サックスを趣味で始める費用はいくら?初期予算と維持費の目安

サックス
スポンサーリンク
本記事はプロモーションが含まれています

EYS音楽教室

年齢を重ねてから新しい趣味を持つというのは、何とも言えないワクワク感がありますよね。特にサックスの渋くてかっこいい音色に憧れて、いつか自分も吹いてみたいと思っている方は多いのではないでしょうか。「ジャズバーで流れていたあの曲を自分で吹けたら素敵だろうな」「定年後の楽しみに音楽を始めたいな」と夢は膨らみますが、いざ始めようとすると一番気になるのがお金のことかなと思います。

サックスを趣味で始める費用は実際どのくらいかかるのか、初心者向けのアルトサックスの値段や、教室に通う場合のレッスン費用、あるいはレンタル料金など、事前に知っておきたいことは山ほどありますよね。中古のサックスを選ぶ際の注意点や、意外とかかる維持費についても気になるところです。

私自身も音楽に関わってきた人間として、これからサックスを始める皆さんが無理なく楽しめるよう、2025年現在の相場観も含めてお話しできればと思います。決して安い買い物ではありませんが、事前にしっかりと予算感を掴んでおけば、安心してスタートを切ることができますよ。

  • サックスを趣味として始めるために必要な初期費用の目安がわかります
  • 新品購入・中古・レンタルそれぞれのメリットとデメリットを比較できます
  • 楽器本体以外にかかるアクセサリー代や維持費などの内訳を理解できます
  • 失敗しないための予算別の始め方や、継続するためのコツが掴めます

サックスを趣味で始める費用の相場と内訳

まずは一番気になる「お金」の話から始めていきましょう。サックスを始めるには、楽器本体だけでなく、様々なアイテムや環境が必要になります。「楽器さえ買えばあとは無料」というわけにはいかないのが楽器の趣味の難しいところですが、逆に言えば、最初にかかる費用さえクリアできれば、長く楽しめる趣味でもあります。ここでは、2025年現在の市場状況を踏まえて、現実的な費用の相場と内訳について詳しく見ていきたいと思います。

初心者向けサックスの値段と予算

サックスと一口に言っても、その値段は本当にピンからキリまであります。プロのミュージシャンが愛用するような数百万円もするヴィンテージモデルもあれば、ネット通販を開けば数万円で「初心者セット」として売られているものも目にします。この価格差に「一体何が違うの?」と戸惑ってしまう方も多いはずです。

私たちが趣味として長く、そしてストレスなく楽しむための「初心者向けモデル(特にアルトサックス)」を新品で購入する場合、「15万円前後から20万円程度」というのが、2025年現在の一つの大きな目安になります。

「えっ、そんなにするの?」と思われるかもしれませんが、これには理由があります。少し前までは「10万円くらいで買える」と言われていた時期もありました。しかし、昨今の急激な円安や、真鍮(ブラス)などの原材料費の高騰、さらに職人さんの人件費などを考えると、日本国内で信頼できるメーカーの新品を手に入れようとすると、どうしてもこのくらいの予算感になってしまうのです。

なぜ15万円〜なのか?その価値を知る

例えば、これから始める方に最も選ばれている定番中の定番モデルに、ヤマハの「YAS-280」という機種があります。こちらのメーカー希望小売価格は、現在176,000円(税込)となっています。

(出典:ヤマハ『アルトサックス YAS-280』)

もちろん、楽器店の実売価格はこれより少し安くなることもありますが、それでも消費税を含めると「新品なら15万円以上」と考えておいた方が、予算オーバーにならずに済みます。このクラスの楽器は、単にブランド料が高いわけではありません。音程が正確で、初心者でも無理なく音が出せるように設計されており、何より「部品の精度」が高いため、故障が少なく長持ちします。

「高ければ良い」というわけではありませんが、精密機械であるサックスにおいて「安すぎるものには必ず理由がある」というのが、この世界の常識でもあります。最初の楽器選びは、これからのサックス人生を左右するとても重要なステップです。

激安サックスにはご用心

最近はネット通販などで2万円〜5万円程度の極端に安い新品サックスも見かけますが、これらはいわゆる「格安入門機」と呼ばれるものです。「とりあえず音が出ればいい」という割り切りなら良いのですが、趣味として続けるにはリスクが高すぎます。

  • 音程が悪い: 正しい指使いでも正しい音が出ず、耳が悪くなる原因に。
  • 金属が柔らかい: キィ(指を押さえる部分)がすぐに曲がってしまい、調整が効かなくなる。
  • 修理不可: 壊れた時に楽器店に持ち込んでも「部品がない」「構造的に直せない」と断られるケースが多発。

結局すぐに買い替えることになり、「安物買いの銭失い」になってしまう方が後を絶ちません。

アルトサックスの中古相場と注意点

「新品の20万円はちょっと年金生活には厳しいけれど、良い楽器を使いたい」という方にとって、中古サックスは非常に魅力的な選択肢です。実際、中古市場は活発で、新品では手の届かない上位機種や、状態の良いエントリーモデルのアルトサックスが、5万円台から15万円あたりで探すことができます。

特に最近は、昔使っていた楽器を手放す人が増えている一方で、私たちのように「第二の人生の趣味」として再開する人も多いため、中古市場の動きも活発です。ヤマハ(YAMAHA)、ヤナギサワ(YANAGISAWA)、セルマー(Selmer)といった「サックス三大メーカー」の楽器は、値崩れしにくい傾向にありますが、それでも新品の定価の半額近くで手に入ることもあり、宝探しのような楽しさがあります。

中古選びの落とし穴とチェックポイント

ただ、中古を選ぶ際には「状態のチェック」が命です。外見がピカピカで傷一つなくても、内部の状態がボロボロというケースはよくあります。特に以下の点は重要です。

  • タンポ(パッド)の劣化: 音の穴を塞ぐ革製のパーツです。破れていたり、硬化していたり、カビが生えていないか確認が必要です。全交換になると5〜6万円かかります。
  • バランスの崩れ: キィを軽く押した時に、隙間なくピタリと塞がるか。これが悪いと、特に低い音が全く出ません。
  • 大きな凹みや歪み: 多少の擦り傷は音に影響しませんが、管体の結合部やネック部分の変形は致命的です。
  • 調整履歴: 「現状渡し」ではなく、「調整済み」「オーバーホール済み」として販売されているかが最も重要です。

ネットオークションやフリマアプリで「美品」として安く売られているものも多いですが、素人判断で購入するのはギャンブルに近いです。「安く買ったけれど、修理に出したら新品が買えるくらいの金額がかかった」なんて話も珍しくありません。初心者のうちは、しっかりとしたリペアマン(修理職人)が在籍し、保証をつけて販売している「管楽器専門店」や「信頼できる楽器店」で選ぶことを強くおすすめします。

サックスのレンタル料金と仕組み

「続くかどうかわからないのに、いきなり高い楽器を買うのは怖い」「まずは数ヶ月試してみたい」という方も多いはずです。そんな時に便利なのが、楽器のレンタルサービスやサブスクリプション(定額利用)ですね。これは本当に便利な時代になったなと思います。

料金体系はサービスによって様々ですが、月額数千円から、高いものでも1万円前後で借りられるケースが多いです。例えば、ヤマハの「音レント」や大手楽器店が運営しているサービスでは、月額3,000円〜8,000円程度で、メンテナンスが行き届いたアルトサックスを自宅に持ち帰って練習することができます。

レンタルのメリットと活用法:

  • 初期費用を大幅カット: 数千円からスタートできるので、お財布への負担が圧倒的に軽いです。
  • プロのメンテナンス済み: 状態の悪い楽器で練習して変な癖がつくのを防げます。
  • 気に入ったら購入も: 支払い済みのレンタル料を充当して、そのままその楽器を買い取れるプランを用意しているサービスもあります。

ただし、注意点としては「最低契約期間」や「補償内容」です。「最低でも半年は借りてください」といった縛りがある場合や、うっかりぶつけて凹ませてしまった時の修理費負担などは、契約前に必ず確認しておきましょう。1年以上長く借り続けると、結果的に「買ったほうが安かった」ということにもなりかねませんので、「購入検討のためのお試し期間(3ヶ月〜半年)」として割り切って活用するのが賢い使い方かもしれません。

サックスに必要なものと初期費用

サックスを始める費用を見積もる時、ついつい楽器本体の値段だけに目が行きがちですが、実はそれ以外にも必要なものがたくさんあります。これらを揃えるだけでも、数千円から数万円の追加費用がかかると思っておいた方が良いですね。ここでは、最低限必要なものを表にまとめてみました。

アイテム 用途と重要性 費用の目安
マウスピース 口にくわえる吹き口。音色と吹きやすさを左右する最重要パーツ。 本体付属の場合もあるが、別途買うなら5,000円〜15,000円
リガチャー リードをマウスピースに固定する金具。音の響きが変わる。 数千円〜1万円
リード 音を出すための振動板(消耗品)。植物の葦でできており、定期交換必須。 1箱(10枚入)で3,000円〜4,500円前後
ストラップ 楽器を首から下げるための紐。首への負担を減らす良いものが推奨。 2,000円〜5,000円
お手入れ用品 スワブ(掃除布)、グリス、クロスなど。水分除去を怠るとカビの原因に。 セットで3,000円〜5,000円
譜面台・チューナー 正しい姿勢と音程で練習するために必須のアイテム。 合わせて5,000円程度

特に「リード」は消耗品なので、常に手元に数枚は持っておく必要があります。また、中古で楽器を買った場合、マウスピースが付属していないことや、前の人の歯型がついていて衛生的に使いたくない、ということもありますので、これらは新品を揃える計算をしておきましょう。

また、意外と重要なのが「ストラップ」です。サックスは意外と重い(アルトで2kg強)ので、付属の細いストラップだと首が痛くなり、姿勢が悪くなりがちです。「バードストラップ」のような機能性の高いものを選ぶと少し高くなりますが、練習の快適さが段違いです。最初に必要な小物を合計すると、なんだかんだで2〜3万円くらいは見ておいた方が無難です。

教室のレッスン費用と独学のコスト

 

楽器と道具を手に入れたら、次は「どうやって習うか」ですよね。ここにも費用の違いが出てきますが、上達のスピードや楽しさに直結する部分です。

音楽教室に通う場合

音楽教室に通う場合、初期費用として入会金が5,000円〜1万円程度かかります。月々の月謝は、レッスンの形態や頻度によって変わりますが、一般的な目安としては以下の通りです。

  • グループレッスン(月2〜3回):月額8,000円〜12,000円程度
    先生1人に対して生徒数人の形式です。費用が抑えられるだけでなく、同じ趣味を持つ仲間ができるのが最大の利点です。定年後のコミュニティ作りとしても最適ですね。
  • 個人レッスン(月2〜3回):月額10,000円〜18,000円程度
    先生を独占できるので、自分のペースで質問でき、上達が早いです。「この曲が吹きたい」といったリクエストも通りやすいのが魅力です。

最近ではオンラインレッスンも普及しており、近くに教室がない方でも自宅でプロの指導を受けられるようになっています。まずは「体験レッスン(無料〜数千円)」に行ってみて、先生との相性を確認するのが一番です。

Rakuten Item

独学で頑張る場合

一方で、独学なら教則本(2,000円〜3,000円程度)や、YouTubeなどの無料動画教材を使えば、学習コストはほぼかかりません。お財布には優しいのですが、サックスは口の形(アンブシュア)や息の入れ方がとても繊細な楽器です。

独学はコストを抑えられますが、変な癖(噛みすぎて音が詰まる、指に力が入りすぎるなど)がついてしまうと修正するのが大変ですし、「音が汚い」「音程が合わない」という理由で挫折してしまうリスクも高まります。最初の3ヶ月〜半年だけでもプロに基礎を習うのが、結果的に近道でコスパが良いかもしれません。

サックスを趣味で始める費用を抑えるコツ

ここまで見てきて、「やっぱり結構お金がかかるなぁ」と溜息をついている方もいらっしゃるかもしれませんね。でも、工夫次第で費用を抑えつつ、賢く楽しむことは十分に可能です。ここでは、予算に合わせた始め方のパターンや、見落としがちなコストへの対策についてお話しします。

予算別の賢い始め方と選び方

ここまで費用の話をしてきましたが、皆さんのご予算や、「どのくらい本気で続けたいか」という熱量に合わせて、最適な始め方は変わってきます。ここでは、私の経験も踏まえて、3つの具体的なパターンを提案させていただきます。ご自身の状況に近いものを選んでみてください。

【パターンA:とにかく安く、お試し感覚で始めたい】

予算目安:初期5〜8万円 / 月々数百円(消耗品のみ)

「まずは自分がサックスを吹けるのか試してみたい」「正直、いつまで続くか分からないから初期投資は抑えたい」という方向けです。中古の入門モデル(状態が良いもの)を楽器店で探し、教則本やYouTube動画を使って独学でスタートする形です。

これなら初期投資を最小限に抑えられます。ただし、前述の通り中古楽器は「状態」が全てです。ネットオークションで適当に買うのではなく、信頼できる店員さんに「予算は少ないけれど、調整済みですぐに壊れないものが欲しい」と正直に相談するのが鍵です。見た目はボロボロでも中身はしっかり調整されている、そんな掘り出し物に出会えればラッキーです。

【パターンB:失敗したくない、まずは体験から】

予算目安:月額1〜2万円(継続型)

個人的に、最もリスクが少なくおすすめなのがこのパターンです。楽器は購入せずに「楽器レンタルサービス」を利用し、月に1〜2回だけ個人レッスンに通うスタイルです。

「初期費用として十数万円」という大きな出費がいらないのが最大のメリットです。半年ほど続けてみて、「これは一生の趣味にできる!」と確信したら、その時にレンタル品を買い取るか、新品の自分の楽器を購入すれば良いのです。「やっぱり向いていなかった」となっても、楽器代の損は出ません。

【パターンC:本気で趣味にする、長期目線で】

予算目安:初期20万円前後 + 月謝

「定年後の生きがいにするんだ」「いつかステージで演奏したい」という強い決意がある方は、最初から新品の信頼できるモデル(ヤマハのエントリーモデルなど)を購入し、定期的に教室に通うのが一番の近道です。

初期費用はかかりますが、ピカピカの自分の楽器を持つ喜びはモチベーションを爆発的に高めてくれますし、精度の良い楽器は上達を助けてくれます。退職金や還暦の記念など、自分へのご褒美として一生モノの相棒を迎える方も多いですよ。

Rakuten Item

安いサックスのリスクと失敗例

費用を抑えたい一心で、ネット検索をしていると目に入ってくる「新品29,800円フルセット!」みたいな商品。写真では立派に見えますし、ついポチりたくなる気持ち、痛いほどよくわかります。ですが、あえて厳しいことを言わせてください。ここには大きな落とし穴があります。

こういった格安サックスは、コストを削るために金属が柔らかすぎたり、部品の精度が低かったりすることが多いのです。その結果、少し吹いただけでキィが曲がってしまったり、調整ネジがすぐに緩んでしまったりします。

リペアマン(修理職人)も断るレベル?

最悪なのは、調子が悪くなって楽器店に修理をお願いした時です。「部品の規格が合わないので直せません」「金属が脆すぎて、調整しようとすると折れてしまいます」と断られてしまうケースが後を絶ちません。

「安く買ったはずが、修理もできずに粗大ゴミになり、結局ちゃんとしたメーカー品を買い直すことになった」という失敗談は、本当に、本当によく聞きます。趣味として長く付き合う相棒ですから、少し無理をしてでも、あるいは中古であっても、ある程度の品質が保証されているメーカー(ヤマハなど)のものを選ぶことを強くおすすめします。それが結果的に「一番安い買い物」になります。

サックスの維持費と消耗品代

Rakuten Item

楽器を買って終わり、ではないのが音楽の趣味の悩ましいところであり、育てる楽しみがあるところでもあります。ランニングコストとして一番大きいのは、やはり「リード代」ですね。

サックスは、マウスピースに「リード」という植物(葦・アシ)でできた薄い板をつけて振動させ、音を出します。このリードは完全な消耗品で、先端が欠けたり、湿気でヘタったりしたら交換が必要です。練習頻度にもよりますが、1〜2週間で交換するのが目安です。

さらに悩ましいのが「当たり外れ」です。1箱(10枚入りで4,000円前後)を買っても、天然素材なので、実際に自分の好みに合って調子良く吹ける「当たり」のリードは、そのうちの数枚だったりします。残りは練習用にするか、調整して使います。

リード以外の維持費も忘れずに

  • スワブやクリーニングペーパー: 楽器の水分を取る掃除道具も、汚れたら買い替えが必要です(年数千円)。
  • 定期調整(オーバーホール): 半年〜1年に1回は、楽器店で「健康診断」に出しましょう。バランス調整だけであれば5,000円〜1万円程度ですが、これをサボると吹き心地が劇的に悪くなります。

車検と同じで、良い状態で長く乗る(吹く)ためには、ある程度の維持費がかかることを予算に組み込んでおいてくださいね。

サックスの練習場所と騒音対策:自宅か、外か?

サックスは音量がかなり大きい楽器であり(ピアノよりも音が通ることもあります)、特に都市部の集合住宅ではご近所への騒音対策が最大の課題となります。トラブルを避けるため、自宅での練習と、自宅外の練習場所の選択肢を検討し、予算を立てておくことが重要です。

では、みんなどう練習しているのでしょうか?

Rakuten Item
   サックス用消音機「e-SAX」

  • 消音器(e-Saxなど)の導入: 楽器全体をすっぽり覆うケース型の消音器は、音量を会話レベルまで落とせるので夜間の練習に有効です。少し重さと吹奏感に抵抗が出ますが、自宅練習の強い味方です。
  • 場所を変える: カラオケボックスや音楽スタジオは、思いっきり音が出せる最高の練習場所です。最近は「お一人様」でも入りやすいですし、シニア割引がある店もありますよ。
  • 防音室のある教室: レッスン以外の時間も練習ブースを安く(または無料で)貸してくれる音楽教室を選ぶのも賢い選択です。
  • 簡易防音室: 賃音量を大幅にカットしてくれる組み立て式のブース型防音室です。

Rakuten Item

 

「どうしても自宅で吹きたい!」という方のために、「e-Sax」のような消音器(楽器全体をすっぽり覆うケースのようなもの)や簡易防音室などがおすすめです!

また、最近では音量調節ができる「デジタルサックス」という電子楽器も人気ですが、吹奏感は本物のアコースティックサックスとは少し異なります。「どこで吹くか」にかかる費用(場所代や防音グッズ代)は、楽器代と同じくらい重要な予算要素だと考えておいてください。

大人が趣味で楽しむ継続のコツ

せっかく安くない費用をかけて始めるのですから、三日坊主にならず、細く長く楽しみたいですよね。私が思う、大人がサックスを続けるための最大のコツは、「完璧主義を捨てること」と「仲間を見つけること」です。

大人になってからの習い事は、仕事が忙しかったり、親の介護があったり、あるいは自分の体調が優れなかったりと、練習できない時期が必ずあります。そんな時に「今週は練習できなかったからレッスンに行きづらい」「全然上達しないから向いてないのかも」と真面目に考えすぎて辞めてしまうのが一番もったいないです。

「今日は5分だけ楽器を組み立てて、ロングトーン(長く音を伸ばす練習)を一回だけやろう」「音を出すだけでストレス解消になるからOK」くらいの、いい加減な気持ちで向き合うのが長く続く秘訣です。

また、地域の音楽サークルや、教室の発表会などで同じ趣味を持つ仲間ができると、モチベーションが一気に上がります。「次の練習の後、みんなで飲みに行くのが楽しみ」という理由で続けている方もたくさんいらっしゃいますが、それで良いんです。費用はかかりますが、そういった「居場所と仲間」への投資だと考えれば、サックスという趣味は人生を豊かにしてくれる、プライスレスな価値があるはずです。

サックスを趣味で始める費用のまとめ

長くなりましたが、最後に今回のお話をまとめておきましょう。サックスを趣味で始める費用として、現実的なラインは以下のようになります。

  • 新品でしっかり始めるなら:楽器(15〜20万円)+小物(2〜3万円)で、初期費用20万円前後が安心ライン。
  • とにかく安く済ませるなら:中古やレンタルを活用すれば、初期費用を数千円〜5万円以下に抑えることも可能(ただしリスク管理が必要)。
  • ランニングコスト:リード代、メンテナンス代、練習場所代などで、月々数千円〜1万円程度は見込んでおくのが現実的。

決して「安い」趣味ではありません。しかし、自分で奏でた音色が部屋に響く瞬間、憧れのあの曲のメロディを指先で紡ぎ出す瞬間の喜びは、何にも代えがたいものがあります。

お金のことはもちろん大切ですが、それ以上に「やってみたい」というご自身の気持ちを大切にしてください。ご予算やライフスタイルに合わせて、無理のない範囲で、ぜひ憧れのサックスライフをスタートさせてみてくださいね。応援しています!

※記事内の価格や相場は2025年12月時点の情報を基にした目安であり、実際の為替や店舗によって変動する可能性があります。正確な情報は各楽器店やサービスの公式サイトをご確認ください。


EYS音楽教室