オカリナのロングトーン練習|音色と音程を安定させる方法を解説

自然な湖畔の風景を背景に、オカリナと「オカリナのロングトーン練習|音色と音程を安定させる方法を解説」の文字を配置したアイキャッチ画像。 オカリナ
本記事はプロモーションを含みます。画像はイメージを含みます。

オカリナの練習を始めると、「ロングトーンをやった方がいい」と聞くことがありますよね。

ところが、いざ練習しようとすると「何秒伸ばせばいいの?」「息は強くした方がいい?」「音が途中で揺れるけれど、これで合っているの?」と迷いやすいものです。

ロングトーンは、単に一つの音をできるだけ長く伸ばす練習ではありません。大切なのは、音を伸ばしている間の状態を安定させることです。

具体的には、息の流れ、音程、音色、音量、音の出だし、音の終わりまでを観察します。長く吹けたかどうかは、そのあとに見る項目と考えた方が分かりやすいでしょう。

特にオカリナは、息の強さによって音程が変わりやすい楽器です。そのためロングトーンは、肺活量だけを鍛える練習というより、自分のオカリナの各音に必要な息を覚える練習として大きな意味があります。

この記事では、初心者でも取り組みやすいロングトーンのやり方から、息が続かないとき、音が揺れるとき、音程が途中で変わるときの確認方法まで順番に解説します。

この記事で分かること

  • オカリナでロングトーンを行う目的
  • 初心者が何拍・何秒くらいから始めればよいか
  • 低音と高音での息の考え方
  • チューナー、メトロノーム、録音の使い方
  • 音程や音色が安定しないときの原因の切り分け方
  • ロングトーンを音階や曲の演奏へつなげる方法

オカリナのロングトーンとは

ロングトーンとは、一つの音を一定時間伸ばしながら、息、音程、音色、音量などを確認する基礎練習です。

一見すると単純な練習ですが、実際にはオカリナ演奏の基本がいくつも含まれています。

同じ指使いのまま音を伸ばすため、途中で音程が変化したり、音色が荒れたり、音量が揺れたりしたときに、その変化へ気づきやすいのが特徴です。

曲を吹いていると、次々に運指が変わるので、音の不安定さが「指の問題なのか」「息の問題なのか」を切り分けにくいことがあります。ロングトーンなら指を固定した状態で音を観察できるため、息の使い方を集中して確認できます。

長く吹くだけではない練習の目的

「ロングトーン」という名前から、息がなくなるまで長く吹き続ける練習を想像するかもしれません。

もちろん、安定した状態を長く維持できるようにすることも練習の一つです。ただし、最初から保持時間だけを目標にしてしまうと、ロングトーンの目的から外れやすくなります。

たとえば10秒吹けたとしても、最初の3秒だけ音程が合っていて、その後は息が弱くなり、最後には音程が大きく下がっているなら、「10秒間安定した音を出せた」とは言いにくいですよね。

反対に4秒程度でも、最初から最後まで音程、音色、音量をそろえて吹けているなら、その4秒には十分な練習価値があります。

ロングトーンで確認したい項目

  • 息が一定に流れているか
  • 音程が途中で上がったり下がったりしていないか
  • 音色が途中で荒れたり細くなったりしていないか
  • 音量が意図せず変化していないか
  • 音の出だしが明確か
  • 音の終わりまで音程が保たれているか

初心者向けの具体的な方法として、メトロノームを四分音符=60にして、一つの音を4拍伸ばす練習があります。

四分音符=60なら1拍が約1秒なので、4拍で約4秒です。「何秒吹けばいいのか分からない」という場合の出発点として使いやすい設定ですね。

4拍で安定してきたら6拍、8拍と伸ばしていけばよいでしょう。ただし、拍数を増やした結果、音程や音色が崩れるなら、無理に長さを更新する必要はありません。

短い設定へ戻し、安定した状態を繰り返せるようになってから再び長くする方が、練習の目的に合っています。

音程・音色・音量を安定させる意味

オカリナのロングトーンで特に重要なのが、音程の安定です。

オカリナは、息を入れれば自動的に一定の音程が出続ける楽器ではありません。同じ指使いでも、息の強さによってピッチが変化します。

一般に、息を強めると音程が高くなり、弱めると低くなる傾向があります。プリマ楽器のアケタオカリーナ公式解説でも、それぞれの楽器に合った息づかいが重要で、息を強めるとピッチが高く、弱めると低くなることが説明されています。

つまり、正しい運指を覚えるだけでは十分ではなく、その音に合った息を安定して送る必要があります。

ロングトーン中に音程が動かない状態を作ることで、「この音はこのくらいの息で吹く」という感覚を身体で覚えやすくなります。

次に確認したいのが音色です。

音を出した瞬間はきれいでも、途中からかすれたり、薄くなったり、荒くなったりすることがあります。この変化は、息の状態だけでなく、身体の力みや楽器の角度などが関係している場合もあります。

音量についても同じです。一定の音量で吹いているつもりでも、無意識に中央部分だけ大きくなったり、終盤だけ小さくなったりすることがあります。

初心者の段階では、まず意図しないクレッシェンドやデクレッシェンドを減らし、一定の音量で吹くことを目指すと分かりやすいでしょう。

そのうえで、意図的に音を大きくしたり小さくしたりする練習へ進むと、「勝手に変わった音量」と「自分で変化させた音量」の違いも分かりやすくなります。

初心者向けロングトーンの練習方法

ロングトーンは、特別に難しい練習メニューを用意しなくても始められます。

初心者の場合は、長時間続けることよりも、条件をそろえて一音ずつ丁寧に確認することが大切です。

ここでは、実際に練習するときの流れを整理します。

まずは4拍から始める

最初の目安として使いやすいのが、メトロノームを四分音符=60に設定し、4拍伸ばす方法です。

練習を始める前に、まず姿勢を確認しましょう。

胸を無理に張ったり、身体を反らしたりする必要はありません。立っていても座っていても構いませんが、息を自然に吸って吐ける姿勢を作ります。

肩、首、顎などに余計な力が入っていないかも確認してください。

次に指孔をきちんと塞ぎます。穴にわずかな隙間があると、それだけで音が不安定になることがあります。息の調整を始める前に、運指が正しくできていることを確認しましょう。

準備ができたら、必要な分だけ自然に息を吸います。

ここで「ロングトーンだから最大まで吸わなければ」と考えなくても大丈夫です。限界まで吸おうとして肩が上がったり身体が固くなったりすると、かえって息を一定に送りにくくなることがあります。

拍に合わせて音を出すときは、タンギングも確認します。

「トゥ」と発音するときのように舌を使って息の開始をコントロールすると、音の立ち上がりをそろえやすくなります。

音を出した瞬間だけピッチが高くなる場合は、最初の息が強すぎる可能性があります。

反対に「フー」という空気の音が先に聞こえ、その後にオカリナの音が始まる場合は、舌と息の開始タイミングが合っているか確認してみましょう。

4拍を伸ばしている間は、一つの項目だけではなく、音全体を観察します。

4拍の中で確認すること

  • 最初から狙った音程で鳴っているか
  • 途中で音程が上がったり下がったりしていないか
  • 音量が勝手に変化していないか
  • 音色が荒れたり薄くなったりしていないか
  • 周期的な揺れが出ていないか
  • 最後だけ急激に息が弱くなっていないか

初心者のうちは、一度にすべてを完璧に確認しようとすると難しく感じるかもしれません。

最初の数回は音程、その次は音色、その次は音量というように、確認する項目を少しずつ変えてもよいですよ。

4拍を安定して吹けてから長さを増やすという順番を意識すると、秒数だけを追いかける練習になりにくくなります。

吹きやすい中音域から練習する

どの音から始めればよいか迷う場合は、比較的吹きやすい中音域から始める方法があります。

最低音は指孔を確実に塞ぐ必要があり、息も繊細になりやすい一方、最高音付近は楽器に適した息を見つけるのが難しいことがあります。

そのため、まず中音域で「息を一定に送りながら安定した音を作る」という基本感覚をつかみ、その後で低音や高音へ広げていくと練習しやすいでしょう。

一つの音が安定したら、隣の音へ移ります。

たとえば各音を4拍ずつ伸ばしながら、ド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シ、ドのように音階を上がっていく方法があります。

音階型でロングトーンを行うと、音によって必要な息が違うことを感じ取りやすくなります。

上行だけで終わらず、下行も行いましょう。

高い音から低い音へ戻るときには、高音域で使っていた息から低音域に合った息へ切り替える必要があります。

実際の曲では音が一方向にだけ進むわけではないため、上行と下行の両方を練習する意味があります。

低音がうまく鳴らないときは、息の弱め方だけでなく指孔の塞ぎ方も確認してください。

特に低音側で使う穴に隙間があると、いくら息を調整しても安定した音にならないことがあります。

出だしから終わりまで整える

ロングトーンというと、音を伸ばしている中央部分へ意識が向きやすいのですが、音の最初と最後も大切な練習ポイントです。

出だしでは、拍に合わせてタンギングし、最初の瞬間から狙った音程で鳴る状態を目指します。

最初だけ強いアタックになり、そのあと急に音が弱くなる場合は、音を出す瞬間に必要以上の息を入れている可能性があります。

「鳴らさなければ」と力むより、その音に必要な息をあらかじめ確認しておく方が安定しやすくなります。

音の終わりも同じくらい重要です。

息が完全になくなるまで粘って吹くと、最後に息圧が低下し、それに伴って音程も下がりやすくなります。

練習では、まだ少し余裕がある状態で決めた拍に合わせて音を終える方が、終わりの音程を整えやすくなります。

毎回、息がなくなる瞬間まで吹く必要はありません。

最後だけ音程が下がる、音がかすれる、音量が急に小さくなる場合は、設定した長さが現在の自分には長すぎる可能性があります。

曲末などでは、舌を使って息を止め、音の終わりを明確にする考え方もあります。

いずれにしても、「音が鳴っている時間」だけではなく、開始から終了までを一つの音として扱うことが重要です。

音域に合った息の使い方

オカリナを吹くとき、すべての音へまったく同じ息を入れればよいわけではありません。

音域によって適した息が異なり、その違いはメーカー、モデル、管の大きさなどによっても変わります。

そのため、「息はこの強さ」と一つの基準だけを覚えるより、自分の楽器で各音に適した息を探すことが大切です。

低音と高音で息を調整する

一般的な傾向として、低音域では比較的控えめな息、高音域へ進むにつれてより適切な息圧を必要とする設計のオカリナがあります。

ただし、「低音は弱く、高音は強く」とだけ覚えると、かえって失敗しやすくなります。

低音で息が強すぎれば、狙った音程より高くなることがあります。

高音では低音より多くの息を必要とする場合がありますが、「高音だから全力」という吹き方では、ピッチが上がりすぎたり、音色が荒れたりする可能性があります。

音域ごとに自分の楽器へ合う息を探すことが大切です。

そこで役立つのがチューナーです。

一つの音を吹きながら表示を確認し、狙った音程になる息を探します。そのときの息の感覚や楽器の響きを覚えておきます。

ロングトーンの途中で音程が上方向へずれていくなら、途中から息が強くなっている可能性があります。

反対に下方向へずれていくなら、息が弱くなっている可能性があります。

ただし、音程が変わる原因は息だけではありません。

指孔を完全に塞げているか、姿勢が変わっていないか、楽器の角度や口元の状態が途中で変化していないかも確認しましょう。

同じ人が吹いても、別のオカリナへ持ち替えると適した息が変わることがあります。

いつも使っている楽器で身につけた息の感覚を、そのまま別の楽器へ機械的に当てはめるのではなく、持ち替えたときは改めて各音を確認した方が安心です。

息が続かないときの対処法

ロングトーンを始めたばかりのときに、「4拍でも息が苦しい」「最後まで一定に吹けない」と感じることがあります。

その場合も、無理に長くする必要はありません。

4拍で最後が崩れるなら、まず3拍など、自分が安定した状態を維持できる長さへ短くして構いません。

短い状態を繰り返し、音程や音色を保てるようになってから少しずつ伸ばしていきます。

息が続かない場合は、単純に息の量だけではなく、使い方も確認しましょう。

出だしに強すぎる息を使い、そのあと急激に弱くなっている場合は、最初の段階で必要以上に息を消費していることがあります。

また、音を大きく出すことと、よい音を出すことを混同しないことも大切です。

オカリナは適した息から外れると音程が変化するため、強い息をたくさん使えば必ずよい音になるわけではありません。

呼吸については、「腹式呼吸を完璧に覚えなければロングトーンができない」と考える必要もありません。

オカリナの呼吸についてはさまざまな指導の考え方があります。共通して重要なのは、身体を過度に固めず、必要な息を安定して楽器へ送れることです。

めまい、強い苦しさなどが出るほど無理に息を使う練習は避けてください。毎回、最大保持時間へ挑戦する必要もありません。

ロングトーンと、息をできるだけ長く吐くことを目的とした呼吸トレーニングは、目的を分けて考えると分かりやすいですよ。

練習道具を使って安定度を確認

自分では一定に吹いているつもりでも、実際には音程や音量が変化していることがあります。

演奏中は呼吸、指、姿勢など複数のことを同時に考えるので、自分の音を客観的に判断するのは意外と難しいものです。

そこで役立つのが、チューナー、メトロノーム、録音です。

それぞれ確認できることが違うため、目的を分けて使うとロングトーンの課題を整理しやすくなります。

チューナーで音程を確認する

チューナーは、ロングトーン練習で音程を確認するのに便利な道具です。

ただし、チューナーの表示を中央へ合わせ続けることそのものが最終目的ではありません。

まず表示を見ながら正しいピッチになる息を探し、そのときの息の感覚や響きを覚えます。

次に、その状態で4拍程度のロングトーンを行い、途中で表示が大きく動かないか確認します。

安定してきたら、一度チューナーから目を離してみましょう。

耳と身体の感覚だけで同じ音を再現し、そのあとで再びチューナーを見て結果を確かめます。

チューナーを使った段階的な練習

  1. 表示を見ながら正しい音程になる息を探す
  2. 4拍程度伸ばして音程の推移を確認する
  3. 画面から目を離し、耳と身体の感覚だけで吹く
  4. 最後に表示を確認する
  5. 別の音でも同じ練習を行う

この流れなら、「チューナーの針を合わせるゲーム」になりにくく、自分の耳と息の感覚を育てながら利用できます。

チューナーなしでも適切な息を再現できる状態を目標にしましょう。

チューナーを使うときは、基準ピッチの設定にも注意してください。

440Hzや442Hzなどの設定があるため、所有している楽器や合奏相手から指定がある場合は、それに合わせます。

設定が変わっていることに気づかず練習すると、「昨日と同じように吹いているのに表示が違う」と混乱することがあるため、練習前に確認しておくと安心です。

また、チューナーが分かるのは主に音程です。

表示が中央にあっても、音色が荒れていたり、音量が不安定だったり、出だしがぼやけていたりすることはあります。

チューナーだけでロングトーン全体を評価せず、耳や録音も併用してください。

メトロノームと録音を活用する

メトロノームを使う一番の利点は、毎回同じ条件で練習できることです。

感覚だけでロングトーンを行うと、「今日は長かった」「昨日より短かった」という判断が曖昧になりがちです。

四分音符=60で4拍と決めれば、毎回ほぼ同じ長さで音を比較できます。

さらに、開始位置と終了位置をそろえる練習にもなります。

1拍目で発音し、決めた拍まで一定に伸ばし、決めた位置で終わる。この流れを繰り返すことで、息の配分を拍単位で考えやすくなります。

4拍に慣れたら6拍や8拍などへ伸ばし、長さが変わっても音の質を保てるか試してみましょう。

録音は、自分の演奏を後から客観的に聞くために役立ちます。

吹いている最中は、息、姿勢、指、チューナーなどへ注意が分散します。自分では一定だと思っていても、録音を聞くと変化に気づくことがあります。

録音で確認したいポイント

  • 最初に息の雑音が目立っていないか
  • 音の出だしだけ強くなっていないか
  • 中央部分で音量が膨らんでいないか
  • 途中から音色が細くなっていないか
  • 周期的な揺れが出ていないか
  • 最後だけ急激に弱くなっていないか
  • 終了位置が毎回そろっているか

毎回、高音質な録音機材を用意しなければならないわけではありません。

自分の音の変化を確認する目的なら、身近な録音機器でも利用できます。

数日おきに同じ条件で録音すると、単純に「うまくなった気がする」ではなく、以前より出だしがそろった、最後のピッチが落ちにくくなったといった変化も確認しやすくなります。

ロングトーンが安定しない原因

ロングトーンをしていて音が安定しないと、「自分は息が弱いからだ」と一つの原因に決めつけてしまうことがあります。

しかし、オカリナの音が不安定になる原因は息だけではありません。

指孔の塞ぎ方、姿勢、楽器の角度、音域に合った息、楽器の状態など、複数の要素が関係します。

一度に全部を変えると、どこを直したことで改善したのか分からなくなります。原因を順番に切り分けていきましょう。

音が揺れる・音程がずれる原因

まず、音が周期的に揺れる場合です。

基礎的なロングトーンでは、意図的なビブラートをかけず、まっすぐな音を作る方が息の状態を確認しやすくなります。

ビブラートそのものが悪いわけではありません。表現として意図的に使うことと、無意識に音が揺れてしまうことを分けて考えることが大切です。

音が揺れるときは、まず拍数を短くしてみましょう。

8拍では揺れるけれど4拍なら安定するのであれば、現在は8拍を一定に維持するだけの余裕が少ない可能性があります。

また、肩や喉に力が入っていないかも確認します。

音程がだんだん低くなる場合は、途中から息が弱くなっている可能性があります。

とくに最後の1~2拍だけ低くなるなら、息が減って息圧を維持できなくなっていることが考えられます。

その場合は拍数を短くし、最後まで同じ状態を保てる長さで反復します。

反対に、音程がだんだん高くなる場合は、音を維持しようとして無意識に息を強めている可能性があります。

チューナーで最初の正しい音程を確認し、その息の感覚を維持できているか見てみましょう。

音の出だしだけ高くなる場合は、タンギングと同時に強すぎる息を入れていないか確認します。

逆に出だしがぼやける場合は、息だけが先に流れてから音になっていないか、タンギングが曖昧になっていないか、指孔が正しく塞がれているかを見直します。

安定しないときの確認順

  1. 指孔が完全に塞がれているか
  2. 開始時の音程が合っているか
  3. 開始直後だけピッチが高くなっていないか
  4. 途中で息の強さが変化していないか
  5. 最後だけピッチが落ちていないか
  6. 設定した拍数が長すぎないか
  7. 肩、首、顎などに力が入っていないか
  8. 低音と高音で息を使い分けているか
  9. 楽器の角度や口元が変化していないか

一つずつ確認すれば、「とにかくもっと息を強くする」といった曖昧な修正を避けやすくなります。

自分で順番に確認しても原因を判断しにくい場合は、オカリナを習えるEYS音楽教室のようなレッスンで、実際の音を聞いてもらいながら息の使い方や姿勢を確認する方法もあります。

かすれや高音の荒れを見直す

音がかすれる場合も、必ずしも息が足りないとは限りません。

必要以上に息が強くても音色が荒れることがありますし、その楽器に必要な息より弱ければ十分に鳴らないこともあります。

特に高音が安定しないと、「もっと強く吹こう」と考えやすいのですが、高音=全力で吹くという意味ではありません。

その音の正しいピッチと、無理のない響きが両立するポイントを探します。

高音が低く出る場合は、その楽器の高音に必要な息が足りていない可能性があります。

一方、高音が耳障りに荒れたり、ピッチが必要以上に高くなったりする場合は、息が強すぎる可能性もあります。

低音が高くなる場合は、低音に対して息が強すぎないか確認してください。低音用の指孔がきちんと塞がれているかも重要です。

また、以前は普通に鳴っていたのに、演奏途中から急に音がかすれる場合は、息以外の原因も考えます。

吹き口や空気の通り道周辺の結露や汚れによって、音が出にくくなったり音色が変化したりすることがあります。

「さっきまで安定していたのに急に鳴らなくなった」という場合は、練習方法だけを疑うのではなく、楽器の状態も確認しましょう。

陶器製のオカリナは落下や衝撃に注意が必要です。楽器の状態を確認するときや姿勢を直すときも、確実に保持して行ってください。

ロングトーンを演奏につなげる

ロングトーンが安定してきたら、そこで終わりではありません。

ロングトーンで身につけた息、音程、音色の安定を、音階や曲の中でも再現できるようにすることが次の目標です。

まずは一音で適切な息を確認します。

次に隣の音を同じように確認し、それぞれの音を4拍ずつ伸ばしながら音階にしてみます。

上行と下行を繰り返すことで、音が変わったときに必要な息へ切り替える練習になります。

それが安定したら、1音あたりの拍数を少し短くします。

4拍ずつだったものを2拍ずつにするなど、音の切り替わりを増やしていけば、単音のロングトーンから実際のフレーズへ近づいていきます。

曲の中では、一つの音を吹くたびにチューナーを見たり、息の強さを考え直したりする時間はありません。

だからこそ、基礎練習の段階で「この音にはこのくらいの息」という感覚を蓄えておくことが役立ちます。

最終目標は曲の中でも安定した音を再現することです。

一音では安定していても曲になるとうまく再現できない場合は、オカリナのレッスンで、音階や実際の曲を吹きながら息の切り替えを確認してもらう方法もあります。

ロングトーンの上達を判断するときも、「何秒伸ばせたか」だけではなく、次のような項目を総合的に確認しましょう。

  • 狙った音程ですぐ発音できる
  • 途中で音程が大きく動かない
  • 音色が最初から最後までそろっている
  • 音量を一定に保てる
  • 出だしがきれいにそろう
  • 最後まで音程を保って終えられる
  • 身体が必要以上に力まない
  • 同じ結果を繰り返し再現できる
  • 別の音へ移ったときも適切な息へ切り替えられる

練習時間についても、「毎日必ず何分」という全員共通の基準があるわけではありません。

ロングトーンだけを長時間続けて疲れてしまうより、集中して音を観察できる範囲で基礎練習として取り入れ、その後に音階や曲へ進む方法が現実的です。

たとえば数音のロングトーンで息を確認し、そのまま音階、短いフレーズ、曲という流れへ進めば、基礎練習で確認した感覚を演奏へつなげやすくなります。

疲れて息や姿勢が崩れ始めた状態で長時間続けても、一定の音を作るという目的から外れやすくなります。

短い時間でも集中し、「今日は低音で息が強くなりやすい」「最後の1拍でピッチが落ちる」といった具体的な課題を見つける方が、次の練習につながりやすいですよ。

オカリナのロングトーンに関するよくある質問(FAQ)

Q1. オカリナ初心者はロングトーンを何秒から始めればよいですか?

A. すべての人やすべてのオカリナに共通する絶対的な秒数は確認できません。初心者向けの具体的な練習例として、四分音符=60で4拍、つまり約4秒から始める方法があります。

4拍でも最後に音程が下がったり音色が崩れたりする場合は、3拍などさらに短くして構いません。短い状態で安定させ、そこから6拍、8拍へ伸ばしていくとよいでしょう。

Q2. 10秒や20秒吹けないとロングトーンの練習になりませんか?

A. 10秒や20秒を必須とする統一基準は確認できません。長く維持できることは息のコントロールを見る一つの指標ですが、それだけでロングトーンの出来を判断するものではありません。

長く吹いた結果、音程、音色、音量が大きく崩れているなら、いったん短くして安定度を優先しましょう。安定した4秒を作り、その質を保ったまま少しずつ時間を伸ばす考え方が分かりやすいです。

Q3. ロングトーン中はビブラートをかけてもよいですか?

A. ビブラートそのものは禁止する必要はありませんが、息の安定を確認する基礎練習では、まずビブラートをかけないまっすぐな音を作る方が状態を判断しやすくなります。

ストレートな音を安定させられるようになってから、表現練習として意図的にビブラートを加えると、「自然に揺れてしまう状態」と「自分で揺らしている状態」を区別しやすくなります。

Q4. チューナーはロングトーンのたびに必要ですか?

A. 各音に適した息を覚える段階ではとても役立ちます。ただし、常にチューナーの画面を見続ける必要はありません。

まずチューナーで正しい音程を確認し、次に画面を見ずに耳と身体の感覚で再現し、最後にもう一度表示を確認する方法があります。最終的には、チューナーがなくても適切な息を再現できることを目指しましょう。

Q5. ロングトーンの音が途中から低くなるのはなぜですか?

A. 息が減るにつれて息圧が弱くなり、音程が下がっている可能性があります。特に最後だけ低くなる場合は、現在の設定時間が長すぎないか確認してください。

拍数を短くする、最初に息を使いすぎない、チューナーで適切な息を確認するといった方法を試します。ただし、指孔の塞ぎ不足、姿勢、楽器の角度なども音程へ影響するため、息だけで改善しない場合はほかの要素も確認しましょう。

まとめ

オカリナのロングトーンは、単に長い時間息を吐き続ける練習ではありません。

一つの音を伸ばしながら、息、音程、音色、音量、出だし、終わりまでを観察し、安定した状態を繰り返し再現できるようにするための基礎練習です。

初心者なら、四分音符=60で4拍程度を一つの出発点として利用できます。

4拍が安定したら6拍、8拍と少しずつ伸ばしていけばよいでしょう。長くした結果、音程や音色が崩れる場合は、無理に続けず短い設定へ戻します。

また、オカリナは音によって適した息が異なります。

低音から高音まで同じ息を機械的に使うのではなく、チューナーと耳を使いながら、自分の楽器の各音に必要な息を覚えていきましょう。

チューナーは音程、メトロノームは時間と開始・終了位置、録音は音色や音量などの客観的な確認に役立ちます。それぞれを目的に応じて使い分けると、課題を切り分けやすくなります。

音が揺れる、最後だけ音程が下がる、高音が荒れるといった場合も、「もっと強く吹く」と一つの対策だけで解決しようとせず、息、指孔、姿勢、音域、楽器の状態を順番に確認してください。

秒数よりも安定した音を再現できることを優先するのが、初心者がロングトーンへ取り組むときの大切な考え方です。

そして、ロングトーンだけが上手になることを最終目標にしないことも重要です。

一音で身につけた安定した息を音階へ移し、最終的には曲の中で音が変化しても、それぞれの音へ適切な息を自然に切り替えられる状態を目指していきましょう。