ギター初心者の始め方|最初に必要なものと練習手順を完全解説

ギター初心者の始め方と、最初に必要なものや練習手順を紹介するアコースティックギターのアイキャッチ画像 ギター
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ギターを始めたいと思ったとき、「最初に何を買えばいいの?」「エレキとアコギはどちらを選べばいい?」「楽譜も読めないけれど大丈夫?」と迷う人は少なくありません。

さらに、ギター本体だけで始められるのか、初心者セットを買った方がいいのか、購入後は何から練習すればいいのかなど、調べ始めるほど疑問が増えてしまうこともありますよね。

でも、ギター初心者が最初から大量の機材や難しい音楽理論をそろえる必要はありません。

まず大切なのは、弾きたい曲と自宅の練習環境を確認し、それに合ったギターと最低限の道具を選ぶことです。

購入後も、いきなり難しい曲やFコードに挑戦する必要はありません。チューニング、構え方、単音、簡単なコード、コードチェンジ、リズム、そして簡単な1曲という順番で進めれば、ギターを0から始める人でも「次に何をすればいいのか」が見えやすくなります。

最初から完璧を目指さず、「今日はチューニングできた」「コードを1つ鳴らせた」という小さな段階を積み重ねる方が、ギター入門では現実的です。

この記事では、ギター初心者の始め方を、楽器選びから必要なもの、購入後の練習手順、独学でつまずいたときの対処まで順番に解説します。

  • エレキとアコギの選び方
  • ギター初心者が最初に必要なもの
  • 購入後に進めたい練習の順番
  • 音が鳴らない・指が痛いときの対処法
  1. ギター初心者は何から始める?
    1. 弾きたい曲からギターを選ぶ
    2. 自宅の練習環境も確認する
  2. エレキとアコギはどちらがいい?
    1. エレキ・アコギ・クラシックの違い
  3. ギター初心者に必要なもの
    1. エレキで最低限そろえるもの
      1. チューナーは最優先で準備する
      2. ピックは高価なものを選ぶ必要はない
      3. アンプとシールドで実際の音を確認する
      4. 最初から必須ではないものもある
    2. アコギで最低限そろえるもの
    3. 初心者セットを選ぶポイント
      1. 本体の弾きやすさを付属品より優先する
      2. セット内容は購入前に1つずつ確認する
  4. ギター購入後の練習手順
    1. チューニングと構え方を覚える
      1. 最初に各部の名前をざっくり覚える
      2. 力を入れすぎない構え方を意識する
      3. まず1本の弦をきれいに鳴らす
    2. コードとストロークを練習する
      1. コードは1本ずつ音を確認する
      2. コードチェンジは2つだけで練習する
      3. ストロークはダウンだけから始めてもいい
    3. 簡単な1曲に挑戦する
      1. 原曲と同じ速さで弾かなくてもいい
      2. 必要な技術だけを少しずつ追加する
      3. TAB譜なら五線譜が読めなくても始められる
      4. 練習時間より継続しやすい形を作る
  5. 独学でつまずいたときの対処法
    1. 痛みや音が鳴らない原因を確認する
      1. コードが鳴らないときは原因を1本ずつ探す
      2. Fコードは最初から完璧でなくてもいい
      3. コードチェンジが間に合わないなら速度を下げる
      4. 指先の痛みと関節の痛みは分けて考える
      5. 手が小さいことだけで諦めない
      6. ギター本体の状態も疑う
      7. 弦の状態と日常の手入れも確認する
      8. 独学で止まったら教えてもらう方法もある
  6. まとめ

ギター初心者は何から始める?

ギターの始め方で最初に考えたいのは、「初心者用として何を買うか」ではありません。

自分がどんな曲を弾きたいのか、そしてどこで練習するのかを先に決めるのがおすすめです。

この2つが分かれば、エレキギターにするかアコースティックギターにするか、どんな道具が必要かまで自然に絞り込めます。

反対に、「初心者だからこのギター」「最初は必ずこの練習」という情報だけで決めると、自分が本当に弾きたい音楽から離れてしまうことがあります。

ギター初心者の最初の一歩

「初心者にはこの種類」という決め方ではなく、弾きたい音楽と練習環境から選ぶことが大切です。

弾きたい曲からギターを選ぶ

ギターを何から始めるか迷っているなら、まず「最初に弾いてみたい1曲」を思い浮かべてみてください。

好きなアーティストでも構いませんし、「このイントロを弾いてみたい」「この曲を弾き語りしたい」という程度でも大丈夫です。

ロック、J-POP、アニソン、メタルなどでエレキギターが中心になっている曲を弾きたいなら、最初からエレキギターを選んで問題ありません。

一方、歌いながらコードを鳴らす弾き語りをしたい、アンプを使わずギターだけで演奏したいという人なら、アコースティックギターが候補になります。

クラシック曲やクラシックギター独特の奏法を本格的に学びたい場合には、ナイロン弦を使うクラシックギターを選ぶ方法もあります。

「初心者はまずアコギで基礎を身につけ、それからエレキへ進む」という決まりはありません。

将来エレキギターで好きな曲を弾きたい人が、基礎になるからという理由だけでアコギを先に購入する必要はないんです。

ギターを続けるうえでは、「練習しなければならない楽器」より、「手に取りたくなる楽器」であることも大切です。

見た目が気に入るかどうかも、軽く見てはいけません。色や形が好きで、部屋に置いてあるだけで触りたくなるギターなら、それ自体が練習のきっかけになることがあります。

もちろん、見た目だけで決めるのではなく、実際の弾きやすさも確認しましょう。

購入するときは種類だけでなく、ネックを握った感覚、本体の大きさや重さ、座った状態で無理なく構えられるかなども確認したいポイントです。

弦高が極端に高くないか、フレットの端が手に引っ掛からないか、チューニングが安定するかといった楽器そのものの状態も、初心者にとってかなり重要です。

ここでいう弦高とは、弦とフレットの距離のことです。弦高が高すぎると弦を押さえるために余計な力が必要になり、コードを鳴らす難度が上がることがあります。

初心者ほど「押さえられないのは自分の指の力が弱いから」と思いやすいのですが、ギター側が弾きにくい状態になっている可能性もあります。

小柄な人や子どもなら、小型ボディや短いスケールのギターが扱いやすい場合もあります。ただし、手が小さいから通常サイズを弾けないと決まっているわけではありません。

ギターでいうスケールは、一般にナットからブリッジまでの弦長を指します。短いスケールのモデルは、フレット間隔や弦の張り方の感じが変わるため、体格によって扱いやすく感じる場合があります。

左利きの人も、購入前に考えておきたいところです。

右利き用ギターをそのまま左右反対に持てば同じように使えるとは限りません。ナット、ブリッジ、エレキならピックアップや操作系などが左右を前提に作られている場合があるためです。

左利き用モデルを選ぶ方法もあれば、右利き用の持ち方で始める方法もあります。どちらが絶対に正しいというより、選べる製品数や本人の持ちやすさも含めて考える必要があります。

中古ギターを選ぶ場合は、価格だけで決めないようにしましょう。

中古なら同じ予算で上位モデルを選べる可能性がありますが、ネックの反り、フレットの摩耗、弦高、ペグ、ブリッジ、電装系などの状態確認が必要になります。

ギターを始めたばかりで状態を判断しにくいなら、保証や調整に対応してもらえる購入先を選ぶことも、失敗を減らす判断材料です。

可能なら実際に構えてみて、「重すぎない」「抱えにくくない」「ネックを握ったときに極端な違和感がない」といった点を確認してみてください。

そして最後は、あなたが「これを弾けるようになりたい」と思えるかどうかです。初心者だからという理由だけで、本当に弾きたい音から遠ざかる必要はありません。

自宅の練習環境も確認する

ギターの種類を選ぶときは、自宅でどの程度の音を出せるかも考えておきましょう。

集合住宅だったり、家族が寝たあとの夜間に練習することが多かったりする場合、音量の管理は継続のしやすさに直結します。

せっかくギターを購入しても、「音が気になってほとんど弾けない」となると練習のハードルが一気に上がってしまいます。

エレキギターはアンプにつながなくても弦の生音は出ますが、一般的にはアコースティックギターより小さな音で練習しやすいです。ヤマハも、エレキギターはアンプにつながなくても練習できる一方、本来の能力を生かすにはアンプが重要だと解説しています。詳しくはヤマハのエレキギターの仕組みで確認できます。

さらに、ヘッドホン出力に対応した小型アンプやヘッドホン対応機器を使えば、スピーカーから大きな音を出さずに練習できます。

自宅で大きなアンプを鳴らせない人でも、エレキギターそのものを諦める必要はありません。

小型アンプ、ヘッドホンアンプ、ヘッドホンを使えるマルチエフェクター、オーディオインターフェースなど、音量を抑えて練習する方法はいくつかあります。

ただし、ヘッドホンを使えば完全な無音になるわけではありません。

ピックが弦へ当たる音、弦そのものが振動する音、手がボディへ触れる音などは周囲にも聞こえます。

また、アンプやスピーカーを床へ直接置くと、音量が小さくても振動が床や壁へ伝わることがあります。

「ヘッドホンだから深夜でも絶対に問題ない」とは考えず、時間帯や住宅環境に合わせて調整してください。

アコースティックギターはボディの空洞で弦の振動を響かせる構造なので、アンプを使わなくてもある程度の音量が出ます。

弾き語りには便利ですが、夜間や集合住宅では周囲への配慮がより必要になる場合があります。

アコギには弱音器やサウンドホール周辺の音量を抑える道具などもありますが、完全に消音できるわけではなく、音色や弾き心地が変わることがあります。

そのため、「弾き語りをしたいからアコギ」と考えている人でも、普段の練習時間が深夜中心なら、その条件を含めて選ぶことが大切です。

練習環境 考えやすい選択肢 注意したい点
日中にある程度音を出せる エレキ・アコギとも選びやすい 弾きたい曲を優先して選ぶ
集合住宅で音量を抑えたい ヘッドホン練習しやすいエレキが候補 弦の生音や振動は残る
夜間中心に練習する ヘッドホン対応環境を作りやすいエレキが候補 建物の規約や生活時間帯にも配慮する
弾き語りを中心にしたい アコギが自然 生音自体を小さくしにくい

実際に許容される演奏音量は、建物の構造や管理規約、生活時間帯などによって異なります。集合住宅では管理規約も確認し、周囲に配慮できる方法で練習してください。

楽器選びでは「好きな音楽」と「実際に弾ける環境」の両方を見ることが重要です。

どちらか一方だけで決めず、あなたが無理なくギターを手に取れる環境まで含めて考えてみてください。

エレキとアコギはどちらがいい?

「初心者にはエレキとアコギのどちらが簡単ですか?」という疑問はよくありますが、一概にどちらが簡単とは決められません。

エレキには弦を押さえやすい傾向や音量を管理しやすいメリットがあります。一方、アコギにはアンプなしですぐ音を出せる分かりやすさがあります。

重要なのは、初心者向けという言葉ではなく、あなたが弾きたい音楽と生活環境に合っているかです。

ここを理解しておくと、「初心者だからアコギ」「エレキは難しそう」といった思い込みだけで選ばずに済みます。

エレキ・アコギ・クラシックの違い

エレキギターは、ピックアップという部品で弦の振動を電気信号に変え、通常はアンプなどを通して音を出します。

一般的にはアコギより細めの弦が使われることが多く、弦を押さえる力が少なくても演奏しやすい傾向があります。

ロックやJ-POP、アニソン、メタル、ブルースなどを弾きたい人、将来バンドをやりたい人には自然な選択肢です。

音量を機器側で調整しやすく、ヘッドホンを使った練習環境も作りやすいため、自宅での音量管理を重視する人にも候補になります。

一方で、本体だけでは本来の音色を十分確認できないため、アンプなどの音出し機器とシールドケーブルも用意するのが基本です。

エレキギターは、アンプへ直接つないでも演奏できます。最初から多数のエフェクターをそろえなくても練習できますので、機材が多そうだからと必要以上に難しく考えなくても大丈夫です。ヤマハもエレキギターの必需品の解説で、エフェクターがなくても演奏できると案内しています。

アコースティックギターは、電気を使わなくてもボディの共鳴によって音を鳴らせます。

ギター本体だけで演奏でき、弾き語りとも相性がいいのが特徴です。

アンプの電源を入れたりケーブルをつないだりする必要がないため、ケースやスタンドから取り出してすぐ音を出せる手軽さがあります。

ただし、一般的なスチール弦のアコギでは、エレキより弦が太く、張りを強く感じる人もいます。また、生音そのものが比較的大きい点にも注意しましょう。

クラシックギターは、主にナイロン弦を使用します。

一般的なスチール弦アコギとはネック幅や音色、演奏方法などに違いがあり、伝統的なクラシック奏法では指で弦を弾くのが基本です。

見た目はアコースティックギターに近くても、初心者向けの弾き語り用アコギと完全に同じものとして考えない方が分かりやすいでしょう。

クラシック音楽やナイロン弦ならではの音色、クラシックギター独自の奏法を学びたいなら、有力な選択肢になります。

種類 主な特徴 向いている人 最初に必要になりやすいもの 注意点
エレキギター アンプなどを使って音を作りやすく、音量調整もしやすい ロック、J-POP、アニソン、バンド演奏をしたい人 アンプ等の音出し機器、シールド 本体以外の機材も必要
アコースティックギター 本体だけで音を出せて弾き語りと相性がよい 歌いながら弾きたい人、手軽に演奏したい人 基本的には本体とチューニング手段 生音が比較的大きい
クラシックギター 主にナイロン弦を使い、指弾きが基本 クラシックやナイロン弦の音を楽しみたい人 本体、チューニング手段、用途に応じて足台など 一般的なアコギとは構造や奏法に違いがある

「押さえやすさ」だけを比較すれば、一般的なエレキギターに魅力を感じる人もいるでしょう。

一方で、「ケーブルやアンプを準備せず、すぐ弾きたい」という点ではアコギが分かりやすいです。

つまり、どちらにも初心者が始めやすい部分と注意したい部分があります。

迷ったときの判断基準

難しそうかどうかではなく、「最初に弾きたい曲ではどちらのギターが鳴っているか」を基準にすると選びやすくなります。

好きな曲を弾くために必要なギターを選ぶ。まずはこの考え方で大丈夫です。

ギター初心者に必要なもの

ギターを始めるからといって、売り場にあるアクセサリーを最初から全部買う必要はありません。

最優先なのはギター本体とチューニングできる環境です。

そこへ、演奏方法やギターの種類に合わせて必要な道具を足していきましょう。

初心者セットを見ると多くの付属品が並んでいることがありますが、点数が多いことと、あなたに必要な道具がそろっていることは同じではありません。

「必須」「あると便利」「曲や用途によって必要」「後からでよい」というように分けて考えると、買いすぎを防ぎやすくなります。

エレキで最低限そろえるもの

エレキギターを始める場合、まず必要なのはエレキギター本体、チューナー、ピック、アンプなどの音出し機器、シールドケーブルです。

ピックを使わず指だけで弾くスタイルならピックが絶対必須とは限りませんが、多くの初心者が取り組むピッキングやストロークでは用意しておくと分かりやすいでしょう。

チューナーは最優先で準備する

チューナーは、6本の弦を正しい音程へ合わせるために使います。

ギターは練習を始める前にチューニングするのが基本です。

正しいフォームでコードを押さえていても、もともとの弦の音程がずれていれば、響きは正しく聞こえません。

標準チューニングでは、太い6弦から順番にE・A・D・G・B・Eへ合わせます。これはヤマハのギターのチューニング解説でも標準的な並びとして紹介されています。

日本語の音名にすると、ミ・ラ・レ・ソ・シ・ミです。

初心者は、まずこの標準チューニングを覚えれば十分です。特殊なチューニングは、弾きたい曲で必要になってから覚えていけば問題ありません。

専用チューナーを購入してもいいですし、最初はスマートフォンのチューナーアプリを使う方法もあります。

クリップ式チューナーはヘッドなどへ取り付け、ギターの振動から音程を検出するタイプです。毎回スマートフォンを準備しなくても使いやすいのが利点です。

一方で、ギターを買ったその日にチューナーを用意できていないなら、スマートフォンの対応アプリから始める方法もあります。

一度合わせてもすぐ音程が変わってしまうときは、弦の状態や巻き方、ナットなど複数の原因が考えられます。詳しくはギターのチューニングがすぐ狂う原因と直し方も参考にしてください。

ピックは高価なものを選ぶ必要はない

ピックは弦を弾くための小さな道具です。

形や厚さに種類があり、薄いものはしなりやすく、厚くなるほど感触が変わります。

初心者は「正しい厚さを1枚だけ選ばなければ」と考えがちですが、演奏方法や本人の好みでも変わります。

最初は標準的な形のものを中心に、厚さの異なるものを少数試してみると、自分に合う感覚をつかみやすいでしょう。

ストロークするときに引っ掛かりを強く感じるなら、弦へピックを深く当てすぎていないか、強く握り込みすぎていないかも確認してください。

アンプとシールドで実際の音を確認する

エレキギターでは、アンプなどへ信号を送るためのシールドも必要になります。

一般的なエレキギターでは、ギターとアンプなどの機器をシールドケーブルで接続します。

初心者セットにシールドが含まれている場合もあるため、購入前に付属品を確認すると重複購入を防げます。

アンプについても、最初から大きなものを用意する必要はありません。

自宅練習なら小型アンプやヘッドホン対応機器なども選択肢になります。

「アンプなしでも弦の音は聞こえるから不要なのでは」と思うかもしれません。指の動きを確認するだけなら生音でも練習できますが、本来の音色や不要な弦のノイズなどを確認するには、アンプなどを通した方が分かりやすくなります。

そのため、エレキを始めるなら「大音量を出すためのアンプ」ではなく、「自宅で適切な音量でギターの音を確認する環境」と考えると選びやすいです。

最初から必須ではないものもある

そのほか、ケース、ストラップ、スタンド、予備弦、クロス、メトロノーム、ヘッドホンなどは必要に応じて追加します。

立って弾くならストラップが必要ですし、座って練習する場合でも楽器を安定させるために使うことがあります。

スタンドは、ギターをすぐ手に取れる状態にできるのが便利です。ただし、人やペットがぶつかりやすい場所では転倒に注意してください。

予備弦は、弦が切れたときに練習が止まるのを防げます。

クロスは、演奏後に弦や本体についた汗や皮脂を拭くために使います。

メトロノームはリズム練習に便利ですが、専用品でなければ練習できないわけではありません。スマートフォンのアプリなどを利用する方法もあります。

エフェクターは音色を変える便利な機材ですが、ギターを始める初日から必須ではありません。

歪みや空間系などさまざまな音色に興味を持つのは自然ですが、最初はアンプへ直接つなぎ、チューニングやコード、リズムを練習するだけでも十分です。

道具 初心者の優先度 役割
ギター本体 最優先 演奏する楽器
チューナー 最優先 弦を正しい音程に合わせる
ピック 高 ピック奏法で弦を弾く
アンプ等 エレキでは高 エレキの音を適切に確認する
シールド エレキでは高 ギターと音出し機器をつなぐ
ケース 高 持ち運びや保管に使う
予備弦 あると便利 弦切れや劣化時に交換する
クロス あると便利 汗や皮脂を拭く
エフェクター 後からでもよい 音色を変化させる

最初に優先したいのは「弾ける状態を作ること」です。多くの機材を集めるより、正しくチューニングできて、必要な音量で練習できる環境を整える方が重要です。

アコギで最低限そろえるもの

アコースティックギターでは、最低限ギター本体とチューニングする手段が必要です。

ピックでストロークするならピックも用意しますが、指だけで演奏する場合は必須ではありません。

エレキのようにアンプやシールドがなくても音を出せるので、必要なものは比較的シンプルです。

ギターをケースから出してチューニングすれば、そのまま演奏できるのはアコギの分かりやすいところです。

ただし、「本体だけで鳴る=ほかの道具は何も要らない」という意味ではありません。

日常的に使うことを考えると、ケース、予備弦、クロスなどもあると便利です。

弾き語りする曲によってはカポタストを使用することもあります。

カポタストは、特定のフレットですべての弦をまとめて押さえ、演奏するキーを変えやすくする道具です。

歌いやすい高さに合わせたり、原曲と同じコードフォームを使ったりするために利用されます。

ただし、最初の日から全員に必要な道具ではありません。練習する曲で指定されている、あるいは弾き語りで必要になった時点で追加すれば十分ですよ。

弦は消耗品なので、切れたりサビたりした場合に備えて予備があると安心です。

購入時についている弦の種類や太さが分かるなら、同等のものを予備として用意しておくと交換時に迷いにくくなります。

ただし、エレキ用、スチール弦アコギ用、クラシックギター用の弦は同じではありません。

見た目が似ているからといって混同せず、自分のギターに適した種類を確認してください。

弦が1本だけ切れた場合に全部交換するべきか迷ったときは、弦の使用期間やほかの弦の状態も判断材料になります。ギターの弦を1本だけ交換するときの考え方も確認しておくと、交換時に迷いにくくなります。

アコギでは、保管環境も意識したいところです。

直射日光が当たり続ける場所、暖房器具の近く、エアコンの風が直接当たる場所、極端な高温になる車内などは避けてください。

木材を使った楽器は温度や湿度の変化の影響を受けるため、置き場所も楽器を長く使ううえで大切です。ヤマハはアコースティックギターの保管について、湿度45~55%を目安として挙げ、直射日光やエアコンの直撃を避けるよう案内しています。詳しくはヤマハのアコースティックギター保管方法をご確認ください。

演奏後は弦や本体についた汗や皮脂をクロスで拭いておくと、日常的な手入れもしやすくなります。

「最初に必要なもの」と「長く使うためにあると便利なもの」は分けて考えましょう。アコギなら、まず本体とチューニング環境を確保し、その後にケース、予備弦、クロス、カポなどを用途に応じて追加できます。

初心者セットを選ぶポイント

「必要なものを一つずつ選ぶのが大変」と感じる人には、初心者セットも選択肢です。

初心者セットには、ギター本体のほか、アンプ、シールド、チューナー、ピック、ストラップ、ケース、予備弦、クロスなどが組み合わされている場合があります。

一度に必要品をそろえやすいのは大きなメリットです。

特にエレキギターでは、ギター本体だけ買ってもアンプやシールドがなければ本来の音を確認しにくいため、必要なものが最初から組み合わされているセットは分かりやすいでしょう。

ただし、「○点セット」の数字が大きいほど良いとは限りません。

すでに持っているものが含まれていたり、自分には必要のないアクセサリーが入っていたりすることもあります。

例えば、カポを使う予定がないのに付属していたり、大きなアクセサリー数を売りにしていても、肝心のチューナーやケースの使いやすさが自分に合っていなかったりする可能性があります。

エレキなら「ギター本体・チューナー・音を出す機器・シールド」がそろう初心者セット、アコギなら「本体・チューナー」を中心にした初心者セットを目安に、実際に必要なものが入っているかを確認しましょう。

本体の弾きやすさを付属品より優先する

初心者セット選びで見落としたくないのは、付属品よりギター本体です。

アクセサリーが多くても、本体が極端に弾きにくければ練習そのものがつらくなります。

価格についても、初心者だから一番安いギターを選べばいいとは限りません。

弦高が極端に高い、ネックの状態が悪い、チューニングが安定しないといったギターでは、初心者が「自分が下手だから弾けない」と勘違いしてしまうことがあります。

一方、続けられるか分からない段階で、最初から高価な機材を一式そろえる必要もありません。

予算はギター本体だけではなく、エレキならアンプやシールドなど、実際に練習できる状態にするための費用まで含めて考えましょう。

セット内容は購入前に1つずつ確認する

初心者セットの商品名にある「○点」という数字より、付属品一覧を見る方が重要です。

チューナーは付いているか、エレキならシールドはあるか、アンプはヘッドホンに対応しているか、ケースは付くかなど、自分の練習環境に必要な項目を確認してください。

すでにヘッドホンやチューナーを持っているなら、それを含まないセットや単品購入の方が合うこともあります。

本体価格だけでなく、弾きやすさや初期調整、保証、購入後のサポートも判断材料にしてください。

通販を利用するなら、初期不良時の対応や返品条件なども購入前に確認しておくと安心です。

確認項目 チェックする理由
ギターの種類 弾きたい曲や用途と合っているか確認するため
本体サイズ・重量 無理なく構えられるか確認するため
チューナー 購入直後から正しい音程で練習するため
アンプ・シールド エレキを実際に鳴らせる状態にするため
ケース 持ち運びや保管方法を確認するため
初期調整 弦高などが弾きにくさにつながらないか確認するため
保証・初期不良対応 初心者が自分で判断できない不具合へ対応しやすくするため

ギター本体や初心者セットの価格、セット内容、在庫は時期や販売先によって変わります。購入時の正確な情報はメーカーや販売元の公式情報をご確認ください。

初心者セットは「買ってはいけないもの」でも「必ず買うべきもの」でもありません。

必要品を個別に選ぶことが負担なら便利ですし、すでに持っている道具が多いなら単品購入の方が合理的な場合もあります。

あなたが実際に使うものがそろっているか。本体が無理なく弾けそうか。この2点を軸に考えると判断しやすいかなと思います。

ギター購入後の練習手順

ギターを買ったあと、「さて、何を練習すればいいんだろう」と止まってしまう人もいるかもしれません。

0から始める場合は、難しい技術を一気に覚えるより、順番を決めて一段ずつ進める方が分かりやすいです。

チューニング→構え方→単音→簡単なコード→コードチェンジ→ストローク→簡単な1曲という流れを基本にしてみましょう。

スケール、音楽理論、難しいコードをすべて暗記してから曲へ進む必要はありません。

曲を練習しながら、必要になった技術を一つずつ増やしていく方法でも問題ありません。

練習の順番やフォームを一人で判断しにくい場合は、初心者向けのギターレッスンを受けられるEYS音楽教室で、講師に確認しながら進める方法もあります。

チューニングと構え方を覚える

最初に覚えたいのはチューニングです。

音程がずれた状態で練習していると、コードを正しく押さえていてもきれいに聞こえません。

練習を始めるたびにチューナーで確認する習慣をつけるといいですよ。

弦は演奏や時間の経過で音程が変わるため、「昨日合わせたから今日は大丈夫」とは限りません。

特に弦交換の直後などは、何度かチューニングを繰り返す必要がある場合があります。

最初に各部の名前をざっくり覚える

次に、ギター各部の名前をざっくり確認します。

ヘッド、ペグ、ナット、ネック、指板、フレット、弦、ボディ、ブリッジあたりが分かれば、初心者向け教材の説明も理解しやすくなります。

エレキではさらに、ピックアップ、ボリューム、トーン、セレクター、ジャックなどがあります。

最初から部品名を暗記する必要はありません。

ただ、「3フレットを押さえる」「ペグを回す」「ブリッジ側で弾く」といった説明が出てきたときに、おおよその場所が分かれば十分です。

ギターでは細い方が1弦、太い方が6弦です。何も押さえずに鳴らす弦を「開放弦」と呼びます。最初は弦番号とフレットの数え方だけでも覚えておくと、コード表やTAB譜が読みやすくなります。

力を入れすぎない構え方を意識する

構えるときは、肩や手首へ必要以上の力を入れないことが大切です。

椅子へ深く沈み込みすぎたり、指板を見ようとして身体を強く丸めたまま弾いたりすると、余計な力が入りやすくなります。

初心者は左手の形を確認するためにネックをのぞき込みがちですが、ずっと無理な姿勢を続けないよう意識してください。

エレキや一般的なアコギの構え方と、伝統的なクラシックギターの構え方には違いがあります。

クラシックでは足台などを使い、ネックを比較的高く構える方法が一般的です。クラシックギターを本格的に学ぶ場合は、一般的なポップス用ギターと同じフォームだと決めつけない方がいいでしょう。

まず1本の弦をきれいに鳴らす

構えられたら、いきなり6本の弦を使うコードへ進まなくても構いません。

まず1本の弦を押さえて、きれいな単音を鳴らす練習をしてみましょう。

左手では、フレットそのものの真上ではなく、その少し手前を押さえると比較的少ない力で音を鳴らしやすくなります。

指先で弦を押さえ、隣の弦へ指の腹が触れないようにするのがポイントです。

最初は「強く押さえれば鳴る」と考えがちですが、必要以上に力む必要はありません。

押さえる位置を少しずつ変えながら、「どの位置なら少ない力で音が鳴るか」を確認してみてください。

音が「ビーン」と不安定に鳴ったり、ほとんど鳴らなかったりするときは、自分の指の力だけを疑わず、押さえる位置も見直しましょう。

この単音練習で、指先で押さえる感覚、弦番号、フレットの位置を同時に覚えられます。

コードとストロークを練習する

単音が鳴らせるようになったら、簡単なコードへ進みます。

最初から何十種類ものコードを暗記する必要はありません。

弾きたい曲に登場するものから、2~3個覚えてみましょう。

C、G、D、A、E、Am、Em、Dmなどは、初心者が触れる機会の多いオープンコードです。

ただし、「初心者はこの順番ですべて覚えなければいけない」という意味ではありません。

最初に弾きたい曲がEmとGだけで始められるなら、まずその2つでも構いません。

コードは1本ずつ音を確認する

コードを押さえたら、6本すべてを一度に鳴らすだけでなく、1本ずつ弾いて確認すると、どの弦が鳴っていないのか分かります。

例えば、ある弦だけ音が詰まるなら、その弦を直接押さえている指だけでなく、隣の指が触れていないかも確認しましょう。

音が詰まる主な原因としては、フレットから指が離れすぎている、指の腹が隣の弦へ触れている、指が寝すぎている、押さえる力が足りない、反対に全体へ力を入れすぎている、といったものがあります。

1音ずつ確認すれば、「コードが鳴らない」という大きな問題を、「3弦だけ鳴っていない」と具体的な問題へ分けられます。

原因が具体的になるほど、修正もしやすくなります。

コードチェンジは2つだけで練習する

コードを1つずつ鳴らせるようになったら、次は2つのコードを交互に切り替える練習です。

最初から速く変えようとせず、正しい形を作ることを優先しましょう。

例えば、4つのコードが出てくる曲を練習するときでも、最初から4つすべてを連続して練習する必要はありません。

まずAからD、次にDからEというように、2コード間だけを切り出して練習できます。

指を指板から必要以上に大きく離さないようにすると、少しずつ移動距離を小さくできます。

コードを変える直前に次の形を頭の中でイメージすることも大切です。

「今のコードを弾き終わってから次を考える」のではなく、演奏中から次に移る準備をする感覚です。

ストロークはダウンだけから始めてもいい

右手では、最初は一定のダウンストロークだけでも構いません。

コードを押さえる左手と、一定のリズムを刻む右手を同時に動かすため、最初は思った以上に難しく感じるかもしれません。

左手だけならコードを変えられるのに、右手を動かした瞬間に止まってしまう。これは初心者に起こりやすいことです。

そこで、最初は右手の動きをシンプルにします。

一定の間隔で下方向へ弾くダウンストロークだけで、コードチェンジとリズムを合わせてみてください。

ある程度安定したら、アップストロークを加え、基本的な8ビートなどへ広げていきます。

そのときも、いきなり原曲の速度で弾く必要はありません。

ゆっくりしたテンポから始めます。

ある程度形が安定したら、メトロノームを使って一定の速さを保つ練習も取り入れます。

速く弾くことより、ゆっくりでも正確に弾くことを優先してください。

弾ける速度で正しい動きを繰り返し、慣れてから少しずつ速くする方が進めやすいです。

練習で迷ったら「分解する」

コードが難しければ1本ずつ音を確認し、曲が難しければ2コードだけ、リズムが難しければダウンストロークだけにします。難しい動きを小さく分けることが、0から始めるときの基本です。

簡単な1曲に挑戦する

基本コードをいくつか覚えたら、できるだけ早い段階で簡単な曲へ進んでみましょう。

「コードも理論も全部覚えてから曲を弾こう」と考える必要はありません。

2~4個程度のコードで進む好きな曲なら、初心者の練習にも取り入れやすいです。

重要なのは、「初心者向けとして有名な曲だから」だけで選ぶのではなく、自分が本当に弾きたいかも考えることです。

難しい部分が少し含まれていても、簡単にできる部分から始められるなら、好きな曲の方が練習目的を持ちやすいことがあります。

原曲と同じ速さで弾かなくてもいい

原曲と同じ速さで弾けなくても大丈夫です。

最初はテンポを落として、途中で止まらず曲の流れを追うことから始めます。

例えばコードチェンジが間に合わないなら、原曲を流しながら無理に追いつこうとせず、自分が弾ける速度まで落とします。

正確に弾ける速度を見つけてから、少しずつテンポを上げる方が動きを整えやすくなります。

曲を最初から最後まで通す練習と、できない部分だけを繰り返す練習は分けて考えましょう。

毎回最初から最後まで弾いていると、苦手な2小節を練習する回数が少なくなってしまいます。

一方、苦手部分だけを繰り返していると曲全体の流れがつかみにくくなるため、両方を組み合わせるのがおすすめです。

必要な技術だけを少しずつ追加する

必要であれば簡単なコードフォームやカポを利用する方法もあります。

曲の中で必要になったタイミングで、アップストローク、8ビート、アルペジオ、パワーコード、単音リフ、セーハコードなどを追加していけば十分です。

エレキならパワーコードや単音リフ、曲によってはスライド、ハンマリング、プリング、チョーキングなども出てきます。

ただし、これらをギター入門の初日に全部覚える必要はありません。

例えば、最初の曲にパワーコードしか出てこないなら、いきなり複雑なオープンコードを大量に暗記しなくても、その曲に必要な動きから始められます。

反対に、弾き語りならコードとストロークを優先し、単音の速いフレーズは後回しにしても構いません。

「ギターの基礎を全部終えてから曲」ではなく、曲を通して必要な基礎を覚えるという考え方もできます。

TAB譜なら五線譜が読めなくても始められる

五線譜が読めないことを心配する人もいますが、ギターにはTAB譜やコード譜という便利な表記があります。

TAB譜では一般的に6本の線がギターの弦を表し、数字で押さえるフレットを示します。

最上段が1弦、最下段が6弦として表されるのが一般的で、「0」は開放弦を意味します。

例えば数字の「3」が書かれていれば、その弦の3フレットを押さえるというように、指板上の位置を直接確認しやすいのが特徴です。

そのため、楽譜を読む経験がない人でも、TAB譜やコード譜を利用してギターを始めることができます。

ただし、TAB譜によってはリズム情報が詳しく書かれていない場合があります。

数字の場所だけ追うのではなく、実際の曲を聴きながらリズムも確認するようにすると理解しやすいでしょう。

練習時間より継続しやすい形を作る

練習時間についても、「毎日必ず何時間」という一律の基準はありません。

初心者なら、まず15~30分程度を一つの目安にして、無理なく継続する方法も現実的です。

時間が短い日があっても、「今日はできなかった」と考える必要はありません。

例えば10分しか取れないなら、チューニングして苦手なコードチェンジだけ練習する方法もあります。

長時間をたまに行うより、短時間でも定期的にギターへ触れる方が、指の動きを繰り返す機会は作りやすくなります。

練習の一例としては、最初の数分でチューニング、そのあと単音や指ならし、コードとコードチェンジ、最後に練習曲という流れが考えられます。

余裕があればメトロノームでリズム練習を追加します。

大切なのは時間の長さだけではなく、「今日は何を練習するか」を決めることです。

昨日できなかった2コードの切り替えを今日は確認する。今週は1曲のAメロだけ弾けるようにする。そんな小さな目標でも十分です。

独学でつまずいたときの対処法

ギターは独学でも始められます。

コード譜やTAB譜、動画、書籍、オンライン教材など、0から学べる手段はいろいろあります。

費用を抑えやすく、自分のペースで進められ、好きな曲に集中できるのは独学のメリットです。

一方、初心者は「音が鳴らない原因が自分の押さえ方なのか、ギターの状態なのか」が判断しにくいことがあります。

できない状態が続いたときは、ただ練習時間を増やすのではなく、原因を切り分けて考えてみましょう。

痛みや音が鳴らない原因を確認する

初心者が特につまずきやすいのが、「コードがきれいに鳴らない」「Fコードができない」「コードチェンジに間に合わない」「指が痛い」といった問題です。

これらをすべて「練習不足」でまとめてしまうと、本当の原因が見つかりにくくなります。

コードが鳴らないときは原因を1本ずつ探す

コードが鳴らないときは、まず指の位置を確認しましょう。

フレットから遠い場所を押さえていたり、指の腹が隣の弦へ触れていたりすると、音が詰まりやすくなります。

反対に、必要以上に強く握り込んでしまうと手が疲れやすくなります。

コードを一度鳴らしたあと、6弦から1弦まで順番に1本ずつ弾いてみてください。

どの弦が鳴っていないのかが分かれば、問題がある指や位置を見つけやすくなります。

すべての弦を一度に何度も鳴らして「やっぱりダメだ」と繰り返すより、原因を細かく分けた方が修正しやすいですよ。

Fコードは最初から完璧でなくてもいい

Fコードのように、人差し指で複数の弦をまとめて押さえるセーハコードは、初心者にとって難しく感じやすいコードです。

最初から完全に鳴らなくても珍しいことではありません。

セーハでは1本の指で複数弦を押さえながら、ほかの指でもコードフォームを作るため、オープンコードより難しい動きになります。

だからといって、「Fコードが弾けないうちは曲を練習してはいけない」ということではありません。

Fを使わない曲や簡略したフォームで曲の練習を続ける方法もあります。

曲を楽しみながら別のコードチェンジやリズムを練習し、並行してFを少しずつ練習しても構いません。

コードチェンジが間に合わないなら速度を下げる

コードチェンジが間に合わないなら、まず2コードだけを往復します。

原曲よりずっと遅いテンポにして、次のコードを先に意識することも有効です。

指を高く持ち上げすぎないことも意識してみましょう。

速く動かそうとしてフォームが崩れるなら、さらにテンポを下げます。

メトロノームを使う場合も、「できない速度に合わせ続ける道具」ではなく、「今どの速度なら正確に弾けるかを確認する道具」と考えると使いやすくなります。

指先の痛みと関節の痛みは分けて考える

ギターを始めた直後は弦に慣れておらず、指先に痛みを感じることがあります。

ただし、指先の軽い違和感と、鋭い痛み、関節や手首の痛みは分けて考える必要があります。

「痛いほど練習すれば早く上達する」という考え方で無理を続けないでください。

手首や腕に強い力が入っている場合は、フォームそのものを見直す必要があるかもしれません。

指先の痛みについて、弦の太さやギター側の状態も含めて確認したい場合は、ギター初心者の指の痛みと対策も参考になります。

強い痛みを我慢して練習を続ける必要はありません。

関節や手首などに強い痛みが出る場合は練習を中止し、フォームなどを確認してください。痛みが続く場合の最終的な判断は、必要に応じて医療などの専門家にご相談ください。

手が小さいことだけで諦めない

「手が小さいからギターに向いていないのでは」と感じる人もいます。

しかし、手の大きさだけで演奏できるかどうかが決まるわけではありません。

親指の位置、手首の角度、ギターの構え方などで、指が届く範囲は変わります。

まずフォームを見直し、それでも本体が大きく扱いにくいなら、ショートスケールや小型ボディなどを試す方法があります。

最初から「自分の手では無理」と決めつけず、楽器とフォームの両方を確認してみてください。

ギター本体の状態も疑う

そして見落としたくないのが、ギター本体の状態です。

弦高が極端に高い、ネックが大きく反っている、特定のフレットだけ音が詰まる、ペグが不安定といった問題があると、初心者には必要以上に弾きにくく感じられます。

ほかにも、特定の場所で強くビビる、エレキで音が途切れる、チューニングが極端に安定しないなど、楽器側の確認が必要になるケースがあります。

新品でも、個体や配送後の環境によって調整が必要になる場合があります。

自分で判断できないときは、無理にネックやブリッジを調整せず、楽器店などへ相談する方が安心です。

特に初心者は、自分のフォームに問題があるのか、ギターの調整に問題があるのかを判断しにくいものです。

「できない=自分の練習不足」とすぐ決めつけないことも大切なんです。

弦の状態と日常の手入れも確認する

弦は消耗品です。

サビ、変色、手触りの悪化、音の変化、チューニングの不安定さなどが気になる場合は、交換を検討します。

ただし、弦がどれくらい持つかは、使用時間、手汗、保管環境、弦の種類などによって大きく異なります。

全員が同じ日数で交換しなければならないわけではありません。

弦交換するときは、自分のギターに合う種類を確認してください。

エレキ、スチール弦アコギ、クラシックでは使う弦が異なります。

また、弦の太さを大きく変更するとギター側の調整が必要になることもあるため、初心者のうちは現在使っている弦の種類や太さを確認しておくと迷いにくいでしょう。

演奏後は弦や本体についた汗や皮脂をクロスで拭き、直射日光や極端な高温を避けて保管します。

すぐ手に取れるようスタンドへ置く方法もありますが、倒れる危険がある場所ならケースを使う方が安心です。

独学で止まったら教えてもらう方法もある

独学そのものが悪いわけではありません。

自分のペースで進められ、好きな曲へ集中できるのは大きなメリットです。

一方で、フォームの間違いに気づきにくい、何を練習すればいいか迷う、音が出ない原因を判断しにくいという弱点もあります。

何週間練習しても音が鳴らない、手首や腕へ無理な力が入る、練習方法が分からなくなった、ギター本体に問題があるのか判断できないという場合には、対面やオンラインのレッスンでフォームなどを確認する方法があります。

対面なら手や腕の角度を直接確認してもらいやすく、自宅から受けたい場合にはオンラインという選択肢もあります。

オンラインでは移動が不要な反面、カメラ位置や通信環境、音質によって細かな動きが伝わりにくい場合があります。

どちらが必ず優れているというより、「自分が何を確認したいのか」で選ぶと分かりやすいでしょう。

教室を利用するとしても、最初から長期間続けなければならないわけではありません。

EYS音楽教室のような初心者対応のギターレッスンも含め、体験レッスンなどを利用し、講師との相性や練習内容、自分が知りたいことを確認する考え方もあります。

特に、独学で何度試しても同じところから進めない場合は、第三者に見てもらうことで「指の置き方なのか」「姿勢なのか」「ギターの状態なのか」を切り分けやすくなる場合があります。

独学で順調ならそのまま続ける。手が止まったら人に見てもらう。そのくらい柔軟に考える方が続けやすいかなと思います。

ギター入門で大切なのは、できないことを根性だけで繰り返すことではありません。速度を落とす、動きを分ける、楽器の状態を確認する、人に見てもらうなど、原因に合った方法へ切り替えることが大切です。

ギター初心者によくある疑問についても確認しておきましょう。

Q1. ギター初心者は何から始めればいいですか?

A. まず弾きたい曲と練習環境を決め、それに合うギターを選びます。購入後は、チューニング、構え方、単音、簡単なコード、コードチェンジ、リズム、簡単な1曲という順番で進めると迷いにくいです。最初から難しいコードや音楽理論をすべて覚える必要はありません。

Q2. 楽譜が読めなくてもギターを始められますか?

A. 始められます。ギターではコード譜やTAB譜が広く使われているため、五線譜が読めなくても基本的な演奏練習を始めることができます。TAB譜では一般に弦と押さえるフレットを数字で確認できるため、最初の1曲にも取り組みやすいです。

Q3. エレキギターはアンプなしでも練習できますか?

A. 弦の生音で指の動きなどを練習することはできます。ただし、本来の音色や不要な弦のノイズなどを確認するには、アンプやヘッドホン対応機器などを使った方が分かりやすいです。自宅で大きな音を出せない場合でも、ヘッドホンを利用できる機器があります。

Q4. 毎日どのくらい練習すればいいですか?

A. 誰にでも当てはまる絶対的な時間はありません。初心者なら15~30分程度から習慣化する方法もあります。長さだけを気にせず、コードチェンジや練習曲など、その日に何を練習するか決めることも大切です。短時間しか取れない日なら、苦手な部分だけを練習しても構いません。

Q5. 独学とギター教室はどちらがいいですか?

A. どちらでも始められます。独学で問題なく進められるなら、そのまま自分のペースで続けて構いません。フォームや痛み、音が鳴らない原因などで長く手が止まる場合は、体験レッスンなどで一度確認してもらう方法があります。自分で原因を判断できないときに、必要な部分だけ教えてもらうという使い方もできます。

まとめ

ギター初心者が最初にすることは、機材をたくさん買い集めることではありません。

まず「何を弾きたいか」と「どこで練習するか」を決め、その条件に合ったギターを選ぶことがスタートです。

  • エレキかアコギかは初心者向けかどうかではなく、弾きたい曲と住環境で決める
  • 最低限必要なのはギター本体とチューニング手段で、エレキでは音出し機器とシールドも用意する
  • 初心者セットは点数ではなく、本当に必要な付属品とギター本体の弾きやすさを見る
  • エフェクターや大型アンプなどは必要になってから追加すればよい
  • 購入後はチューニング、構え方、単音、コード、コードチェンジ、リズム、簡単な曲の順で進める
  • 五線譜が読めなくてもコード譜やTAB譜から始められる
  • 速さより正確さを優先し、弾けるテンポから少しずつ練習する
  • 強い痛みや長期間の行き詰まりがあれば、無理をせず原因を確認する
  • 弾きにくさは本人の技術だけでなくギターの調整状態が原因の場合もある
  • 独学で手が止まったら、必要に応じてレッスンや楽器店などへ相談する

ギターを0から始めると、最初はチューニングだけでも時間がかかったり、簡単そうに見えるコードが思うように鳴らなかったりします。