セカンドライフの趣味としてウクレレを始めようかな、と思って調べていると、アリア（Aria）というメーカーのウクレレが本当によく出てきますよね。手頃な価格で品質も良いと評判のようで、私も最初に注目しました。特に「AU-1」とか「AU-2」、それに「AU-120」というモデルが、入門用として人気のようです。
でも、いざ選ぼうとすると、ウクレレ アリア au1 au2 au120違いって一体何なんでしょう？ 私も最初、写真で見てもどれもそっくりなマホガニー色のウクレレで、値段も数千円くらいしか違わないし、何がどう違うのかサッパリ分からなくて。初心者としては、どれを選んだらいいのか本当に迷ってしまいますよね。
音色の違いはあるのか、それとも色の違いやデザイン（例えばブリッジの形状の違い）だけなのか、使っている素材（マホガニーとかローズウッドとか）が音に影響するのか…。分からないことだらけです。
そこで、私なりにこの3つの人気モデルの違いを、じっくりと詳しく調べてみました。この記事を読めば、それぞれのモデルの特徴や立ち位置がスッキリ分かって、ご自身にピッッタリの「最初の1本」が見つかるかもしれませんよ。
- AU-1とAU-2の具体的な違い
- AU-120はどんなモデルか
- 材質変更（ローズウッドとウォルナット）の理由
- 初心者としての選び方のヒント
ウクレレ アリア au1 au2 au120違いを比較
まずは、この3つのモデルが具体的にどう違うのか、見た目やスペック（仕様）を中心にじっくりと見ていきましょう。実は、先に結論を言ってしまうと、基本的な構造はどれもとてもよく似ているんですよ。
3モデルの基本スペック比較表
百聞は一見に如かず、ですね。まずは3つのモデルの基本的な仕様を、一覧表にまとめてみました。特に注目してほしいのは「指板／ブリッジ」の素材と「ペグ（糸巻き）」の種類、そして「備考」欄です。
あくまで私が見た時点での現行品を中心にした情報ですから、目安としてご覧くださいね。
| モデル名 | タイプ | トップ材 | 指板／ブリッジ | ペグ | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| AU-1 | ソプラノ | マホガニー（合板） | ウォルナット（現行） （旧仕様はローズウッド） |
ギアペグ | 定番エントリーモデル （マット仕上げ・赤みのあるカラー） |
| AU-2 | ソプラノ | マホガニー（合板） | ウォルナット（現行） （旧仕様はローズウッド） |
ギアペグ（形状異） | AU-1の外観違い （マット仕上げ・暗めのカラー） |
| AU-120 | ソプラノ | マホガニー（合板） | ローズウッド（旧仕様） | オープンギアペグ | 旧世代モデル （マット仕上げ） |
ご注意ください：製造時期による仕様の違い
表の仕様、特に「指板／ブリッジ」の材質は、製造時期（ロット）によって異なる場合があります。これが少しややこしい点ですね。
現行品は「ウォルナット」が主流ですが、お店によっては古い在庫（ローズウッド仕様）がまだあるかもしれません。ネットで購入する際は特に、お店の商品説明欄をしっかり確認するのが大切ですね。
au-1とau-2の決定的な違いは見た目
さて、上のスペック表を見て「あれ？」と思われたかもしれませんね。そうなんです、AU-1とAU-2は、使っている木材（ボディはマホガニー合板）やサイズ、基本的な構造といった、ウクレレの「心臓部」ともいえる部分は、驚くほどそっくり。ほぼ同じと言ってしまっていいと思います。
では、なぜ型番が違って、値段も少し違ったりするんでしょうか。その一番分かりやすい答えは、ズバリ「色味」と「デザイン」にあるんですよ。
① 仕上げと色味の違い：どちらもマット、色が違う
AU-1とAU-2の仕上げ（塗装）は、どちらも木の質感を活かした「マット仕上げ（サテン仕上げ）」、つまりつや消し塗装が採用されているのが一般的です。（※一部でAU-2を光沢のあるグロス仕上げと説明する情報もありますが、多くの現行品はマット仕上げで統一されているようです）
どちらもサラサラしていて、木の質感が伝わる素朴な手触りが特徴ですね。指紋や手の脂が目立ちにくいのも、日常使いには嬉しいポイントです。
では何が違うのかというと、それは「ボディのカラー（色味）」です。
AU-1の色味
赤みがかった、明るいブラウンが特徴です。いかにもマホガニーらしい、温かみのある雰囲気で、「ウクレレらしさ」を感じさせてくれます。
AU-2の色味
AU-1に比べ、暗めで落ち着いたブラウンが特徴です。少しシックで、大人っぽい印象を受けますね。
どっちが良いかは「好み」次第！
どちらが良いかは、本当に『好み』の一言に尽きますね。楽器としての基本的な性能（弾きやすさや音程の正確さ）に差はほとんどありませんから、「こっちの色のほうが好き！」という直感で選んでしまうのが一番だと思います。
② ブリッジ形状のデザイン差
もう一つの、本当に細かい違いなんですが、ブリッジ（ボディの下の方にあって、弦を固定しているパーツですね）の形が微妙に違います。
AU-1は昔ながらのシンプルな長方形（ストレート型）ですが、AU-2は少しだけ角が丸みを帯びた、ちょっとおしゃれなデザイン（ラウンド型）になっています。
これが音に影響するかというと、まず「ない」と考えていいと思います。純粋にデザイン上の違いですね。こういう細かい部分の「こだわり」で選ぶのも、楽器選びの楽しさの一つかもしれません。
気になる音の違いは？
さて、一番肝心な「音の違い」ですよね。見た目が違っても音が同じなら…あるいは音が全然違うなら…と気になるところですが、これはもう、私の耳で聞く限りでは「ほとんど差がない」というのが正直な感想です。
使っている木材（マホガニー合板）や基本的な構造がほぼ同じため、どちらのモデルも、マホガニーらしい「ポロン♪」という、優しくて温かみのある、まさに「ウクレレらしい音」がしますよ。この価格帯の入門モデルとしては、どちらも十分すぎるくらい素敵な音色かなと思います。
AU-1とAU-2の比較まとめ
- 基本的な構造・材質・弾きやすさはほぼ同じ
- 大きな違いは「ボディの色味（AU-1は赤系、AU-2は暗め）」
- あとは「ブリッジのデザイン」が少し違う
- 仕上げはどちらも「マット仕上げ」が主流
- 音の違いはごくわずか（初心者が気にするレベルではないかも）
- 結論：見た目の好み（色やデザイン）で選んでOK！
au1 au2 au120違いと材質変更を解説
さて、AU-1とAU-2の違いはスッキリしましたね。「ほぼ双子で、服（色味）が違うだけ」みたいなイメージでしょうか。では、もう一つの「AU-120」とは一体何者なんでしょうか。そして、最近のウクレレ選びで避けては通れない「材質の変更」という、ちょっと専門的なお話にも触れてみますね。
au-120は旧世代モデル
AU-120は、簡単に言ってしまうと「AU-1の旧世代（前のモデル）」という位置づけのようです。AU-1が今の仕様になる前の、いわばご先祖様みたいな感じでしょうか。
基本的な作りはAU-1とほぼ同じ、マホガニー合板のソプラノウクレレです。仕上げもAU-1と同じマット仕上げですね。ただ、よく見ると細かい部分が違っています。
ペグの違い：
現行のAU-1/AU-2が、チューニングが狂いにくい「ギアペグ（歯車がカバーで隠れている）」なのに対し、AU-120は「オープンギアタイプ（歯車が外から見える）」を採用していることが多いようです。これは少しレトロでクラシックな見た目が特徴ですね。
ロゴデザインなど：
ヘッド（先端）に書かれている「Aria」のロゴのデザインが違ったり、付属するソフトケースが違ったりすることもあるようです。
今はもう生産が終了しているのか、新品で楽器屋さんで見かけることはほとんどなくなりました。もし見かけるとすれば、中古品市場や、お店のデッドストック（古い在庫）として並んでいることが多いモデルかもしれませんね。
指板の材質変更：ローズウッドからウォルナットへ
ここが、最近のウクレレ選びで一番ややこしい点かもしれません。昔（といってもほんの数年前まで）のAUシリーズ（AU-1、AU-120など）は、指板（指で弦を押さえる、ネックの表面に貼られた黒っぽい板ですね）やブリッジに「ローズウッド（紫檀）」という木材が使われているのが当たり前でした。
ところが、最近（おおむね2020年代に入ってから）生産されているAU-1やAU-2は、その部分が「ウォルナット（クルミ）」という木材に置き換わってきているんです。
ですから、お店やネットで探す時に、同じ「AU-1」という名前でも、古い在庫や中古品は「ローズウッド仕様」の可能性があり、最近入荷した新品は「ウォルナット仕様」の可能性が高い、という状況が生まれています。これが初心者をちょっと混乱させてしまうかもしれませんね。
なぜウォルナット仕様が増えた？（ワシントン条約の影響）
『材質が変わった』と聞くと、『もしかしてコストダウンで品質が落ちたの？』と心配になるかもしれませんが、これは全く違うんですよ。実は、過去の国際的なルール変更が関係しています。
そのルールとは、「ワシントン条約（CITES）」です。これは、絶滅のおそれのある野生動植物を守るための国際的な取り決めですね。
2017年に、この条約によって、これまでギターやウクレレに広く使われてきたローズウッド（一部を除く）が規制対象に含まれ、輸出入にとても厳しい手続きとコストが必要になってしまった時期がありました。
そこで、アリアさんを含む世界中の多くの楽器メーカーが、ローズウッドの代わりに、木材としての性質が近く、かつ安定的に供給できる木材を探す必要に迫られました。その代表的な代替材が、まさに「ウォルナット」だった、というわけなんです。
【ただし、ここが重要なポイントです】
その後の2019年11月末に、この規制は「完成した楽器」および「楽器のパーツ」については免除（撤廃）されました。（※ブラジリアン・ローズウッドなど一部の希少種は除く）
では、なぜ規制が撤廃された今もウォルナット仕様が流通しているのでしょうか？
これは、「一度ウォルナットに切り替えた生産ラインを、再びローズウッドに戻すコストの問題」や、「将来また規制がかかるリスクを避けるため」、あるいは「コストや供給の安定性、サステナビリティ（持続可能性）」といった観点から、あえて代替材であるウォルナットを継続して使用している…といった、複合的な理由が考えられます。
決して品質を落としたわけではないので、安心してくださいね。
音色の違いは？（ローズウッド vs ウォルナット）
一般的に、音色の傾向として、ローズウッドは倍音豊かで甘く温かみのある音、ウォルナットはそれより少し硬質で、明るく乾いた音、と言われることがあります。
…とはいえ、これは単板（一枚板）の高級なギターなどで比べた場合の話かもしれません。AUシリーズのような合板ボディのウクレレで、しかも指板という小さなパーツの違いですから、その差は非常にわずかだと思います。材質の違いを過度に心配する必要は全くないかな、と私は思いますよ。
ローズウッド仕様が欲しい場合
とはいえ、「どうせ買うなら、昔ながらの伝統的なローズウッド仕様がいいな」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。その気持ち、よく分かります。私も古い楽器が好きなので、なんとなく「ローズウッド」という響きに憧れてしまいます。
その場合は、新品にこだわらず、中古市場で探してみるのが一番の近道かもしれません。「AU-1 ローズウッド」や「AU-120」といったキーワードで探してみると、良い出会があるかも。あるいは、近所の楽器屋さんに電話して『AU-1のローズウッド指板の在庫はありますか？』と直接聞いてみるのも手ですね。
購入する際は、必ずお店の人に『これは指板とブリッジがローズウッドですか？』と確認させてもらうと良いでしょう。ただ、先ほども申し上げた通り、音に劇的な違いがあるわけではないので、状態の良い中古品を探す手間と天秤にかけて、こだわりすぎなくても大丈夫かなとは思います。
初心者におすすめの選び方
ここまで色々と細かい違いを見てきましたが、結局のところ、私たちセカンドライフ世代が「最初の1本」としてアリアを選ぶなら、どれがいいんでしょうか。
私の結論としては、やはり「現行品のAU-1かAU-2で、見た目が気に入った方」で全く問題ないと思います。これが一番、手軽で安心、そして後悔のない選び方かなと。
AU-1がおすすめな人
- 明るく赤みのある、温かい雰囲気の色味が好きな人
- 伝統的なシンプルなデザイン（ストレートブリッジ）が好みの人
- 少しでも価格を抑えたい人（AU-2より少し安いことが多いです）
AU-2がおすすめな人
- 暗めでシックな、落ち着いたブラウン系の色味が好きな人
- 少しでも大人っぽい、シックな見た目が欲しい人
- （ブリッジの形など）細かいデザインにこだわりたい人
AU-120については、もし程度の良い中古品がたまたま安く手に入るなら魅力的ですが、今からあえて探す必要まではないかな、と思います。やはり楽器は新しい方が安心感もありますからね。
現行品であるAU-1かAU-2を選ぶのが、チューナー（音合わせの機械）や教則本などもセットになっていたりして、結局はお得で安心かなと思います。どちらも、日本が誇る「アリア」ブランドのウクレレですから、入門用とはいえ作りはしっかりしています。安心して、ご自身のウクレレ生活をスタートできますよ。
まとめ：アリア au1 au2 au120違いは僅差
今回は、アリアの人気ウクレレ「AU-1」「AU-2」「AU-120」の違いについて、私なりにじっくりと比較してみました。
ウクレレ アリア au1 au2 au120違いを一言で無理やりまとめると、『AU-1とAU-2は現行品で色味やデザイン違いの兄弟、AU-120は旧世代のご先祖様』ということになりますね。
音色や弾きやすさといった楽器の基本的な性能には、どれも大きな差はありません。特にAU-1とAU-2の違いは、本当に「ごくわずか」です。
どのモデルも、アリアという信頼できるメーカーが「最初の1本」として送り出している入門用モデルですから、どれを選んでも失敗はないと思います。細かい仕様の違いに悩みすぎるよりも、お店で実際に持ってみて、あるいは写真を見て、パッと「あ、こっちの見た目が好きだな」と思ったものを選ぶのが、きっと一番長く付き合えるコツですよ。
ぜひ、ご自身にとって「相棒」と呼べるようなお気に入りの1本を見つけて、セカンドライフの素敵なウクレレライフを楽しんでみてくださいね。
