ウクレレ8ビート・16ビートの弾き方と練習パターンを解説

「右手を止めない。」を主題に、ウクレレ8ビート・16ビート攻略の極意と示した表紙 ウクレレ
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ウクレレでコードは少し押さえられるようになったけれど、「8ビートになると右手が止まる」「ダウンとアップの順番が分からなくなる」「16ビートは速すぎて手が追いつかない」と感じていませんか。

うん、ここは初心者がかなりつまずきやすいところです。ストロークの矢印を一生懸命覚えても、曲に合わせた途端に分からなくなることもあります。

でも、最初から複雑なウクレレ8ビートストロークや16ビートのパターンを丸暗記する必要はありません。大切なのは、右手を一定の速さで上下させ、その流れを止めないことです。

8ビートでは1拍を2つに分け、16ビートでは1拍を4つに分けて考えます。つまり、16ビートは単純に8ビートを2倍の速さで弾く奏法ではありません。同じテンポでも、拍の中をどれだけ細かく感じるかが違います。

まず8ビートの「↓↑」を安定させ、鳴らさないところでも空振りを続け、その動きをさらに細かくして16ビートへ進む。この順番で練習すると、右手の動きとリズムの仕組みを結びつけやすくなりますよ。

私もリズムを練習するときは、難しいフレーズほどいったん音数を減らして、拍と右手の動きを分けて確認します。ウクレレでも考え方は同じです。いきなり曲を完成させようとするより、右手だけ、1コード、コードチェンジ、歌という順番で組み立てたほうが原因を見つけやすいかなと思います。

  • ウクレレの8ビートと16ビートの基本的な違い
  • ダウン・アップストロークと右手の指の使い方
  • 空振りを使った8ビート・16ビートの練習パターン
  • コードチェンジや弾き語りでもリズムを止めない練習方法

ウクレレの8ビートとは

ウクレレの8ビートとは何かを理解するときは、「1小節で8回弾くリズム」と覚えるより、1拍を2つに分け、8分音符の位置を感じながら演奏するリズムと考えるほうが分かりやすいです。

4分の4拍子を例にすると、基本となる拍は「1・2・3・4」です。これを8分音符まで細かくすると、「1・&・2・&・3・&・4・&」になります。

8ビートの基本カウント

1 & 2 & 3 & 4 &

↓ ↑ ↓ ↑ ↓ ↑ ↓ ↑

「1・2・3・4」だけを数えている状態では、1拍につき1つの大きな位置を感じています。そこへ「&」を追加すると、1拍の中に表と裏の2か所ができます。

この8個の位置を身体や右手で感じながら、実際には必要なところだけ音を鳴らします。そのため、8ビートだからといって8個すべてを発音する必要はありません。

たとえば8個ある位置のうち、5回だけ弾いて残りを空振りしても、右手が8分音符の流れを維持していれば8ビートのストロークとして成立します。

「8ビート=8回鳴らす」は覚え方として少し危険です。

重要なのは発音回数ではなく、8分音符を土台にした時間の流れです。鳴らす、空振りする、音を伸ばす、休符にする、といった組み合わせによってさまざまなパターンが生まれます。

ストロークパターンの譜面を見たときに矢印の数ばかり追うと、この時間の流れを見失いやすいです。「全部の位置では右手が動いていて、そのうち何か所を弦に当てるのか」と考えてみてください。

8ビートと16ビートの違い

8ビートは1拍を2つ、16ビートは1拍を4つに分け、ダウンとアップで細かさの違いを示している
ウクレレの8ビートと16ビートの違いは、単純な演奏速度ではありません。中心となる違いは、1拍をどのくらい細かく分けて感じるかです。

比較項目 8ビート 16ビート
基本となる音符 8分音符 16分音符
1拍の分割 2つ 4つ
4/4拍子1小節の基準位置 8個 16個
カウント例 1&2&3&4& 1e&a 2e&a 3e&a 4e&a
1拍の右手 ↓↑ ↓↑↓↑
右手の感覚 比較的大きく感じやすい より細かくコンパクト
初心者の練習順 先に身につけやすい 8ビートの後に進むと整理しやすい
空振り 重要 特に重要

たとえばメトロノームを同じBPMに設定したままでも、クリックから次のクリックまでを2等分すれば8分音符、4等分すれば16分音符として練習できます。

したがって、「16ビートだから8ビートの2倍のBPMで演奏する」という意味ではありません。ゆっくりしたテンポの16ビートもありますし、かなり速い8ビートもあります。

また、8ビートや16ビートという言葉は拍子記号そのものでもありません。「8ビートだから8/8拍子」「16ビートだから16/16拍子」という意味ではないので、ここも分けて考えてください。

同じBPMのまま比べると理解しやすいです。

1拍を「タ・タ」と2つに分ければ8分音符の感覚。

1拍を「タカタカ」と4つに分ければ16分音符の感覚です。

16ビートで難しく感じるのは、1拍の中で確認する位置が増えるからです。その分だけ右手の動きも細かくなり、空振りする位置やアクセントの位置を把握するための余裕が必要になります。

逆に言えば、8ビートで「右手を止めずに↓↑を続ける」という土台ができていれば、その考え方を細かくしていくことで16ビートにつなげられます。

ストロークで使う右手の指

手首を柔らかく使い、弦の表面を人差し指の爪と腹で軽くなで、アップは浅く弾くポイント
「ウクレレの8ビートではどの指を使うの?」という疑問も多いですが、連続したダウン・アップストロークでは、まず人差し指を使う方法から試すと分かりやすいです。

基本的な考え方としては、ダウンストロークでは人差し指の爪側を中心に弦へ当て、アップストロークでは人差し指の腹側を軽く当てて戻します。

ただし、「ストロークは人差し指だけで弾かなければならない」という決まりではありません。親指を使う人もいますし、親指と人差し指を組み合わせる弾き方もあります。

ウクレレメーカーでもあるFenderの公式解説でも、ダウンとアップを交互に行うストロークは一般的なパターンとして紹介されています。また、指や親指を使ったストロークなど複数の方法があります。

人差し指でストロークするとき

人差し指で弾く場合、指を完全にまっすぐ固める必要はありません。軽く伸ばすか、少し曲げた自然な形で大丈夫です。

重要なのは、指先そのものを力で振り回さないこと。肩、肘、手首、指を連動させながら、特に手首を柔らかく使います。

弦を強く鳴らそうとして人差し指を深く差し込むと、アップストロークで引っかかりやすくなります。4本の弦を「叩く」というより、表面を軽くなでながら通過する感覚を試してみてください。

親指で弾く方法もある

コードを押さえたばかりの初心者なら、親指の腹で上から下へゆっくり弾くだけでも十分な練習になります。親指は柔らかな音を出しやすく、コードそのものの響きを確認するときにも使いやすいです。

ただし、速めの8ビートや16ビートでダウンとアップを連続させる場合、人差し指を使ったオルタネイトストロークのほうが往復しやすい人も多いでしょう。

どの指を選ぶ場合も、「正解の指を探す」ことより、力まず一定の上下運動を維持できるかを優先してください。指の長さや関節の柔らかさ、楽器の構え方によって弾きやすい方法は少しずつ違います。

8ビートの弾き方と右手の動き

右手を振り子のように一定に動かし、発音回数ではなく一定の流れを止めないことが大切と示している
ウクレレ8ビートの弾き方で中心になるのは、右手を振り子のように一定の間隔で動かすことです。

「正しいストロークパターンを覚えれば弾ける」と考えがちですが、実際にはその前段階として、どこでも右手を止めずに動かせることが大切です。

コードを正しく押さえることに意識を取られると、次のコードを探している間に右手まで止まりやすくなります。しかしリズム練習の段階では、多少コードの音がきれいに出なくても、まず時間の流れを維持するほうを優先して構いません。

演奏では左手と右手が別々の役割を持っています。左手はコードや音程を担当し、右手は時間とリズムを担当する。最初から両方を完璧に合わせようとせず、それぞれを分けて練習すると整理しやすくなります。

ダウンとアップの基本

ダウンストロークは、構えたときの上側にある4弦側から1弦側へ向かって弾きます。アップストロークでは、その反対に1弦側から4弦側へ戻します。

8分音符をすべて鳴らす基本練習では、次のように動かします。

カウント:1 & 2 & 3 & 4 &

右手:  ↓ ↑ ↓ ↑ ↓ ↑ ↓ ↑

「1・2・3・4」の表側をダウン、「&」の裏側をアップとして練習すると、右手の方向と拍の位置を結びつけやすくなります。

まずは右手だけで確認する

いきなりCやFなどのコードを押さえなくても大丈夫です。左手で弦に軽く触れて音程を消し、「チャッ、チャッ」とミュートした状態で右手だけ動かしてみてください。

音程がないぶん、右手のタイミングに集中できます。

最初は4分音符で「↓ ↓ ↓ ↓」。安定したら、その間にアップを加えて「↓↑↓↑↓↑↓↑」へ進みます。

このとき大切なのは、速さではなく間隔です。1回目と2回目の間隔、2回目と3回目の間隔ができるだけ同じになるようにします。

アップストロークで引っかかるとき

初心者の場合、ダウンは弾けるのにアップだけ引っかかることがあります。

原因になりやすいのは、指を弦の奥まで差し込んでいること、手首を固めていること、アップもダウンと同じ音量で強く鳴らそうとしていることです。

  • 指先を弦の奥へ入れすぎない
  • 人差し指を硬く固定しない
  • アップを無理に大きな音にしない
  • 腕全体で持ち上げるより手首を柔らかく使う
  • 非常に遅いテンポで↓↑の往復を確認する

アップストロークでは4本すべての弦を強く鳴らそうとしなくても大丈夫です。軽く表面を通り抜けた結果、ダウンより少し軽い音になることも自然です。

むしろダウンとアップに少し音量差があることで、機械的ではない自然な強弱につながることもあります。

自分では指の入り方や手首の力みを判断しにくい場合は、EYS音楽教室で実際のフォームを講師に見てもらう方法もあります。

ストロークする位置

弦を弾く位置は、ネックとボディがつながる付近から試すと比較的ストロークしやすいです。ただし、「必ずここを弾かなければならない」という絶対的な位置ではありません。

ネック寄りでは柔らかく感じることがあり、ブリッジ側へ近づくと硬めの音色になることがあります。まずは右手が自然に上下できる場所を優先してください。

音を大きくするために弦を力任せに叩かないようにしましょう。

8ビートの段階から力んでいると、より細かな16ビートへ移ったときに動きが追いつきにくくなります。

空振りでリズムを保つコツ

音を鳴らすダウンと、弦に当てず同じリズムで右手を動かし続ける空振りのアップを示している
ウクレレ8ビートストロークを安定させるうえで、かなり重要なのが空振りです。

空振りとは、ストロークするタイミングで右手そのものは動かしながら、弦には当てずに通過させる動作です。「空ピック」「空ピッキング」と呼ばれることもあります。

初心者のころに起こりやすいのが、「音を鳴らさないところでは右手も休ませる」という動きです。

ところが右手を止めて休符を作ると、次に動かすとき「ここはダウン?アップ?」と分からなくなりやすいです。それだけでなく、止めている間の長さを自分の感覚だけで測ることになるので、テンポも揺れやすくなります。

鳴らさないときも時間は進んでいます。だから右手も時間に合わせて動き続ける。これが空振りを使う大きな理由です。

「鳴らさない=右手を止める」ではありません。

「鳴らさない=右手は同じリズムで動くが、弦だけを避ける」と考えてください。

空振りするときの右手

空振りの瞬間だけ大きく腕を外へ逃がす必要はありません。通常のストロークよりほんの少し弦から離れた場所を通過するくらいでOKです。

大きく避けると次のストロークまでに戻る距離が増えるため、かえってテンポが崩れることがあります。

右手を振り子だと考えてみましょう。振り子自体は一定に動き続けていて、「今は弦に触れる」「今は触れない」という違いだけを作るイメージです。

空振りとカッティングは違う

空振りとカッティングを同じものだと思うと、パターンを読むときに混乱することがあります。

空振りでは弦に触れないので基本的に音を出しません。一方、カッティングやミュートストロークでは、弦の響きを止めたり短い打楽器的な音を作ったりします。

どちらも8ビートや16ビートへ組み込めますが、初心者ならまず通常のダウン・アップと空振りを安定させてから、カッティングを加えるほうが分かりやすいです。

空振りが自然にできるようになると、8ビートだけでなく16ビートの複雑なパターンにもそのまま応用できます。

8ビートの練習パターン

矢印の丸暗記をやめ、テンポを大きく落としてダウンとアップの均等な往復を覚える考え方
ウクレレ8ビートのパターンは1種類ではありません。曲やアレンジによって、鳴らす位置、空振り、アクセント、カッティングなどが変わります。

ここでは、ウクレレ8ビートの弾き方を理解しやすい基本パターンから順番に練習していきます。

矢印だけを暗記するより、「右手はずっと↓↑↓↑と動いていて、その中のどこを鳴らすか」と考えるのがポイントです。

初心者向け基本パターン3選

まず記号を整理しておきます。

  • ↓=ダウンストローク
  • ↑=アップストローク
  • -=空振り
  • &=8分音符の裏側

パターン1:8分音符をすべて鳴らす

カウント:1 & 2 & 3 & 4 &

右手:  ↓ ↑ ↓ ↑ ↓ ↑ ↓ ↑

発音:  ↓ ↑ ↓ ↑ ↓ ↑ ↓ ↑

最初はこれだけで大丈夫です。格好いい伴奏にしようとせず、8個の音が均等な間隔で並んでいるかを確認してください。

音量の違いが気になっても、いきなり全部を修正しなくて構いません。まずはテンポが途中で速くなったり遅くなったりしないことを優先します。

「1&2&3&4&」と口で数えながら弾くのもおすすめです。右手と声を合わせることで、どの位置でずれているのか気づきやすくなります。

パターン2:空振りを2か所入れる

カウント:1 & 2 & 3 & 4 &

右手:  ↓ ↑ ↓ ↑ ↓ ↑ ↓ ↑

発音:  ↓ - ↓ ↑ ↓ - ↓ ↑

このパターンでは、「1の&」と「3の&」を鳴らしません。それでも右手は上方向へ動きます。

空振りの場所で「-」を見た瞬間に手が止まっていないか確認してください。

難しければ、最初は全部鳴らした状態を数回繰り返し、そのまま右手を変えずに弦へ当てる位置だけ減らします。

「音を抜く」という考え方にすると分かりやすいですよ。

パターン3:違う位置に空振りを入れる

カウント:1 & 2 & 3 & 4 &

右手:  ↓ ↑ ↓ ↑ ↓ ↑ ↓ ↑

発音:  ↓ - ↓ ↑ - ↑ ↓ ↑

パターン2と同じ8ビートでも、鳴らす位置を変えるだけでリズムの印象が変わります。

ここで重要なのは、「この3種類を覚えればウクレレ8ビートは完成」と考えないことです。

曲によってアクセントや休符の位置は変わります。同じ曲でも、初心者向けにシンプルな8ビートへ変えたり、原曲に近づけるため音を細かくしたりできます。

パターンを忘れてしまったら、いったん全部の↓↑へ戻れば大丈夫です。右手の基本運動へ戻れるようになると、新しいパターンも覚えやすくなります。

コードチェンジで止まる対策

矢印を暗記しても弾けず、コードチェンジや歌い出しで右手が止まる初心者の悩みを示している
右手だけならウクレレ8ビートを弾けるのに、コードを変えた瞬間ストロークが止まる。これは初心者ならかなり起こりやすい状態です。

原因は右手の能力だけではありません。左手で次のコードを考えることに注意を取られ、右手へ使っていた意識がなくなっているケースも多いです。

右手と左手を一度分ける

ストロークとコードチェンジを一度別々に練習してください。

練習する順番

右手だけ → 1コード → 2コード → 複数コード → 鼻歌 → 最後に歌

まず左手で弦をミュートし、右手だけで8分音符を安定させます。

次にCなど1つのコードを押さえ、同じ右手を続けます。1コードなら弾ける状態になったら、CとF、CとAmなど少ないコードで切り替えてみましょう。

その後、C・Am・F・GまたはG7のように少しずつコード数を増やしていきます。

目的はコード進行そのものを覚えることではありません。左手が変わっても右手の時間軸を維持することです。

コードチェンジ直前に止まらない

左手のコードや歌に意識を奪われると右手の時間が止まりやすく、左右の役割を分ける考え方
コードチェンジが苦手な人は、次のコードへ移動する準備をするため、チェンジ直前のストロークまで止めてしまうことがあります。

そんなときは、左手が少し遅れても右手を止めない練習をしてみてください。

コードが一瞬きれいに鳴らなくても大丈夫です。リズムを止めずに次の小節へ進む感覚を先に作り、左手の精度は後から上げていきます。

もちろん最終的にはコードも正しく鳴らしたいですが、「右手も左手も同時に完璧に」という条件で練習すると難易度が一気に上がってしまいます。

弾き語りで止まる場合

右手だけ、1コード、コードチェンジ、鼻歌、歌詞付きの順に要素を増やして練習する5段階
「ストロークだけなら弾けるのに、歌うと急に止まる」という状態も珍しくありません。

歌詞、メロディー、呼吸、コード、右手のリズムを同時に処理する必要があるためです。

右手のストロークがまだ意識的な動作の段階で歌を加えると、歌詞を思い出した瞬間に右手への注意が抜けやすくなります。

  1. 右手だけで弾く
  2. 1コードを押さえる
  3. コードチェンジを加える
  4. 「ラララ」など歌詞のない鼻歌を合わせる
  5. 最後に歌詞を付ける

この順番で進めれば、「コードで崩れているのか」「歌で崩れているのか」を切り分けやすいです。

自宅でストロークやコードチェンジを順番に学び直したい場合は、古川先生の初心者向けウクレレ講座も確認できます。

歌を加えた瞬間に崩れるなら、あなたにリズム感がないと決めつける必要はありません。単純に同時に行う作業が増えた状態なので、要素を分解してもう一度組み合わせていきましょう。

ウクレレ16ビートの弾き方

8ビートの上下運動がある程度安定したら、ウクレレ16ビートへ進みます。

16ビートでは、1拍を4つに細かく分けます。右手の基本は8ビートと同じダウン・アップの往復ですが、1拍あたりの動きが増えるため、より小さく柔らかいストロークが必要になります。

「16ビートは速いから無理」と感じる場合は、まずBPMを下げてください。16ビートという言葉そのものに速いテンポという意味があるわけではないので、遅いテンポで練習して問題ありません。

16分音符の右手の動かし方

4分の4拍子で16分音符をすべて弾く場合は、1拍の中で「↓↑↓↑」と4回動かします。

カウント:1 e & a 2 e & a 3 e & a 4 e & a

右手:  ↓ ↑ ↓ ↑ ↓ ↑ ↓ ↑ ↓ ↑ ↓ ↑ ↓ ↑ ↓ ↑

英語風のカウントが言いにくければ、日本語で1拍を「タカタカ」と4つに分けて声に出しても構いません。

大事なのは呼び方ではなく、4つの間隔が均等であることです。

1拍の中を比べると

8ビート:↓↑

16ビート:↓↑↓↑

この違いが分かると、「ウクレレ16ビートの弾き方=8ビートを無理やり倍速にすることではない」という意味も理解しやすくなります。

16ビートでは右手を小さくする

16ビートで手が追いつかない場合、右手の振り幅が8ビートと同じままになっていないか確認してください。

右手が弦から大きく離れると、それだけ往復する距離が長くなります。16分音符の細かい位置へ間に合わせようとして、その大きな動きを力で速くしようとすると、かなり疲れます。

  • 肩を上げない
  • 肘を固めない
  • 手首を柔らかくする
  • 弦への接触を浅くする
  • 右手の振り幅を小さくする
  • 全部のストロークを大音量にしない

「速く振る」より「無駄な距離を減らす」と考えるほうが分かりやすいかなと思います。

力を抜いても音は出る

16ビートでは、16個すべての位置を同じ力で強く鳴らす必要はありません。

力んでストロークすると、腕が疲れる、アップストロークが引っかかる、テンポを上げられない、音が荒くなる、といった問題につながりやすくなります。

特に人差し指を弦へ深く入れすぎると、1回ごとの抵抗が大きくなります。指先で弦の表面を軽く通過する感覚を探してください。

練習中に手首や腕へ痛みが出る場合は、そのまま無理に反復しないでください。いったん休み、構え方や力の入り方を見直しましょう。痛みが続く場合は医療など適切な専門家へ相談してください。

特に右手親指の付け根へ負担を感じる場合は、右手親指の付け根が痛む原因と対策も確認してください。

16ビートの練習パターン

ウクレレ16ビートのパターンも、最初から複雑な形を暗記する必要はありません。

まずは16分音符の間隔そのものを均等にするところから始めます。全部を鳴らす右手が安定してから、音を抜いて空振りを作る順番です。

パターン1:16分音符をすべて鳴らす

1 e & a|2 e & a|3 e & a|4 e & a

↓ ↑ ↓ ↑|↓ ↑ ↓ ↑|↓ ↑ ↓ ↑|↓ ↑ ↓ ↑

最初はコードを押さえなくても構いません。左手で弦に軽く触れて音程を消し、右手だけで16分音符を刻みます。

目的は速さではありません。

  • 16個の間隔が均等か
  • 途中で右手が大きくなっていないか
  • アップだけ遅れていないか
  • 肩や手首に力が入っていないか

この4つをチェックしてみてください。

1小節が難しければ、まず1拍分の「↓↑↓↑」だけでも大丈夫です。1拍が安定したら2拍、4拍と伸ばします。

パターン2:空振りを入れる

カウント:1 e & a|2 e & a|3 e & a|4 e & a

右手:  ↓ ↑ ↓ ↑|↓ ↑ ↓ ↑|↓ ↑ ↓ ↑|↓ ↑ ↓ ↑

発音:  ↓ - ↓ ↑|- ↑ ↓ ↑|↓ - ↓ ↑|- ↑ ↓ ↑

発音しない位置が増えましたが、右手は16分音符の速さで往復し続けます。

ここで「-」のたびに手を止めると、次のストローク方向が分からなくなりやすいです。

16ビートのパターンを覚えるときは、最初に全部の16分音符の右手運動を作り、そのあと鳴らさない場所を選ぶと考えてください。

この発想を身につけると、新しいパターンを見たときも「矢印の並びを一から暗記する」という負担が減ります。

アクセントは最後に加える

16分音符を全部同じ音量で弾くと、練習としては正しくても音楽として少し平坦に聞こえることがあります。

慣れてきたら、特定の位置を少し強くするアクセントを加えます。

ただしアクセント位置は曲やアレンジによって変わります。ポップスなどで2拍目・4拍目を強く感じることはありますが、すべての曲で必ず同じ位置を強調するわけではありません。

練習の優先順位は、正確なタイミング → 空振り → 強弱やアクセント → カッティング、くらいに考えると整理しやすいです。

最初から全部を盛り込もうとすると、「タイミングが悪いのか」「空振りを間違えたのか」「アクセントで力んだのか」が分からなくなります。一つずつ追加していきましょう。

8ビートから16ビートへ進む方法

8ビートから16ビートへの移行では、テンポを急激に上げる必要はありません。

同じ4分音符のテンポを保ったまま、クリックとクリックの間を細かく分割するのがポイントです。

段階1:1拍に1回

↓

「1・2・3・4」

段階2:1拍に2回

↓↑

「1&2&3&4&」

段階3:1拍に4回

↓↑↓↑

「1e&a 2e&a 3e&a 4e&a」

メトロノームを使う場合も、クリック自体をどんどん速くする前に、1クリックから次のクリックまでを2等分、4等分してみてください。

KORGの公式情報でも、メトロノームはリズムトレーニング用として位置づけられ、拍子や複数のリズムパターンを使った練習ができる機種が案内されています。

(出典:KORG「MA-2 METRONOME」)

まず遅いテンポから始める

初心者なら、一例として50〜60BPM程度のゆっくりしたテンポから試す方法があります。

ただし、この数字は「必ずこの速さで練習すべき」という基準ではありません。あなたが力まず、正確に右手を動かせるテンポを選ぶことのほうが大事です。

50BPMでも崩れるなら40BPM台へ下げても構いません。逆に60BPMで余裕があるなら少し上げてもいいでしょう。

「遅くすると簡単だから練習にならない」と思うかもしれませんが、遅いテンポにも難しさがあります。クリックとクリックの間が広くなるため、自分自身で時間を均等に埋めなければならないからです。

16ビートが速くて弾けないとき

ウクレレ16ビートの弾き方が分からなくなったら、次の順番で要素を減らしてください。

  1. BPMを下げる
  2. コードを外す
  3. 左手で弦をミュートする
  4. 「タカタカ」と16分音符を声に出す
  5. 右手の↓↑↓↑を均等にする
  6. 空振りを追加する
  7. 1コードを押さえる
  8. コードチェンジを加える
  9. アクセントを加える
  10. 最後に弾き語りへ進む

この順番なら、どこで崩れたのかを見つけやすいです。

たとえばミュート状態なら弾けるのにコードを押さえた途端に崩れるなら、右手ではなく左手との組み合わせが課題かもしれません。

1コードなら弾けるのにコードチェンジで止まるなら、コード移動を別に練習します。

コード付きでも弾けるのに歌で崩れるなら、鼻歌から段階的に加える。このように問題を分解していきます。

ここまで分解して練習しても原因をつかみにくい場合は、EYS音楽教室でリズムと右手の動きを講師に直接確認してもらう方法もあります。

リズムが走る場合

演奏しているうちに少しずつテンポが速くなることを「走る」と表現します。

16ビートでは細かい音符を急いで入れようとして、クリックより先へ進みやすくなることがあります。

  • メトロノームを使う
  • クリック直後だけでなく次のクリックまでの間隔を意識する
  • 口で16分音符を唱える
  • 右手の振り幅を一定にする
  • 録音して後からテンポを確認する

特におすすめなのは録音です。演奏中は弾くことへ集中しているため、自分が少しずつ速くなっていることに気づけない場合があります。

スマートフォンなどで短く録音して聴くだけでも、「サビへ入ると速くなる」「コードチェンジ直後だけ急ぐ」などの傾向を確認できます。

短時間でも練習を分ける

長時間まとめて練習できなくても大丈夫です。右手のリズム練習なら、短時間でも目的を一つに絞って反復できます。

時間 8ビート練習例 16ビート練習例
1分 4分音符のダウン 口で「タカタカ」
2分 8分音符の↓↑ ミュートで16分音符
2分 空振り入り 1コードで16分音符
2分 1コードで練習 空振り入り
3分 コードチェンジ コードチェンジ

この時間配分も絶対的なものではありません。あなたが苦手な部分へ多めに時間を使ってください。

10分しかない日に「今日は右手の↓↑だけ」と決めても十分です。毎回難しい曲へ挑戦して崩れるより、基本動作を一定にする練習を挟むほうがフォームを確認しやすくなります。

8ビート・16ビートのFAQ

Q1. ウクレレの8ビートとは何ですか?

A. 初心者向けのストロークでは、主に8分音符を基準にして1拍を2つへ分けて感じるリズムとして説明されます。4分の4拍子なら「1&2&3&4&」と数えられます。8回すべて鳴らす必要はなく、空振りや休符を入れても8分音符の流れを保てていれば8ビートのパターンを作れます。

Q2. 8ビートではどの指を使えばいいですか?

A. 連続したダウン・アップストロークでは、人差し指を使う方法が取り組みやすいです。人差し指ならダウンで爪側、アップで腹側を軽く当てる方法から試せます。ただし絶対的な決まりではなく、親指や複数の指を使う奏法もあります。あなたが無理なく一定の上下運動を続けられる方法を優先してください。

Q3. 16ビートは8ビートの2倍速く弾くのですか?

A. BPMを2倍にするという意味ではありません。8ビートでは1拍を主に2つへ、16ビートでは1拍を4つへ細分化します。同じBPMでも、クリックとクリックの間を2分割すれば8分音符、4分割すれば16分音符として練習できます。

Q4. 空振りでは右手を休ませてもいいですか?

A. 基本的には右手の上下運動を続けます。弦には当てませんが、右手は同じタイミングで通過させます。右手を止めないことで拍の位置を見失いにくくなり、次に鳴らすストロークがダウンなのかアップなのかも判断しやすくなります。

Q5. 16ビートがどうしても速くて弾けない場合はどうしますか?

A. まずテンポを下げ、コードを押さえず右手だけで練習してください。弦をミュートして「タカタカ」と1拍を4つに数えながら、↓↑↓↑を均等にします。それが安定してから空振り、1コード、コードチェンジの順に要素を戻していくと原因を整理しやすいです。

Q6. アップストロークで指が引っかかります。どうすればいいですか?

A. 人差し指を弦の奥まで入れすぎていないか確認してください。アップだけを強く鳴らそうとせず、指先で弦の表面を軽くなでるように戻します。手首を固めず、かなり遅いテンポでダウン→アップだけを繰り返す練習も有効です。

Q7. 8ビートと16ビートはどちらから練習すればいいですか?

A. 初心者なら、まず8ビートで一定のダウン・アップと空振りを身につけ、その後16ビートへ進むと理解しやすいです。ただし8ビートを完全に完成させるまで16ビートへ進んではいけないという絶対的な決まりはありません。8ビートで右手が頻繁に止まる場合は、そこを安定させてから16分音符へ細分化するとスムーズです。

Q8. 弾き語りすると右手が止まるのはなぜですか?

A. 歌詞やメロディーへ注意が移ることで、まだ自動化されていない右手のストロークが止まることがあります。右手だけ、コード付き、コードチェンジ付き、鼻歌、歌詞付きという順番で要素を増やすと、どこで崩れているか確認しやすくなります。

Q9. 8ビートや16ビートは全部同じ強さで弾くのですか?

A. 最初の練習では均等なタイミングを優先して構いませんが、実際の演奏ではすべて同じ強さにする必要はありません。曲に合わせてアクセント、弱いストローク、空振り、ミュートなどを組み合わせます。まずタイミングを安定させ、その後に強弱を追加すると整理しやすいです。

8ビート・16ビートのまとめ

まずはゆっくり確実に練習し、右手を時間として止めずに音楽を楽しもうとまとめている
ウクレレの8ビートと16ビートは、複雑なストロークパターンを何種類も丸暗記するより、まず右手の基本運動を理解することが大切です。

8ビートでは1拍を2つに分け、「↓↑」の流れを作ります。16ビートでは同じ1拍を4つへ分け、「↓↑↓↑」へ細かくします。

このとき、どちらも鳴らさない場所で右手そのものを止めないことが重要です。

空振りを入れながら一定の上下運動を維持できるようになると、いろいろなウクレレ8ビートパターンや16ビートのストロークへ応用しやすくなります。

基本の流れをもう一度整理すると

  • まず4分音符のダウンを一定にする
  • 8分音符の↓↑を均等にする
  • 空振りを入れても右手を止めない
  • 1コードを加える
  • コードチェンジを加える
  • 1拍をさらに細かくして16分音符へ進む
  • 空振り、アクセント、カッティングを必要に応じて加える
  • 最後に弾き語りへつなげる

16ビートが難しいときも、いきなり速くしようとしなくて大丈夫です。同じテンポの中で1拍を2分割から4分割へ変える練習を繰り返してみてください。

また、曲ごとにストロークは固定されているわけではありません。同じ曲でも、初心者向けに8ビートへ簡略化したり、原曲の細かな雰囲気へ近づけるため16ビートを使ったりできます。

Aメロではシンプルにして、サビだけ細かくすることもできます。原曲のドラムやギター、ボーカルのアクセントを聴きながら、どこを強く感じるか探していくのも音楽的な練習になります。

あなたが今、8ビートで右手を止めてしまうとしても、そこを飛ばして難しいパターンへ進む必要はありません。

まずはゆっくりしたテンポで、一定の「↓↑」を続けるところからです。空振りが入っても、コードが変わっても、右手の流れだけは残す。

構え方や基本コード、最初の練習順から復習したい方は、ウクレレ初心者ガイドもあわせて確認してください。

「右手の流れを止めない」という1本の軸を持って練習すれば、8ビートから16ビートまで考え方をつなげられます。

速く弾けた回数より、ゆっくりでも均等に弾けた回数を積み重ねていきましょう。その土台ができてから音数やテンポを増やすと、ウクレレのストロークはかなり整理しやすくなりますよ。

なお、練習テンポやフォームは体格、楽器、経験によっても変わります。本文中のテンポなどの数値は一般的な練習例として考えてください。教材や奏者によってストロークの説明方法も異なるため、特定の教材を使用している場合はその指示も確認しながら進めてください。