ドラム楽譜の読み方|初心者が覚える音符と記号をやさしく解説

ドラム楽譜とスネアドラム、ドラムスティック、シンバルを配置し、初心者向けに音符と記号の読み方を解説する記事のアイキャッチ画像 ドラム
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ドラムの楽譜を初めて開くと、「バツ印や丸い音符がたくさんあって、何を見ればいいのかわからない」と感じるかもしれません。

ピアノやギターなどの楽譜と同じように五線譜を使いますが、一般的なドラム譜では、五線の位置をドレミの音程として読むのではなく、どのドラムやシンバルを叩くのかを表す場所として使います。

そのため、「五線譜が苦手だからドラムの楽譜も読めない」と考えなくても大丈夫です。

まず覚えたいのは、五線上の位置、音符・休符、奏法記号の3つ。さらに初心者なら、ハイハット・スネア・バスドラムの3パートから読み始めると、複雑に見えていた譜面が少しずつ整理されて見えてきます。

ドラム譜は「どこを叩くか」「いつ叩くか」「どう叩くか」に分けて見るのが、読み方を覚える基本です。

  • ドラム五線譜の基本的な見方
  • ハイハット・スネア・バスドラム・タムの位置
  • バツや丸、オープンハイハットなどの記号
  • 初心者がドラム譜を読めるようになる練習順
  1. ドラム楽譜の読み方は3要素で考える
    1. 五線の位置で叩くパーツを読む
    2. 音符と休符でタイミングを読む
    3. 奏法記号は凡例を優先する
  2. ドラム譜の基本パーツと位置
    1. ハイハット・スネア・バスドラム
      1. ハイハットは譜面上部の×を見る
      2. スネアは中央付近を基準にする
      3. バスドラムは五線下部を見る
    2. タムとシンバルの位置
  3. バツと丸など記号の読み方
    1. ハイハットの○と+
    2. アクセントやゴーストノート
      1. アクセントは周囲より強く演奏する
      2. ゴーストノートは小さな音でニュアンスを加える
      3. クロススティックとリムショットを混同しない
      4. フラム・ドラッグ・ロールもよく登場する
  4. 4分・8分・16分音符の読み方
      1. 4分音符は4/4拍子の基本になる
      2. 8分音符は1拍を2つに分ける
      3. 16分音符は1拍を4つに分ける
      4. 2分音符・全音符・付点音符も確認する
      5. 3連符は1拍を3つに分ける
      6. 拍子記号とテンポも先に確認する
    1. 縦に重なる音符と休符の読み方
      1. 符幹の向きは声部を分ける目印になる
      2. 休符でもカウントは止めない
      3. 繰り返し記号もドラム譜では重要
  5. 初心者向けドラム譜の練習手順
      1. 最初は4分音符だけで拍を作る
      2. 8分音符を声で読んでから叩く
      3. スネアを2拍目と4拍目に加える
      4. バスドラムを加えて3パートで読む
      5. 慣れたらバスドラムの位置を変える
      6. 16分音符・タム・奏法記号は後から足す
      7. 1小節ずつ区切って練習する
      8. 譜面と実際の音を結び付ける
    1. ドラム楽譜のよくある質問
  6. まとめ

ドラム楽譜の読み方は3要素で考える

ドラム楽譜を見ると、五線上にさまざまな位置の音符があり、さらにバツや丸、アクセントなどの記号が付いています。

全部を一度に覚えようとすると大変ですが、実際には大きく3つに分けて考えられます。

五線上の位置=叩くパーツ

音符・休符=叩くタイミング

特殊な記号=叩き方や奏法

この3つを別々に読み、最後に組み合わせる感覚を持つと、初心者でも譜面を追いやすくなります。

特に最初のうちは、記号を見た瞬間にすべての意味を判断する必要はありません。「これはどのパーツかな」「何拍目かな」と順番に確認するだけでも十分ですよ。

五線の位置で叩くパーツを読む

一般的なドラムセット譜では、5本の線からなる五線譜を使います。

ただし、ピアノなどのメロディー楽器のように「この線はソ、この間はラ」と音の高さを読むのではありません。

ドラム譜では、五線のどこに符頭が置かれているかによって、叩くドラムやシンバルを区別します。

たとえば代表的な書き方では、五線の上側にハイハットやシンバル類、中央付近にスネアやタム、下側にバスドラムが配置されます。

実際のドラムセットを正面から見たときの配置を、そのまま完全に譜面へ移しているわけではありませんが、高い位置にあるパーツは比較的上、低い位置にあるパーツは比較的下とイメージすると覚えやすくなります。

譜面上のおおまかな位置 よく配置されるパーツ 初心者向けの見方
五線より上 ハイハット、クラッシュなど まずシンバル系を疑う
五線上部 ライド、ハイタムなど 符頭の形も確認する
五線中央付近 スネア、タムなど スネアの位置を基準に覚える
五線下部 フロアタム、バスドラムなど 低いパーツとして見る
五線より下 フットハイハットなど 足で演奏する記号も確認する

ここで注意したいのが、ドラムセットの記譜方法は完全には統一されていないことです。

スネアやバスドラムなど比較的共通しやすい位置もありますが、タム、ライド、クラッシュ、ライドベル、エフェクトシンバルなどは譜面によって配置が変わる場合があります。

たとえばタムが2個だけのセットを想定した譜面と、4個以上のタムを使う譜面では、五線上に各タムを割り当てる必要があるため配置が変わることがあります。

そのため、五線位置をすべて絶対的なルールとして丸暗記するより、まず代表的な位置関係を覚え、そのうえで個別の譜面を確認する考え方がおすすめです。

譜面にNotation KeyやLegendなどの凡例が掲載されている場合は、その凡例を最優先してください。

一般的な記譜例と違っていても、その譜面の中では凡例に書かれた割り当てが基準になります。

また、一般的な五線譜形式のドラム譜と、文字やASCII記号などで表す「ドラムTAB」は別の表記です。

ドラムTABにも独自の読み方がありますが、この記事では五線譜を使った一般的なドラムセット譜を中心に見ていきます。

音符と休符でタイミングを読む

叩くパーツがわかったら、次は「いつ叩くのか」を読みます。

ドラムでも、全音符、2分音符、4分音符、8分音符、16分音符など、一般的な楽譜と同じ音符が使われます。

初心者の場合、「ドラムは音を伸ばせないのに、なぜ4分音符や8分音符があるの?」と疑問に感じることがあるかもしれません。

確かにスネアやタムは、ピアノの鍵盤を押し続けたり管楽器で息を伸ばしたりするように、音符の長さだけ演奏者が音を保持する楽器ではありません。

それでも音符の種類はとても重要です。

ドラム譜では、音価によって小節のどの時間位置に打点があるかを整理しているからです。

たとえば4/4拍子で4分音符が4つ並んでいれば、「1、2、3、4」と均等な4つの拍として考えます。

8分音符になれば1拍を2つに分け、16分音符なら1拍を4つに分けます。

ドラムで音符を読むときは、「音を何秒伸ばすか」だけで考えるより、次の打点が小節のどこに来るかを見ると理解しやすくなります。

ただし、ドラムなら音の長さをまったく考えなくてよいわけでもありません。

オープンハイハットでは、ハイハットを開いたままどこまで響かせるのかが演奏に関係します。クラッシュやライドなどのシンバルも自然に余韻が続きますし、シンバルチョークでは意図的に余韻を止めます。

ロールのように、一定の音価の中で複数回の打音を続ける奏法もあります。

つまり、ドラム譜では音価を主に「打つ位置」の理解に使いつつ、奏法によっては持続する音にも注意する、という見方が適しています。

そして音符と同じくらい大切なのが休符です。

4分休符なら4分音符と同じ時間、8分休符なら8分音符と同じ時間だけ音を出しません。

初心者が譜読みでずれやすい原因の一つが、休符のところでカウントまで止めてしまうことです。

休符は「リズムがない場所」ではなく、「音を出さずにリズムを進める場所」と考えてください。

声で「1、2、3、4」と数えているなら、休符になっても数字はそのまま数え続けます。音を出すか出さないかだけが変わるイメージです。

奏法記号は凡例を優先する

ドラム譜では、通常の音符に加えてさまざまな奏法記号が使われます。

ハイハットを開く、アクセントを付ける、ゴーストノートを入れる、クロススティックで叩く、フラムを入れるなど、同じパーツでも叩き方を変えるための指示です。

よく使われる記号にはある程度共通した慣習があります。

たとえばハイハット位置の×符頭の上に小さな「○」が付いていれば、オープンハイハットを表すのが代表的です。「+」はクローズ、または開いていたハイハットを閉じる指示として使われることがあります。

音符の上や下に「>」が付いていればアクセント、スネアの符頭が括弧で囲まれていればゴーストノート、という書き方もよく見られます。

一方で、特殊奏法になればなるほど表記の違いが出やすくなります。

リムショット、クロススティック、ライドベル、ハーフオープンハイハット、シンバルチョークなどは、同じ奏法でも複数の記譜方法があります。

そのため、見慣れない記号を見つけたときに「この記号は絶対にこの奏法」と即断しないことが大切です。

特殊記号は次の4点を順番に確認すると判断しやすくなります。

  • 五線上のどの位置にあるか
  • 符頭が丸か×か、それ以外か
  • 音符の上や下に追加記号があるか
  • 譜面に凡例が掲載されているか

たとえば同じ×符頭でも、五線の上側ならハイハットやライドなどの可能性がありますが、スネアと同じ位置ならクロススティックなどを示している場合があります。

丸で囲まれた符頭や、ひし形の符頭についても、それだけで意味を決めるのは避けた方が安全です。

市販の楽譜や教則資料などで見慣れない記号が出てきた場合は、まず譜面の冒頭、欄外、巻頭などに凡例がないか探してみてください。

ドラム譜では「一般的な読み方を知ること」と「その譜面独自のルールを確認すること」の両方が大切ですよ。

ドラム譜の基本パーツと位置

ドラム譜の基本がわかったら、次は実際に五線上のパーツを見分けていきます。

いきなりドラムセットにあるすべての太鼓やシンバルを覚える必要はありません。

初心者なら、まずハイハット・スネア・バスドラムの3パートを覚えるのがおすすめです。

この3つだけでも、基本的なロックやポップスのリズムを読む土台ができます。

ハイハット・スネア・バスドラム

ドラム譜を読むための最初の目印になるのが、ハイハット、スネア、バスドラムです。

代表的な記譜では、ハイハットは五線より上側に×符頭、スネアは五線中央付近に通常の丸い符頭、バスドラムは五線下部に通常の丸い符頭で書かれます。

パーツ 代表的な位置 符頭の代表例 演奏する手足
ハイハット 五線より上側 × 主に手
スネアドラム 五線中央付近 通常の丸 手
バスドラム 五線下部 通常の丸 足

まずこの3つの位置だけを探してみましょう。

楽譜を開いた瞬間にすべての音符を見るのではなく、「上に並んでいる×がハイハット」「中央付近の丸がスネア」「下側の丸がバスドラム」と大まかに分けると、情報量を減らせます。

ハイハットは譜面上部の×を見る

ハイハットは、代表的なドラム譜では五線の上側に×形の符頭で書かれます。

ロックやポップスの基本的な8ビートでは、ハイハットが8分音符で連続して並ぶことが多いため、譜面の上側に同じ間隔で×が続いていれば、まずハイハットの刻みを考えるとよいでしょう。

ただし、×符頭はライドやクラッシュなどのシンバルにも使われます。上側にある×だから必ずハイハット、と決めつけないことも大切です。

スネアは中央付近を基準にする

スネアは五線中央付近の通常の丸い符頭で書かれることが多く、ドラム譜の中では比較的見つけやすいパーツです。

基本的なロックの8ビートでは、2拍目と4拍目にスネアが入る形がよく使われます。

4/4拍子を「1、2、3、4」と数えたときに、2と4の位置に中央付近の音符があるかを見ると、基本的なバックビートをつかみやすくなります。

バスドラムは五線下部を見る

バスドラムは、五線の下部に通常の丸い符頭で書かれるのが代表的です。

符幹を下向きにして書く譜面もよくありますが、符幹方向だけでバスドラムかどうかを判断するのは避けましょう。

まず五線上の位置を確認し、そのうえで符幹の向きを補助的に見ると混乱しにくくなります。

練習の最初は、ハイハットを8分音符で刻み、スネアを2拍目と4拍目、バスドラムを1拍目と3拍目に置いたシンプルな形で読むと、3パートの関係を理解しやすくなります。

ドラム譜は、上から順番に音を一つずつ読むものではありません。

同じ横位置にハイハットとスネア、またはハイハットとバスドラムが並んでいれば、基本的には同時に演奏します。

横方向は時間、縦方向は同時に鳴らすパーツと覚えると、ドラム譜ならではの読み方がつかみやすくなります。

タムとシンバルの位置

ハイハット、スネア、バスドラムの3パートが見分けられるようになったら、タムやシンバルを追加していきます。

タムは通常の丸い符頭で記されることが多く、一般的には高いタムほど五線上の高い位置、低いタムほど下の位置になるよう配置されます。

パーツ おおまかな位置関係 符頭の傾向 注意点
ハイタム 五線上部 丸 タム数で位置が変わる
ミドルタム 中央より上〜中央 丸 譜面ごとの差がある
フロアタム 中央より下 丸 バスドラムと位置を混同しない
ライド 五線上端付近 ×系 ハイハットとの位置関係を確認
クラッシュ 五線より上側 ×系 特殊符頭の場合もある

タムを読むときは、個々の線や間を暗記するだけでなく、高いタムから低いタムへ向かって譜面も上から下へ移動する傾向をつかむと便利です。

たとえばフィルインで、丸い符頭が五線上を少しずつ下がっていく形になっていれば、高いタムから低いタムへ移動するフレーズである可能性があります。

ただし、ここでも「この位置は絶対にハイタム」と決めつけないことが重要です。

タムが2個しかない譜面と、3個、4個と使う譜面では割り当て方が変わることがあります。正確にどのタムを叩くかは、譜面の凡例や楽器名の指定を確認してください。

シンバルも同様です。

ハイハット、ライド、クラッシュでは×系の符頭が多く使われますが、五線上の位置や符頭の形によって区別されます。

ライドベルにはひし形の符頭や追加記号が使われる場合があり、チャイナやスプラッシュなどのエフェクトシンバルにも特殊な符頭が使われることがあります。

シンバル系はドラム譜の中でも記譜差が出やすい部分です。

特殊な×、丸付きの×、ひし形などを見ても、記号だけで演奏するシンバルを断定せず、位置と凡例を確認しましょう。

初心者のうちは、すべてのシンバル記号を暗記しなくても問題ありません。

まずハイハットを覚え、次にクラッシュやライドが出てきたときに一つずつ確認していけば、必要な知識が自然に増えていきます。

バツと丸など記号の読み方

ドラムの楽譜について調べていると、「バツは何?」「丸は何?」「丸が付いたバツは?」という疑問が出てきます。

ドラム譜では、通常の丸い符頭だけでなく、×や特殊な形の符頭を使ってパーツや奏法を区別します。

ただし、符頭の形だけを見て意味を1対1で決めるのは危険です。

位置、符頭、追加記号、凡例をセットで見る習慣を付けておきましょう。

ハイハットの○と+

まず覚えやすいのが、ハイハットに使われる記号です。

通常のハイハットは、五線上部に×符頭で書かれることが多く、追加記号がなければクローズしたハイハットとして扱う譜面がよく見られます。

そして、ハイハット位置の×の上に小さな「○」が付いている場合は、オープンハイハットを示すのが代表的です。

ペダルを踏み込んで上下のシンバルを閉じた状態ではなく、少し開いた状態でスティックによって鳴らします。

通常のクローズハイハットよりも余韻が広がるため、譜面を読むときは「いつ開くか」だけでなく、その後「いつ閉じるか」にも注目します。

「+」はクローズの指示として使われることが多く、オープンハイハットのあとに+があれば、そのタイミングでハイハットを閉じる意味として読むことがあります。

表記の代表例 一般的な意味 読むときの注意
ハイハット位置の× 通常のハイハット 譜面によってクローズの扱いを確認
×の上に○ オープンハイハット どこで閉じるかも見る
×の上に+ クローズ、閉じる指示 すべてのクローズ音に付くとは限らない

譜面によっては、通常のクローズハイハットすべてに+を付ける場合もあれば、オープンしたあとに閉じるポイントだけへ+を書く場合もあります。

また、半開きのハイハットを示すため、○に線を加えたような記号や別の特殊記号を使う場合もあります。

そのため、「○は全部オープンハイハット」と単純に覚えるのではなく、ハイハット位置の×に付いた○なのかを確認してください。

「丸」という言葉には、通常の音符の丸い符頭を指している場合もあります。

スネア、バスドラム、タムなどには通常の丸い符頭が多く使われます。黒く塗りつぶされた丸と白抜きの丸の違いは、基本的には4分音符や2分音符など音価の違いです。

一方、丸で囲まれた特殊な符頭や×については、リムショットや特定のシンバル、別の奏法などに使われる可能性があります。

丸で囲まれているからといって、すべて同じ奏法ではありません。

通常の丸い符頭、ハイハット上の小さな○、丸で囲まれた特殊符頭は別々に考えましょう。

また、足だけでハイハットを閉じて音を出すフットハイハットは、五線より下側の×で表す例があります。

同じ×でも上にあればスティックで叩くハイハット、下にあれば足によるハイハット、というように位置が意味を大きく左右します。

アクセントやゴーストノート

ドラム譜では、叩く場所とタイミングだけでなく、「どのくらい強く叩くか」「どんな奏法で鳴らすか」まで指定されることがあります。

その代表がアクセントやゴーストノートです。

アクセントは周囲より強く演奏する

音符の上または下に「>」などが付いている場合は、周囲の音より強く演奏するアクセントの指示として使われます。

ハイハット、スネア、タム、シンバルなど、さまざまなパーツに付く可能性があります。

譜面の音符がすべて同じ高さに並んでいても、アクセントの位置によってリズムの聞こえ方は変わります。

音符の位置だけを追う段階から一歩進んだら、どの音にアクセントが付いているかも見るようにしましょう。

ゴーストノートは小さな音でニュアンスを加える

ゴーストノートは、スネアなどの符頭を括弧で囲んで表す書き方が代表的です。

通常の音よりかなり小さく演奏し、リズムに細かなニュアンスを加えます。

ここで気を付けたいのが、符頭が小さく見えるからといって短い音符や速い音符を意味するわけではないことです。

ゴーストノートは主に音量やニュアンスの指示として読みます。

クロススティックとリムショットを混同しない

クロススティック、サイドスティック、リムクリックなどは、スネア位置の×符頭などで示される場合があります。

スティックをスネア上に置き、リムを利用してクリック系の音を出す奏法です。

一方、リムショットはスネアのヘッドとリムをほぼ同時に叩き、強く鋭い音を出す奏法です。

リムショットの記譜には、丸で囲まれた符頭、斜線など複数の方法があります。

どちらもスネア周辺の特殊奏法ですが、演奏方法も音も異なります。特殊符頭を見た場合は、凡例まで確認した方が確実です。

フラム・ドラッグ・ロールもよく登場する

フラムでは、小さな装飾音符がメインの音符の直前に付く表記がよく使われます。

小さな1打と主音をわずかにずらして演奏し、厚みのある一つの音として聞かせる奏法です。

ドラッグやラフでは、主音の前に小さな複数の装飾音を付ける書き方があります。

ロールは符幹に斜線を付ける表記などで示され、1つの音価の中で複数回の打音を演奏します。

ただしロールでは、斜線の数だけを見て機械的に判断するのではなく、元の音符の音価やテンポ、指定された奏法まで確認する必要があります。

アクセントやゴーストノートなどを初めて見たときに、すべて一度で演奏できなくても問題ありません。

まず通常の音符だけでリズムを読める状態にし、そのあと奏法記号を加えると整理しやすいですよ。

4分・8分・16分音符の読み方

ドラム譜で「どこを叩くか」がわかっても、「いつ叩くか」がわからなければ演奏につながりません。

初心者がまず覚えたいのは、4分音符、8分音符、16分音符です。

この3つの関係がわかると、基本的なビートやフィルのタイミングを整理しやすくなります。

4分音符は4/4拍子の基本になる

4/4拍子では、4分音符1個を1拍として考え、1小節に4拍入ります。

声に出すなら「1、2、3、4」です。

初心者は、まず4つの数字を同じ間隔で数えながら、練習用パッドなどを1拍につき1回叩いてみるとよいでしょう。

4/4拍子の4分音符は、まず「1・2・3・4」の4つの場所として理解するとシンプルです。

なお、「4分音符はいつでも1拍」と覚えるのは正確ではありません。

初心者向けの4/4拍子では1拍として考えやすいものの、拍子によって拍の感じ方は変わります。

8分音符は1拍を2つに分ける

8分音符は、4分音符の半分の長さです。

4/4拍子の1拍を2つに分けるので、1小節では8つの8分音符を置けます。

日本語で数えるなら「1 と 2 と 3 と 4 と」のようにすると、8つの位置を声に出して確認できます。

基本的な8ビートでは、ハイハットをこの8分音符で連続して刻む形がよく使われます。

このとき「1」と「と」の間隔、「と」と次の「2」の間隔が同じになるように数えることが大切です。

16分音符は1拍を4つに分ける

16分音符は、4分音符の4分の1です。

1拍を4つの均等なタイミングに分けるため、8分音符より細かなリズムを表せます。

16ビート、細かなフィル、ゴーストノートを含むフレーズなどを読むときに重要です。

最初から速いテンポで16分音符を追うと、どこが拍の頭かわからなくなりやすいので、まずはテンポを落として1拍の4分割を均等に感じる練習から始めましょう。

音符 4/4拍子での基本的な考え方 1拍の分割
4分音符 1小節に4個分 1拍そのもの
8分音符 1小節に8個分 1拍を2分割
16分音符 1小節に16個分 1拍を4分割

2分音符・全音符・付点音符も確認する

2分音符は4分音符2個分の長さで、白抜きの符頭に符幹が付いた形が基本です。

全音符は4分音符4個分で、4/4拍子なら1小節分に相当します。基本的には白抜きの符頭だけで表します。

音符の右側に点が付いているものが付点音符です。

付点が付くと元の音価の1.5倍になり、付点4分音符なら「4分音符+8分音符」、付点8分音符なら「8分音符+16分音符」の長さになります。

ドラムでは、付点音符そのものの音を長く保つというより、次の打点との間隔を正しく読むために理解しておくことが大切です。

3連符は1拍を3つに分ける

3連符では、通常2つや4つに分ける時間を3つに均等に分けます。

音符の上または下に「3」が付いている形が代表的です。

8分音符の3連符なら、1拍の中に均等な3つのタイミングがあると考えます。

通常の8分音符の「2分割」と3連符の「3分割」は感覚が異なるため、見た目だけでなく声に出して分割を感じる練習も役立ちます。

拍子記号とテンポも先に確認する

楽譜の冒頭には、「4/4」「3/4」「6/8」などの拍子記号が書かれています。

4/4拍子なら4分音符4個分、3/4拍子なら4分音符3個分が1小節の基本です。

下の数字が4なら4分音符、8なら8分音符が記譜上の基準になります。

ただし、6/8拍子のように8分音符6個分で構成されながら、演奏上は大きな2拍として感じる場合もあります。

そのため、下の数字だけを見て「必ずこの音符が体感上の1拍」と単純化しすぎない方がよいでしょう。

「♩=120」のような表示はテンポを示します。

この例なら、4分音符が1分間に120回進む速さです。

譜読みの練習では、指定テンポを最初から守ることより、どのタイミングで叩くかを正しく読める速度まで落とすことを優先して構いません。

読める速さで正確に確認してから、少しずつテンポを上げる方が、譜面と演奏を結び付けやすくなります。

縦に重なる音符と休符の読み方

ドラム譜ならではの大切な読み方が、音符を縦方向にまとめて見ることです。

同じ横位置に複数の音符が縦に並んでいる場合は、基本的に同じタイミングで演奏します。

たとえば、上部のハイハットと下部のバスドラムが縦にそろっていれば、ハイハットとバスドラムを同時に鳴らします。

ハイハット、スネア、バスドラムがすべて同じ位置に並んでいれば、3パートを同じタイミングで演奏します。

ドラム譜は「上から順番に1音ずつ読む」のではなく、「同じ縦列を一つのタイミングとして見る」のがポイントです。

これがわかると、ドラム譜が突然読みやすくなることがあります。

右手、左手、右足などを別々に追うのではなく、「このタイミングではハイハット+バスドラム」「次はハイハットだけ」「次はハイハット+スネア」という形で、縦の組み合わせとして認識できるからです。

符幹の向きは声部を分ける目印になる

ドラム譜では、複数のパートを1つの五線に重ねるため、符幹の向きによって声部を分けることがあります。

ハイハットやシンバル、スネアなど手で演奏するパートを上向き、バスドラムなど足のパートを下向きにする書き方がよく見られます。

ただし、これは絶対的な決まりではありません。

譜面によってスネアをどちらの声部へ入れるかなどが異なる場合があるため、符幹の向きより五線位置と符頭を優先して読みましょう。

休符でもカウントは止めない

休符が書かれているところでは、対応する時間だけ音を出しません。

全休符、2分休符、4分休符、8分休符、16分休符などがあり、それぞれ同じ名前の音符と対応する時間を持ちます。

初心者が譜面を読むときに注意したいのが、休符を見た瞬間に頭の中のカウントまで休ませてしまうことです。

たとえば「1、2、3、4」と進む途中で2拍目が休符だったとしても、頭の中では2を数えます。

音を出さないだけで、時間は進み続けています。

休符を飛ばして次の音符だけ探すと、拍の位置を見失いやすくなります。

休符も含めて小節を最後まで数える習慣を付けましょう。

繰り返し記号もドラム譜では重要

ドラムは同じビートを複数小節にわたって繰り返すことが多いため、譜面では小節リピート記号が使われることがあります。

直前の1小節と同じ内容を演奏する指示や、複数小節をまとめて繰り返す指示などです。

また、一般的な楽譜と同じように、リピート記号、1番カッコ・2番カッコ、D.C.、D.S.、Codaなどが曲順を示すために使われる場合があります。

RやLは、右手のRight、左手のLeftを表すスティッキング指示として使われることがあります。

「Fill」「Fill in」などの文字があればフィルインを入れる箇所、「ad lib.」なら一定範囲を演奏者に任せる指示として使われる場合があります。

最初から全部暗記する必要はありませんが、音符だけでなく演奏順を示す記号も譜面の一部だと覚えておくと、曲の途中で場所を見失いにくくなります。

初心者向けドラム譜の練習手順

記号の意味を一つずつ覚えても、実際の譜面を開いた瞬間に読めなくなることがあります。

これは珍しいことではありません。

ドラム譜では、パーツ、リズム、手足の組み合わせ、奏法記号を同時に見る必要があるため、最初からすべて処理しようとすると情報量が多すぎます。

そこで、初心者は読む内容を段階的に増やしていきましょう。

段階 練習内容 主な目的
第1段階 4分音符と4分休符を読む 拍を止めずに数える
第2段階 8分音符を読む 1拍を2分割する
第3段階 ハイハットにスネアを加える 縦の同時打ちを読む
第4段階 バスドラムを加える 3パートを組み合わせる
第5段階 バスドラム位置を変える 8分単位の変化を読む
第6段階 16分音符と休符を加える 細かな分割を読む
第7段階 短いタムフィルを読む 五線位置の移動を読む
第8段階 シンバル・奏法記号を加える 実際の譜面へ近づける

最初は4分音符だけで拍を作る

まず「1、2、3、4」と声に出しながら、4分音符を一定間隔で叩いてみます。

練習用パッドがなくても、手拍子などでタイミングを確認できます。

大切なのは、叩くことそのものよりも、4つの拍を均等に感じることです。

次に4分休符を混ぜます。

休符になっても声のカウントは止めず、叩かない拍だけ手を休ませます。

8分音符を声で読んでから叩く

4分音符に慣れたら、「1と2と3と4と」と数えて8分音符へ進みます。

ハイハットを想定して8つの位置を均等に叩いてみましょう。

テンポが速すぎると「と」の位置が曖昧になりやすいので、余裕を持って読める速度で始めます。

譜面を見た瞬間に手を動かすより、最初に声だけで正しい場所を言えるか確認するのもおすすめです。

声でリズムを追えない場合は、手足を加えるとさらに難しくなります。

まず口で読める速度まで落とすと、どこで迷っているのかが見つけやすくなります。

スネアを2拍目と4拍目に加える

8分音符のハイハットが読めたら、2拍目と4拍目にスネアを加えます。

「1と2と3と4と」と数える中で、2と4の場所だけ中央付近のスネア音符がハイハットと縦に重なる形です。

この段階で、ドラム譜の「縦に並んだ音は同時」という読み方を実際の動きと結び付けます。

バスドラムを加えて3パートで読む

次にバスドラムを加えます。

最初は1拍目と3拍目など、わかりやすい位置から始めるとよいでしょう。

すると、1拍目はハイハット+バスドラム、2拍目はハイハット+スネア、といった形で縦の組み合わせが見えてきます。

この3パートが読めるようになると、初心者向けの基本的な8ビートを理解しやすくなります。

譜面上では理解できても手足を合わせるところで迷う場合は、EYS音楽教室の特徴やレッスン環境も確認しながら、実際のドラムで教わる方法と自分で練習する方法を比較してみるとよいでしょう。

慣れたらバスドラムの位置を変える

基本形ができたら、バスドラムを拍の頭だけでなく、8分音符の裏側にも移してみます。

「1と2と3と4と」の「と」にバスドラムが入る形などです。

ここで重要なのは、手足を速く動かすことではなく、どの8分位置にバスドラムがあるのかを譜面上で判断できることです。

16分音符・タム・奏法記号は後から足す

3パートの8分音符が読めてきたら、16分音符や16分休符を追加します。

その後、タムを使った短いフィルを読み、五線上の高い位置から低い位置へ音符が移動する感覚を身に付けます。

さらにオープンハイハット、クラッシュ、ライド、アクセント、ゴーストノートなどを加えていきます。

この順番なら、最初から特殊記号だらけの譜面と向き合う必要はありません。

1小節ずつ区切って練習する

曲の楽譜を手にすると、つい最初から最後まで通して読みたくなるかもしれません。

しかし、初心者の譜読みでは1小節ずつ区切った方が、どこで読み間違えているのかを確認しやすくなります。

まず1小節を声だけで読む。次に手だけ。必要なら足だけ。そのあと手と足を合わせる。

1小節が安定したら次の小節へ進み、最後に2小節、4小節とつなげます。

一度に長い範囲を演奏して毎回同じ場所で止まるより、苦手な1小節だけを切り出した方が整理しやすいでしょう。

譜面と実際の音を結び付ける

記号を暗記するだけではなく、譜面を見ながら実際の演奏音を聴き、「この×が鳴るとハイハットの音になる」「この中央の丸でスネアが鳴る」という対応を作ることも大切です。

ドラム譜は視覚情報だけで覚えるより、目で見た記号と耳で聞く音、実際に叩く動きを結び付けると理解しやすくなります。

自分だけでは譜面と手足の動きが合っているか判断しにくい場合は、ドラムにも対応しているEYS音楽教室について整理したページを参考に、講師から確認してもらう学び方も比較できます。

最初から原曲テンポに合わせる必要もありません。

メトロノームを使う場合は、音符を追える速度まで落とし、休符の間も拍を感じ続けながら少しずつテンポを上げます。

譜読み練習では「速く叩く」より「どこを叩くか説明できる」状態を先に作るのがおすすめです。

ドラム譜が読めないと感じるとき、必要なのは大量の記号を一気に暗記することではありません。

まずハイハット、スネア、バスドラムの3パートと、4分・8分音符、基本的な休符だけに絞れば、見る情報をかなり減らせます。

その土台ができてから16分音符やタム、特殊奏法を追加していけば、譜面の情報量が増えても対応しやすくなりますよ。

ドラム楽譜のよくある質問

Q1. ドラムの五線譜はドレミを表していますか?

A. 一般的なドラムセット譜では、五線上の位置はドレミの音程ではなく、どのドラムやシンバルを演奏するかを区別するために使われます。

そのため、ト音記号の五線譜のようにすべての音名を読めなくても、ドラム譜の基本的な読み方を覚えることはできます。

まずはハイハット、スネア、バスドラムの位置を覚え、そこからタムやシンバルを追加していくとわかりやすいでしょう。

Q2. ドラム楽譜のバツは何を意味しますか?

A. ×形の符頭は、ハイハット、ライド、クラッシュなどのシンバル類に多く使われます。

ただし「×=ハイハット」と1対1で覚えるのは避けましょう。

同じ×でも五線上の位置によって演奏するパーツが変わります。また、スネア位置の×はクロススティックなどを表す場合があります。

位置、符頭、追加記号、凡例を合わせて判断することが大切です。

Q3. ハイハットの上にある小さな○は何ですか?

A. ハイハット位置の×の上に小さな○が付いている場合は、一般的にオープンハイハットを意味します。

反対に「+」はクローズ、または開いていたハイハットを閉じる指示として使われるのが代表的です。

ただし、丸で囲まれた別の符頭まで同じ意味になるわけではありません。○がどの記号に付いているのかまで確認してください。

Q4. タムの音符位置は決まっていますか?

A. 高いタムほど上、低いタムほど下に配置される傾向はありますが、すべてのドラム譜に共通する絶対的な位置があるわけではありません。

タムの数によっても配置が変わります。

フィルで音符が上から下へ移動している場合、高いタムから低いタムへ移る流れとして読める場合がありますが、正確なパーツ指定は凡例を確認してください。

Q5. ドラムの4分音符はどう読めばいいですか?

A. 4/4拍子では、4分音符1つを1拍として「1、2、3、4」と数えるのが基本です。

どのパーツを叩くかは五線上の位置で判断します。

たとえばスネア位置に4分音符があればその拍でスネアを叩き、バスドラム位置ならバスドラムを演奏します。

Q6. 音符が縦に重なっている場合はどうしますか?

A. 同じ横位置にある音符は、基本的に同じタイミングで演奏します。

ハイハットとバスドラムが縦にそろっていれば同時に鳴らし、ハイハット、スネア、バスドラムの3つがそろっていれば3パートを同時に演奏します。

ドラム譜では縦のまとまりを一つのタイミングとして見ることが重要です。

Q7. ライドとハイハットはどう見分けますか?

A. どちらも×系の符頭が使われることがありますが、五線上の位置で見分けます。

代表的にはハイハットが五線より上、ライドが五線上端付近に配置される例があります。

ただしシンバル類の位置は譜面差があるため、Notation KeyやLegendがある場合はそちらを優先してください。

Q8. ゴーストノートはどう書かれますか?

A. スネアなどの符頭を括弧で囲む表記が代表的です。

通常の打音よりかなり小さく演奏して、リズムにニュアンスを加えます。

音符そのものの時間的な長さではなく、主に音量や表情に関わる指示として考えましょう。

Q9. ドラム譜を読むのにト音記号の知識は必要ですか?

A. 一般的なドラムセット譜を読むことが目的なら、ト音記号からドレミの音名を読む能力は必須ではありません。

ドラム譜では、各パーツの五線位置、音符と休符、拍子、同時打ち、基本的な奏法記号を理解する方が優先されます。

打楽器用の音部記号が使われていても、基本的には各パーツの割り当てとして読んでいきます。

Q10. 楽譜に見たことのない記号が出てきたらどうしますか?

A. まず譜面の冒頭、欄外、巻頭などにNotation KeyやLegendがないか確認してください。

ドラムセットの記譜には複数の慣習があり、特殊なシンバルや奏法ほど表記差があります。

見た目だけで意味を断定せず、その譜面内でどのように定義されているかを見るのが確実です。

Q11. 譜面と実際の演奏が少し違う場合はどう考えればいいですか?

A. ドラム譜には演奏を細かく採譜したものだけでなく、一定のパターンを簡略化して記したものや、演奏者にある程度任せる形のものもあります。

そのため、譜面の性格によって実際の演奏と細部が一致しない場合があります。

まずその譜面がどの程度まで演奏内容を指定しているものなのかを確認し、必要に応じて凡例や注記も合わせて見てください。

Q12. ドラム楽譜が読めない初心者は何から覚えればいいですか?

A. 最初はハイハット、スネア、バスドラムの3パートと、4分音符・8分音符・基本的な休符から始めると理解しやすいです。

次に縦に重なった音符を同時に読む練習をし、3パートの基本的な8ビートを読める状態を目指します。

その後に16分音符、タム、クラッシュ、ライド、オープンハイハット、アクセント、ゴーストノートなどを追加すれば、情報量に圧倒されにくくなります。

まとめ

ドラム楽譜の読み方は、最初からすべての記号を暗記しようとすると難しく感じます。

しかし、情報を分けて考えると整理しやすくなります。

  • 五線上の位置で叩くドラムやシンバルを確認する
  • 音符と休符で叩くタイミングを確認する
  • 特殊記号で奏法や強弱を確認する
  • 縦に重なった音符は同じタイミングとしてまとめて読む

初心者が最初に覚えるなら、ハイハット、スネア、バスドラムの3パートから始めるとよいでしょう。

ハイハットは五線上部の×、スネアは中央付近の通常符頭、バスドラムは五線下部の通常符頭という代表的な位置関係を覚えるだけでも、基本的なドラム譜はかなり見やすくなります。

次に4分音符を「1、2、3、4」と数え、8分音符を「1と2と3と4と」と分割して読めるようにします。

そこへスネア、バスドラムを加え、縦に並んでいるパーツを同時に演奏する読み方へ進みます。

タム、クラッシュ、ライド、16分音符、アクセント、ゴーストノートなどは、そのあと少しずつ追加していけば十分です。

また、ドラムセットの記譜方法は完全には統一されていません。

特にタム、シンバル、リムショット、クロススティックなどの特殊奏法は表記が異なることがあります。

わからない記号に出会ったら、五線位置と符頭だけで決めつけず、Notation KeyやLegendなど、その譜面の凡例を確認してください。

「楽譜が読めない」と感じている段階で、最初から難しい音楽理論をすべて身に付ける必要はありません。

まず1小節、まず3パート、まず4分音符と8分音符。このくらい小さく区切って読んでいけば大丈夫です。

譜面を見たときに「この記号はどのパーツか」「この音は何拍目か」「ここは何と何を同時に叩くか」が一つずつ判断できるようになれば、ドラム楽譜は少しずつ実際の演奏へつながる情報として見えてきますよ。