10曲と演奏できる曲が増えるにつれて自然に使えるコードも増えていきます。
知らないコードが出てきたときだけウクレレコード一覧を開き、押さえ方を確認する。この使い方で問題ありません。
コード表や教本を選ぶ場合も、掲載コード数の多さだけで選ぶ必要はありません。
初心者なら、次のような点を確認すると使いやすいでしょう。
- G-C-E-A用であることが分かりやすく書かれている
- 弦名と弦番号が確認しやすい
- 指番号の説明がある
- ○・×など記号の意味が説明されている
- C・F・G7・Amなど基本コードが見やすい
- コード名から目的のフォームを探しやすい
- 初心者向けの簡単なコード進行が掲載されている
コード一覧は「掲載数が多いほど初心者向け」というわけではありません。
数百種類が小さく並んでいるものより、基本コードが大きく見やすく表示されている方が最初は使いやすいこともあります。
紙のコード表、教本、スマートフォンなど、自分が練習中にすぐ確認できる方法を選ぶとよいでしょう。
なお、使用する教材やコード表によって表示方法や推奨される指使いが異なることがあります。楽器の仕様やチューニングについては、使用しているウクレレや弦のメーカー公式情報も確認してください。
演奏時に手首や指へ痛みが続く場合は無理をせず練習を中断し、必要に応じて専門家へ相談してください。
ウクレレコードに関するよくある質問(FAQ)
Q1. ウクレレのコードは全部覚えないと弾けませんか?
A. 全部覚える必要はありません。最初はC・F・G7・Amなど、使用頻度が高く押さえやすいコードから始め、弾きたい曲に必要なコードをその都度追加していけば十分です。同じコードにも複数のフォームがあるため、全コードを暗記してから曲を弾くという順番にする必要はありません。
むしろ初心者は、少数のコードを覚えて実際の曲で何度も切り替える方が、コードの形と響きを結び付けやすいですよ。
Q2. ウクレレ初心者がまず覚えるコードは何ですか?
A. C、F、G7、Amが代表的です。CとAmは1か所、Fは2か所を押さえる比較的簡単なフォームで、G7を加えると3本指の練習もできます。
まずC=0003、Am=2000、F=2010、G7=0212を覚え、C→F→G7→CやC→Am→F→G7のような簡単な進行でコードチェンジを練習すると分かりやすいです。その後、G、Dm、A、Dなどを弾きたい曲に合わせて増やしていきましょう。
Q3. コード表の0003はどういう意味ですか?
A. 一般的なG-C-E-A用の表記では、左からG弦、C弦、E弦、A弦のフレット番号を表します。
0003ならG・C・E弦は0なので開放で、A弦だけ3フレットを押さえるという意味です。これは指番号ではありません。
ただし、教材によって表記方法が異なる場合があるため、初めて使うコード表では弦名や凡例も確認してください。
Q4. コードを押さえても音がきれいに鳴らないのはなぜですか?
A. フレットから指が離れすぎている、指が寝て隣の弦へ触れている、フレット金属の真上を押さえている、押さえる力が適切でないなどの原因が考えられます。
4弦から1弦まで1本ずつ鳴らし、鳴らない弦を特定してから指の位置を調整すると改善しやすいです。力任せに握るより、フレットの少し手前を指先で押さえることを意識してみてください。
Q5. High-GとLow-Gではコード表も変わりますか?
A. G-C-E-Aという弦名が同じであれば、基本的なコードフォームのフレット位置は通常同じです。
Low-Gでは4弦GがHigh-Gより1オクターブ低くなるため響きや音域は変わりますが、C=0003などの基本フォーム自体は共通して使えます。
一方、バリトンウクレレのようにD-G-B-Eなど別のチューニングを使用する楽器では、G-C-E-A用コード表を同じコード名のまま使うことはできないため注意してください。
初心者は基本コードから始めよう
ウクレレコード表は、縦線が弦、横線がフレット、黒丸が押さえる位置、○が開放弦、×が鳴らさない弦を表すと理解すれば、基本的な読み方は難しくありません。
一般的なG-C-E-Aチューニングでは、4弦G、3弦C、2弦E、1弦Aです。
「0003」のような表記では、一般的にG-C-E-A順に何フレットを押さえるかを示します。0は開放弦なので、0003ならA弦3フレットだけを押さえるCコードです。
初心者が最初に覚えるなら、C=0003、Am=2000、F=2010、G7=0212から始めてみてください。
| 最初に覚えるコード | 表記 | ポイント |
|---|---|---|
| C | 0003 | A弦3フレットだけを押さえる |
| Am | 2000 | G弦2フレットだけを押さえる |
| F | 2010 | 2本指のフォームに慣れる |
| G7 | 0212 | 3本指のコードチェンジを練習する |
この4コードだけでも、指1本のフォームから3本指のフォームまで段階的に練習できます。
まずは1つのコードを押さえ、4弦から1弦まで1本ずつ鳴らします。
全部きれいに鳴ったらストロークし、次のコードへ移ります。
最初はCとFだけを往復し、次にFとG7、CとAmというように2コードずつ練習するのがおすすめです。
慣れてきたらG、Dm、A、Dなど、実際に弾きたい曲に必要なウクレレコードを追加していけば大丈夫です。
全コードを暗記する必要はありません。
コード一覧は「全部覚えるもの」ではなく、「分からないコードが出てきたときに確認するもの」と考えると、かなり気持ちが楽になりますよ。
そして、コードを押さえたら必ず1本ずつ音を確認し、ゆっくりしたテンポでコードチェンジを練習してみてください。
速く切り替えることより、一定の拍の中で少しずつ動けるようになることを優先しましょう。
コード表の見方が分かり、CからFへ、FからG7へとつながった瞬間、それまで単独だったコードが「音楽」に変わってきます。
最初から完璧でなくて大丈夫です。今日はCとF、次はG7というように少しずつ増やしていけば、気づいた頃にはコード表を見ながら自分で曲を弾けるようになっていますよ。
