「ドラムのフラムって、2本のスティックを同時に叩くの?」「装飾音はどれくらい前に入れればいい?」と迷っていませんか。
フラムは見た目こそシンプルですが、きれいに鳴らそうとすると意外と細かなコントロールが必要なルーディメントです。
左右の音を近づけすぎると同時打ちのようになり、反対に離しすぎると「タ・タン」と2つの独立した音に聞こえてしまいます。大切なのは、小さな装飾音を先に鳴らし、その直後に反対の手で主音を鳴らすことです。
最初から速く叩く必要はありません。むしろ初心者のうちは、ゆっくりしたテンポで「装飾音と主音の順番」「音量差」「2音の間隔」をそろえることを優先したほうが、あとで速くしたときにも崩れにくくなります。
この記事では、ドラムのフラムとは何かという基本から、正しい叩き方、スティックの高さ、初心者向けの練習方法、よくある失敗、ドラムセットへの応用まで順番に解説します。
- ドラムのフラムとは何か
- 装飾音と主音を使った正しい叩き方
- 初心者でも取り組みやすい基本練習法
- 同時打ちや音の離れすぎを直すポイント
- フラムをフィルや派生ルーディメンツへつなげる考え方
最初に結論をまとめると、フラムは「小さい装飾音 → 直後の大きい主音」で作ります。完全な同時打ちでも、はっきり分かれた2打でもありません。この中間にある短い間隔を、毎回そろえて演奏することが大切です。
ドラムのフラムとは
フラム(Flam)は、ドラムやスネアドラムで使われる基本的なルーディメントの一つです。
ルーディメントとは、打楽器演奏で使われる基本的なスティッキングや手順のパターンだと考えると分かりやすいでしょう。単なる練習フレーズではなく、実際のフィルインやアクセント、ソロなどにも応用できます。
フラムでは、小さく弱い装飾音を先に鳴らし、その直後に反対の手で強い主音を鳴らします。この2音を非常に近いタイミングで重ねることで、通常の1打よりも厚みや広がりのあるアタックを作るのが基本です。ヤマハの解説でも、フラムは主となるストロークの前に装飾音を置くルーディメントとして説明されています。
2本のスティックを完全に同時に当てる奏法ではないという点は、最初にしっかり押さえておきたいところです。
見た目だけなら「左右のスティックをほぼ一緒に落とすだけ」に見えるかもしれません。しかし実際には、装飾音と主音の役割を分け、音量差と時間差を同時にコントロールする必要があります。
そのため、フラムは初心者にも取り組みやすい形でありながら、きれいにそろえるには丁寧な練習が必要なパターンです。
フラムの基本は「小さい装飾音 → 大きい主音」の順番です。物理的には2回の打音ですが、演奏では一つのまとまった厚いアタックとして聞かせます。
フラムはスネアドラムだけに限定された奏法ではありません。基本形を覚えれば、タムへ移動させたり、フィルの頭や終わりを強調したり、ドラムセット全体へ展開したりできます。
さらに、基本のFlamを土台として、フラムアクセント、フラムタップ、フラマキュー、フラムパラディドル、フラムドラッグなどの派生ルーディメンツへ発展します。Percussive Arts Society(PAS)の40 International Drum Rudimentsでは、Flamを含むフラム系ルーディメンツが独立したカテゴリーとして整理されています。
フラムは装飾音と主音で作る
1回のフラムは、先に鳴る装飾音(グレースノート)と、その直後に鳴る主音の2つで構成されています。
装飾音は主音より小さく、主音を引き立てる役割があります。主音はフラム全体の中心になる音で、拍やアクセントとして聞かせる位置に置きます。
たとえば右手を主音にする場合は、左手で小さな装飾音を鳴らしてから右手を叩きます。反対に左手を主音にする場合は、右手が装飾音になります。
右手をR、左手をL、小文字を装飾音として表現する教材では、右手主音を「lR」、左手主音を「rL」と書くことがあります。
| フラムの種類 | 先に鳴る装飾音 | 後に鳴る主音 | 表記例 |
|---|---|---|---|
| 右手主音 | 左手 | 右手 | lR |
| 左手主音 | 右手 | 左手 | rL |
左右交互に練習するなら「lR rL lR rL」というイメージです。
ただし、小文字と大文字による表記方法は教材によって異なります。そのため、楽譜では文字だけで判断するのではなく、主音の直前に置かれた小さな装飾音符や、指定されたスティッキングも確認してください。
楽譜上では、一般的に主音の直前に小さな音符が書かれます。この小さい音符が装飾音です。
ここで大切なのは、装飾音と主音の間隔を、通常の16分音符や32分音符のような固定された音価として機械的に考えないことです。
フラムの装飾音と主音の間隔には、「必ず何秒」「必ず何分音符相当」といった一つの絶対値が決められているわけではありません。テンポや演奏スタイル、楽曲で求められる音によってニュアンスは変化します。
初心者の段階では、数値を探すよりも、完全な同時打ちにならず、かといって別々のリズムに聞こえるほど離れないという判断基準を持つほうが実用的です。
そして、その間隔を1回だけ偶然作れるのではなく、何度繰り返しても大きくばらつかない状態を目指します。
装飾音は「聞こえないほど弱くする音」ではありません。主音より小さくても、きちんと発音されている必要があります。弱くしすぎてヘッドに触れるだけになると、フラムの輪郭が分かりにくくなります。
普通の1打や同時打ちとの違い
通常のシングルストロークは、1本のスティックによる1回のアタックです。それに対してフラムは、左右のスティックを非常に近い時間差で鳴らします。
このわずかな時間差が加わることで、主音だけを単発で叩いた場合よりも、厚みや広がりのあるアタックを作れます。
フィルのアクセントを目立たせたい場面や、スネアの一発に立体感を加えたい場面などで、この違いを活かせます。
ただし、ここで間違えやすいのが、左右を完全に同時に叩く方法との違いです。
左右が完全に同時にヘッドへ当たると、基本的なフラムではなく、ダブルストップのような同時打ちに近い状態になります。
音としても、フラムのように小さな前打音が付いた感じではなく、「パッ」と一つの硬いアタックに聞こえやすくなります。
反対に装飾音を早く入れすぎると、「タ・タン」のように2つの独立した音として聞こえてしまいます。
「同時の一発」にも「離れた二発」にもしないことが重要です。小さな音が主音のすぐ前にまとわりつくような状態を目指しましょう。
きれいなフラムでは、耳を澄ませれば装飾音と主音の両方を確認できます。一方で、演奏全体としては一つのまとまったアクセントとして感じられます。
さらに、右手主音と左手主音を入れ替えても、音量差や間隔が極端に変わらないことも大切です。
右手側だけ「タタン」と近く、左手側だけ「タ・タン」と離れている状態では、交互に演奏したときに流れがぎこちなくなります。
| 状態 | 聞こえ方のイメージ | 見直すポイント |
|---|---|---|
| 左右が同時 | 「パッ」と硬い一発 | 装飾音を先に入れる |
| 適切なフラム | 厚みのある一つのアタック | 短い時間差をそろえる |
| 2音が離れすぎ | 「タ・タン」と二発 | 装飾音を主音へ近づける |
フラムの練習では、単に2本を使って叩けているかではなく、この「聞こえ方」を基準にするのがおすすめです。
フラムの正しい叩き方
フラムを安定させるコツは、左右を同じ高さから無理に叩き分けるのではなく、装飾音側を低く、主音側を高く準備することです。
スティックの高さに差を作ると、小さい音と大きい音を自然に分けやすくなります。
具体的に何cmと固定する必要はありません。演奏する楽器や必要な音量、スタイルによって適した高さは変わります。
初心者であれば、まず「低い側が装飾音、高い側が主音」と視覚的にも分かるくらいの差を作り、役割を明確にしたほうが理解しやすいですよ。
一度この役割分担が身につくと、左右を入れ替えたときにも動きの考え方をそのまま応用できます。
右手主音と左手主音の動かし方
右手を主音にするときは、左スティックを低い位置、右スティックをそれより高い位置に構えます。
まず左手で小さな装飾音を鳴らし、その直後に右手で主音を鳴らします。表記の一例なら「lR」です。
重要なのは、左手を鳴らしたあとに「よし、次は右手」と考えるほど間を空けないことです。2打を一つの動きとして準備し、左の小さい音から右の主音へ連続してつなげます。
左手を主音にするときは役割を入れ替えます。右スティックを低く、左スティックを高く準備し、右手の装飾音に続けて左手の主音を鳴らします。こちらは「rL」と表現できます。
右主音だけがきれいでも、左主音に変えた瞬間に間隔や音量が崩れると、交互のフラムは安定しません。得意な手だけでなく、左右それぞれ単独で練習するのがおすすめです。
装飾音は「弱くしたいから力を抜いてスティックを落とすだけ」と考えないほうがよいでしょう。
小さい音でも、低い位置から手首を使ってコントロールし、明確に発音させることが大切です。
弱い音を出そうとしてスティックをただ落とすだけにすると、毎回の音量やタイミングが安定しにくくなります。
一方の主音は、装飾音につられて弱くならないようにします。
装飾音を加えた瞬間に主音まで小さくなる場合は、一度主音だけを一定の高さと音量で叩き、そのストロークを崩さずに装飾音を足す練習が分かりやすいでしょう。
まず主音だけを確認する
フラムが安定しないときは、最初から2打を練習するのではなく、主音だけを取り出してみてください。
右手主音なら右手を一定の高さから叩き、毎回ほぼ同じ音量になるようにします。左手主音でも同じように確認します。
主音そのものが毎回ばらついている状態では、装飾音を加えたときにさらに不安定になります。
主音が安定したあとで、低い位置から小さな装飾音を追加します。この順番にすると「主音を弱くせず、装飾音だけを小さくする」という役割分担を理解しやすくなります。
左右の入れ替えをゆっくり確認する
右主音のlRから左主音のrLへ切り替えると、スティックの高さも左右で入れ替わります。
この入れ替えが雑になると、両方のスティックが同じ高さになったり、次の装飾音側が高くなりすぎたりします。
そのため、最初は音を出さずに「右が高い・左が低い」「左が高い・右が低い」とポジションだけを交互に切り替える練習をしても構いません。
手順を体に覚えさせたあとで音を出すと、左右交互のフラムへ移りやすくなります。
スティックの高さと強弱
フラムらしい強弱を作るために、スティックの高さの差は大きな助けになります。
装飾音側はヘッドに近い低い位置に準備し、主音側はそれより高い位置から振ります。こうすると、装飾音は小さく、主音は大きくという役割を分けやすくなります。
ただし「装飾音は必ず何cm、主音は必ず何cm」という共通の固定値があるわけではありません。
マーチング、クラシック、ドラムセットでは必要な音量も異なりますし、同じドラムセットでも曲によって求められる強さは変わります。
初心者の段階では、細かな数値よりも低い装飾音側と高い主音側を見た目でも区別できる状態を作るほうが理解しやすいでしょう。
そして、高さの差そのものを目的にするのではなく、その結果として音量差を安定させることが大切です。
装飾音側を低くしていても、必要以上に強く握って叩けば大きな音になることがあります。逆に主音側を高くしていても、途中で動きを止めれば十分なアクセントになりません。
高さとストロークの両方を組み合わせて、装飾音と主音のキャラクターを分けます。
初心者は「高さを変える」ことから始める
音量だけを耳で調整しようとすると、最初は難しく感じるかもしれません。
そこで、まず見た目で分かる高さの差を作る方法が有効です。
装飾音側をヘッド付近の低い位置、主音側をそれより高い位置に置きます。その状態から装飾音、主音の順で叩くと、自然に強弱を作りやすくなります。
音がそろってきたら、必要な演奏音量に合わせて高さを調整していけば大丈夫です。
最初から「何cmが正解だろう」と考えすぎなくても構いません。
鏡で高さの入れ替えを確認する
鏡を使うと、高さの差を客観的に確認できます。
装飾音側まで必要以上に高くなっていないか、左右を交替したときだけフォームが変わっていないかを見ると、修正点を見つけやすくなります。
特に利き手側の主音は自然に高く上がるのに、反対側を主音にすると高さが足りなくなることがあります。
鏡で見れば、「音が違う」と感じる原因がスティックの位置にあるのか確認しやすいですよ。
2音の間隔をそろえるコツ
フラムの難しさは、装飾音と主音の間隔を「近く、しかし同時にはしない」位置に保つことです。
間隔が狭すぎれば左右がほぼ同時に当たり、硬い一発のように聞こえます。広すぎれば「タ・タン」と別々のリズムになります。
大切なのは絶対的な時間差ではなく、毎回ほぼ同じ間隔でコントロールできることです。
ゆっくり練習するときでも、フラム内部の2音まで大きく離す必要はありません。
たとえば主音を4分音符でゆっくり置いていても、装飾音はその直前に小さく入ります。「テンポが遅いから装飾音も遠くする」という考え方ではありません。
反対にテンポが速くなると、装飾音が主音へ近づきすぎて完全な同時打ちになりやすくなります。
音が潰れてきたと感じたら、一度テンポを落として間隔を作り直してください。
間隔だけを聞く練習
フラムを何度も繰り返すと、つい全体の速さばかり気にしてしまいます。
そこで数回だけ叩き、1回ごとの「小さい音 → 主音」の間隔に集中する練習もおすすめです。
たとえば右主音を4回だけ叩き、毎回の間隔が同じか確認します。そのあと左主音も4回だけ叩きます。
短い回数なら、一打一打を聞き分けやすくなります。
録画のスロー再生も活用する
耳では判断しにくい場合は、スマートフォンなどで手元を撮影し、スロー再生すると分かりやすくなります。
左右のスティックがほぼ同時に当たっていないか、装飾音が極端に早く入っていないかを目で確認できます。
また、右主音と左主音で間隔が違う場合も比較しやすくなります。
フラム内部の間隔には、誰にでも共通する一つの固定値があるわけではありません。数値探しにこだわるより、「同時ではない」「離れすぎない」「毎回ほぼそろう」の3点を基準にしてください。
初心者向けフラム練習法
フラムは、最初から左右交互で速く叩こうとすると崩れやすいルーディメントです。
片側ずつ動きを確認し、左右交互、メトロノーム、テンポアップという順番で進めると、どこで崩れているのか分かりやすくなります。
練習では、速さよりも「正しい順序」「音量差」「間隔」「左右の均一性」の順に優先すると整理しやすいでしょう。
自分でスティックの高さや左右のタイミングを確認しても修正点を判断しにくい場合は、EYS音楽教室のレッスンについてまとめたページも、講師に実際のフォームを見てもらう方法を検討する際の参考になります。
| 優先順位 | 確認すること |
|---|---|
| 1 | 装飾音が主音より先に鳴っている |
| 2 | 装飾音が小さく、主音が大きい |
| 3 | 2音が同時でも離れすぎでもない |
| 4 | 右主音と左主音の間隔がそろっている |
| 5 | 主音がメトロノームに合っている |
| 6 | フォームを崩さず速度を上げられる |
片手主音から左右交互へ進む
最初は右手主音だけを繰り返します。
「lR、lR、lR、lR」とゆっくり叩き、左の装飾音が小さく、右の主音が大きく鳴っているか確認してください。
このとき、速さは必要ありません。毎回の2音の間隔が大きく変わらず、主音の音量も安定していることを優先します。
次に左手主音の「rL」を同じように練習します。
右手主音が得意でも、左手主音では装飾音との間隔が広くなったり、主音が弱くなったりすることがあります。
両方が安定してきたら「lR rL lR rL」と交互にします。
左右を入れ替えた瞬間だけ音が変わる場合は、交互練習を続けるより、苦手側だけを取り出して練習するほうが原因を見つけやすいですよ。
右手主音だけの練習
右手主音では、左手を低く、右手を高く構えます。
左の装飾音を小さく鳴らし、その直後に右の主音を入れます。
4回から8回程度の短いまとまりで繰り返し、装飾音と主音の間隔が変わっていないか確認します。
回数を増やすより、少ない回数を丁寧にそろえるほうが分かりやすい場合もあります。
左手主音だけの練習
左手主音では役割を反対にします。
右手を低く、左手を高く構え、右の小さな音から左の主音へつなげます。
利き手と反対側が主音になると、高さや音量の差を作りにくく感じるかもしれません。
その場合は、右手主音と同じ速度で無理に続けず、左手側だけテンポを落として構いません。
左右交互へ進む
片側ずつ安定したら、「lR rL lR rL」と左右を交互にします。
このとき難しいのは、主音が右から左へ移るたびに、スティックの高さも入れ替えることです。
右主音を叩いた直後、次は左主音なので、左手が高い位置、右手が低い位置へ切り替わります。
最初はゆっくりで大丈夫です。高さの入れ替えと2音の間隔が崩れないことを優先してください。
練習パッドを使う場合
練習パッドは、フラムのような基礎練習を反復するときにも使えます。
生ドラムほど大きな音を出さずに反復しやすく、スティックの高さや左右差へ集中しやすいのがメリットです。
ただし、練習パッドとスネア、タムではリバウンドや音の出方が同じとは限りません。
パッド上で安定してきたら、可能な範囲で実際のスネアやドラムセットでも確認するとよいでしょう。自宅では生ドラムを鳴らしにくい場合は、自宅以外の楽器練習場所を確保する方法も参考になります。
メトロノームで安定させる
左右交互のフラムができるようになったら、メトロノームを使って主音の位置を安定させます。
ポイントは、主音をクリックに合わせることです。
装飾音をクリックへ合わせるのではなく、クリックの直前に装飾音が入り、主音が拍の中心に来るように考えます。
この考え方を持っていないと、装飾音の位置をクリックに合わせてしまい、結果として主音が拍より後ろへずれることがあります。
フラム全体の中心は主音だと考えると分かりやすいでしょう。
開始テンポに唯一の正解はありません。
たとえば60 BPM前後のような無理のない遅いテンポから始める方法はありますが、60 BPMでなければいけないわけではありません。
あなたが音量差と間隔を崩さず叩ける速度を選んでください。
1クリックに1回のフラム
まずはメトロノームの1クリックごとに、1回のフラムを置きます。
「クリック=主音」と考え、装飾音はその直前に小さく入れます。
右主音だけで安定させたあと、左主音でも同じように練習し、最後に左右交互へ進むと分かりやすいでしょう。
主音を置く密度を増やす
1クリックに1回が安定したら、主音を置く密度を少しずつ増やします。
ここでも、テンポを上げることだけが目的ではありません。
主音の間隔が短くなっても、装飾音と主音の関係が崩れないことを確認します。
左右が同時になったり、主音がクリックからずれたりしたら、いったん元の速度へ戻してください。
少しずつテンポを上げる
テンポを上げる場合は、一気に大きく変えるより、少しずつ上げるほうが崩れ始めるポイントを把握しやすくなります。
音が潰れたり、2音が大きく離れたり、左右差が増えたりしたら、そこで速度を戻します。
「叩けなくなるまで上げる」より、「きれいに叩ける範囲を少しずつ広げる」と考えるのがおすすめです。
速く叩けることだけを目標にすると、フラムが同時打ちになっていても気付きにくくなります。速度より「音量差」「間隔」「左右の均一性」を優先してください。
遅い→速い→遅いも試す
ルーディメントでは、遅い状態から徐々に速くし、その後また遅くする練習も使われます。
この方法では、単に最高速度を見るのではなく、速度が変化している途中でもフォームや間隔、強弱を保てるか確認できます。
速くしたあとに遅く戻したとき、最初より雑になっていないかもチェックしてください。
速度変化の中でも同じ音質を保てれば、フラムのコントロールが安定してきたと判断しやすくなります。
鏡や動画でフォームを確認する
フラムは自分では同じ高さで叩いているつもりでも、左右で大きく差が出ることがあります。
そんなときに役立つのが鏡や動画です。
鏡を正面や横へ置けば、装飾音側が必要以上に上がっていないか、主音側の高さが左右でそろっているかを確認できます。
肩や腕に余計な力が入っていないかを見るのにも便利です。
グリップを強く握りすぎると、2音の細かな時間差や音量差を調整しにくくなります。
鏡で見るポイント
- 装飾音側が高くなりすぎていないか
- 主音側の高さが十分に確保できているか
- 右主音と左主音で高さが大きく違わないか
- 左右を替えるときに両方が同じ高さになっていないか
- 肩や腕に不要な力が入っていないか
音だけでは原因が分からない場合でも、鏡を見ると「左手主音のときだけスティックが上がっていない」といった違いを見つけやすくなります。
動画で見るポイント
スマートフォンなどで手元を撮影する方法も使えます。
通常速度では分かりにくい場合でも、スロー再生できれば左右が完全に同時になっていないか、右主音と左主音で間隔が変わっていないかを比較しやすくなります。
さらに、演奏中には気付きにくいスティックの高さや無駄な力みも見直せます。
「なんとなく変な音がするけれど原因が分からない」というときほど、客観的に見る方法は役立ちます。
短時間の練習メニュー例
何をどの順番で練習すればいいか迷う場合は、次のような流れでも進められます。
- 右手主音のフラムをゆっくり反復
- 左手主音のフラムをゆっくり反復
- 左右交互のフラム
- メトロノームに合わせて一定テンポ
- 少しずつテンポを上げる
- 最後にスネアやタムへ移動させる
時間配分に絶対的な正解はありません。
フォームが崩れた場合は、無理に次の段階へ進まず、片側練習や遅いテンポへ戻してください。
練習の順番は「正確さ → 均一さ → テンポ」のイメージです。速さは最後で大丈夫ですよ。
フラムがうまくできない原因
フラムがうまく鳴らないときは、やみくもに回数を増やすより、失敗の種類を分けて考えるのがおすすめです。
代表的なのは「左右が同時になる」「2音が離れすぎる」「装飾音の音量が不安定」「左右差が大きい」「力んでしまう」といったケースです。
どれも同じ方法で直すのではなく、原因ごとに見るポイントを変えたほうが改善しやすくなります。
同時打ちや2音が離れる場合
2本のスティックが同時にヘッドへ当たり、「パッ」と硬い一音のように聞こえる場合は、装飾音と主音の時間差が不足しています。
テンポを落とし、装飾音側を低く、主音側を高く構えてください。
そして「小さい音が先、その直後に主音」という順番をあらためて確認します。
左右交互で直しにくい場合は、右主音だけ、左主音だけに分けて確認しましょう。
同時打ちになるとき
同時打ちになりやすい人は、「2本を一緒に動かして高さだけ変える」意識が強すぎる場合があります。
まず装飾音側が先にヘッドへ触れることを意識し、その後に主音が続く順序をはっきりさせます。
テンポが速いと順序を確認しにくいため、かなりゆっくりまで戻して構いません。
1回ずつ止まりながらでも、先に装飾音、その直後に主音という順序を作ることが大切です。
2音が離れすぎるとき
反対に「タ・タン」のように2音が明確に分かれてしまう場合は、装飾音が主音より早く入りすぎています。
この場合は、主音のタイミングを動かすのではなく、装飾音を主音のすぐ前へ近づけていく感覚で調整します。
特にメトロノーム練習では、主音をクリックに固定したまま装飾音だけを近づけると分かりやすいでしょう。
簡単な判断基準は、「同時の一発ではない」「離れた二発でもない」の両方を満たしているかです。10回程度続けたときに、毎回似た間隔で鳴るかも確認してみてください。
毎回の間隔が変わるとき
同時打ちでも離れすぎでもないのに、毎回のフラムが違って聞こえることがあります。
これは、装飾音と主音の間隔が一定していない可能性があります。
速さを下げ、4回程度の短いまとまりで叩いてください。
1回目だけ広い、3回目だけ同時になるといった違いがないか確認します。
長く続けるより、短い回数を何度もそろえるほうが修正しやすい場合があります。
装飾音の音量が安定しない場合
装飾音が主音と同じくらい大きくなってしまうと、フラム特有のアクセント感が弱くなります。
まず装飾音側のスティックが高くなりすぎていないか確認してください。
低い位置から小さく動かすことで、主音との音量差を作りやすくなります。
一方で、弱くしようとしすぎて装飾音がほとんど鳴らないのも避けたいところです。
装飾音は小さくても、明確な打音としてコントロールします。
「弱い音=スティックを力なく落とすだけ」と考えるのではなく、低い高さから必要な分だけ動かす感覚で練習すると安定しやすくなります。
装飾音が大きすぎるとき
装飾音が大きくなるときは、装飾音側を無意識に振り上げていないか確認します。
主音と同じ高さから叩けば、同じような音量になりやすくなります。
装飾音側は低い位置に保ち、必要以上に大きなストロークを使わないようにします。
装飾音が鳴らないとき
反対に、装飾音を小さくしようとしすぎて音が不明瞭になる場合もあります。
ヘッドへ触れるだけではなく、低い位置から小さくても意図したストロークを使います。
小さい音と鳴らない音は別物です。
主音より明確に弱くても、「ここに装飾音がある」と分かる程度には発音させてください。
主音まで弱くなるとき
また、装飾音に意識を向けすぎて主音まで弱くなることがあります。
その場合は、一度主音だけを叩いて十分なアクセントを確認し、主音の動きを変えないまま装飾音を追加してください。
「装飾音を加える」のであって、「主音を小さくして2音の差を作る」のではありません。
フラムの強弱は、主音を弱くすることで作るのではなく、装飾音を小さくコントロールしながら主音の芯を保つことが基本です。
左右差や力みが出る場合
右手主音では自然に鳴るのに、左手主音になると音量が落ちたり、間隔が広がったりするのは珍しくありません。
左右差がある場合は、得意側ばかり繰り返さず、苦手側だけを取り出して練習します。
鏡や動画を使えば、スティックの高さや振り幅の違いを比較できます。
また、右始まりだけでなく左始まりでも練習すると、特定の順序に偏りにくくなります。
鏡や動画で確認しても左右差やフォームの原因をつかみにくい場合は、EYS音楽教室の特徴やレッスン内容も確認し、実際の演奏を講師に見てもらう方法と比較してみるとよいでしょう。
苦手側だけ速度を落とす
左右を同じ速度で練習しなければならないわけではありません。
左主音だけ崩れるなら、左主音だけテンポを落として練習して構いません。
苦手側に合わせて交互練習全体を遅くする方法もあります。
左右差がある状態で速さを優先すると、得意側の動きだけがさらに強くなってしまう場合があります。
力みが出るとき
もう一つ注意したいのが力みです。
速くしようとしてグリップを強く握ったり、肩や腕まで固めたりすると、装飾音と主音の細かなコントロールが難しくなります。
スティックを保持できる範囲でリラックスし、手首や自然なリバウンドを使ってください。
特にテンポを上げた瞬間だけ肩が上がる、指が必要以上に固くなるといった変化がないかチェックするとよいでしょう。
痛みが出るフォームで反復練習を続けないでください。演奏中に痛みや強い違和感が続く場合は練習を中止し、必要に応じて専門家へ相談してください。
練習時の確認チェック
- 主音は拍に合っているか
- 装飾音が主音より先に鳴っているか
- 左右が完全に同時になっていないか
- 2音が離れすぎていないか
- 毎回の間隔が大きく変わっていないか
- 装飾音が主音より小さいか
- 主音が十分に聞こえるか
- 右主音と左主音で音がそろっているか
- スティックの高さが適切に入れ替わっているか
- テンポを上げても肩や腕が過剰に力んでいないか
全部を一度に直そうとすると混乱しやすいので、今日は間隔、次は左右差というように、一つずつ確認しても構いません。
フラムの応用と派生ルーディメンツ
基本のフラムが安定すると、スネアだけでなくドラムセット全体へ応用できます。
たとえばスネアのアクセントを太く聞かせたり、フィルの最初や最後を強調したり、タムへ左右の手を振り分けて立体感を作ったりできます。
単純なシングルストロークのフィルにフラムを加えるだけでも、アタックの質感は変わります。
ただし、基本形が安定していない段階で複数のタムへ広げると、移動に意識を取られてフラム内部の間隔が崩れやすくなります。
まず一つの打面で安定させてから、ドラムセットへ広げるのがおすすめです。
スネアのアクセントに使う
フラムは、スネアの一発を強調したい場面で使えます。
通常の1打よりも前に小さな装飾音が付くため、アタックに厚みを加えられます。
ただし、すべての強い音をフラムにすればよいわけではありません。
通常のアクセントとフラムを使い分けることで、音の表情を変えやすくなります。
フィルインへ取り入れる
フィルの最初や最後にフラムを置くと、その位置を目立たせやすくなります。
たとえばシングルストローク中心のフィルの最後だけフラムにするだけでも、通常の1打とは違ったまとまり方になります。
最初はスネアだけで行い、慣れてからタムへ移動するとよいでしょう。
タムへ展開する
フラムの左右の手を同じ打面だけでなく、異なるタムやスネアへ振り分けることもできます。
この場合も、基本となる「装飾音 → 主音」の順序は変わりません。
ただし打面が変わると腕の移動が加わるため、スネア上でできた間隔が崩れることがあります。
移動先を増やす前に、まず2つ程度の打面でゆっくり確認するとよいでしょう。
フラムは、より複雑なルーディメンツへ進むための土台にもなります。
代表的なものには、フラムアクセント、フラムタップ、フラマキュー、フラムパラディドル、フラムドラッグなどがあります。
| 派生ルーディメント | 特徴 |
|---|---|
| Flam Accent | フラムと3連系の流れを組み合わせる |
| Flam Tap | フラムとダブルストローク的な動きを組み合わせる |
| Flamacue | フラムとアクセント移動を組み合わせる |
| Flam Paradiddle | パラディドルにフラム要素を加える |
| Flam Drag | フラムとドラッグ系の動きを組み合わせる |
フラムアクセントは、フラムと3連系の流れを組み合わせるパターンです。
基本フラムの間隔だけでなく、3つの音のまとまりを均等に進めるコントロールも必要になります。
フラムタップでは、フラムにダブルストローク的な動きが加わります。
そのため、基本フラムとダブルストロークの両方を安定させておくと理解しやすくなります。
フラマキューは、フラムとアクセントを組み合わせた派生ルーディメントです。基本フラムよりもスティッキングやアクセント移動が複雑になります。
フラムパラディドルでは、パラディドルの動きとフラムを組み合わせるため、基本フラムに加えてシングルパラディドルの理解も必要になります。
フラムドラッグは、フラムとドラッグ系の動きを組み合わせます。基本のフラムに加えて、ダブルストローク的な装飾のコントロールも必要です。
最初からフラム系の派生ルーディメンツをすべて覚える必要はありません。まず右主音・左主音の基本フラムを、同じような間隔と強弱で演奏できることを優先してください。
基礎練習では、シングルストローク、ダブルストローク、パラディドルなども並行して練習しておくと、フラム系の派生パターンへ進んだときに動きを分解して理解しやすくなります。
フラムを練習するメリット
フラムを練習すると、単に一つのルーディメントを覚えるだけではなく、左右の手を異なる高さ・音量で同時に管理する練習になります。
装飾音は低く小さく、主音は高く大きくという異なる役割を、瞬時に左右で入れ替えるためです。
その結果、次のような基礎力を鍛える練習にもつながります。
- 左右の手を異なる高さでコントロールする
- 小さい音と大きい音を切り替える
- 左右の役割を交互に入れ替える
- アクセントを強調する
- フィルに厚みを加える
- 派生ルーディメンツへ進む土台を作る
フラムがきれいにそろうようになると、単純なシングルストロークだけでは作りにくい表情をドラムセットへ加えやすくなります。
難しい点も理解しておく
一方で、フラムは見た目がシンプルだからこそ、雑になっていても気付きにくい部分があります。
左右をほぼ同時に叩いていても、「2本使っているからフラムになっている」と感じてしまうことがあります。
反対に、装飾音を意識しすぎるあまり間隔が広くなり、2音に分離してしまうこともあります。
さらに、利き手と反対側では音量差や高さが変わりやすく、速さを上げると力みも出やすくなります。
そのため、フラムは「できたかどうか」ではなく、毎回同じようにできるかを見ることが大切です。
練習に必要なもの
フラムの基礎練習に、特殊な高価な機材が必須というわけではありません。
基本的には次のようなものがあれば練習できます。
- ドラムスティック
- スネアドラムまたは練習パッド
- メトロノームまたはメトロノームアプリ
- フォーム確認用の鏡
- 撮影できるスマートフォンなど
練習パッドを選ぶ場合も「フラム専用」である必要はありません。
反復練習しやすく、安定した場所へ置けて、自宅で使うなら打音も無理のないものかを確認するとよいでしょう。
スティックについてもフラム専用品が必須ではありません。
普段のドラム演奏に使っている適切なスティックで練習できます。
左右の音量差を比較しやすくするためにも、極端に重量やバランスが違う2本を組み合わせるより、同一ペアを使うほうが分かりやすいでしょう。
初心者が最初に覚える範囲
フラム系の派生パターンは多いですが、初心者が最初からすべて覚える必要はありません。
まずは基本のFlamだけを左右どちらでも安定して演奏できることを目標にします。
そのうえでシングルストローク、ダブルストローク、パラディドルなども並行し、必要に応じてフラムアクセントやフラムタップへ進むと理解しやすくなります。
基本フラムそのものが不安定な状態で派生形へ進むと、何が原因で崩れているのか分かりにくくなります。
「難しいパターンを覚えること」より、「基本フラムを左右どちらでも同じように鳴らせること」を先に目指すほうが、その後の応用につながりやすいですよ。
ドラムのフラムに関するよくある質問(FAQ)
Q1. フラムは2本のスティックを同時に叩くのですか?
A. 基本的なフラムでは同時に叩きません。小さい装飾音を先に鳴らし、その直後に反対の手で主音を鳴らします。左右が完全に同時になると、基本的なフラムではなく同時打ちに近い状態です。
Q2. 装飾音と主音はどれくらい離せばいいですか?
A. 全員共通の絶対的な秒数が決まっているわけではありません。完全な同時打ちにはせず、かといって「タ・タン」と独立した2音に聞こえるほど離さないようにします。毎回ほぼ同じ間隔で鳴らせることを優先してください。
Q3. どちらの手を先に叩けばいいですか?
A. 右手が主音なら左手の装飾音が先、左手が主音なら右手の装飾音が先です。フラムでは主音と反対側の手が先に小さな装飾音を入れます。左右両方を練習してください。
Q4. 装飾音はスティックを落とすだけでいいですか?
A. 単に力を抜いて落とすだけでは、音量やタイミングが安定しにくくなります。装飾音は低い位置から小さくコントロールし、主音より弱くても明確に発音させることが大切です。
Q5. 装飾音も主音と同じ大きさでいいですか?
A. 基本フラムでは、装飾音を小さく、主音を大きくするのが基本です。両方が同程度の音量になると、主音のアクセント感が弱くなります。ただし実際の楽曲では譜面上のダイナミクス指定を優先してください。
Q6. フラムは何BPMから練習すればいいですか?
A. 固定の正解BPMはありません。60 BPM前後のような遅めのテンポを出発点にする方法はありますが、大切なのは自分が正確にコントロールできる速度から始めることです。崩れたら速度を戻しましょう。
Q7. 練習パッドだけでもフラムを覚えられますか?
A. 基本的なスティッキング、左右の高さ、タイミングの練習はできます。ただし練習パッドと実際のスネアやタムではリバウンドや音の出方が異なるため、可能であれば最終的に実際のドラムでも確認するとよいでしょう。
Q8. 電子ドラムでも練習できますか?
A. パッド上で基本的なスティッキングやタイミングを練習できます。ただし電子ドラムでは、機種や設定によって非常に小さい装飾音の反応が異なる場合があります。自宅で電子ドラムを使う場合は、電子ドラムを含む静かな楽器の練習環境も参考にしながら、打撃音だけでなく床へ伝わる振動にも注意してください。
Q9. 左手が苦手でも両方練習したほうがいいですか?
A. 左右両方を練習したほうがよいでしょう。フラム系の派生ルーディメンツや実際のフィルでは、左右どちらも主音になるためです。苦手側は速度を落として単独練習すると取り組みやすくなります。
Q10. フラムとドラッグは同じですか?
A. 同じではありません。基本フラムは一つの装飾音と主音で構成されます。ドラッグ系では、主音前にダブルストローク的な装飾が使われるなど構造が異なります。
Q11. フラムとゴーストノートは同じものですか?
A. 同じではありません。フラムの装飾音は主音の直前に置かれ、2音で一つのまとまったアタックを作ります。ゴーストノートはグルーヴの中で弱く演奏される音として使われ、必ず直後に主音が続くわけではありません。
Q12. フラムは一つの音ですか、それとも二つの音ですか?
A. 物理的には装飾音と主音の2回の打音です。ただし演奏上は、非常に近い2音をまとめて厚みのある一つのアタックとして聞かせるのが基本です。完全な同時打ちにするという意味ではありません。
まとめ
ドラムのフラムとは、小さな装飾音を先に鳴らし、その直後に反対の手で主音を鳴らすルーディメントです。
形だけを見るとシンプルですが、きれいに鳴らすには「順番」「音量差」「2音の間隔」「左右の均一性」をそれぞれコントロールする必要があります。
- 2本のスティックを完全に同時には叩かない
- 装飾音と主音を離しすぎない
- 装飾音は小さく、主音は大きくする
- 装飾音は低い位置、主音は高い位置から叩くと強弱を作りやすい
- 右主音と左主音の両方を練習する
- メトロノームでは主音を拍に合わせる
- 速さより音量差、間隔、左右の均一性を優先する
もし今「左右が同時になってしまう」という場合は、テンポを落とし、装飾音側を低く、主音側を高く準備して、先に小さい音を入れる順番を確認してみてください。
反対に「タ・タン」と2音が離れてしまう場合は、主音の位置を変えるのではなく、装飾音を主音のすぐ前へ近づけます。
装飾音が大きすぎるならスティックの高さを見直し、小さすぎて鳴らないなら、ただ落とすのではなく低い位置から明確に発音させます。
また、右主音と左主音で音が違う場合は、得意側ばかり続けず、苦手側を単独で練習するのが効果的です。
フラムは2打だけなので、動きそのものはすぐ理解できるかもしれません。ただ、毎回同じ間隔と強弱で鳴らすには丁寧なコントロールが必要です。
だからこそ、最初から速さを追いかけなくて大丈夫です。ゆっくりでもきれいな1回を積み重ねるほうが、後でテンポを上げたときにもフォームが崩れにくくなります。
基本のフラムが安定すれば、スネアのアクセントやフィル、タムへの展開だけでなく、フラムアクセント、フラムタップ、フラムパラディドルなどの派生ルーディメンツにも進みやすくなります。
まずは「小さい装飾音 → 直後の主音」という基本を、左右どちらでも同じように鳴らせるところから始めてみてください。

