エレキベースの音域と最低音を初心者向けに整理|初心者向け解説

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エレキベースの音域と最低音を初心者向けに整理|初心者向け解説

エレキベースの音域は、どこからどこまでなのでしょうか。

「4弦ベースの最低音は何Hzなの?」「5弦にすると、どれくらい低い音まで出せる?」「楽譜の音名とチューナーの表示が合わない」と疑問に感じる方も多いですよね。

先に結論を言うと、一般的な4弦エレキベースの最低音は、標準チューニングでE1、約41.20Hzです。

24フレット仕様なら、通常の押弦音による音域はE1からG4までになります。

一方、低音側にB弦を追加した一般的な5弦ベースでは、最低音がB0、約30.87Hzまで広がります。

ただし、エレキベースの音域を理解するときは、最低音の数字だけを覚えても十分ではありません。

弦の本数、フレット数、チューニング、楽譜上の表記、基音と倍音の違いまで分けて考えると、ベースという楽器の役割がかなり見えやすくなります。

私もベースを始めた頃は、「低いEだから全部同じEだろう」と考えて、ギターのEとベースのEの違いや、楽譜と実音の関係で混乱しました。

音名、オクターブ番号、周波数をひとつずつ整理すれば、それほど難しくありませんよ。

この記事では、エレキベースの音域と最低音を、初めて調べる方にも分かるように順番に解説します。

  • 4弦ベースの最低音と最高音
  • 4弦・5弦・6弦ベースの音域の違い
  • 楽譜と実際に鳴る音の関係
  • 基音・倍音・アンプから聞こえる低音の仕組み

標準的な4弦ベースの最低音はE1で約41.20Hz、24フレット仕様の最高音はG4で約392.00Hzです。

一般的な5弦ベースでは低いB弦が加わり、最低音がB0、約30.87Hzまで広がります。

  1. エレキベースの音域の基本
    1. 4弦ベースの最低音と最高音
      1. フレットが1つ増えると最高音は半音上がる
      2. 理論上の最高音と弾きやすい最高音は違う
      3. フレットレスベースの最高音
      4. ハーモニクスを含めると音域はさらに広がる
    2. 開放弦の音名と周波数
      1. 隣り合う弦は完全4度の間隔
      2. 同じ音を複数の場所で弾ける
      3. 12フレットと24フレットの関係
      4. 音名と調の名前を混同しない
  2. 4弦・5弦・6弦の音域比較
    1. 5弦ベースの最低音B0
      1. 5弦によって加わる最低音側の5音
      2. 5弦ベースの利点は低い5音だけではない
      3. B弦の音がぼやけるときに確認したいこと
      4. 5弦ベースを選ぶときの注意点
    2. 6弦ベースと高音C弦
      1. 高音C弦で広がる演奏
      2. 6弦だから常に低い音を弾くわけではない
      3. 6弦ベースで難しくなる部分
      4. 高音側にC弦を加える5弦ベース
  3. 楽譜と指板で見る音域
    1. 楽譜は実音より1オクターブ高い
      1. なぜ実音より高く書くのか
      2. ヘ音記号上の開放弦の位置
      3. オクターブ番号が機器によって違う理由
      4. 音名・オクターブ番号・周波数を分けて確認する
    2. TAB譜と指板上の音の見方
      1. TAB譜の数字が示すもの
      2. 変則チューニングではTAB譜の音が変わる
      3. 4弦ベースの0~12フレットの音名
      4. 初心者が指板を覚える順番
  4. 変則チューニングで広がる低音
    1. ドロップDとBEADの最低音
      1. ドロップDで変わる指板の関係
      2. DスタンダードとドロップC
      3. BEADチューニングの音域
      4. 音程を下げると弦が緩くなる理由
      5. 弦交換後に必要になる可能性がある調整
      6. スケール長が変わっても音名上の音域は変わらない
  5. 周波数から理解するベース音
    1. 基音・倍音と低音の聞こえ方
      1. 基音が弱くても音程を感じられる理由
      2. 4弦と5弦で必要になる低域再生
      3. 周波数はフレットごとに一定量増えるわけではない
      4. ベース音の周波数帯域の目安
      5. 低音だけを上げてもベースが聞こえるとは限らない
      6. 弾く位置で倍音のバランスが変わる
      7. 奏法によって高域成分が変わる
      8. 低音と部屋の関係
      9. アンサンブルでベースが聞こえにくい場合
    2. エレキベースの音域FAQ
  6. エレキベースの音域まとめ

エレキベースの音域の基本

エレキベースの音域は、主に弦の本数、開放弦のチューニング、フレット数によって決まります。

最低音は最も太い弦の開放音、最高音は最も細い弦の最終フレットで決まると考えると分かりやすいですよ。

一般的な4弦ベースでは、太い方からE弦、A弦、D弦、G弦の順に並んでいます。

標準チューニングはE1・A1・D2・G2です。

音名だけを見るとギターの低い4本の弦と同じですが、ベースから鳴る実際の音は、対応するギター弦より1オクターブ低くなります。

まずは、4弦ベースの最低音と最高音を押さえておきましょう。

4弦ベースの最低音と最高音

標準チューニングの4弦エレキベースで最も低い音は、最も太いE弦の開放音であるE1です。

E1の基音周波数は、A4を440Hzとする一般的な12平均律では約41.20Hzになります。

説明の中で「ベースの最低音は約40Hz」と表現されることがありますが、これは約41.20Hzを分かりやすく丸めた数値です。

40Hzと41.20Hzで別の音になるわけではなく、前者は大まかな説明、後者は音律に基づく詳しい数値だと考えてください。

最高音は、最も細いG弦の最終フレットによって変わります。

フレット数 最低音 最高音 基音の周波数範囲
20フレット E1 E4 約41.20~329.63Hz
21フレット E1 F4 約41.20~349.23Hz
22フレット E1 F♯4 約41.20~369.99Hz
24フレット E1 G4 約41.20~392.00Hz

20フレット仕様では、最低音E1から最高音E4まで、ちょうど3オクターブの音域になります。

24フレット仕様では、各弦の開放音から2オクターブ上まで押さえられるため、楽器全体の音域はE1からG4です。

「24フレットなら音域は2オクターブ」と思われることがありますが、2オクターブなのは各弦単体の範囲です。

E弦だけを見れば、開放E1から24フレットのE3までが2オクターブです。

しかし楽器全体では、最も低いE弦の開放音E1から、最も高いG弦24フレットのG4まで演奏できます。

弦同士の音程差が加わるため、4弦24フレットベース全体の音域は3オクターブと短3度になります。

フレットが1つ増えると最高音は半音上がる

フレットは、1つ進むごとに音程が半音上がる仕組みです。

そのため、20フレット仕様の最高音E4から、21フレットではF4、22フレットではF♯4と、半音ずつ最高音が高くなります。

23フレットならG♭4と同じ高さのF♯4の半音上にあたるG4の直前の音、24フレットならG4です。

実際には23フレット仕様のベースは一般的ではありませんが、音程の考え方は同じですよ。

理論上の最高音と弾きやすい最高音は違う

最終フレットが付いていれば、その音を出すこと自体は可能です。

ただし、高いフレットへ手が届きやすいかどうかは、ボディ形状、カッタウェイ、ネックとボディの接合方法によって変わります。

24フレットが付いていても、座って弾くと左手が窮屈になったり、太い指ではフレット間隔が狭く感じられたりすることがあります。

音が出せる理論上の音域と、曲の中で安定して使える実用的な音域は、少し違う場合があるということです。

ベースの仕様表にあるフレット数は、最高音を判断する大切な手掛かりです。

ただし、実際の弾きやすさはボディ形状やネックの太さでも変わるため、楽器を選ぶときは高いポジションも試してみると安心です。

フレットレスベースの最高音

フレットレスベースには固定された金属製フレットがないため、最高音を「何フレットまで」と明確に区切ることができません。

最低音はフレット付きベースと同じく、開放弦のチューニングで決まります。

最高音は、指板の長さ、ボディとネックの接合位置、左手が届く範囲、正しい音程を保てる範囲によって変わります。

指板の端まで使えば、一般的なフレット付きベースの最終フレット相当より高い音を出せる場合もあります。

ただし、目印となるフレットがないため、高音になるほどわずかな指のずれが大きな音程差として聞こえやすくなります。

ハーモニクスを含めると音域はさらに広がる

ナチュラルハーモニクスや人工ハーモニクスを使えば、通常の押弦音より高い音を鳴らせます。

代表的なのは、12フレット付近で開放弦の1オクターブ上、7フレット付近で1オクターブと完全5度上、5フレット付近で2オクターブ上の倍音を鳴らす方法です。

ただし、一般的に楽器の音域を示す場合は、開放弦から最終フレットまでの通常の押弦音を基準にします。

そのため、「4弦24フレットベースの音域はE1からG4」という説明には、通常ハーモニクスの高音を含めません。

開放弦の音名と周波数

標準的な4弦ベースの開放弦は、太い方からE1・A1・D2・G2です。

日本語の階名で表すと、ミ・ラ・レ・ソになります。

一般的な呼び方 実際に鳴る音 基音周波数
4弦 E弦 E1 約41.20Hz
3弦 A弦 A1 55.00Hz
2弦 D弦 D2 約73.42Hz
1弦 G弦 G2 約98.00Hz

一般的な弦の数え方では、最も細いG弦が1弦、最も太いE弦が4弦です。

太い方から順番に数えると4・3・2・1となるため、最初は少し分かりにくいかもしれません。

「太い弦が低い音、細い弦が高い音」と考えると覚えやすいですよ。

隣り合う弦は完全4度の間隔

標準チューニングでは、隣り合う弦が完全4度、つまり半音5個分の間隔で調弦されています。

EからA、AからD、DからGが、それぞれ完全4度です。

そのため、E弦の5フレットはA弦の開放音と同じA、A弦の5フレットはD弦の開放音と同じDになります。

D弦の5フレットはG弦の開放音と同じGです。

この関係を覚えると、チューナーがない場面で隣の弦を基準に調弦したり、指板上の音を探したりしやすくなります。

同じ音を複数の場所で弾ける

ベースでは、同じ高さの音を異なる弦とフレットで演奏できます。

たとえばA1は、A弦の開放音でも、E弦の5フレットでも演奏できます。

D2は、D弦の開放音、A弦の5フレット、E弦の10フレットで出せます。

G2は、G弦の開放音、D弦の5フレット、A弦の10フレット、E弦の15フレットで演奏できます。

音程と基音周波数が同じなら、音名上は同じ音です。

ただし、実際に耳へ届く音色は完全には同じになりません。

弦の太さ、押さえる位置、振動する弦の長さ、ピックアップとの位置関係が変わるため、基音と倍音のバランスや音の立ち上がりが変わるからです。

太い弦の高いフレットで弾くと、丸く密度のある音になりやすい傾向があります。

細い弦の低いフレットや開放弦では、比較的はっきりした立ち上がりに感じることがあります。

私もバンドでベースラインを組み立てるときは、音名だけでなく、どの弦で鳴らすと曲になじむかを考えます。

同じ音をどこで弾くかによって、運指のしやすさと音色の両方を選べるのがベースの面白さです。

12フレットと24フレットの関係

12フレットでは、各開放弦より1オクターブ高い音が鳴ります。

24フレットでは、各開放弦より2オクターブ高い音が鳴ります。

開放弦 12フレット 24フレット
E弦 E1 E2 E3
A弦 A1 A2 A3
D弦 D2 D3 D4
G弦 G2 G3 G4

1オクターブ上がると周波数は2倍になります。

E1が約41.20Hzなら、1オクターブ上のE2は約82.41Hz、さらに1オクターブ上のE3は約164.81Hzです。

A1は55.00Hz、A2は110.00Hz、A3は220.00Hzになります。

同じ音名が12フレットごとに繰り返されるため、指板を覚えるときも12フレットを区切りとして考えると整理しやすいですよ。

音名と調の名前を混同しない

チューニングに使われるEやAは音名です。

EメジャーやAマイナーなど、曲の調を示しているわけではありません。

英語音名ではCがド、Dがレ、Eがミ、Fがファ、Gがソ、Aがラ、Bがシです。

標準4弦ベースの開放弦は、英語音名ではE・A・D・G、階名ではミ・ラ・レ・ソとなります。

4弦・5弦・6弦の音域比較

エレキベースは4弦が基本ですが、5弦や6弦を使う奏者も多くいます。

弦が増えると、最低音または最高音が広がるだけでなく、同じ音を弾けるポジションも増えます。

手の移動を少なくしたいときや、使う弦によって音色を変えたいときにも、多弦ベースは役立ちます。

弦数ごとの一般的な音域を比べてみましょう。

種類 一般的なチューニング 最低音 24フレット時の最高音
4弦 E1-A1-D2-G2 E1:約41.20Hz G4:約392.00Hz
5弦・低音型 B0-E1-A1-D2-G2 B0:約30.87Hz G4:約392.00Hz
5弦・高音型 E1-A1-D2-G2-C3 E1:約41.20Hz C5:約523.25Hz
6弦 B0-E1-A1-D2-G2-C3 B0:約30.87Hz C5:約523.25Hz

低音を広げたいなら、低いB弦を加えた5弦が一般的です。

高音の旋律やコード演奏まで広げたい場合は、高いC弦を持つ5弦や6弦が候補になります。

ただし、弦が増えるほどネックの幅が広くなったり、弦同士の間隔が狭くなったりする傾向があります。

単純に「音域が広い楽器ほど優れている」とは言えません。

演奏したい音楽、手の大きさ、運指、ミュートのしやすさ、楽器の重さまで含めて選ぶことが大切です。

5弦ベースの最低音B0

一般的な5弦ベースは、4弦ベースの低音側にB弦を追加し、B0・E1・A1・D2・G2に調弦します。

最低音のB0は、基音周波数が約30.87Hzです。

4弦ベースのE1より完全4度低く、周波数では約10.33Hz低い音になります。

ヤマハの公式解説でも、一般的な5弦ベースは従来のE・A・D・Gに低いB弦を追加した構成として説明されています。

(出典:Yamaha Music「Choosing the Right Bass Guitar, Part 1: Four-String or Five-String?」

5弦によって加わる最低音側の5音

低いB弦を追加した5弦ベースによって、標準4弦ベースでは出せなかったB0からD♯1までの5音を演奏できるようになります。

周波数 5弦ベースでの位置
B0 約30.87Hz B弦開放
C1 約32.70Hz B弦1フレット
C♯1/D♭1 約34.65Hz B弦2フレット
D1 約36.71Hz B弦3フレット
D♯1/E♭1 約38.89Hz B弦4フレット

5フレットのE1から上は4弦ベースと重なるため、音名だけで数えると新しく増える最低音側の音は5音です。

それでも、演奏上の選択肢は5音分以上に広がります。

5弦ベースの利点は低い5音だけではない

4弦ベースにもあるE1以上の音を、低いB弦上でも演奏できるからです。

たとえばF1、F♯1、G1などをB弦上で押さえれば、左手を低いポジションに置いたままフレーズを組み立てられます。

4弦ベースでは高いポジションへ移動しなければ弾けない音の並びも、5弦なら弦をまたぐことで対応できる場合があります。

テンポの速い曲、転調が多い曲、低いポジションを中心にした伴奏では、この運指の自由度が役立ちます。

また、同じ音でもB弦上で弾くと、ほかの弦で弾く場合とは音色や鳴り方が変わります。

低い音を増やすだけでなく、フレーズのつながりや音色を選ぶための弦でもあるわけです。

5弦ベースは「4弦より5音だけ多い楽器」というより、低音域と運指の選択肢を増やした楽器と考えると理解しやすいです。

B弦の音がぼやけるときに確認したいこと

B0は約31Hzという非常に低い音なので、小型スピーカーでは基音の重さを十分に再生できないことがあります。

それでも、約62Hz、約93Hz、約123Hzといった倍音が聞こえるため、B0の音程そのものは認識できる場合があります。

5弦ベースを試奏するときは、単に低音が大きいかだけでなく、B弦を弾いたときに音程の輪郭が分かるかも確認したいところです。

開放B弦だけが大きく膨らみ、フレットを上がると急に細く聞こえる場合は、弦、楽器の調整、ピックアップの高さ、アンプ、部屋の影響が重なっている可能性があります。

楽器本体だけの問題とは限らないため、別のアンプやヘッドホンでも聞き比べると判断しやすいですよ。

5弦ベースを選ぶときの注意点

低音域が広がる一方で、4弦よりネックが広くなる製品があります。

弦と弦の間隔を保ったまま1本増やせば指板が広くなり、指板の幅を抑えれば弦間隔が狭くなるためです。

ネックの厚さ、楽器の重量、弦のミュート方法も4弦とは少し変わります。

特に低いB弦は、弾いていないときでもほかの弦の振動に共鳴しやすいため、右手や左手で確実に止める必要があります。

音域だけで判断せず、座ったときと立ったときの両方で構え、低い弦から高い弦まで無理なく触れられるか確認してください。

6弦ベースと高音C弦

一般的な6弦ベースは、低い方からB0・E1・A1・D2・G2・C3に調弦します。

低音側には5弦ベースと同じB弦があり、高音側にはC弦があります。

24フレット仕様なら、通常の押弦音による音域はB0からC5です。

周波数では、約30.87Hzから約523.25Hzまでになります。

4弦24フレットベースと比べると、最低音が完全4度低くなり、最高音が完全4度高くなります。

高音C弦で広がる演奏

高音C弦があることで、メロディー、コード、アルペジオ、ソロなどを高いポジションへ大きく移動せずに演奏しやすくなります。

たとえば、4弦ベースではG弦の高いフレットへ移動しなければならない音を、C弦の低いフレットで演奏できる場合があります。

フレット間隔が比較的広い位置で弾けるため、高音の細かなフレーズが弾きやすく感じることもあります。

ベースを低音だけの楽器としてではなく、和音や旋律も担当する楽器として使いたい奏者に向いています。

6弦だから常に低い音を弾くわけではない

6弦ベースを見ると、低音を強調するための楽器だと思うかもしれません。

実際には、低いB弦と高いC弦の両方があるため、低音から高音までの移動を少なくすることが大きな利点です。

同じポジションの中でコード、低音、メロディーを組み合わせやすく、独奏的な演奏にも向いています。

一方で、弦が6本あるからといって、常にすべての音域を使う必要はありません。

曲に必要な音を必要な場所で選ぶことが大切です。

6弦ベースで難しくなる部分

ネックが広くなり、弦同士の間隔が狭くなる場合があります。

弾いていない弦の数も増えるため、不要な共鳴を止める技術が欠かせません。

指弾きでは右手の親指を移動させながら低い弦を止め、左手でも触れている弦を使って高い弦の共鳴を抑えることがあります。

スラップやピック弾きでは、狙った弦だけに正確に当てる感覚が必要です。

初心者が6弦から始めてはいけないわけではありませんが、4弦より確認する要素が多くなるのは確かです。

多弦ベースを選ぶときは、音域の広さだけで決めず、ネックの幅、重量、弦間隔、ミュートのしやすさ、ストラップで構えたときのバランスも確認しましょう。

製品ごとにフレット数やスケール長が異なるため、正確な仕様はメーカーの公式情報をご確認ください。

高音側にC弦を加える5弦ベース

5弦ベースの中には、低いB弦ではなく、高いC弦を加えたE1・A1・D2・G2・C3の仕様もあります。

この高音型5弦ベースは最低音が4弦と同じE1ですが、24フレットなら最高音がC5まで広がります。

低い音を増やしたいのか、高い音を増やしたいのかで、同じ5弦でも役割が変わるということです。

購入や弦交換の前には、単に「5弦」とだけ確認せず、低いB弦仕様か高いC弦仕様かを確かめてください。

楽譜と指板で見る音域

ベースの音域を調べていると、楽譜に書かれた音名と、チューナーや音楽制作ソフトに表示される音名が違うことがあります。

これは、一般的なベース譜が実際に鳴る音より1オクターブ高く記譜されることや、機器によってオクターブ番号の付け方が異なることが原因です。

同じ音に見える番号が付いていなくても、すぐに間違いだと判断する必要はありません。

楽譜、TAB譜、指板、周波数の関係を順番に整理しましょう。

楽譜は実音より1オクターブ高い

エレキベースの五線譜は、一般にヘ音記号で書かれます。

ただし、楽譜上には実際に鳴る音より1オクターブ高い音が記されます。

たとえば、標準4弦ベースの開放E弦は、実際にはE1が鳴ります。

一方、一般的なベース譜にはE2として書かれます。

開放弦 楽譜に書かれる音 実際に鳴る音
E弦 E2 E1
A弦 A2 A1
D弦 D3 D2
G弦 G3 G2
5弦のB弦 B1 B0
高音C弦 C4 C3

4弦24フレットベースの実音域はE1からG4ですが、一般的なベース譜ではE2からG5として書かれます。

毎回「1オクターブ下で鳴らす」という記号を付けるのではなく、ベースの慣習として1オクターブ低く鳴るものとして読みます。

なぜ実音より高く書くのか

ベースの音を実際の高さで記譜すると、低い音が五線の下へ大きくはみ出します。

開放E弦などを表すために加線が何本も必要になり、楽譜が読みづらくなるからです。

そこで、演奏者が読む位置を1オクターブ上へ移し、実際には書かれた音より1オクターブ低く鳴るように扱います。

ギターも同じように、一般的には実際に鳴る音より1オクターブ高く記譜される楽器です。

楽譜上のE2と実際に鳴るE1は、別のフレットを示しているわけではありません。

一般的なベース譜でE2が最も低い開放E弦として書かれている場合、そのまま開放E弦を弾けばよいということです。

ヘ音記号上の開放弦の位置

通常のベース譜では、E弦の記譜音E2は五線の下にある第1加線上へ書かれます。

A弦の記譜音A2は五線の第1間、D弦の記譜音D3は第3線、G弦の記譜音G3は第4間です。

開放弦の位置を先に覚えると、そこからフレット分だけ音を数えられるようになります。

すべての音符を一度に暗記するより、開放弦を基準に少しずつ広げる方が分かりやすいかなと思います。

オクターブ番号が機器によって違う理由

この記事では、中央のドをC4とする表記を基準にしています。

この方式では、4弦ベースの最低音はE1、一般的なギターの最低音はE2です。

ところが、チューナー、音楽制作ソフト、電子楽器、音源によっては、中央のドをC3と表示する場合があります。

その場合、同じ約41.20Hzのベース最低音がE0と表示されることがあります。

さらに、使用する音源によって中央のドをC3、C4、C5のどれとして扱うかが異なる例もあります。

SteinbergのDorico公式ヘルプでも、中央のドに使用するオクターブ番号の表記方法を変更できることが案内されています。

(出典:Steinberg「Dorico Pro Help」

チューナーやソフトにE0と表示されても、周波数が約41.20Hzなら、この記事でいうE1と同じ高さの音です。

オクターブ番号に迷ったときは、中央のドの設定か、Hzの数値を確認すると確実ですよ。

音名・オクターブ番号・周波数を分けて確認する

Eという音名は、異なる高さに何度も現れます。

E1、E2、E3はすべてEですが、1オクターブ上がるごとに周波数が2倍になります。

周波数 主な例
E1 約41.20Hz 4弦ベースの開放E弦
E2 約82.41Hz ベースE弦12フレット、ギター開放6弦
E3 約164.81Hz ベースE弦24フレット
E4 約329.63Hz 20フレット仕様4弦ベースの最高音

同じEでも、高さが違えば弦上の位置や周波数が変わります。

楽譜、チューナー、周波数表を見比べるときは、音名だけでなくオクターブ番号も確認してください。

TAB譜と指板上の音の見方

4弦ベースのTAB譜は、一般に上からG弦、D弦、A弦、E弦の順に4本の線で表します。

楽器を構えたときに床へ近い細いG弦が、TAB譜では一番上に書かれます。

反対に、顔に近い太いE弦は一番下です。

最初は上下が逆に見えるかもしれませんが、ベースを正面から見た形だと考えると分かりやすいですよ。

TAB譜の数字が示すもの

TAB譜に書かれた数字は、押さえるフレットを表します。

数字 意味 開放弦との関係
0 開放弦 基準となる音
1 1フレット 半音上
5 5フレット 完全4度上
7 7フレット 完全5度上
12 12フレット 1オクターブ上
24 24フレット 2オクターブ上

たとえば、一番下のE弦に0と書かれていれば開放E弦、5と書かれていればE弦5フレットのA1を弾きます。

一番上のG弦に12と書かれていれば、G弦12フレットのG3です。

TAB譜はフレット位置が直接書かれているため、五線譜のような移調記譜による混乱は起こりにくいです。

ただし、TAB譜だけではリズムや音の長さが分かりにくい場合があります。

五線譜、音符の棒、休符が一緒に書かれている場合は、フレット番号とリズムの両方を確認してください。

変則チューニングではTAB譜の音が変わる

同じ弦、同じフレット番号でも、チューニングを変えれば実際に鳴る音は変わります。

標準チューニングではE弦の開放音はE1ですが、ドロップDではD1です。

そのため、E弦の3フレットは標準チューニングならG1、ドロップDならF1になります。

TAB譜が正しくても、指定されたチューニングと自分のベースが違えば、曲と合わない音が出てしまいます。

楽譜や動画の最初に「Standard」「Drop D」「Half Step Down」などの指定がないか確認する習慣を付けましょう。

各弦の合わせ方に迷う場合は、エレキベースのチューニング方法もあわせて確認すると理解しやすくなります。

4弦ベースの0~12フレットの音名

4弦ベースの指板上では、フレットを1つ進むごとに音が半音ずつ上がります。

フレット E弦 A弦 D弦 G弦
0 E A D G
1 F B♭/A♯ E♭/D♯ A♭/G♯
2 F♯/G♭ B E A
3 G C F B♭/A♯
4 G♯/A♭ C♯/D♭ F♯/G♭ B
5 A D G C
6 B♭/A♯ E♭/D♯ A♭/G♯ D♭/C♯
7 B E A D
8 C F B♭/A♯ E♭/D♯
9 C♯/D♭ F♯/G♭ B E
10 D G C F
11 E♭/D♯ A♭/G♯ D♭/C♯ G♭/F♯
12 E A D G

13フレット以降は、1フレットからの音名が1オクターブ高く繰り返されます。

13フレットの音名は1フレットと同じ、14フレットは2フレットと同じです。

24フレットでは、開放弦と同じ音名が2オクターブ高く鳴ります。

初心者が指板を覚える順番

指板上の音を一度に全部暗記しようとすると大変です。

まずは開放弦のE・A・D・Gを覚えましょう。

次に、5フレットが隣の細い弦の開放音と同じになる関係を確認します。

E弦5フレットがA、A弦5フレットがD、D弦5フレットがGです。

そのあと7フレット、12フレットを目印として覚えると、指板全体を区切って見られるようになります。

練習では、チューナーを付けたままフレットを1つずつ弾き、表示される音名を声に出す方法も役立ちます。

目、耳、指の感覚を同時に使うと、ただ表を眺めるより定着しやすいですよ。

独学で指板上の音や音程を覚えにくい場合は、ベースを学べる音楽教室やオンラインレッスンも選択肢になります。

変則チューニングで広がる低音

エレキベースの最低音は、標準チューニングだけで決まるわけではありません。

弦の音程を下げる変則チューニングを使うと、4弦ベースでもE1より低い音を演奏できます。

代表的なのがドロップD、Dスタンダード、ドロップC、BEADチューニングです。

ただし、音程を大きく下げると弦の張りが弱くなり、弾き心地や音程の安定性が変わります。

チューニングを変更するときは、広がる音域だけでなく、弦の太さや楽器の調整も考えましょう。

ドロップDとBEADの最低音

4弦ベースで使われる代表的な変則チューニングが、ドロップDです。

標準チューニングのE弦だけを全音下げ、D1・A1・D2・G2にします。

最低音はD1で、基音周波数は約36.71Hzです。

標準チューニングでは出せなかったD1とD♯1を、4弦ベースで演奏できるようになります。

ドロップDで変わる指板の関係

ドロップDでは、最も太い弦と通常のD弦が1オクターブの関係になります。

太いD弦の開放音D1と、2弦の開放音D2がちょうど1オクターブです。

最低弦の同じフレットとD弦の同じフレットも、1オクターブの関係になります。

この配置を使うと、重いリフやオクターブを使ったフレーズを押さえやすくなる場合があります。

一方、最低弦だけ隣のA弦との音程関係が変わります。

標準チューニングではE弦5フレットがA弦開放と同じAですが、ドロップDでは最低弦7フレットがA弦開放と同じAです。

いつもの運指をそのまま使うと違う音が鳴るため、最低弦の音名を改めて確認してください。

チューニング 各弦の音 最低音 周波数
標準 E1-A1-D2-G2 E1 約41.20Hz
ドロップD D1-A1-D2-G2 D1 約36.71Hz
Dスタンダード D1-G1-C2-F2 D1 約36.71Hz
ドロップC C1-G1-C2-F2 C1 約32.70Hz
BEAD B0-E1-A1-D2 B0 約30.87Hz

DスタンダードとドロップC

Dスタンダードは、4本すべての弦を標準チューニングより全音下げ、D1・G1・C2・F2にする方法です。

弦同士の完全4度の関係は維持されるため、標準チューニングと同じ指板上の形を使えます。

ただし、同じフレットを押さえても、実際に鳴る音は標準より全音低くなります。

ドロップCの一般的な例は、Dスタンダードから最低弦だけさらに全音下げたC1・G1・C2・F2です。

最低音はC1で、基音周波数は約32.70Hzになります。

ただし、ジャンルや奏者によって異なる弦の組み合わせが「ドロップC」と呼ばれることもあります。

名称だけで判断せず、楽譜や演奏者が指定する各弦の音を確認してください。

BEADチューニングの音域

BEADチューニングは、4弦ベースをB0・E1・A1・D2にする方法です。

5弦ベースの低い方の4本と同じ音並びになり、最低音は約30.87HzのB0まで広がります。

標準4弦と比べると低音側へ完全4度広がる一方、高音側のG弦がなくなります。

24フレット仕様であれば、最高音はD弦24フレットのD4です。

つまり、5弦ベースの低音域に近づけながら、4弦のネック幅を保ちたい場合に使われることがあります。

ただし、単に標準弦を大きく緩めればよいわけではありません。

低いB0を安定して鳴らすには、一般的に太い弦が必要になります。

音程を下げると弦が緩くなる理由

同じ弦、同じスケール長のまま音程を下げると、弦の張力は弱くなります。

弦が緩くなると、指やピックで弾いたときの振れ幅が大きくなりやすく、フレットへ当たる音が増えることがあります。

強く弾いた瞬間だけ音程が高めに揺れ、その後に落ち着くこともあります。

音の輪郭が弱くなったり、サステインが不安定に感じられたりする場合もあります。

太い弦へ交換すると張力感を補いやすくなりますが、太ければ必ず良くなるわけではありません。

太すぎる弦は押さえにくくなり、楽器のナット溝に入らないこともあります。

弦交換後に必要になる可能性がある調整

太い弦へ交換したり、チューニングを大きく変えたりすると、ナット、ネック、弦高、ブリッジの調整が必要になる場合があります。

ナット溝が細いままだと弦が正しく収まらず、チューニングが安定しにくくなることがあります。

弦の張力が変わればネックの反り方も変化し、弦高が高くなったり低くなったりします。

また、開放弦の音程が合っていても、12フレット付近で音程がずれる場合は、ブリッジのオクターブ調整が必要です。

大幅なダウンチューニングや太い弦への交換は、楽器の状態に影響する可能性があります。

ナット溝を広げる作業など、元へ戻しにくい調整もあるため、不安な場合は楽器店やリペア技術者へ相談してください。

ゲージ変更を検討している方は、エレキベース弦の選び方も事前に確認してください。

スケール長が変わっても音名上の音域は変わらない

スケール長とは、ナットからブリッジまでの弦が振動する長さです。

代表的な目安として、ショートスケールは約30インチ、ミディアムスケールは約32インチ、一般的なロングスケールは約34インチです。

一部の5弦ベースなどでは、約35インチのスケールが採用されることもあります。

同じチューニングと同じフレット数なら、スケール長が違っても音名上の最低音と最高音は変わりません。

34インチの4弦ベースでも30インチの4弦ベースでも、標準チューニングなら最低音はE1です。

主に変わるのは、弦の張力感、フレット間隔、弾き心地、低音の輪郭、倍音の出方などです。

長いスケールほど最低音の音名が低くなるわけではないので、音域と弾き心地は分けて考えましょう。

周波数から理解するベース音

エレキベースの音域をHzで確認するときは、「音程を決める基音」と「実際の音に含まれる周波数帯域」を分けて考えます。

たとえば、最低音E1の基音は約41.20Hzです。

しかし、アンプから出る音が41.20Hzだけで構成されているわけではありません。

倍音、弦を弾いた瞬間の音、フレットノイズ、ピックや指のアタックなど、数kHz以上の成分も含まれています。

「ベースの音域」と「ベース音に含まれる周波数帯域」は、似ているようで違う意味です。

基音・倍音と低音の聞こえ方

基音は、音の高さを決める基本となる周波数です。

E1なら約41.20Hz、A1なら55.00Hz、D2なら約73.42Hz、G2なら約98.00Hzです。

倍音は、基音の整数倍を中心に含まれる周波数成分です。

E1を例にすると、主な倍音は次のようになります。

成分 周波数の目安 音程上の関係
基音 約41.20Hz E1
第2倍音 約82.41Hz E2
第3倍音 約123.61Hz B2付近
第4倍音 約164.81Hz E3
第5倍音 約206.02Hz G♯3付近
第6倍音 約247.22Hz B3付近

基音が弱くても音程を感じられる理由

小型スピーカーが約41Hzを十分な音量で再生できなくても、82Hz、124Hz、165Hz付近の倍音が聞こえることで、私たちはE1という低い音程を認識できる場合があります。

スマートフォンや小型のイヤホンでも、ベースラインの動きがある程度分かるのは、この仕組みが関係しています。

脳は、規則的に並ぶ倍音から、本来の基音を推測できます。

ただし、基音が弱いと、音程は分かっても低音の重量感や体に響く感覚は薄くなります。

「ベースラインは聞こえるけれど、低音の迫力がない」と感じる場合は、基音付近の再生能力が不足している可能性があります。

4弦と5弦で必要になる低域再生

4弦ベースの最低音E1を基音まで再生するには、約41Hz周辺の再生能力が関係します。

一般的な5弦ベースの最低音B0では、約31Hz周辺です。

ただし、スピーカーの仕様に「40Hzまで」「30Hzまで」と書かれていても、その周波数が中音域と同じ音量で出るとは限りません。

周波数特性の数値には、マイナス3dB、マイナス6dB、マイナス10dBなどの測定条件があります。

低域の下限に近づくほど音量が下がったり、歪みが増えたりする製品もあります。

最低再生周波数だけでなく、測定条件、最大音圧、低域での歪み、キャビネット方式なども確認する必要があります。

スピーカーの最低再生周波数より低い音が、完全に消えるとは限りません。

基音が弱くても倍音が再生されれば、音程は認識できる場合があります。ただし、本来の重量感を正確に判断しにくくなります。

周波数はフレットごとに一定量増えるわけではない

A4を440Hzとする12平均律では、半音上がるごとに周波数を約1.059463倍します。

開放弦からnフレット上の周波数は、開放弦の周波数へ2の「n÷12」乗を掛けることで求められます。

12フレットでは2の1乗になるため、周波数は開放弦の2倍です。

24フレットでは2の2乗となり、開放弦の4倍になります。

E弦の開放音を約41.20Hzとすると、12フレットは約82.41Hz、24フレットは約164.81Hzです。

半音上がるたびに同じHz数が加算されるのではなく、一定の比率で増える点がポイントですよ。

ベース音の周波数帯域の目安

24フレットの標準4弦ベースでは、通常の押弦音の基音は約41.20~392.00Hzに収まります。

しかし、実際の出力信号には倍音やアタックが含まれるため、数kHz以上まで成分があります。

周波数帯 主な聞こえ方
30~50Hz 5弦B弦や4弦E弦周辺の深い低音、体で感じる重さ
50~100Hz 低音の土台、重量感、開放A・D・G弦の基音
100~250Hz 太さ、温かさ、胴鳴り感
250~500Hz 低中域の厚み、こもり、箱鳴り感
500Hz~1kHz 音程の分かりやすさ、押し出し、存在感
1~2kHz 指やピックのアタック、輪郭、フレット感
2~5kHz スラップのクリック、弦の硬さ、鋭さ
5kHz以上 明るさ、弦の擦れ、空気感、ノイズ

これらの区分は、音作りで使われる一般的な目安です。

アンプやイコライザーによって中心周波数や帯域幅が異なるため、境界が厳密に決まっているわけではありません。

低音だけを上げてもベースが聞こえるとは限らない

ベースを太く聞かせようとして、30~100Hz付近だけを大きく上げると、音程の輪郭が見えにくくなることがあります。

低い周波数はギターよりベースらしい部分ですが、音程を感じるためには中域や倍音も重要です。

500Hzから1kHz付近には、フレーズの押し出しや音程の分かりやすさに関係する成分があります。

1~2kHz付近には、指やピックが弦へ当たる音、フレット感、アタックが含まれます。

小型スピーカーでもベースラインを聞き取りやすくしたい場合は、低域を増やすだけでなく、中域の輪郭も残すことが大切です。

反対に、100~250Hz付近が多すぎると、曲によっては濁って聞こえることがあります。

ほかの楽器と一緒に鳴らしながら調整し、ベース単体の音だけで決めない方がまとまりやすいですよ。

弾く位置で倍音のバランスが変わる

同じ音程でも、右手で弾く位置によって聞こえ方が変わります。

ブリッジ寄りで弾くと弦の振れ幅が小さくなり、高い倍音やアタックが目立ちやすくなります。

硬く引き締まった音、音程の輪郭がはっきりした音になりやすい傾向です。

ネック寄りで弾くと弦の振れ幅が大きくなり、基音や低い倍音が目立ちやすくなります。

丸く太い印象になり、アタックも柔らかく感じやすいです。

同じアンプ設定でも、右手の位置を数cm動かすだけで音色が変わります。

イコライザーを触る前に、弾く位置を変えてみるのも有効ですよ。

奏法によって高域成分が変わる

指弾きは比較的丸く自然なアタックになりやすく、ピック弾きは高域の立ち上がりが明瞭になりやすいです。

スラップでは、低い弦を指板へ当てる打撃音と、高い弦を引っ張って離す音によって、高域のクリック成分が強く出ます。

ミュート奏法では高い倍音やサステインが抑えられ、短く落ち着いた音になります。

同じE1を弾いても、奏法によって含まれる周波数の割合は大きく変わります。

そのため、「ベースは約41Hzから392Hzの楽器」とだけ考えると、実際の音作りを十分に説明できません。

低音と部屋の関係

低音は波長が長いため、部屋の寸法やアンプの置き場所による影響を受けやすいです。

音速を約343m毎秒として計算すると、約30.87HzのB0の波長は約11.1m、約41.20HzのE1は約8.3mです。

周波数 波長の目安
B0 約30.87Hz 約11.1m
E1 約41.20Hz 約8.3m
A1 55.00Hz 約6.2m
G2 約98.00Hz 約3.5m

部屋の壁、床、天井で反射した低音が重なると、特定の音だけ大きく聞こえる場所が生まれます。

反対に、直接音と反射音が打ち消し合い、特定の場所だけ低音が弱くなることもあります。

アンプの前では低音が少ないのに、部屋の隅へ移動すると急に大きく感じることもありますよね。

これは低音が存在しないのではなく、部屋の中で音が重なり合った結果です。

自宅練習で低音の響きや床への振動が気になる場合は、エレキベースを静かに練習する方法と防振対策も確認しておきましょう。

小さい部屋では低音が発生しない、1波長分の距離がなければ低音を聞けないという意味ではありません。

低音自体は発生しますが、部屋の反射によって場所ごとの差が出やすいということです。

アンサンブルでベースが聞こえにくい場合

ベースと同じ低域には、キックドラム、シンセベース、キーボードの左手、低く調弦したギターなどが入ることがあります。

同じタイミングで似た高さの音が重なると、低域が過密になり、個々の音程が分かりにくくなります。

この場合、単にベースの音量を上げても解決しないことがあります。

演奏するオクターブ、音を出すタイミング、音の長さ、中域の量を整理する方が効果的です。

ベースはコードの土台を示すだけでなく、ドラムと連携してリズムの重心を作ります。

休符を入れる場所や音を切るタイミングも、音域と同じくらい大切です。

エレキベースの音域FAQ

Q1. 4弦エレキベースの最低音は何Hzですか?

A. 標準チューニングでは、開放E弦のE1が最低音で、基音周波数は約41.20Hzです。約40Hzと説明されることもありますが、これは分かりやすく丸めた数値です。ドロップDへ変更すると最低音はD1、約36.71Hzになります。

Q2. 5弦ベースは4弦ベースよりどこまで低いですか?

A. 一般的な低音型5弦ベースは、B0まで演奏できます。B0の基音周波数は約30.87Hzで、4弦ベースの最低音E1より完全4度低い音です。4弦では出せないB0、C1、C♯1、D1、D♯1の5音が加わるほか、既存の音を別のポジションで弾ける利点もあります。

Q3. エレキベースはギターより何オクターブ低いですか?

A. 同じ名前のE・A・D・G弦を比べると、一般的なベースはギターより1オクターブ低く鳴ります。ベースの開放E弦はE1で約41.20Hz、ギターの開放6弦はE2で約82.41Hzです。1オクターブ上では周波数が2倍になります。

Q4. 楽譜のE2を弾くと実際にはE1が鳴るのですか?

A. 一般的なエレキベースの五線譜では、その理解で問題ありません。ベースは実際に鳴る音より1オクターブ高く記譜されるため、楽譜上のE2が開放E弦を示し、実際にはE1が鳴ります。ただし、ソフトによってオクターブ番号の付け方が異なるため、迷ったときは周波数も確認してください。

Q5. 低い周波数を再生できないスピーカーではベース音が聞こえませんか?

A. 基音の重さは弱くなる可能性がありますが、倍音や弦を弾いた瞬間の成分が聞こえるため、音程を認識できることがあります。ただし、低音の量やアンプの性能を正確に判断するには、低域を十分に再生できる環境で確認するのが安心です。

エレキベースの音域まとめ

一般的な4弦エレキベースは、太い方からE1・A1・D2・G2に調弦します。

最低音はE1で、基音周波数は約41.20Hzです。

最高音はフレット数によって異なり、20フレットならE4、21フレットならF4、22フレットならF♯4、24フレットならG4になります。

24フレット仕様の標準4弦ベースでは、通常の押弦音による音域はE1からG4です。

一般的な低音型5弦ベースは、低いB弦を加えたB0・E1・A1・D2・G2です。

最低音はB0で、基音周波数は約30.87Hzになります。

6弦ベースは、一般にB0・E1・A1・D2・G2・C3に調弦され、24フレット仕様ならB0からC5まで演奏できます。

弦が増える目的は、最低音や最高音を広げることだけではありません。

同じ音を複数のポジションで選べるため、左手の移動を少なくしたり、使う弦によって音色を変えたりできます。

楽譜では、ベースの音は実際に鳴る音より1オクターブ高く記譜されます。

そのため、標準4弦ベースの開放E弦は、楽譜上ではE2ですが、実際にはE1が鳴ります。

チューナーや音楽制作ソフトによって中央のドをC3、C4など異なる番号で表示することがあるため、オクターブ番号だけで判断しないことも大切です。

表示に迷ったときは、約41.20Hzなら標準4弦ベースの最低音、約30.87Hzなら一般的な5弦ベースの最低音と確認できます。

また、ベースの音域を周波数で考えるときは、音程を決める基音と、音色を作る倍音やアタックを分けましょう。

24フレット4弦ベースの押弦音の基音は約41.20~392.00Hzですが、実際のベース音には数kHz以上の成分も含まれます。

小型スピーカーで約41Hzの基音が十分に出なくても、倍音によってE1の音程を認識できる場合があります。

ただし、基音が弱いと低音の重量感や体で感じる感覚は薄くなります。

音域を知ることは、数字を覚えるだけではありません。

どの弦とポジションを使うか、アンプでどの帯域を調整するか、ギターやドラムとどのように音を分けるかを考える土台になります。

まずは、自分のベースの弦数、チューニング、フレット数を確認してみてください。

そのうえで、開放弦、5フレット、12フレットの音を実際に鳴らし、チューナーの音名や周波数表示と照らし合わせると理解しやすいですよ。

4弦ベースなら、E弦開放のE1、A弦開放のA1、D弦開放のD2、G弦開放のG2から確認するとよいでしょう。

同じ音を別の弦でも弾いて、音色や左手の動きがどう変わるか比べてみるのもおすすめです。

音域を意識しながらベースを弾くと、何となく低い音を鳴らす状態から、曲の中で必要な高さと役割を選んで演奏できるようになります。

あなたが普段弾いているベースラインは、指板のどの音域を使っているでしょうか。

最低音のE1やB0だけでなく、同じ音を弾ける複数のポジションにも目を向けると、いつものフレーズに新しい選択肢が見つかるかもしれません。

周波数やスケール長などの数値は一般的な目安であり、ベース本体、チューナー、音楽制作ソフトによって仕様や表記が異なる場合があります。

正確な情報は使用しているベースや機器のメーカー公式サイトをご確認ください。

また、大幅なチューニング変更、太い弦への交換、ナット加工、ネック調整を行う場合は、最終的な判断を楽器店やリペア技術者へ相談すると安心です。