ドラムスティックの選び方|初心者が迷わない太さと素材の基準

ドラムスティックの選び方を示すタイトルと、スネアドラムの上に置かれた木製ドラムスティックを写したアイキャッチ画像。 ドラム
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ドラムを始めるとき、「スティックはどれを選べばいいの?」「5Aや7Aって何が違うの?」「ドラムのバチは安いものでも大丈夫?」と迷いやすいですよね。

ドラムスティックは見た目が似ていても、太さ、長さ、重さ、木材、先端の形、重心の位置によって振った感覚が変わります。初心者の場合は、最初から特殊なモデルを選ぶより、5A前後・ヒッコリー製・約406~407mm前後の標準的なモデルを基準にすると、自分に合うスティックを探しやすくなります。

ただし、「5Aならどのメーカーでも同じ」というわけではありません。同じ5Aでも直径や長さ、テーパー、重量バランスなどが異なるため、型番だけではなく実寸や素材まで見ることが大切です。

また、「ドラムのバチ」という言い方で探す人もいますが、商品名や楽器店で一般的に使われる呼び方は「ドラムスティック」です。検索するときも、サイズや素材まで含めて確認すると比較しやすくなります。

この記事では、初めてドラムスティックを選ぶ人が迷わないように、太さや長さ、素材、チップ、価格、反り、左右差、電子ドラムでの使い方まで順番に整理します。

  • 初心者が基準にしやすいドラムスティックのサイズ
  • 5A・7A・5Bの違い
  • ヒッコリー・メイプル・オークの違い
  • 長さ、重さ、テーパー、チップの見方
  • ドラムのバチの値段と購入時の注意点
  • 反りや左右の重量差の確認方法
  • 電子ドラムや子ども向けスティックの考え方

初心者のドラムスティック選びの結論

初めての1組で迷っているなら、まずは標準的なモデルを基準にしましょう。候補にしやすいのが、5A前後の太さ、ヒッコリー素材、約406~407mm前後の長さです。

ヤマハの初心者向け解説でも、最初は5Aという標準サイズを握ってみる方法が案内されています。

これは「すべての初心者に5Aが絶対に合う」という意味ではありません。大切なのは、標準的なスティックを基準として、そこから細くするのか、太くするのか、軽くするのか、長くするのかを判断することです。

最初から特殊なシグネチャーモデルや極端に長いモデル、かなり太いモデルなどを選んでしまうと、それが一般的な振り心地なのか、自分に合っているのかを判断しにくくなります。

最初のスティック選びでは、特殊な1本を探すことより、比較の基準になる1組を決めることが重要です。

自分の好みが分からない段階では、「標準的な1組を使ってみて、何が気になるか」を確認する方法が分かりやすいです。重いのか、軽いのか、太いのか、細いのか、リーチが足りないのかという不満が分かれば、次の候補を絞りやすくなります。

最初の1組は5A前後を基準にする

5Aは、多くのメーカーから販売されている代表的なサイズです。太さと重さが中間的な製品が多く、ポップスやロックなど幅広い演奏で使いやすいため、自分の好みがまだ分からない初心者の比較基準に向いています。

実寸の例を見ると、Vic FirthのAMERICAN CLASSIC 5Aは直径約14.4mm、長さ約407mm、ProMark Classic Forward 5Aは直径約14.0mm、長さ約406.4mm、YAMAHA YS5Aはグリップ径約14.5mm、長さ約406mmです。

このように、5Aという同じ名前でも数字は完全には一致しません。ただ、直径約14~14.5mm、長さ約406~407mm前後をひとつの比較基準として考えることはできます。

5Aを握ってみて「少し太い」「重く感じる」と思ったら、7Aなど細め・軽めのモデルを比較します。反対に、「細くて頼りない」「もっとパワーが欲しい」と感じるなら5Bなど太めのモデルを比較すると違いが分かりやすいです。

初心者だからといって、できるだけ軽いスティックを選べばよいわけでもありません。軽すぎると大きな音を出そうとして余計に力が入ったり、ストロークを安定させにくく感じたりする場合があります。

逆に、重すぎるスティックは手首や腕に負担を感じやすくなります。重要なのは、力を入れすぎなくても振ることができ、自分の意思で止めたり方向を変えたりしやすいことです。

初心者は「握った瞬間に楽」と感じるかだけで判断せず、実際に軽く振ってみることが大切です。止めたい位置で止められるか、手首が無理に引っ張られないか、左右で同じように振れるかまで見てください。独学では持ち方や振り方が合っているか判断しにくい場合は、EYS音楽教室の特徴やレッスンについてまとめたページも、実際に講師から確認してもらう方法を検討する際の参考になります。

また、5Aは絶対的な標準規格ではありません。メーカーごとに実寸や設計思想が異なるため、「5A」という記号を基準にしつつも、最終的には実際の直径、長さ、素材、バランスで選ぶ必要があります。

5A・7A・5Bは実寸も確認する

ドラムスティックでよく見かける7A、5A、5Bなどの表記には、おおまかな太さの傾向があります。

サイズ 特徴の傾向 比較したい人
7A 5Aより細く軽い傾向 手が小さい人、軽いタッチを好む人
5A 太さと重さが中間的 最初の基準を探している初心者
5B 5Aより太く重い傾向 パワーを出したい人、手が大きい人
2B さらに太く重い傾向 大きな音量や基礎練習などを重視する人

一般的には数字が小さくなるほど太く重くなる傾向があり、同じ数字ならBの方がAより太い傾向があります。しかし、これはすべてのメーカーで寸法が統一されているという意味ではありません。

たとえば、同じ5AでもProMark Classic Forward 5Aは直径約14.0mm、YAMAHA YS5Aは約14.5mmです。わずかな直径差でも、握ったときの感覚や振ったときの操作感が変わることがあります。

また、同じ直径でも長さが変われば振ったときの重さは変化します。さらに、テーパーの長さや重心位置が違うと、先端が重く感じたり、手元側が軽快に感じたりします。

「5Aだから同じ」と判断せず、直径・長さ・素材まで確認しましょう。通販で買うときほど、商品ページにある実寸を見ることが大切です。

7Aは5Aより細く軽い傾向があり、手が小さい人や小さめの音量で演奏したい人、軽いスティックを好む人の候補になります。ジャズなど繊細な演奏で選ばれることもありますが、「ジャズなら7A」と固定的に考える必要はありません。

5Bは5Aより太く重い傾向があり、大きな音を出したい人や、手が大きく5Aを細く感じる人の候補です。ロックや強めの演奏では比較しやすいサイズですが、小さな手では重く感じる場合があります。

2Bはさらに太く重いクラスとして扱われることが多く、基礎練習や大きな音量を求める場面で使われます。初心者の最初の万能スティックとしては重すぎる場合があるため、最初に比較するなら5A、7A、5Bあたりの違いを見る方が分かりやすいでしょう。

さらに、同じメーカーでも「Forward」「Rebound」「Long」「Extreme」などの仕様違いがあります。同じ5Aと書かれていても、標準的な5Aとは振り心地が異なる可能性があります。

太さと長さは振りやすさで選ぶ

スティックの太さや長さは、単に「大きい方がパワフル」「小さい方が初心者向き」と考えるものではありません。重要なのは、手の大きさや演奏するときの力加減に対して、自然にコントロールできるかどうかです。

初心者は、握りやすさだけで選んでしまいがちです。しかし、スティックは実際には振って使うものです。握ったときの太さと、振ったときの重さの両方を確認してください。

また、太さが同じでも素材や長さ、テーパーが違えば重さや重心が変わります。そのため、スペックを見るときは「直径だけ」「重量だけ」という見方ではなく、全体の設計を見ることが大切です。

手の大きさと重さの関係

手が小さい人にとって太すぎるスティックは握りにくく、手首を動かすときにも重く感じる場合があります。その場合は7Aなど、5Aより細めのモデルを比較するとよいでしょう。

反対に、手が大きい人が細すぎるスティックを使うと、必要以上に握り込んでしまうことがあります。5Aが細く感じるなら、5Bなど太めのモデルも候補です。

ただし、「手が小さいから必ず7A」「手が大きいから必ず5B」という決まりはありません。手の大きさだけでなく、振ったときの重さや止めやすさまで確認することが大切です。

ヤマハの楽器解説でも、細いものから太いものまで実際に振り、振りやすい範囲で太いスティックを選ぶ考え方が紹介されています。

細すぎるスティックでは、強い音を出そうとして握り込みやすくなる人もいます。また、手が大きい人の場合はスティックを保持しにくく感じることがあります。

太すぎるスティックでは、指が自然に回らなかったり、手首が疲れやすくなったりする場合があります。初心者は「太い方が丈夫そう」「細い方が軽そう」というイメージだけで判断しないようにしましょう。

天然木で作られたドラムスティックは、同じ型番でも重量に個体差があります。メーカーによっては、重量や音程などを合わせて2本をペアにしている製品もあります。

店頭で確認できる場合は、左右を持ち替えてみてください。片方だけ明らかに重く感じる場合、左右で交互に叩いたときに感覚がそろいにくくなる可能性があります。

持ち替えるときは、同じ位置を持つことも大切です。片方だけ少し前を持った状態で比較すると、重さの感じ方が変わってしまいます。

さらに、平らな台の上でスティックを転がし、先端が大きく上下しないかを見る方法もあります。極端に反っているスティックはストロークの感覚をそろえにくいため、購入前に確認できるなら見ておきたいポイントです。

初心者は特に、左右でなるべく違和感の少ないペアを選ぶと練習しやすくなります。左右で同じように叩く基礎練習では、スティック自体の差が少ない方が、自分の手の動きに集中しやすくなります。

標準的な長さは約406mm前後

ドラムセット用スティックにはさまざまな長さがありますが、一般的には約15~17.5インチ程度の製品があります。その中で標準的な5Aでは、16インチ、つまり約406mm前後のモデルが多く見られます。

1インチは25.4mmなので、16インチは406.4mmです。初めて選ぶなら、約400~410mm前後を比較基準にすると、極端に長いモデルや短いモデルを避けやすくなります。

長いスティックは遠いシンバルやタムへ届きやすくなる一方、同じ太さでも先端側に重量感を感じやすくなる場合があります。少しの長さの違いでも、スティックを振ったときの慣性は変わります。

短めのスティックは、小柄な人やコンパクトなドラムセットでは扱いやすく感じる場合があります。ただし、その分リーチが短くなるため、遠い楽器へ届きにくくなることがあります。

初めての1組では、長さの違いを強く求めるより、一般的な16インチ前後から始めると比較しやすいです。その後、「シンバルに少し届きにくい」「先端が重く感じる」などの不満が出てきたら、長さの違うモデルを検討するとよいでしょう。

スティック選びでは「太さ」ばかり見てしまいがちですが、同じ太さでも長さが変われば振り心地は変わります。商品を比較するときは、直径と長さをセットで確認すると分かりやすいです。

長さと合わせて見たいのがテーパーです。長いテーパーと短いテーパーでは重心位置が変わるため、同じ全長でも振った感覚は異なります。単純に「406mmだから同じ」とは言えません。

スティック素材の違いを知る

ドラムスティックに使われる木材として代表的なのが、ヒッコリー、メイプル、オークです。

同程度の太さでも、素材が違えば重量や打ったときの感触、耐久性が変わります。初心者はまずバランス型の素材から始め、その後に「もっと軽くしたい」「もっと重さが欲しい」と考えて変更すると、自分の好みを整理しやすくなります。

素材だけで演奏ジャンルを決める必要はありませんが、スティック選びの方向性を考えるうえでは重要な要素です。

ヒッコリーは初心者の基準にしやすい

ヒッコリーは、現在のドラムスティックで非常によく使われている素材です。

強度、しなり、反応、耐久性のバランスがよく、打撃時の衝撃も比較的吸収しやすい特徴があります。5A、5B、7Aなど主要なサイズに採用されていることも多く、選択肢を探しやすいのもメリットです。

初めての1組としてヒッコリーが選びやすい理由は、何かひとつの性能だけが極端なのではなく、重さ・耐久性・扱いやすさの基準を作りやすいことです。

最初にヒッコリーの5A前後を使えば、「もう少し軽い方がいい」「もう少し重い方が振りやすい」「もっと硬い感触が欲しい」といった違いを基準に、次の素材を選べます。

また、主要なメーカーからヒッコリー製の定番モデルが多く販売されているため、買い替えのときにも似た条件の商品を探しやすい特徴があります。

素材選びで迷ったら、まずはヒッコリー。そこから軽さを求めるならメイプル、重さや耐久性を求めるならオークを比較すると整理しやすいです。

もちろん、ヒッコリーでなければ初心者に向かないという意味ではありません。最初から軽さを重視したい人にはメイプルが合う場合もありますし、しっかりした重量感が好みならオークが合うこともあります。

大切なのは、「素材名だけで決める」のではなく、実際の太さや長さとの組み合わせを見ることです。同じヒッコリーでも細い7Aと太い5Bでは、振った感覚は大きく異なります。

メイプルとオークの特徴

メイプルは、ヒッコリーより軽い傾向がある素材です。ヤマハの解説では、ヒッコリーより約10%軽いとされています。

同じ程度の太さでも軽量に仕上げやすいため、細かな動きや速いフレーズ、小さな音量での演奏を重視するときに候補になります。

また、「細いスティックは握りにくいけれど、重いスティックも苦手」という場合には、太さを確保しながら重量を抑えられるメイプルが候補になることがあります。

一方で、ヒッコリーより摩耗や破損が早くなる傾向があるため、強く叩くことが多い人は耐久性も考えたいところです。

オークは、ヒッコリーやメイプルより密度が高く、重い傾向があります。耐久性やパワーを重視したい人の候補です。

少ない振り幅でもスティック自体の重さを生かしやすい反面、ヒッコリーほど衝撃を吸収しない傾向があるため、硬い打感が合わない人もいます。

ProMarkでは日本産のShira Kashi Oakを使用したモデルがあり、密度や耐久性、パワーを特徴としています。こうしたオーク系モデルは、軽快さよりも重量感や力強さを求める場合に比較しやすい素材です。

素材 重さの傾向 特徴 向いている考え方
ヒッコリー 中程度 強度・しなり・耐久性のバランス型 最初の基準を作りたい
メイプル 軽い 軽快に動かしやすい 軽さを重視したい
オーク 重い 密度と耐久性が高い傾向 パワーや耐久性を重視したい

ジャンルだけで素材を固定する必要はありません。ジャズだから必ずメイプル、ロックだから必ずオークという決まりではなく、演奏者の好み、音量、手の大きさ、振りやすさによって変わります。

初心者の場合は、まず「自分が無理なくコントロールできるか」を優先してください。素材の違いは、標準的なヒッコリーを基準にすると比較しやすくなります。

チップとバランスも確認する

太さ、長さ、素材が決まったら、先端のチップとスティック全体のバランスにも目を向けてみましょう。

初心者が最初から細部までこだわりすぎる必要はありませんが、違いを知っておくと2組目を選ぶときに役立ちます。

特に、同じ5Aでも「前方が重く感じる」「手元側が軽快に感じる」といった違いがあるため、太さだけでは判断できません。

ウッドとナイロンの違い

ドラムスティックの先端には、木製のウッドチップとナイロンチップがあります。

ウッドチップは、スティック本体と同じ木材で作られている一般的なタイプです。自然で温かい音色になりやすく、ドラムやシンバルへの当て方によって音の変化を付けやすい特徴があります。

一方で、木材なので使い続けるうちに削れたり欠けたりします。特にチップが大きく欠けた状態では、音が変わるだけでなく、電子ドラムのパッド表面を傷つける可能性にも注意が必要です。

ナイロンチップは、先端部分にナイロンが使われています。シンバルでは明るく輪郭のある音を出しやすく、ウッドチップのように先端が削れて形状が変化しにくい特徴があります。

ただし、ナイロン部分が破損したり脱落したりする可能性がないわけではありません。

最初の1組では、一般的なウッドチップで問題ありません。シンバルの明瞭な音を重視したくなったときに、ナイロンチップと比較してみると違いを理解しやすいでしょう。

初心者は、チップ素材だけでなく先端の状態も確認してください。ウッドチップに大きな欠けがある場合や、表面が鋭くささくれている場合は、そのまま使用を続けない方がよい状態です。

チップ形状とテーパーの違い

チップには丸型、オーバル、ティアドロップ、エイコーン、バレルなどさまざまな形があります。

丸型は、スティックの角度が多少変わっても接触面積が大きく変わりにくいため、音をそろえやすい特徴があります。まだ打点や角度が安定しない初心者が比較する候補にもなります。

オーバルは楕円形で、フルで温かみのある音を得やすい形状です。

ティアドロップは涙型で、当てる角度によって音色を変化させやすく、Vic Firthの5Aなど定番モデルにも採用されています。

エイコーンはどんぐりのような形で、比較的大きな接触面を持つ製品があります。豊かな響きやレスポンスを狙った製品で使われます。

バレルは樽型で、明瞭さや音量を意識したモデルに使われます。

ただし、初心者だから丸型以外を避ける必要はありません。定番5Aでもティアドロップやオーバルは広く使われています。

最初はチップ形状を最優先するより、太さ、重量、素材が自分に合っているかを重視する方が選びやすいです。

もうひとつ確認しておきたいのがテーパーです。テーパーとは、スティックが先端へ向かって細くなる部分を指します。

ロングテーパーは後方寄りの軽快な感覚やリバウンドを得やすい傾向があり、しなりや反応の速さを重視する製品に使われます。

ショートテーパーは前方側に重量感が出やすく、パワーや耐久性を重視した感触になりやすい傾向があります。

ミディアムテーパーは、その中間的な設計です。初めてなら、極端な仕様よりも標準的なテーパーから始めると、自分が次に何を変えたいのか分かりやすくなります。

Vic Firth AMERICAN CLASSIC 5Aの国内公式情報では、14.4×407mm、ヒッコリー、ティアドロップ型ウッドチップ、ミディアムテーパーという仕様が確認できます。

ProMarkでは、Forward系を前方寄り、Rebound系を後方寄りのバランスとして展開しています。同じ5Aでも重心設計が異なるため、「太さは同じなのに振り心地が違う」ということが起こります。

初心者は、まず標準的なバランスを使ってみてから、もっとパワーが欲しいのか、もっと軽快に振りたいのかを考えると、テーパーや重心の違いを選びやすくなります。

ドラムのバチの値段と選び方

「ドラム バチ」「ドラム バチ 値段」と検索している人も多いですが、一般的な商品名としては「ドラムスティック」と呼ばれます。

価格は商品や販売店によって幅があり、通販価格は時期や販売者、在庫状況によって変動します。価格を見るときは、金額そのものだけでなく、1本なのか1ペアなのか、素材やサイズが自分の目的に合っているかを確認してください。

ドラムスティックは消耗品なので、最初の購入価格だけでなく、予備を含めてどの程度の費用になるかも考えておくとよいでしょう。

安いスティックを選ぶときの注意

2026年9月時点で確認されている国内価格例では、低価格帯のヒッコリー5Aに1ペア約680円の商品があり、一般的な定番品には1,000円台から2,000円台の製品が確認されています。

公式価格の例では、YAMAHA YS5Aは希望小売価格2,530円(税込)、Vic Firth AMERICAN CLASSIC 5Aは国内公式価格2,750円(税込)です。YAMAHA YS5Aについては、メーカー公式ページでグリップ径14.5mm、長さ406mm、ヒッコリー製、2本1組であることも確認できます。

一方、通販では公式価格と異なる販売価格になることもあります。価格、送料、在庫、ポイントなどは変動するため、購入時には最新の販売ページを確認してください。

価格情報は時期によって変わります。ここで挙げた金額は2026年9月時点で確認された例であり、購入時の販売価格を保証するものではありません。正確な情報はメーカーや販売先の最新表示をご確認ください。

安いスティックだから演奏できない、ということではありません。練習用途に使える手頃なモデルもあります。

ただし、値段だけで選ぶのは避けましょう。反り、左右の重量差、表面の仕上げ、木目、握った感触なども確認したいポイントです。

価格が高いほど必ず初心者に向いているわけでもありません。特殊な加工、コーティング、グリップ、シグネチャー仕様などによって価格が上がる場合もあります。

初心者はまだ好みが固まっていないため、高価なスティックを買うことよりも、自分に合うサイズを見つける方が重要です。最初から特殊加工やシグネチャーモデルを選ぶ必要もありません。

価格を比較するときは、1本価格なのか2本1組なのかも確認してください。一般的には1ペア2本で販売される商品が多いですが、販売単位は商品ごとに確認する必要があります。

複数ペアセットの場合は、総額だけを見るのではなく、1ペア当たりの価格を計算すると比較しやすくなります。

「5A」という型番だけではなく、直径、長さ、素材、チップ素材、販売本数まで確認することがポイントです。

通販で購入するときは、レビューの人気順位だけで決めない方がよいでしょう。スティックの評価は、手の大きさ、握り方、叩く強さ、演奏ジャンルなどで大きく変わります。

「軽いから良い」「重いから悪い」という単純な判断もできません。ある人には軽快で使いやすいスティックが、別の人には軽すぎてコントロールしにくい場合があります。

初心者ほど、レビューより実寸や素材など客観的に確認できる条件を優先すると失敗しにくくなります。

反りと左右の重さも確認する

木製スティックは天然素材なので、同じ型番でも個体差があります。

店頭で選べる場合は、2本を左右の手で持ち替えてみてください。重量感が大きく違わないかを確認します。同じ力で交互に振ったときに、一方だけ明らかに重く感じるペアは扱いにくい場合があります。

次に、平らな台の上で転がして反りを確認します。大きく反っているスティックは、転がしたときに先端が上下しやすくなります。

まっすぐなスティックは比較的均一に転がりますが、大きく反っているスティックでは軸がぶれるように見えることがあります。

完全に同じ天然木を2本そろえることは難しいものの、初心者ほど左右で違和感の少ないペアを選んだ方が、ストロークの感覚を覚えやすくなります。

チップも確認してください。欠け、ささくれ、目立つ傷などがあるものは避けた方が安心です。新品でも気になる状態がある場合は、別のペアと比較しましょう。

使い始めた後も状態を確認します。チップが大きく欠けている、木部に深い亀裂が入っている、激しいささくれがある、大きく曲がっているといった状態なら交換を検討します。

寿命は「何か月使ったら交換」というように一律では決められません。演奏頻度、叩く強さ、リムショットの回数、素材などによって大きく変わるためです。

細い7Aだから必ず短期間で折れる、太い5Bなら絶対に折れないということでもありません。折れやすさには、木材、木目、叩く強さ、打撃角度、リムショットの頻度、個体差など複数の要素が関係します。

また、保管環境にも注意が必要です。木製品なので、極端な高温、多湿、乾燥を避ける方がよいでしょう。環境変化によって反りが生じる可能性があります。

複数ペアを持ち運ぶなら、スティックケースを使うと紛失や破損を防ぎやすくなります。練習やライブでは破損に備えて予備を用意しておくと安心です。自宅以外で叩く場所を探している場合は、楽器の練習場所を自宅以外で確保する方法も参考にしてください。

本番で予備を用意する場合は、できれば同じ型番を準備しておくと、1本折れたときにも演奏感を大きく変えずに交換できます。

折れたスティックや尖った破損部があるスティックは、けがや楽器の損傷につながる可能性があります。破損を確認した場合は使用を中止してください。

電子ドラムや子どもの選び方

電子ドラムでも、基本的には一般的なドラムスティックを使えます。初心者なら、アコースティックドラムと同じく5A前後の標準的なモデルから比較できます。

電子ドラムでは大きな生音を出す必要がないため、軽いスティックが好みに合う人もいます。長時間練習するときに軽さを重視したいなら、メイプル製などを比較してみてもよいでしょう。

一方で、軽すぎるスティックが必ず電子ドラム向きというわけではありません。リバウンドをコントロールしやすいか、力を入れすぎずに安定したストロークができるかを確認してください。

注意したいのはチップの状態です。アコースティックドラムやシンバルを叩いて先端が欠けたり、ささくれたりしたスティックを電子ドラムに使うと、パッドの表面を傷つける可能性があります。

電子ドラムで使用できるスティックや注意事項については、本体メーカーの説明を優先してください。機種によって扱いが異なる可能性があるため、使用している電子ドラムの公式説明や取扱説明書を確認することが大切です。

子どもや手が小さい人は、7Aなど細めのスティックが握りやすい場合があります。ただし、「子どもだから必ず7A」と決める必要はありません。

5Aを持ったときに無理なく握れ、振ることができるなら5Aが合う場合もあります。逆に5Aが重すぎる、太すぎると感じるなら7Aを試すという順番で比較すると分かりやすいです。

身長が低いから必ず短いスティックにする必要もありません。長さを短くするとリーチも変わるため、手の大きさだけでなく、ドラムセットに座った状態で自然に届くかも確認してください。

初心者が店頭で選ぶ場合は、まず5A、7A、5Bを持ち比べます。そのうえで軽く振り、力を入れなくても止められるか、方向を変えられるかを見てください。

練習パッドで試せるなら、跳ね返りも確認すると違いが分かりやすくなります。スティックを強く押し付けるのではなく、自然に跳ね返る感覚を確認してください。スティックの違いだけでなく、持ち方やリバウンドの使い方まで実際に確認したい場合は、EYS音楽教室について詳しく解説しているページも、レッスンを検討する際の判断材料になります。

店頭では、次のような順番で比較すると判断しやすくなります。

  1. まず5Aヒッコリーを握る
  2. 太い、重いと感じたら7Aを比較する
  3. 細い、軽いと感じたら5Bを比較する
  4. 軽く振って止めやすさを確認する
  5. 左右を持ち替えて重量差を見る
  6. 平らな面で転がして反りを確認する
  7. チップや表面の状態を見る

通販で購入するなら、「5A」「7A」という名称だけでなく、直径mm、長さmm、素材、チップの種類を確認します。

テーパーやバランスの説明がある場合は、それも確認すると選びやすくなります。「Forward」「Rebound」「Long」などの表記がある場合は、標準モデルと同じ振り心地とは限りません。

初めての1組なら、極端に長いモデルや太いモデル、特殊なアーティストモデルより、標準的な仕様から始める方が比較しやすいでしょう。

スティックをしばらく使った後は、「重い」「軽すぎる」「もう少し届いてほしい」「先端側が重く感じる」など、不満を具体的にしてみてください。

重いなら7Aやメイプル、細めのモデルを比較できます。軽すぎるなら5Bやオーク、太めのヒッコリーを比較できます。

リーチ不足を感じるならLongモデル、先端側が重すぎるならロングテーパーや後方寄りバランス、パワー不足を感じるならショートテーパーや前方寄りバランスを比較する方法があります。

シンバルの音をもっと明瞭にしたい場合は、ナイロンチップやチップ形状を比較する方法もあります。

今使っている標準モデルから何を変えたいのかを考えると、自分に合うドラムスティックへ近づきやすくなります。

つまり、最初から「自分にぴったりの1組」を当てる必要はありません。標準的なスティックを基準に、違和感や好みを少しずつ言葉にしていく方が、結果的に自分に合うモデルを見つけやすくなります。

まとめ

初心者が最初のドラムスティックを選ぶなら、特殊なモデルから入るより、5A前後・ヒッコリー製・約406~407mm前後の標準的なモデルを比較基準にする方法が分かりやすいです。

  • 5Aは初心者が太さや重さを比較する基準にしやすい
  • 5Aが重ければ7A、軽ければ5Bなどを比較する
  • 5A、7A、5Bはメーカー共通の絶対規格ではない
  • サイズ記号だけではなく直径と長さの実寸も確認する
  • 素材で迷ったらバランス型のヒッコリーから比較する
  • 軽さを重視するならメイプル、重さや耐久性を重視するならオークも候補になる
  • チップは最初から特殊な形にこだわりすぎなくてよい
  • テーパーや重心位置でも振り心地は変わる
  • 店頭では左右の重さ、反り、チップの状態も確認する
  • 通販では販売本数、直径、長さ、素材、チップまで確認する
  • 電子ドラムでは欠けたチップを使わないよう注意する
  • 価格だけではなく、自分が無理なく振れるかを優先する

「初心者なら絶対にこの1本」という答えがあるわけではありません。だからこそ、最初は標準的なスティックを使い、そこから自分が何を変えたいのかを見つけることが大切です。

5A前後のヒッコリーを基準にすると、「少し細くしたい」「もう少し重さが欲しい」「もっと軽快に振りたい」といった違いを判断しやすくなります。

スティック選びでは、型番だけでなく、実寸、素材、長さ、テーパー、チップ、重量バランスまで見ることがポイントです。可能であれば実際に握って振り、左右差や反りも確認してみてください。

最初の1組を完璧に選ぶことより、基準になる1組を使って自分の好みを知ることが大切です。その基準ができれば、次のスティック選びはぐっと分かりやすくなります。